2014 年 度 下 半 期 学 生 海 外 発 表 奨 励 金 成果報告書 氏名 ：門林 宏和 所属 ：愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター 博士後期課程 1 年 会 議 名 称 ： Joint AIRAPT-25th and EHPRG-53rd International Conference on High Pressure Science and Technology 開 催 期 間 ： 2015 年 8 月 30 日 ～ 2015 年 9 月 4 日 開催場所：スペイン・マドリード 【出発目的】 高 圧 力 の 科 学 ・ 技 術 に 関 す る 国 際 会 議 （ 第 25 回 AIRAPT） に 出 席 し ， 研 究 成 果 を 世 界 に 発 信 す る ．また ，高 圧 力の 専 門家 と交 流 す る こと に よ り 研 究 分 野に 対 する 視 野を 広 げ，自身 の 研 究 をさ ら に 発展させる． 【成果概要】 2015 年 8 月 30 日 か ら 9 月 4 日 の 6 日 間 ， ス ペ イ ン の マ ド リ ー ド に て 第 25 回 AIRAPT が 開 催 さ れ ま し た ． AIRAPT は 2 年 に 一 度 開 催 さ れ る 高 圧 力 を 手 段 と し た 科学・技術に関する国際会議で，今年は世界各国から 約 450 名 の 研 究 者 が 参 加 し ま し た ．本 会 議 は 大 き く 12 の ト ピ ッ ク に 分 か れ て お り ， 150 件 以 上 の 口 頭 発 表 と 300 件 を 超 え る ポ ス タ ー 発 表 が な さ れ ， 多 方 面 の 研 究 者 ら に よ る活 発 な議 論 が行 わ れ ていま し た ．筆 者 は 主 に ガ ス ハ イ ド レ ー ト ，高 圧 氷 お よ び 水 素 に 関 す る 講 演 を 聴 講 し ま し た ．多 く の 最 先 端 の 研 究 を 聴 講 し た こ と は ，今 後 の 研 究 の 方 向 性 を 探 る 上 で よい契機となりました． 今回筆者は，高圧下におけるメタンハイドレートの相転移メカニズム に関する発表を行 い ま し た ．燃 え る 氷 と し て 知 ら れ る メ タ ン ハ イ ド レ ー ト に は 高 圧 下 で 3 つ の 相 が 報 告 さ れ て い ま す が ，そ の 各 相 間 の 相 転 移 メ カ ニ ズ ム は 未 解 明 の 問 題 で し た ．本 発 表 で は ，時 分 割 X 線回折および時分割ラマン分光を組み合わせることにより 解明した相転移メカニズム を ポ ス タ ー の 形 式 で 発 表 し ま し た ．英 語 と い う 言 語 の 壁 が あ る 中 で ，ガ ス ハ イ ド レ ー ト や 高 圧 氷 の 専 門 家 だ け で な く ，様 々 な バ ッ ク グ ラ ウ ン ド を 持 つ 研 究 者 と 議 論 す る こ と が で き ， 有意義な時間を過ごすことができました．特に，ガスハイドレートの研究で著名な J.S.Loveday 博 士 に 興 味 を 持 っ て い た だ い た こ と は ， 今 後 の 研 究 を 進 め て い く 上 で 大 き な 励みとなりました． ま た ，エ ク ス カ ー シ ョ ン で は ス ペ イ ン の 歴 史 的 建 造 物 の 見 学 ツ ア ー が 行 わ れ ，ガ ラ デ ィ ナ ー で は ス ペ イ ン 料 理 や ワ イ ン を 堪 能 す る だ け で な く ，本 場 の フ ラ メ ン コ を 鑑 賞 す る こ と が で き ま し た ．筆 者 に と っ て は ，今 回 の 国 際 会 議 が 初 め て の 海 外 と い う こ と も あ り ，研 究 に関することだけでなく，多くの出会いや驚きのある充実した 6 日間でした． 最 後 に な り ま す が ，こ の 度 は 日 本 高 圧 力 学 会 の 学 生 海 外 発 表 奨 励 金 を 頂 い た こ と で ，国 際 舞 台 で こ の よ う な 貴 重 な 経 験 を 得 る こ と が で き ま し た ．こ こ に ，心 よ り 感 謝 申 し 上 げ ま す．
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