クレイパックによるケア~ 【手指挫傷のダメージとクレイの効果について】 棚橋 緑 はじめに 止 元々医療従事者であった私が自然療法に出会ったのはまだ数年前のことです。 はじめての出逢いは自然療法の一つでありますアロマテラピーでした。それまでは医薬品に頼るこ とが多かった我が家ですが、アロマテラピーでは自然界に普通に存在する《植物》の素晴らしい力 を学び、自然界のものこそ、ヒトや動物の身体に優しい、そして大変重要な存在であることを知り 受傷状況について 禁 その効果に魅了されました。アロマテラピーでは基材として知り得たクレイでしたが、ドミニク先 生によるクレイテラピーを学び、クレイの素晴らしさを実体験として感じることが出来ました。 クレイは試せば試すほど、身体に様々な動きが見れます。クレイの効果を実感しつつ、今回は自身 の怪我に対するケアを報告させて頂きます。 車のドアに右手指 3 本(第2・3・4指の第一関節と第二関節の間)を挟み挫傷。ドアは完全に閉まった状 ピ ー 態で、挫傷により第 2・3指には圧迫痕がみられた。 手指はジンジンして痛みかどうか分からない感じ。皮膚の裂傷及び出血はなし。 受傷直後は痛みで動かせない状態であった。 目的と対処法 受傷後すぐに「クレイパックだ!」と思い、急いで自宅に戻る(約 5 分) 。 通常ならば受傷部位を水道水で冷やすところ、クレイペーストを作り炎症・痛み・皮下組織の損傷に対して クレイケアを行うとする。 (指の感覚から骨折は無いと判断) 2 日後にアロマトリートメントの施術を控えていたので、右手指の挫傷によりトリートメントが出来なくなる コ ことを心配した。なるべく集中してケアを行うこととする⇒クレイの吸収と吸着作用による炎症・痛みの除去。 方法と使用基材について 車のドアが完全に閉じてしまったことからかなり組織へのダメージがあると予測し、グリーンイライトを使用し 冷湿布を行う。おそらく炎症はひどいと思われるので、湿布の回数は様子を見ながら増やしていく。 湿布は挫傷した第 2・3・4 指全体におこなう。 1~2 日経過すると内出血が見られることを予測。その場合はグリーンモンモリオナイトに変えてケアをする。 痛みなどの炎症の程度と消失度合に合わせ、回数・使用機材は検討する。 クレイケアと経過報告 受傷当日:夕方受傷。帰宅してすぐにクレイによる湿布をする(受傷後約 30 分経過)。 グリーンイライトによる冷湿布。第2~4指を包み込むように集めに湿布する。 約 10 分でペーストが熱くなってしまったので、そこで湿布ははずす。 受傷直後↑ 禁 止 ジンジンした感覚は続く。 一回目の湿布↑ 約 40 分後(湿布と湿布の間の休憩)2 回目の湿布をする。1 回目と同様に厚めの冷湿布。 ピ ー 1 回目のような熱間はそれ程なく、30 分様子を見ながら置く。 挫傷直後のジンジンしたしびれのような感覚は和らいだが、まだ痛みがあり、約 1 時間休憩 した後に 3 回目の湿布をする。 大分落ち着いた感覚あり。指の屈曲伸展も可能。屈曲の際に痛みはあるが、腫れもほとんどな く どこを挫傷したのか見た目では分からない状態。 コ 3 回目の湿布終了時間が夜であったため、本日のケアは一旦終了する。 1 回目の湿布直後↑ 3 回の湿布終了後↑ 受傷後 1 日目:一番圧迫痕が著しかった第3指が腫れている。わずかに内出血もあり。 痛みは、受傷当日の 3 回目の湿布後と同様程度(痛みの増強はない) 。 指は屈曲伸展ともに可能だがまだ痛み(炎症)もあるため、グリーンイライトにて冷湿布を おこなう。今日は 40 分湿布を置いてみたが、途中熱間はなし。 昨日の集中ケアにより、予測していた以上に早く症状が楽になっている。 明日、施術をしなければならず、本日も休憩をはさみながら、合計 3 回の湿布をおこなっ た。 (すべてグリーンイライトの冷湿布) 指の腫れはほぼ消失し、屈曲伸展の際の痛みもほとんど感じない。わずか1日半しか経過し 止 ていないが、明日の施術も出来そうな状態。ただ、挫傷部位に当たると物凄く強い痛みを感 ピ ー 禁 じる。明日に備え、鎮痛・抗炎症作用のある精油を挫傷部位に塗布して就寝。 腫れの観られる第3指↑ 受傷後2日目:施術当日朝、指の感覚的には痛みも可動域の障害もないため、施術は可能と判断。 腫れは消失しているが、内出血が進み色素沈着しているため、グリーンモンモリオナイトを 使用し約 30 分冷湿布をおこなった(下写真)。 湿布してから3時間後に施術おこなうが、特に問題なく出来た(無事終了でき安堵)。 お昼間に施術をしたが、夜にかけて挫傷部位の内出血が進む。 コ 時間の都合により、本日は朝おこなった湿布1回のみ。 左 湿布前。 右 湿布後。 湿布後は内出血の色素が薄くなっている↑ 受傷後3日目:昨日は無事に施術も出来たのだが、痛みが増強している。腫れはないが内出血はある。 炎症が完全に消失しないまま施術を行ったことが原因か? 皮膚の所見としては、腫れも消失しているし、内出血も正常な反応だと考えると 痛みだけ持続している。 再度グリーンイライトでの冷湿布をおこなう(約 40 分置く) 。 本日 3 回湿布をおこなったが、朝の状態よりは痛みが治まっている。 禁 止 挫傷部位を押さえるとまだ痛みは強い(強く当たらなければ痛みは感じない)。 ピ ー 受傷後 4~7 日:挫傷部位に痛みを感じる時に湿布をおこなった。 (手指を使う中で圧や打撃が加わって しまうと痛みが再発するため) 。 ほぼ日常生活に支障がない状態にまで回復していたので結果的には数回おこなったのみ。 普通に手指を使う分には痛みもなし。 コ (ただ、挫傷部位に強く当たるとやはりまだ痛む→これは時間がかかりそう・・・) 腫れは消失しすっきりした↑ 皮下の内出血も徐々に吸収されている。 考察、クレイの効果について 止 クレイの効果はすでに実感出来ている中で、今回の挫傷のケアもまた大きな結果を得たと思う。 過去に同じような症例を自身で経験したが、2~3 日で普通に手指が使えるまでは到底回復出来な かった。 グリーンイライトによる吸収作用により、皮下組織にまで達したと予測される損傷(炎症)に見 事にアプローチ出来たのだと実感している。 一般的な対処法として、外側(皮膚表面)から湿布薬やジェル剤などを使い、冷却及び抗炎症作 用を施すが、深部の組織(皮下組織)の炎症が残ることが多いように感じる。深部の組織(筋 肉・神経)が損傷を負い、炎症が治まらない場合、おそらく手指の可動に痛みなどの障害が伴う と考えられる。今回挫傷をして 2 日で手指を使っての施術(トリートメント)を行うことが出来 たことは、正直驚いている。正にクレイの素晴らしい効果である。 禁 受傷当日 1 回目の湿布の際、10 分経たない時点でペーストがホカホカになったことで、クレイが どれほどの炎症を吸着除去しているかを実感できた。皮膚の奥の炎症が見えた感じだった(吸い 上げられている感覚)。 ピ ー 内出血に関しては、日を追うごとに出現してくるものなので予想通りではあったが、やはり、炎 症が治まりきらない段階で手指を 2 時間にわたり使い動かしたことで、安静が欠落しさらに炎症 を生み出してしまったのだと考える(内出血が急激に増え、痛みが強まった)。 内出血が出現しはじめた段階で吸着作用が得意なグリーンモンモリオナイトを使ってみたが、湿 布直後は湿布前に比べ、内出血の色素はかなり消失していた(効果を実感)。 受傷後1日目(受傷翌日)クレイのケアの後で、精油を使用したが、今回は精油の効果はそれほ ど実感できなかったように感じている。私の見解としては、あと 1 日は 3~4 回/ 日 しっかり集 中的にクレイでのケアをするべきであったと思う(ある程度期間を予測想定してケアをおこなう ことが大切であると思った)。 精油を加味するタイミングについては、今後の課題となった。 コ 今回、受傷部位だけをみても、クレイの効果による変化を観ることができた。 精油など他の自然療法を加味するケアもとても重要だと思うが、今回の症例から気付いたこと は、 皮下組織の神経への損傷が大きかったのだとしたら、クレイの湿布の箇所をさらに検討すると良 かったのではないかと感じている(今回は受傷部位である手指のみに湿布を施行したが、範囲を 広げ橈骨手根関節までのケアをしてはどうだったか?)。 また、湿布の回数についてもさらに検討してみたいと思う。 まとめ 止 クレイを学び始めてから、なぜかよくケガをするようになりました(気のせいかもしれませんが)。 でも心配なし。軽い切り傷や擦り傷などにはとりあえずクレイを塗付して対処出来ています。 こんなに簡単に使えて効果も実感。 自然界にある素晴らしい恵みに出会えたこと、また丁寧にしっかり教えて下さったドミニク先生に 深く感謝します。 今回もまた改めて、クレイの王道であるグリーンイライトの効果に圧倒されましたが、逆に言えば、 それだけからだを動かすもの(変化させるもの)であるということが言えます。 これからもこの大地の恵みクレイと仲良く共存していきたいので、更なる学びと経験を重ねていき たいと思います。 ご指導、有難うございました。 コ ピ ー 禁 棚橋 緑
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