使用上の注意改訂のお知らせ

ーー医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読みください。ーー
使用上の注意改訂のお知らせ
2015 年 10 月
製造販売元
株式会社トライックス
東京都中央区築地 4-2-7
制酸・緩下剤
酸化マグネシウム錠 250mg
酸化マグネシウム錠 330mg
Magnesium Oxide 250mg Tab
Magnesium Oxide 330mg Tab
酸化マグネシウム製剤
謹啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は、弊社製品につきまして格別の御高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
この度、標記製品の「使用上の注意」を下記の通り改訂いたしますのでご案内申し上げます。
なお、新規添付文書を挿入しました製品をお届けいたしますまでは、若干の日時を要するものと思われ
ますので、今後の使用に際しましては、下記の内容をご参照くださいますようお願い申し上げます。
謹白
1.改訂内容( :改訂箇所)
改訂後
改定前
【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)∼(4) 省略
(5)高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)
【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)∼(4) (省略)
2. 重要な基本的注意
本剤の投与により、高マグネシウム血症があらわれる
ことがある。特に、便秘症の患者では、腎機能が正常
な場合や通常用量以下の投与であっても、重篤な転帰
をたどる例が報告されているので、以下の点に留意す
ること。
(「4.副作用(1)重大な副作用」の項参照)
(1)必要最小限の使用にとどめること。
(2)長期投与又は高齢者へ投与する場合には定期的
に血清マグネシウム濃度を測定するなど特に注意
すること。
(3)嘔吐、徐脈、筋力低下、傾眠等の症状があらわ
れた場合には、服用を中止し、直ちに受診するよ
う患者に指導すること。
2. 重要な基本的注意
本剤の投与により、高マグネシウム血症があらわれる
ことがあるので、長期投与する場合には定期的に血清
マグネシウム濃度を測定するなど特に注意すること。
(
「4.副作用(1)重大な副作用」の項参照)
今回の改訂内容は、日本製薬団体連合会発行 医薬品安全対策情報(DSU)No.244 に掲載される予定です。
最新の医薬品添付文書情報は、医薬品医療機器情報提供ホームページ(http://www.info.pmda.go.jp/) 又は弊社
ホームページ(http://www.tryx-ph.co.jp/)にてご確認ください。
-1-
改訂後
改定前
5. 高齢者への投与
高齢者では、高マグネシウム血症を起こし、重篤な
転帰をたどる例が報告されているので、投与量を減
量するとともに定期的に血清マグネシウム濃度を測
定するなど観察を十分に行い、慎重に投与するこ
と。
5. 高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、
減量するなど注意すること。
自主改定( :改訂箇所)
改訂後
改定前
3. 相互作用
併用注意(併用に注意すること)
本剤は吸着作用、制酸作用等を有しているので、他の薬剤の吸
収・排泄に影響を与えることがある。
3. 相互作用
併用注意(併用に注意すること)
本剤は吸着作用、制酸作用等を有しているので、他の薬剤の吸
収・排泄に影響を与えることがある。
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
テトラサイクリン系 これらの薬剤の吸収が低
抗生物質
下し、効果が減弱するお
省略
それがあるので、同時に
薬剤名等
省略
抗生物質
下し、効果が減弱するお
省略
それがあるので、同時に
機序・危険因子
省略
服用させないなど注意す
服用させないなど注意す
セフジニル、セフポ ること。
臨床症状・措置方法
テトラサイクリン系 これらの薬剤の吸収が低
機序不明
セフジニル
ドキシム プロキセ
ミコフェノール酸モ
チル、ミコフェノー
フェチル
ル酸モフェチル、デ
デラビルジン
ラビルジン、ザルシ
ザルシタビン
タビン、ペニシラミ
ペニシラミン
ること。
機序不明
ン
2.改訂理由
(1) 厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課長通知 (平成 27 年 10 月 20 日付)に基づく改訂
○「慎重投与」、「重要な基本的注意」及び「高齢者への投与」への追記
平成 20 年 9 月 19 日に厚生労働省医薬食品局安全対策課長通知によって、酸化マグネシウムについての使用上の注意
が「重要な基本的注意」の項及び「重大な副作用」の項が新設され、「高マグネシウム血症」に対しての注意喚起が行
われましたが、以降も高マグネシウム血症による重篤症例が報告されている現状を鑑み、再度使用上の注意の改定を
行うこととなりました。特に、症状が重篤化する前の初期症状に対する周知と生理機能が低下している高齢者に対し
ての注意喚起を促すこと、定期的な血清マグネシウム濃度の測定の徹底が行われることを目的としています。
(2) 相手薬との記載の整合性を図るための自主改定
○「相互作用」の「併用注意」の項への追記
セフポドキシム プロキセチル(セフェム系抗生剤)の添付文書にマグネシウム含有製剤が記載されたことから追記い
たしました。本剤との併用により、セフポドキシム プロキセチルの吸収が阻害され、効果が減弱する可能性がありま
す(機序は不明)。
以上
-2-
BK
gaikei
SOGO
SOGO
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※※ 2015年10月改訂(第6版)
※ 2014年 3月改訂
貯 法:気密容器・室温保存
使用期限:外箱等に表示
注 意:【取扱い上の注意】の項参照
制酸・緩下剤
日本標準商品分類番号
酸化マグネシウム錠 250mg
酸化マグネシウム錠 330mg
8 7 2 3 4 4 ・ 8 7 2 3 5 5
Magnesium Oxide 250mg Tab
Magnesium Oxide 330mg Tab
承認番号
酸化マグネシウム製剤
有効成分
( 1 錠中)
酸化マグネシウム錠
250mg 「TX」
酸化マグネシウム錠
330mg 「TX」
日局 酸化マグネシウム
250mg
日局 酸化マグネシウム
330mg
2006年7月
錠 330mg 21800AMY10030000
2006年7月
2006年7月
本剤の投与により、高マグネシウム血症があらわれることがあ
る。特に、便秘症の患者では、腎機能が正常な場合や通常用量
以下の投与であっても、重篤な転帰をたどる例が報告されてい
るので、以下の点に留意すること。
(「4.副作用(1)重大な副作
用」の項参照)
(1)必要最小限の使用にとどめること。
(2)長期投与又は高齢者へ投与する場合には定期的に血清マグ
ネシウム濃度を測定するなど特に注意すること。
(3)嘔吐、徐脈、筋力低下、傾眠等の症状があらわれた場合に
は、服用を中止し、直ちに受診するよう患者に指導するこ
と。
※※3. 相互作用
併用注意(併用に注意すること)
本剤は吸着作用、制酸作用等を有しているので、他の薬剤の吸
収・排泄に影響を与えることがある。
結晶セルロース
カルメロースカルシウム
ショ糖脂肪酸エステル
添加物
白色・円形の素錠
色・剤形
外形
(表面)
外形
(裏面)
外形
(側面)
直径(mm)
2006年7月
※※ 2. 重要な基本的注意
【組成・性状】
販売名
薬価収載 販売開始
錠 250mg 21800AMY10029000
8
9
厚さ(mm)
3.8
4.3
重さ(mg)
290
400
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
テトラサイクリン系 これらの薬剤の吸収が低 マグネシウムと難溶性のキ
識別コード
抗生物質
【効能・効果】
○下記疾患における制酸作用と症状の改善
胃・十二指腸潰瘍、胃炎(急・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)
、
上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、
胃酸過多症を含む)
○便秘症
○尿路蓚酸カルシウム結石の発生予防
【用法・用量】
○制酸剤として使用する場合:
酸化マグネシウムとして、通常成人1日0.5∼1.0gを数回に
分割経口投与する。
○緩下剤として使用する場合:
酸化マグネシウムとして、通常成人1日2gを食前又は食後
の3回に分割経口投与するか、又は就寝前に1回投与する。
○尿路蓚酸カルシウム結石の発生予防に使用する場合:
酸化マグネシウムとして、通常成人1日0.2∼0.6gを多量の
水とともに経口投与する。
なお、いずれの場合も年齢、症状により適宜増減する。
※※【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)腎障害のある患者[高マグネシウム血症を起こすおそれが
ある。]
(「4.副作用(1)重大な副作用」の項参照)
(2)心機能障害のある患者[徐脈を起こし、症状が悪化するお
それがある。]
(3)下痢のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
(4)高マグネシウム血症の患者[症状が悪化するおそれがあ
る。]
※※(5)高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)
−1−
下し、効果が減弱するお レートを形成し、薬剤の吸
(テトラサイクリン、 それがあるので、同時に 収が阻害される。
ミノサイクリン等) 服用させないなど注意す
ニューキノロン系抗 ること。
菌剤
(シプロフロキサシ
ン、トスフロキサ
シン等)
ビスホスホン酸塩系
骨代謝改善剤
(エチドロン酸二ナ
トリウム、
リセドロ
ン酸ナトリウム等)
セフジニル、セフポ
機序不明
ドキシム プロキセ
チル、ミコフェノー
ル酸モフェチル、デ
ラビルジン、ザルシ
タビン、ペニシラミ
ン
アジスロマイシン
これらの薬剤の血中濃度
セレコキシブ
が低下するおそれがある。
ロスバスタチン
ラベプラゾール
ガバペンチン
これらの薬剤の吸収・排 マグネシウムの吸着作用ま
ジギタリス製剤
泄に影響を与えることが たは消化管内・体液のpH
(ジゴキシン、ジ あるので、服用間隔をあ 上昇によると考えられる。
ギトキシン等)
けるなど注意すること。
鉄剤等
フェキソフェナジン
ポリカルボフィルカルシ ポリカルボフィルカルシウ
ポリカルボフィルカ ウムの作用が減弱するお ムは酸性条件下でカルシウ
ルシウム
それがある。
ムが脱離して薬効を発揮す
るが、本剤の胃内pH上昇
作用によりカルシウムの脱
離が抑制される。
BK
gaikei
SOGO
SOGO
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薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
高カリウム血症改善 これらの薬剤の効果が減 マグネシウムがこれらの薬
イオン交換樹脂製剤 弱するおそれがある。ま 剤の陽イオンと交換するた
(ポリスチレンスルホ た、併用によりアルカロ めと考えられる。
ン酸カルシウム、ポリ ーシスがあらわれたとの
スチレンスルホン酸 報告がある。
ナトリウム)
活性型ビタミンD3製剤
高マグネシウム血症を起 マグネシウムの消化管吸収
(アルファカルシ こすおそれがある。
及び腎尿細管からの再吸収
ドール、カルシト
が促進されるためと考えら
リオール)
れる。
大量の牛乳、カルシ milk-alkali syndrome
ウム製剤
機序:代謝性アルカローシ
(高カルシウム血症、高窒 スが持続することにより、
素血症、アルカローシス 尿細管でのカルシウム再吸
等)があらわれるおそれが 収が増加する。
あるので、観察を十分に 危険因子:高カルシウム血
行い、このような症状が 症、代謝性アルカローシス
あらわれた場合には投与 、腎機能障害のある患者
を中止すること。
ミソプロストール
下痢が発現しやすくなる。 ミソプロストールは小腸の
蠕動運動を亢進させ、小腸
【薬効薬理】1)
からの水・Naの吸収を阻害
酸化マグネシウムは胃内において制酸作用を示し、制酸作用の
発現時に二酸化炭素を発生しないため刺激が少ないとされる。
酸化マグネシウム1gは0.1mol/L塩酸の約500mLを中和できる。
水に不溶性なため、炭酸水素ナトリウムに比較すると制酸性は
遅効性であり、作用時間も長い。
また、本剤は腸内においては重炭酸塩となって緩下作用を現
す。
【有効成分に関する理化学的知見】
一般名:酸化マグネシウム
化学名:Magnesium Oxide
分子式:MgO
分子量:40.30
性 状:酸化マグネシウムは白色の粉末又は粒で、においはな
い。水、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほと
んど溶けない。希塩酸に溶ける。
空気中で湿気及び二酸化炭素を吸収する。
し、下痢を生じさせる。本
剤には緩下作用があるので
、両者の併用で下痢が発現
しやすくなる。
4. 副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実
施していない。
(1)重大な副作用
高マグネシウム血症(頻度不明):
本剤の投与により、高マグネシウム血症があらわれ、呼吸抑
制、意識障害、不整脈、心停止に至ることがある。
悪心・嘔吐、口渇、血圧低下、徐脈、皮膚潮紅、筋力低下、
傾眠等の症状の発現に注意するとともに、血清マグネシウム
濃度の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた
場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(処置方法
は「6.過量投与」の項参照)
(2)その他の副作用
頻度不明
消化器
下痢等
電解質注)
血清マグネシウム値の上昇
処 置:大量服用後の間もない場合には、催吐並びに胃
洗浄を行う。
中毒症状があらわれた場合には、心電図並びに
血清マグネシウム濃度の測定等により患者の状
態を十分に観察し、症状に応じて適切な処置を
行うこと(治療にはグルコン酸カルシウム静注
が有効であるとの報告がある)。
なお、マグネシウムを除去するために血液透析
が有効である。
7. 適用上の注意
薬剤交付時 : PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服
用するように指導すること。
(PTPシートの誤飲により、硬い
鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎
等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
8. その他の注意
長期・大量投与により胃・腸管内に結石を形成し、腸閉塞を
起こしたとの報告がある。
注)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量または
休薬等の適切な処置を行うこと。
※※ 5. 高齢者への投与
高齢者では、高マグネシウム血症を起こし、重篤な転帰をた
どる例が報告されているので、投与量を減量するとともに定
期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど観察を十分に行
い、慎重に投与すること。
6. 過量投与
徴候、症状:血清マグネシウム濃度が高値になるにつれ、深
部腱反射の消失、呼吸抑制、意識障害、房室ブ
ロックや伝導障害等の不整脈、心停止等があら
われることがある。
(初期症状は「4.副作用(1)
重大な副作用」の項参照)
【取扱い上の注意】
1. 本剤は湿気に影響されるので、開封後はできるだけ速やかに
ご使用下さい。また、開封後は湿気を避けて保管して下さい。
2. 金属と擦れることにより黒色になることがあります。
【包 装】
250mg, 330mg PTP包装 100錠 (10錠×10)
PTP包装 1000錠(10錠×100)
バラ包装 1000錠
※【主要文献と文献請求先 】
(主要文献)
1)第十六改正日本薬局方解説書
※
(文献請求先)
株式会社トライックス
〒104-0045 東京都中央区築地4-2-7
電話(03)6226-5855 FAX(03)6226-5856
※ 製造販売元(輸入元)
東京都中央区築地4-2-7
−2−
酸化マグネシウム製剤による高マグネシウム血症
症例の概要
No
患者
性・
年齢
1 女性
40歳代
使用理由
(合併症)
1日投与量
投与期間
副作用
経過及び処置
便秘症
1,980mg
高マグネシウム血症、敗血症
(統合失調症)
長期投与
統合失調症のため入院中のADL自立した患者。
日付不明
酸化マグネシウム1,980mg投与開始。
発現日 2:00
患者が寝ているところを確認。
3:30
トイレでうずくまっているところを発見。意
識障害みられ血圧143/99mmHg、脈拍
76bpm、体温33.4度と低体温認め保温を行う
も改善せず搬送された。
搬送後
低血圧と意識障害がありMg:18.4 mg/dLと
高マグネシウム血症を認め、細胞外液負荷を
行い利尿がつくもMg:12.8mg/dLと高値であ
ったため緊急透析を行い入院。
入院後
透析後Mg:10mg/dLまでしか低下せず、脈拍
30-40bpmまで低下し徐脈ショック状態とな
った。輸液負荷、気管挿管、中心静脈カテー
テルによる静脈路確保、血圧管理に伴う動脈
ライン挿入を施行。輸液8L負荷とノルアドレ
ナリンによる昇圧を行うも血圧50-60mmHg
と脈拍40-50bpmの徐脈ショック持続。経皮
ペーシングに反応せず体外式一時ペーシング
挿入の適応を考えるも、発熱があり敗血症も
併 発 して い る と 可 能 性 が あ り 適 応 外 と な っ
た。
発現1日後
意識状態の悪化、血圧低下、腸管虚血、敗血
6:00
症に伴う代謝性アシドーシスおよび下血を認
めた。
14:55
心静止を認め、死亡を確認。
死因:高マグネシウム血症。
剖検なし。
臨床検査値
検査項目
発現日
2時間後
18.4
12.8
BUN(mg/dL)
18
17
Cr(mg/dL)
1.0
0.7
Mg(mg/dL)
併用薬:アリピプラゾール、レボメプロマジンマレイン酸塩、ビペリデン塩酸塩、バルプロ酸ナトリウム、ハロペ
リドール、ブロナンセリン、炭酸リチウム、ファモチジン、ラモトリギン、ゾテピン、オランザピン、パリペリド
ン、フルニトラゼパム、クロルプロマジン塩酸塩・プロメタジン塩酸塩・フェノバルビタール、センノシド
No
患者
性・
年齢
2 男性 50歳代
1日投与量
使用理由
(合併症)
便秘症
(脳性麻痺)
副作用
投与期間
経過及び処置
1,980mg 不明 高マグネシウム血症
施設入所中の脳性麻痺の患者。
腎機能正常。
日付不明
酸化マグネシウム1,980mg投与開始。
発現日
呼吸停止、昏睡状態にて搬送。
(投与中止日)
Mg:16.7 mg/dLと著明な高マグネシウム
血症を呈し、ショック状態となったが、補
液と呼吸循環補助により速やかに回復。
発現5日後
Mg:2.3mg/dLと正常値となった。
併用薬:エペリゾン塩酸塩、エチゾラム、メコバラミン、ロキソプロフェンナトリウム水和物、エソメプラゾール
マグネシウム水和物、フルニトラゼパム、プレガバリン
No
患者
性・
年齢
3 女性 80歳代
1日投与量
使用理由
(合併症)
結腸癌の
術前処置
(高血圧、糖尿
投与期間
1,980mg 7日間 副作用
経過及び処置
高マグネシウム血症、腹部膨満、水様便
投与開始日
S状結腸癌の診断で手術を予定し、酸化マグネシ
ウム1,980mgを入院までの1週間投与開始。
病、変形性脊椎
症、腓骨神経麻
投与7日目
塩化ナトリウム・塩化カリウム・炭酸水素ナト
痺、心筋虚血)
(投与中止
リウム・無水硫酸ナトリウム1,000mL内服した
日)
後より腹部膨満、気分不良があり、救急搬送さ
れ、多量の水様便とともに症状は改善し、入
院。
入院後も水様便を認め、徐々に意識レベルの低
下、血圧低下し、ICU入室。血液検査で高マグ
ネシウム血症を認め、持続血液濾過透析開始。
中止1日後
各種集中治療でもショックの離脱は困難で、
徐々に昇圧薬に反応しなくなり死亡。
高マグネシウム血症:未回復、腹部膨満:軽
快、水様便:未回復。
死因は不明。
臨床検査値-1
検査項目
投与7日目
中止1日後
(投与中止日)
Mg(mg/dL)
12.2
9.2
併用被疑薬:塩化ナトリウム・塩化カリウム・炭酸水素ナトリウム・無水硫酸ナトリウム
併用薬:シタグリプチンリン酸塩水和物、ピオグリタゾン塩酸塩、アムロジピンベシル酸塩、トリクロルメチアジ
ド、プラバスタチンナトリウム
No
患者
性・
年齢
1日投与量
使用理由
(合併症)
4 男性 80歳代
不明
(統合失調症)
投与期間
1,980mg 不明 副作用
経過及び処置
高マグネシウム血症
入院日
施設入所中、意識レベル低下で救急搬送された。
意識レベルはJCS 300。
来院時、徐脈、血圧低下、心電図異常あり。
血中マグネシウム値13.3mg/dL。
グルコン酸カルシウム投与。血液透析を施行。血
行動態の維持できず、持続的血液ろ過透析
(CHDF)に変更。
入院2日後
意識レベルGCS E4VTM6に改善。
入院9日後
全身状態良好のため一般病棟へ転棟した。
入院24日後
施設へ 退院とした。
臨床検査値-1-1
検査項目
Mg(mg/dL)
入院時
13.3
入院
入院
入院
入院
入院
入院
入院
1日後
2日後
3日後
4日後
7日後
10日後
20日後
7.4
4.8
2.2
2.8
3.8
2.2
2.1
併用薬:オランザピン、ビペリデン塩酸塩、トリヘキシフェニジル塩酸塩、ハロペリドール、バルプロ酸ナトリウ
ム
以上