高槻病院産婦人科 専攻医プログラム

高槻病院産婦人科
専攻医プログラム
【当院の特徴】
産科:母体胎児集中治療室(MFICU)を有する総合周産期母子医療センターで、産婦人科
救急の大阪府北部の拠点病院です。年間分娩数は約 1250 件、帝王切開は約 400 件で、
緊急搬送受入はほぼ断ることなく年間 150 例前後です。 MFICU 内で帝王切開を行う
ことができ、緊急時には手術決定から常に 25 分以内での児娩出が可能です。平成 18
年から周産期専門医(母体・胎児専門医)の基幹研修施設に認定されています。臍下まで
の腹壁切開で可能な子宮底部横切開や新しい腹膜外帝王切開の開発など、新しい診療
にもチャレンジしています。
婦人科:良性疾患は、婦人科内視鏡を含め年間約 300 例以上の手術症例があります。特
に子宮脱手術は卓越した手技で再発のない修復を実践しています。また悪性疾患は年
間約 100 例の症例があり、手術のみならず化学療法、放射線療法が専門医の下で行わ
れています。平成 26 年から婦人科腫瘍専門医研修施設に認定されています。婦人科救
急症例も豊富で、年間 50 例以上の入院対応をしています。
【研修期間】
原則3年間を考えていますが、専攻医個々の事情やペースを尊重しています。
目標に向かい努力する姿勢さえあれば、目標達成までの期限は特に設けておりません。
逆に、主体的な研修姿勢が望めないと判断された場合は、研修の継続ができなくなるこ
とがあります。
【研修方法】
産婦人科ストレート
【募集人員】
若干名
(年度によっては採用がない場合もあります。
)
【研修場所・施設】
母体胎児集中治療室(MFICU)
分娩室
手術室
旧館5階病棟
旧館 4 階東病棟
産婦人科外来
救急外来
1
【研修責任者】
中後
聡
【指導医紹介】
S.46 卒業
小辻 文和
総合周産期母子医療センター長
日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医
日本内分泌学会内分泌代謝科(産婦人科)指導医、
日本内分泌学会内分泌代謝科(産婦人科)専門医
大石 哲也
S.58 卒業
日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医
日本婦人科腫瘍学会
婦人科腫瘍専門医
日本臨床細胞学会細胞診専門医、
がん治療認定医
S.63 卒業
中後 聡
日本産婦人科学会専門医・暫定指導医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会母体胎児専門医・暫定指導医
新生児蘇生法専門コースインストラクター
ALSO 認定インストラクター
加藤 大樹
H.17 卒業
日本産婦人科学会専門医 母体保護法指定医
がん治療認定医
新生児蘇生法専門コースインストラクター
ALSO 認定インストラクターキャンディデイト
柴田 貴司
H.19 卒業
日本産婦人科学会専門医
がん治療認定医
日本臨床細胞学会細胞診専門医
徳田 妃里
H.19 卒業
日本産婦人科学会専門医 母体保護法指定医
がん治療認定医
松木 理薫子 H.20 卒業
日本産婦人科学会専門医
2
【研修プログラム】
① 概要
幅広い症例を、
「常に患者に最良の治療を提供することを目指す」ことを目標に、エビデ
ンス、指導医の経験、患者情報を組み合わせ、カンファレンスに基づき診療しています。
チーム診療制を採用し、複数の担当医がチームリーダーの指導の下で患者診療していま
す。朝 8:00(月・金は 8:30)と夕方 16:45 にブリーフィングを毎日行い、患者情報の
共有と、診療方針のカンファレンスを行います。決定された診療方針を、産科は中後、婦
人科は大石が最終的に統括しています。夜間帯および休日は、当直医を除いて原則自由で
す。また、指導医と専攻医クラスとのペアによる2人当直体制を採用しているので、専攻
医のみで当直時間帯を任せることはありません。
毎水曜日の朝に、現在入院患者の中で懸案となっている事例をスタッフ全員で検討する
症例カンファレンス(1 時間)
、毎木曜日の朝に、経験した症例をテーマにした振り返りカ
ンファレンス(1 時間)を行います。他に、毎月曜日の夕方には手術症例カンファレンス、
毎火曜日の朝には新生児科との症例検討、隔週の木曜日夕方には病理カンファレンスがあ
ります。
② 研修 1 年目

チームの病棟担当医として、病棟当番医師とともに行動し、入院患者管理、患者理学
所見の取り方や分娩管理を習得します。

チームで担当する手術に助手と参加し、手術の基本操作や手術の概要を学びます。

ALSO プロバイダーコース、新生児蘇生法(NCPR)A コースを受講します。

外来診療では、指導医の助手となり、患者診察の基本を習得します。
③ 研修 2 年目

チーム病棟医として病棟管理を行う一方、初期研修医や 1 年目専攻医の指導を担当し、
自らも学習します。

救急対応担当者となり、他施設からの救急症例を管理します。

水曜および木曜カンファレンスの発表者となり、指導医の下で準備と発表を行うこと
で臨床力を鍛えます。

手術の筆頭助手を担当し、産婦人科手術の基本を論理的な実地指導で厳しく鍛えます。

指導医の指導の下、外来診療の担当を開始します。
④ 研修 3 年目以降

チームリーダーに準じた立場で、チーム患者の診療およびチーム内の 1~2 年目専攻医
の指導を行います。

産婦人科の主要手術の術者を担当し、手術指導を受けます。
3

他施設の方にも経験を共有してもらいたい症例、あるいは自主的に興味を持った事柄
から生まれた臨床研究を、英文論文として作成し投稿を目指します。

最終的に産婦人科専門医、母体保護法指定(希望者のみ)の取得を目指します。
【後期研修修了後の進路】
当院スタッフとして残留できますが、本人の希望を尊重します。
【主要疾患症例数・主要手術症例数】
産 科(2014 年)
出産数
1338 例
帝王切開数 433 例
緊急母体搬送受入数 195 例
母体偶発合併症(日本産婦人科学会周産期登録で規定) 217 例
産科合併症(日本産婦人科学会周産期登録で規定)
586 例
胎児異常症例 45 例
婦人科 (2014 年度)
子宮頸がん 63 例
子宮体がん 12 例
卵巣がん
9 例
子宮筋腫・腺筋症 101 例
良性付属器腫瘍 91 例
異所性妊娠 25 例
子宮脱・膣脱 95 例
<良性疾患手術
334 例>
<悪性疾患手術
主要手術
104 例>
主要手術
腹式単純子宮全摘 76 例
子宮膣部円錐切除 59 例
開腹子宮筋腫核出 17 例
子宮頸がん手術
5 例
子宮脱手術(膣壁形成・膣閉鎖術含む)95 例
子宮体がん手術
16 例
腹腔鏡手術
96
例
卵巣がん手術
子宮鏡手術 14 例
4
23
例