多臓器障害 (MODS)に対する 急性血液浄化 江口 豊 先生

第26回 日本急性血液浄化学会学術集会
ランチョンセミナー 8
多臓 器 障 害
(MODS)に 対する
急性血液浄化
チームアプローチの
観点から
日時
会場
平成27年
10 月10 日(土)
12:15 ∼13:15
京王プラザ ホ テル(東京・新宿)
第4会場(本館 42 階 富士)
江口
豊
熊谷
誠
先生
滋賀医科大学医学部 救急集中治療医学講座
座長
先生
秋田赤十字病院 医療技術部
演者
古屋 智規
先生
産業医科大学医学部 救急医学講座
演者
【共催】 第26回 日本急性血液浄化学会学術集会
チーム医療で臨む急性血液浄化
秋田赤十字病院 医療技術部 /
熊谷 誠
先生
急性血液浄化療法は医療の進歩や専門性の分化により、医師、看護師、臨床工学技士をはじめ 多くの
メディカルスタッフが患者の治療にあたっており、チーム医療として取り組む必要がある。当院では持続的
腎機能代替療法(CRRT)をはじめとする血漿交換が若干ではあるが 増加傾向にあり、治療中における
安全管理が重要となってくる。その中で臨床工学技士は治療の開始、返血、フィルター回路交換、アラームの
トラブル対応など装置の操作におけるすべての業務について昼夜を問わず管理している。さらに急性血液
浄化療法導入の際には医師との連携をスムーズに 行うため、血液浄化担当医から指示があった際には
迅速に治療開始できる支援体制にある。
また看護師とは準夜・深夜・休日におけるアラームのトラブル対応に
おいては、看護師の 勤務交替に合わせて勉強会を定期的に実施することで、アラーム初期対応が行える
体制になっている。しかし専門性の不足、情報の共有不足、連携不足などによりピットフォールが発生する
ことから、技士は専任とし治療材料は透析資材とは別の部屋に急性血液浄化療法の資材を置き、ダイア
ライザとフィルター等の取り間違い防止対策としている。
今後は、さらに技士の立場から主治医や血液浄化担当医に設定変更等について意見交換ができるよう
支援し、急性血液浄化療法をチーム医療で臨むことで安全に行える体制に繋がるものと考える。
多臓器障害(MODS)に対する急性血液浄化
∼チームアプローチの観点から∼
産業医科大学医学部 救急医学講座 /
古屋 智規
先生
集中治療を必要とするような多臓器障害(MODS)において、人工呼吸器同様もはや急性血液浄化療法は
必須であり、現在、様々な手技が行われている。しかしながら、どの様な方法がすぐれているのか、どう
いった患者にどういった手技、管理を行うかについてエビデンスが 構築し難い状況でもある。そのことを
明らかにするためには、均一で高質な治療を提供することが必須であり、チームアプローチは有効な手段の
一つと考えられる。演者はこれまで、複数の施設において、PDF(Plasma Filtration with Dialysis)を
始めとした 様々な急性血液浄化法を行い、安全で確実な本法の適応に臨床工学技士、看護師など多職種
連携の有効性を実感し、さらには現在、複数施設における構築を目指している。
急性血液浄化療法のエビデンス構築のためにはチームアプローチがキーワードとなることは間違いなく、
自験例の治療成績を中心にその有効性、今後の展望について言及したい。
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