営農情報(麦) 第17号 平成27年2月13日 福岡大城農業協同組合 南筑後普及指導センター 11月下旬に播種された麦の生育は順調で、茎数は平年並からやや多い状況です。 2月に入ってからの降水量は少なく、麦踏み・土入れ等の管理作業も順調に行われていま す。今後は、広葉雑草対策及び排水対策を中心に管理を行いましょう。 前回の営農情報にも載せておりましたが、再度、雑草防除、麦踏み、土入れについて載せ ています。 1 雑草防除 <スズメノテッポウ等、イネ科雑草が発生している場合> ハーモニー水和剤の場合、液量が少ないと効果が不十分なので、10aあたり水100 リットル使用します。また、薬害防止と除草効果安定のため、薬剤散布直前~散布後1週 間以内の麦踏み・土入れは避けます。 カズノコグサ対策の場合は、下記使用時期よりも早めに、ハーモニー水和剤10gを散 布しましょう。 除草剤名 ハーモニー75DF水和剤 使用時期 麦1葉期~節間伸長前 (カズノコグサ3葉期まで) (スズメノテッポウ5葉期まで) 10a使用量 7.5~10 g 注意点 ハーモニーは細粒剤か 水和剤のどちらか1回 しか使えません <広葉雑草のみが発生している場合> 雑草の種類に合った薬剤の選択が必要です。麦作こよみを参考に、雑草の種類を見 極めて下さい。普及センターの調査では、現在、キンポウゲ類やヤエムグラの発生が 見られます。また、こよみに写真はありませんが、ノミノフスマやミチヤナギの発生 も見られます(どちらも下記薬剤で防除できます)。 使用時期 10a使用量 注意点 カラスノエンドウに効果高い。 アクチノール 穂ばらみ期まで 150~200ml キンポウゲ類への効果劣る。 目安:1月中旬~3月上旬 乳剤 麦類の生育期 キンポウゲ類に効果高い。 (小麦:収穫45日前まで カラスノエンドウへの効果劣る。 バサグラン 大麦等:収穫90日前まで) 100~200ml 散布後の降雨で効果劣る。 液剤 目安:1月中旬~3月上旬 高温・晴天時が効果高い。 大麦等は2月中旬まで 除草剤名 ※農薬の散布にあたっては、近隣にある他作物、住居などに注意してください。 野菜等、他作物にかかった場合、薬害だけでなく、農薬残留基準値オーバーによる出 荷停止など、大きな経済的被害を受ける場合があります。 2 麦踏み、土入れ (1)麦踏みは、倒伏及び徒長防止に効果があり、麦の葉が3枚以上になってから行いま す。2月下旬(節間伸長開始前)までの間に、間隔をあけて3~4回程度実施します。 土が乾燥し、茎葉に霜や露がない時に実施します。湿った状態で行なうと、土が締 まって排水性が悪くなり、麦の生育に悪影響を与えるので注意しましょう。 (2)土入れは、麦の葉の枚数が3~4枚になったら始めます。3月上旬までに3回くら い、麦踏み前に実施します。1回目は浅く、2、3回目は麦の生育に伴って土入れの 量を増します。雑草防除や排水向上、無効分げつの抑制、倒伏防止などに効果があり ます。
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