平成27年度事業計画書 (平成27年4月1日~平成28年3月31日) 平成2 7 年度も 公益財団法人上原美術館として、こ れまで両 美術館 が行 っ て きた事業活動の継続を基本とし、より一層内容の充実した公益目的事業 の推進を 目指していく方針である。 上 原近代美術館では 開館15周年を迎えることから、収蔵品カタログの全面 改訂等を予定しており、展示室の空調や照明リニューアル工事等も実施する。 また、上原仏教美術館では10月より、展示ロビーや収蔵庫、事務所等の 増改築工事で長期(約2年間)休館を予定している。尚、休館中も美術品の収集・ 整理、調査研究、研修会等の活動は継続する。 1. 上原近代美術館及び上原仏教美術館の運営管理(定款第5条第1号) <平成27年度美術館入館者及び収入見込み> 両美術館合計 公益財団法人 上原美術館 入館者数 入館料収入 図録等販売収入 収入合計 14,500人 896万円 120万円 1,016 万円 内 訳 上原近代美術館 入館者数 入館料収入 図録等販売収入 収入合計 1 0 ,5 0 0 人 810万円 100万円 910万円 開館日数 350日 ( *1 ) 上原仏教美術館 入館者数 入館料収入 図録等販売収入 収入合計 4 ,0 0 0 人 86万円 20万円 106万円 開館日数 183日 ( *2 ) (*1)展示替及び館内修繕工事を含め、15日休館 (*2)増改築工事のため、今年度182日間休館予定 1 2. 美術品の展示及び公開(定款第5条第2号) <上原近代美術館> 本年度は開館 15 周年の節目の年とな る。これを記念して、上原コレ クションの名品を紹介する展覧会「開館 15 周年記念 上原コレクション 名品選」を西洋近代絵画、日本近代洋画、日本画の3ジャンルに分けて 開催する。また、アンリ・ルソー≪両親≫、須田国太郎≪木立≫、横山 大観≪東海の朝≫など新収蔵品も公開する。 ◇◇ (1) 展示計画 ◇◇ 常設展、特別展 開 館 15 周 年記 念 上 原 コレ ク ショ ン 名品 選 Ⅰ ―名 画 に秘 め られ た エ ピソ ー ド― 開催 期 間 平 成 27 年 3 月 17 日(火 )~ 6 月 28 日(日) 104 日間 開 館 15 周 年記 念 上 原 コレ ク ショ ン 名品 選 Ⅱ ―日 本 洋画 の 魅力 ― 開催 期 間 平 成 27 年 7 月 11 日(土 )~10 月 25 日 (日 ) 107 日 間 開 館 15 周 年記 念 上 原 コレ ク ショ ン 名品 選 Ⅲ ―日 本 画の 美 ― 開催 期 間 平 成 27 年 10 月 27 日 (火)~平 成 28 年 1 月 11 日(月) 77 日 間 花の 絵 画― モ ネ、 ル ド ン、 安 井曽 太 郎ら が 描 く季 節 の彩 り ― 開催 期 間 (2) (3) 平 成 28 年 1 月 13 日(水 )~ 3 月 13 日(日) 61 日間 絵画教室生徒の作品展(会場 当美術館会議室 ※入場料 無料 教室名 開催期間(開催日数) デッサン・水彩画教室 平成27年3月下旬 日本画教室 平成27年3月下旬~4月初旬[6日間] [6日間] 館外出品( 前期から期を跨いで下記展覧会に貸出 会 場 ) モン ス 美術 館 (ベ ル ギ ー) 開催 期 間 平成 2 7年 1 月2 4 日 (土)~5 月 17 日(日) 貸出 作 品 フィ ン セン ト・フ ァン ・ゴッ ホ ≪鎌 で 刈る 人 (ミ レー に よる )≫ 2 [114 日間 ] ) <上原仏教美術館> 常設展示室では、平安時代の十一面観音立像、鎌倉時代の阿弥陀如来立像、 中国宋代 の菩薩 立像 、近代・ 現代に 制作 された仏 像百数 十体 を展示す る。 また、作品の劣化を防ぐため常設展示は避けるものの、4月~5月に期間を 限定し、平安時代後期の装飾経の名品である中尊寺経と神護寺経を展示する。 今年度は10月より、重要文化財展示に向けての特別展示室新設と、収蔵 庫・ 事務 所等の 大規 模な増改 築工事 を行 うため、 常設展 示室 も 部分工 事が 必要とな り、 お 客様 の安全 も 考慮し て 1 0月頃よ り 長期 休館 とする予 定で あるが、増改築工事開始前の期間を利用して、以下の企画展開催を予定して いる。 ◇◇ 展示計画 企画展 開催期間 ◇◇ 「南伊豆町の仏教文化」(仮題) 平成27年4月18日(土)~平成27年6月14日(日) [58日間] 仏像彫刻作品展 開催期間 平成27年7 月1日( 火)~平成27年 7月31日(木) [31日間] 3. 美術品の収集、整理及び保管(定款第5条第3号) <上原近代美術館> 当美術館の所蔵作品充実を目的に、本年度も美 術品収 集を進める予定 。 美術品の整理及び保管は、収蔵品管理システムと収蔵図書管理システムを 活用し、利用者の問い合わせに対応できる体制をさらに整えていく。 美術品の保存管理上では、空調自動システム等により収蔵品の温湿度 管理に万全を期す。また額装ガラス板の無反射アクリル板 化 も継続予定。 <上原仏教美術館> 仏像、仏画、古写経などの仏教美術作品のうち、当館の設立趣旨に 合い、 美術的あるいは文化財として価値の高いものを、機会をとらえて収集する 予定である。 3 4.美術品に関する調査研究及び研修会、講演会等の開催 (定款第5 条第4号) <上原近代美術館> (1) 調査研究 本年度も収蔵品、収蔵作家を中心に、学芸員による調査研究を行う。 (2) 研修会の開催 「デッサン・水彩画教室」「日本画教室」の2教室を開催。 デッサン・水彩画教室 講 師 定 員 開催日時 毎月2回(年24回) 小野 憲一氏 23人(新入生4人の予定) 第 2 ・4 水 曜 日 日本画教室 講 師 定 員 開催日時 毎月2回(年24回) 牧野 伸英氏 23人(新入生9人の予定) 第 2 ・4 火 曜 日 (3) 講演会の開催 平 成 2 7年 度 も 専 門家 を 招 いて 美 術 講 演会 を 開 催す る 。 ま た、 各展覧会に合わせて、学芸員による作品解説も開催する。 (4) ワークショップの開催 夏休みに合わせてワークショップを開催 。 <上原仏教美術館> (1)調査研究 ①伊豆半島の仏像悉皆調査 今年度も伊豆半島内の仏像悉皆調査を継続して実施。下田市周辺 の市町でも室町期以降の仏像データ集積に努める。 ②文化財調査(外部依頼調査) 寺院や教育委員会からの文化財調査依頼に対応する と同時に、 文化財保護意識とその方法の啓蒙を行っていく。 ③研究調査 下田市、及び伊東市教育委員会刊行の資料も対象に読み込み、 仏像造像の時代背景の理解など、より精度の高い研究を目指す。 4 (2)研修会の開催 仏像彫刻・写仏・写経の三教室のうち、写仏教室 を講師都合によ り今年度から閉講とする。それに代わり当館学芸員による仏教美術 講座を開講する。受講期間は 2年を予定。仏像彫刻・写経教室に ついては今年も継続開催する。いずれの教室も会費は無料とする。 仏像彫刻教室 講師〔仏像彫刻家〕 岩松 定 員 拾文氏 開催 日時 毎月1回( 年12回) 50 名 大谷 文進氏 第3 日曜 日 写経教室 講師〔書家〕 山田 修也氏 定 員 開催日時 毎月1回(年12回) 40 名 第2 日曜 日( 午後 ) 仏教美術講座 講師 当館学芸員 定 員 開催 日時 毎月1回( 年12回) 25 名 第2 日曜 日 ( 午前 ) (3)講演会の開催 平成27年度も仏教美術や仏教学、歴史学などの研究者や専門家 を招き、仏教美術や仏教に関する講演会を行う。 5.美術品に関する資料の収集、保管及び公開(定款第5条第5号) <上原近代美術館> 本年度も、 カタログ・レゾネ、書簡、挿絵本などの貴重書をはじめ、 公開用図書、資料に重点をおいて収集し、一層の充実を図 る。 (1)研究図書・資料の公開 (2)美術誌(月刊美術誌等)の公開 美 術 手帖 ( 美 術出 版 社) / 美 術の 窓 (生 活 の友 社 ) / 芸 術 新潮 ( 新潮 社) 5 <上原仏教美術館> (1)資料の収集 仏像・仏画・古写経など仏教美術に関する 研究書や図版を中心に、 広く仏教文化に関する文献や資料を収集する。また伊豆半島の地誌に ついても積極的に収集を行い、当館の調査研究活動を行うための基礎 資料の充実を図る。 6.美術品に関する解説書等刊行物の作成頒布(定款第5条第6号) 上原近代美術館 年間展示予定 ポスター等 美術館だより 平成27年度美術館案内の 美術館案内パンフレット・ 作成、年間展示予定表を掲載 作品展の年間予定表を作成 展 示 会 毎 に ポ ス タ ー ・チ ラ シ の 展 示 会 の ポ ス タ ー ・チ ラ シ ・ 作成頒布 図録を作成、伊豆各所で配布 年4回発行 隔月で年6回発行 (1 回 約 1 ,5 0 0 部 を (1 回 約 2 ,2 0 0 部 を 無料配布) その他 上原仏教美術館 無料配布) 展覧会に合わせてワークシー 南 伊 豆 町 内 の 仏 像 、仏 画 の 調 査 ト を 発 行 す る 他 、出 品 一 覧 リ ス で 得 ら れ た デ ー タ を ま と め 、順 トを来館者へ無料配布する。 次 刊 行 す る 。完 成 し た 報 告 書 は 開 館 15 周 年 記 念 事 業 と し て 、 伊 豆 半 島 内 の 各 教 育 委 員 会 、図 上原近代美術館の新収蔵品カ 書 館 、調 査 寺 院 、研 究 者 に 配 布 タログを販売する。 する。 7.その他目的を達成するために必要な事業(定款第5条第7号) (1 ) 両 美 術 館 で 所 蔵 す る ビ デ オ テ ー プ や 調 査 活 動 等 で 撮 影 し た 画 像 データを講演や小中学校の出張授業で広く公開していく。 (2 ) 両 美 術 館 共 に 学 校 や 教 育 委 員 会 な ど と 連 携 し 、 出 張 授 業 、 授 業 入館を随時受付け、実施し、学校教育との連携を図っていく。 本年度も小・中・高校生を対象に毎週土曜日を無料入館日と する。 以上 6
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