2015 年度事業計画書(PDF/1025KB

2015 年度事業計画書
(2015 年 4 月 1 日
~
2016 年 3 月 31 日)
健康科学ビジネス推進機構
2015 年度事業計画書
Ⅰ 基本方針
(2014 年度の取組み内容)
2014 年度は、エビデンスに基づく製品・サービスの普及を目指し、会員からの相談等に
対応する常設窓口を継続し、エビデンスの構築支援を行うとともに、4件の機能について
エビデンス評価マークを交付しました。また、大阪市立大学健康科学イノベーションセン
ターとの共催により 4 分野における事業化コンソーシアムを開催するとともに、健康科学
ビジネスベストセレクションズとして優れた健康関連の製品・サービスを 26 件選定し、健
康科学ビジネス創造フォーラム等で広報するなど、機構の活動を内外に広めるべく事業展
開を進めて参りました。
(健康関連分野を取り巻く環境と直近の動向)
健康関連分野を取り巻く環境としては、政府において、健康医療分野が日本再興戦略の
重点分野に位置づけられ、健康・医療戦略が策定されるなど、成長分野として期待が高ま
っております。また 2015 年 2 月には関西の財界が一同に会する関西財界セミナーにおい
て「生き活き関西~“健康・医療”先進地域ビジョン~」が発表されるなど、産・官・学・医
が連携した産業創出が期待されています。
(当機構における課題と対応策)
当機構の取組みはこれらに先駆ける形で設立し今日に至っておりますが、その取組みの
過程では様々な課題を有していることも事実であります。まず、当機構の主たる事業であ
るエビデンス構築支援事業におけるエビデンス評価の利用が低調であり、活用の促進を図
るべく、重要性の広報と事業化段階からの取組みを一層進める必要があります。次に、ビ
ジネス創出および推進支援事業における事業化コンソーシアムは、これまでの限定的な参
加者による取組みから、より幅広く参画いただけるオープンイノベーションを創出するた
めの運営の見直しが必要です。また、ベストセレクションズについては、関西地域だけで
はなくより幅広い地域・分野に広げていく必要があります。そして、当機構の事業活動を
充実させ、より多くの企業・団体が本機構に参画いただき、自立的な運営を目指す必要が
あります。
(2015 年度の取組み方針)
こうしたことを踏まえ、2015 年度は、2014 年度事業を継続・発展するとともに、オー
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プンイノベーションをより一層拡大・深化させ、会員向けサービスの向上や当機構の価値向
上に資する取組みの実施を目指します。また、これまで取組み対象外としてきた分野(食
品・化粧品・運動、等)への取組み等、新たな試みにも挑戦します。
このような取組みを通じて、健康科学分野における大学等研究機関、医療機関、行政、
企業とのさらなる連携と会員による活動展開を活発化させ、健康科学分野における新しい
ビジネス創出に貢献し、関西の健康科学ビジネス、ひいては日本の健康科学ビジネスの発
展に寄与して参ります。
Ⅱ 活動計画
1.健康科学におけるエビデンス構築支援事業
関西におけるライフサイエンス関連の研究開発のポテンシャルを最大限発揮し、エビ
デンス(科学的根拠)獲得システムやその評価システムを確立するため、エビデンス構
築に関するコンサルティング、エビデンス評価支援、エビデンス評価の標準化に向けた
取組みを実施します。

2015 年度の取組み
1)
エビデンス構築支援の継続
エビデンス構築に関する技術的相談や構築されたエビデンスの評価を今後も継続
し、迅速な対応・運営に取り組みます。
2)
広報活動の強化
より一層エビデンス構築への取り組みを普及させるため、関連学会等の関係機関
と連携し、利用促進を図る広報に取り組みます。
3)
支援体制の強化
適正・公正なるエビデンス評価審査と円滑な評価システムの運営を健康科学推進
会議等※と連携して取り組み、会員へのエビデンス評価の支援体制の一層の充実
を図ります。
(※健康科学推進会議およびその下に組織されている健康科学評価・
標準化研究部会等)
4)
新たな分野への取組み
会員からの要望および 2015 年 4 月より開始された機能性表示食品制度に応じる
べく、新たなエビデンス評価の分野(食品・化粧品・運動、等)を検討します。
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2.健康科学ビジネス創出および推進支援事業
健康長寿社会の実現において、新しい健康科学ビジネスの創出とそれらビジネスを大
きく成長させることが必須と考えられています。その基盤となる健康科学分野における
ビジネス創出の支援、実証試験・テストマーケティングの支援、健康科学ビジネスの広
報支援の実施は重要な位置付けとなります。

2015 年度の取組み
1)健康科学ビジネス企画・開発支援
健康科学ビジネスの企画・開発に関する支援のため、常設相談窓口を継続します。
2)「健康科学ビジネスベストセレクションズ」の取組み
優れた健康的な暮らしを支援する製品・サービスや取組みを選定した「健康科学
ビジネスベストセレクションズ」を 2014 年度に引き続き、実施します。エントリ
ー企業を増やすためにも今年度は新たにエントリー企業のメリット創出を拡大す
ることを目指し、以下2つの取り組みを目指します。
① 各地域の経済団体やヘルスケア関連団体と連携することで、関連企業のエント
リーを増やし、マッチングの機会を創出。
② 新聞社などとも連携することで、より多くの優れた取り組みや企業・団体を広
く世間にアピールする機会の創出。
(1) 運営形態
事務局のリソース(人員・予算)が限られているため、会員企業のなかの広告
代理店への委託を検討。広告代理店を巻き込むことで、メディアや外部ネット
ワークの活用などを含めた連携を検討。同時に限られた予算を拡大させるため
の協賛金などの仕組みも検討します。
(2) 2015~2016年度へ向けた取り組み
選出された製品・サービス等の発表の場として、昨年度に引き続き「健康科学
ビジネス創造フォーラム」を開催します。更には、より発展的な展開として、
西日本の経済団体と連携し、それぞれの団体などに所属する企業のPRとマッ
チングの効果をより高めていくため、今年度より各経済団体との企画検討を開
始し、2016年度にはそれらが一同に会する「健康科学ビジネス創造フォー
ラム」の開催を実現するべく、各経済団体へ呼びかけを行ないます。
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3)「健康科学ビジネス事業化コンソーシアム」の取組み
健康科学ビジネスに関する国内外の動向や会員ニーズの高い課題等について、
2014 年度より大阪市立大学健康科学イノベーションセンターと協働で運営を行
なっている「事業化コンソーシアム」の取組みを継続・発展展開し、引き続き、新
たな研究開発、ビジネス創出を支援していきます。
(1) 運営形態
会費等の面で容易に参加可能なコンソーシアム運営を希望する参加企業から
の複数の要望・意見を受け、2015 年度の運営については、原則、従前の「会員
制形式」
(参加費前金制)より「サロン形式」
(都度参加費を徴収)による運営
に変更します。ただし、
「子どもウェルネス創出事業化コンソーシアム」につ
いては、2014 年度からの継続的取組みのため、
「会員制形式」を継続します。
(2) 他機関等との連携
経産省主導の下、2015 年度より設置予定の「地域版ヘルスケア協議会」
(大阪
健康寿命延伸産業創出プラットフォーム(仮称)、他)にて開催される各種セ
ミナー・マッチングイベント等、他機関と連携した取組みを中心とした活動を
おこないます。
(参考)2014 年度に実施した事業化コンソーシアムのテーマ
・健康医学空間創出
・スーパーフード創出
・超高感度センシング健康生活創出
4)新規取組み
4
・子どもウェルネス創出
(1)「未来のくらし創出セミナー」の取組み
健康・医療・介護・看護等に関連するテーマを設定し、会員・非会員に関わらず誰
でも参加できる「未来のくらし創出セミナー」を開催し、新たに企業・団体等と
のネットワークを拡大すると共に、情報発信活動を強化します。
(年度内 6 回の開催を予定)
5)情報発信・講演会等の取組み
タイムリーな国の政策動向や支援情報の提供、大学シーズや企業等のユニークな
取組み等の情報を提供する講演会を適時開催していきます。
3.人材育成・普及啓発、その他の支援事業
健康科学に関連するビジネスの健全な育成のため、健康科学に携わる専門的人材の育
成、一般消費者においても親しまれる正しい健康科学分野に関する情報・知識の広報、普
及や啓発、また一般消費者に提供するエビデンスに基づいた客観的な情報の提供や健康
づくりへの支援を行います。

2015 年度の取組み
1)
「健康運動セミナー」の取組み
2013 年度より実施している『健康運動セミナー』を継続開催します。
(健康づくりに従事される保健師・看護師・管理栄養士等、専門職の方々を対象
に9月、3月の2回開催を予定)
2)新規取組み
(1)「産学連携ヘルスケアナレッジセミナー(仮称)
」の取組み
大学と産業が連携した取組みとして、健康科学推進会議等との協働にて、企
業・一般・専門職を対象とした予防医学・健康科学・食品・運動等のヘルスケア
に関連する基礎基盤や最新の知識に触れる機会の創出に向けた取組みを行な
います。
(2015~2016 年度の 2 カ年にて、健康科学推進会議に参画する 5 大
学等において各 1 回の実施予定)
5
+α
3)その他取組み(啓蒙活動・情報発信、等)
・健康科学関連ビジネスにおける一般消費者の裾野を広げるために、一般消費者
向けに健康科学に関連する情報の提供として、健康づくりに関連したイベント
等を開催します。
(1回/年)
・会員への広報・普及や啓発、一般消費者向けに健康科学に関連する情報の提供
としてホームページにおけるニュースの掲載やメールマガジンを配信(2回/月
程度)し情報発信を実施します。
以
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上