NEWS RELEASE 水沢中町駐車場の随意契約は無効と住民訴訟を提訴

NEWS
RELEASE
水沢中町駐車場問題住民訴訟原告・支援者の会
会長 鈴木秀悦
〔略称:支援の会〕
奥州市前沢区古城字川原前 41-1
電話 0197-56-5311 FAX 0197-56-4248
E-mail : [email protected]
平成 27 年 2 月 13 日
報道関係者
各
位
水沢中町駐車場の
水沢中町駐車場の随意契約は
随意契約は無効と
無効と住民訴訟を
住民訴訟を提訴
市が旧土地開発公社から代物弁済された駅前の商業地を、奥州商工会議所へ随意契約
により 6,347 万円(22,800 円/㎡)で売却処分したのは、法的根拠のない無効な行政行為
であると盛岡地方裁判所へ提訴。
併せて、市は損害を発生させた責任者に、損害賠償請求をするよう法的措置を求めた。
昨日午前、原告代理人の弁護士(一関市)及び鈴木秀悦代表以下 4 名の原告は、奥州市
長を被告とする住民訴訟の訴状を盛岡地方裁判所に提出しました。
この住民訴訟は、市民有志による住民監査請求に対する結果を不服とし、9 人の原告が奥
州市及び奥州市長を被告として提訴するもので、弁護士 千田 實、同 吉田俊晴 両先
生 (みのる法律事務所 一関市)を代理人として委任しています。
なお。訴状の詳細は別途配布する「本件訴訟の概要」に記述されています。
なお、この訴訟は、市民の手によって奥州市の財政の健全化を図り、住民全体の利益を
守るために、いわば公益の代表者として奥州市の財務会計行為の適正化を主張するもので、
地方自治法によって特別に認められた制度です。本来、「財務上の不正行為」は市の監査委
員や議会のチェック機能により正されるべきものですが、それらが機能しなかった場合の
最後の手段として、住民による住民監査請求、そして住民訴訟があります。
この裁判を通して、「今回の問題がなぜ起きたのか」、「再び起こらないためにはどうすれ
ばよいか」、「旧公社の負債は、きちんと処理されるのか」市民自身で考えていくきっかけ
となり、一部の者や団体を利するのではなく、公正な市政を築くことができますよう念じ
て止みません。
また、今月 3 日、住民監査請求の請求人 12 名及びその支援者 12 名で発足した「水沢中
町駐車場問題住民訴訟原告・支援者の会」〔略称:支援の会〕は、本日の記者発表の後に予
定されている総会を経て、支援者の輪を拡げるために本格的な活動を始めます。
本件住民訴訟の概要
事件名:土地売却処分行為無効確認等請求事件
裁判所:盛岡地方裁判所
当事者:〇原 告 奥州市民有志(代表
〇原告ら代理人 弁護士 千田
〇被 告 奥州市(代表者市長
鈴木秀悦 他 8 名)
實、同 吉田俊晴(みのる法律事務所
小沢昌記)、奥州市長 小沢昌記
一関市)
請求の趣旨
主位的請求:
被告が平成 26 年 6 月 26 日に奥州商工会議所に対してした売却処分行為
は無効であることを確認する。(行政行為としての市の普通財産の処分)
予備的請求: 被告は、小沢市長、市幹部職員 3 名(以下「市側責任者」)に対し、各自
金 5,958 万 3,700 円の金員の賠償の命令を求める。
請求の原因
主位的請求:
売却処分行為は違法なものであり、無効であるので、その旨の確認を求
める。
予備的請求: 市側責任者は被告に対し金 5,958 万 3,700 円の損害を発生させている。
監査請求の経緯
平成 26 年 11 月 19 日、奥州市監査委員に対し住民監査請求を行った。
平成 27 年 1 月 16 日、同監査委員は、上記監査請求には理由がないとして、棄却した。
違法な理由
1.市側責任者は、法令に違反してその事務を処理してはならず、全体の奉仕者として公
共の利益のために勤務し、職務上の秘密を守る義務がある。しかるに、彼らは、共謀し
て、特定の経済団体である奥州商工会議所に本件土地を随意契約で売却することを決め、
売買契約の予定価格を故意に漏洩し、談合を重ねた上、随意契約で本件売却処分をなし、
「入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の
処罰に関する法律」(以下「談合防止法」という)に違反した。
市側責任者は、本件売買代金の設定にあたり、相手方の借入金利や固定資産税の見込
み、さらには向こう 10 年間の駐車場経営の収支の試算を示しながら、商工会議所の負担
が少なくなるよう談合を重ね、随意契約をなし、入札の公正を害する行為を行った。
2.地方自治法に定める契約の締結は競争入札が原則であり、随意契約は、政令及び市の
規則で定めているように小額な、或いは特殊な契約を想定した例外規定である。
しかるに、被告は、この例外規定に該当しないにも拘らず、前記の経緯で競争入札に
よらず、商工会議所に対し、随意契約によって本件土地を売却処分した。
尚、奥州市監査委員は、「住民監査請求に基づく監査の結果について」において、市が
随意契約の根拠とする3つの理由に対して次のように述べている。①「特別の縁故があ
る者」にあたると解釈するには無理がある。②「競争入札に付することが不利と認めら
れるとき」に該当させることにはいささか無理があると考える。③転売等のリスクを防
止するために随意契約が可能とした市の説明には無理があると考える。