下吉田中学校渡邊七海コロラドで過ごしたこの九日間は、毎日が最高に楽しくて、新鮮で、驚きに満ちていました。一緒に行く仲間とは、研修会での活動やソーラン節の練習を何度かしていましたが、まだどこか遠慮している自分がいました。しかし、アメリカの広大な風景を目の当たりにし、活動を共にすると、一気に仲良くなれました。今では、ずっと前から友達だったような気がするから不思議です。二晩でしたが、お世話になったホストファミリーの Heaston さんの家族は、私たちを温かく迎えてくれました。つたない英語にも耳を傾け、熱心に日本について理解しようとしてくれました。一緒に食事をし、買い物や観光に連れていってもらい、笑い合っている時は本当の家族なのではないかと思わせるほど楽しく、充実した時間を過ごすことができました。キャンプでは、クライミング、アーチェリー、乗馬、ハイキング、キャンプファイヤーなど、普段ではできない貴重な体験をたくさんすることができました。特にキャンプ初日の夜のダンスパーティーがとても楽しかったことを覚えています。キャンプでの食事は毎回工夫されていて、ウエスタン風の料理の時は、それぞれに帽子とスカーフが用意されていたり、服の前と後ろを反対にして食事をしたり、適当に選んだ食器で食事をしたりしました。私はスプーンでスパゲティを食べる羽目になりましたが、和やかに食事をするサプライズで、毎回ユーモアにあふれていました。練習してきた日本についての発表では、どれも熱心に聞いてくれました。練習期間が短く、不安もあったソーラン節でしたが、全力で踊りきり、感動して涙を流してくれた人もいました。どの発表にもよい反応をかえしてくれ、アメリカの方々の温かさを感じました。帰国し家に戻ると、早速キャンプ中に仲良くなった Abby からメールが届いていました。私たちと同じように、楽しかったと感じてくれていたことが何よりうれしかったです。この派遣事業を通して、言葉はうまく話せなくても、伝えたい気持ちがあれば、身振り手振りで伝わるということ、また、積極的に関わることがどんなに素晴らしいことで、挨拶だけでも互いを温かい気持ちにさせてくれるということを学びました。様々な場面でフレンドリーに「Hi!」と声をかけてくれる人々の気持ちがうれしくて、もっと英語を勉強し話せるようになりたいと思えた瞬間でした。今までの私なら、英語力の不安から、外国人に話しかけたいと思わなかったでしょう。しかし今では、不安はあっても、進んで挨拶だけでも笑顔と一緒に届けたいと思えるようになりました。富士山が世界遺産に登録され、この富士吉田市にも、今以上に外国人観光客が増えていくと思います。私がコロラドの地で感じたように、「この街を訪れて良かった」と思ってもらえるよう、温かく接していきたいです。最後に、このような素晴らしい体験ができたのは、私たちを受け入れてくれたコロラドの皆さんをはじめ、姉妹都市派遣事業を企画してくれた富士吉田市の職員の皆さん、機会を与えてくれた先生、様々な面で準備をし、背中を押してくれた家族、そして共に楽しく旅をした仲間たちのおかげです。本当にありがとうございました。