布山歯科医院 布山 徹 田口 明 教授

(2)
長
2012年(平成24年) 5月25日
野
保
険
医
新
聞
No.375
(第三種郵便物認可)
長野県保険医協
会では、4月23日
診療報酬の2012年4月改定はどうだったのか。各科、各院所からの声を紹介し
ている。1ヵ月経過での意見が寄せられているので、紹介。
∼26日の4日間、
県下4会場で医科
4月の診療報酬改定から1ヶ月が過
どにとどまっており、全国平均と比較
の「新点数Q&A
ぎ、日々の診療を通じて感じた今次改
しても低い届け出率となっています。
検討会」を開催し
訂について私見を述べさせていただき
せっかくのプラス改定ですが算定でき
た。平日夜の同検
ます。
る歯科医院が増えなければ何のメリッ
討会には会員、会
今回の改定は病診連携の周術期口腔
トもありません。原因は口腔外バ
員医療機関の請求
機能管理など目新しい項目もあります
キューム装置やAED、患者ごとに
事務担当者らのべ
中島副会長が講師を務めた4月24日の長野会場
が、一般開業医
タービンを滅菌
124医療機関333名が参加
としては微々た
する機器等、施
した。
るとは言えかな
り幅広い項目で
布山歯科医院
布山 徹
一般名処方加算や、外来リハビリ
設基準を満たす
検討会では保団連発行
テーション診療料など、3月の新点数
設備のハードル
の「新点数・介護報酬Q
検討会以降、多くの医療機関から質問
&A レセプトの記載」
が寄せられた項目や、レセプト記載上
が高いためと言われています。
点 数 アップ に
務局が務めた。
なっていること
しかし目線を患者サイドにおいてみ
をテキストにすすめら
注意が必要な項目を解説。またテキス
は評価できるの
ると、これらは安心、安全な歯科医療
れ、講師は中島副会長
ト発行以降に厚労省より発出された4
ではないでしょ
を実現させるための設備投資であり、
(長野会場)、丸山理事(松本会場)
月20日付の「疑義解釈(その2)」も
うか。
それらを蔑ろにしている医療機関が患
及び同テキスト編集従事の社保担当事
資料として配付した。
中でも歯科外来環境体制加算(外来
者から支持されて行くとは思えませ
各地の参
環)が再診ごと2点加算になったこと
ん。特に保険の治療でも歯を削った後
加状況は、
は素直に評価しています。昨年の初再
のテンポラリーを入れない歯科医療な
23日上田会
診の算定数の実績で計算してみると当
ど考えられない現在では、口腔外バ
場が32医療
医院では今まで初診時のみ30点のとき
キューム装置は患者やそこに働くス
機関66名、
に比べ実額で年間10万円ほどのアップ
タッフの健康を考えると必要不可欠と
24日長野会
になります。大規模診療所ほどそのメ
思います。ぜひ積極的に自院の質を高
場が31医療
リットは大きいと思います。
める投資を行っていただき施設基準を
機関79名、
満たす医療機関が増えていくことを願
25日松本会
しかし県内では外来環の届け出は全
歯科診療所の4分の1足らずの24%ほ
います。
(安曇野市)
丸山理事が講師を務めた4月25日の松本会場は117名の参加があった
場が41医療
機関117名、
<講演抄録>
床的、画像診断的およ
「歯を抜きますか
び病理学的な観点から
ら骨粗鬆症のお薬
考えた場合、経口BP製
はやめてください」
剤関連顎骨壊死と言わ
26日飯田会場が20医療機関71名。
医科と歯科の相互理解をめざす
学術講演会
「お薬やめたら顎は腐ら
「難治性骨髄炎」と論文中には
れるものは、顎骨骨髄炎が先行したも
〇期日
7月18日(水)
ないですね。先生」「先
記しているが、表題では顎骨壊
のと考えられる。また注射剤のものに
〇時間
午後7時∼
生お薬をやめた後、骨折
死としている。これ以降、今日
比べ、従来の顎骨骨髄炎との差は画像
〇場所
長野市生涯学習センターの大
しました」。今後はこの
まで1000以上の論文が報告され
診断上殆ど見られない。「難治性」と
ような会話が更に多くな
ているが、注射剤は別として経
いうことで注目されるが、従来の骨髄
るかもしれない。2003年に
口BP製剤で真に顎骨壊死が増加
炎でも「難治性」のものは多く、症例
するのか否かの明確な根拠が未
報告などでは非感染性の「びまん性硬
だ示されていない。骨吸収抑制
化性骨髄炎」ではないかというものも
フロリダの口腔外科医
Marxが注射剤ビスフォス
松本歯科大学
田口 明 教授
存在する。
学習室(トイーゴ4階)
〇講師 松本歯科大学教授
田口 明 氏
〇演題
経口ビスフォスフォネート製
剤関連顎骨・骨髄炎・顎骨壊
死―その現状と問題点―
フォネート(BP)製剤使用患者に顎骨
剤として新しくデノスマブも海外では
壊死が起こると初めて報告した翌年、
導入が進みつつあり、最新の米国歯科
現在世界的に認知されているBP製剤
Long Islandの研究者達は骨粗鬆症治療に
医師会の答申ではBP製剤関連顎骨壊死
関連顎骨壊死の定義は、1)BP 系薬剤
用いられる経口BP製剤でも顎骨壊死が
(BRONJ)ではなく、骨吸収抑制剤関
による治療を現在行っているかまたは
variant」という「露出骨・壊死骨を認
起こると報告した。正確には彼らは
連顎骨壊死(ARONJ)という言葉を用
過去に行っていた,2)顎骨への放射
めない症例」も報告されるに至り、基
いている。
線療法の既往がない,および3)顎顔
準自体の見直しも迫られている。注射
顎骨壊死として有名なのは放射線性
面領域に8週間以上持続して露出骨・
剤と経口剤を分けて考える以外にも多
骨壊死であるが、他は骨髄炎が先に起
壊死骨を認める、である。悪性腫瘍患
くの注意すべき問題が存在する。
こり腐骨を形成したものが壊死骨とさ
者への注射剤使用の場合、骨露出が
本講演では、疫学的および画像診断
新規分を紹介。4月2日∼5月1日間は、医
れる。Marxが報告したような無血管性
あってもその部位に骨転移があった場
学的な観点を中心に、今後、歯科医師
科1件、歯科4件の計5件でいすれも
骨壊死は血流の豊富な顎骨骨体部で起
合、除外する。この診断基準自体が非
が医師と連携して経口BP製剤服用患者
無床。(開設・管理者の氏名敬称略)
こることは考えにくく、これまでの臨
常に曖昧であり、最近は「non-exposed
に対処すべき方策について論じたい。
関東信越厚生局公開の長野県分の保
険医療機関指定状況から医科と歯科の
名 称
サン・クリニック塩尻
診療科名
内 外
よこい歯科クリニック
歯 小歯
アルプス矯正・小児歯科クリニック 矯歯 小歯 歯
めいデンタルクリニック
歯
ほのぼのデンタルクリニック
歯
郵便番号
399-0737
381-0103
394-0028
399-0736
399-8205
所 在 地
〇参加費
電 話
申し込み先
無料
開設者 ・ 管理者
県保険医協会
従事形態
(開)社会福祉法人サン・ビジョン理
常勤 1
塩尻市大門八番町9番10号
0263-51-6213
事長 杢野暉尚 (管)赤羽 清夫
長野市若穂川田3246−1
026-285-0839
個人・横井 寛之
常勤1非常勤1
岡谷市本町二丁目3−4
0266-55-4477
個人・影山 康子
常勤1非常勤1
塩尻市大門一番町9番15 プレアデスコート大門1F
個人・伊東 絵里子
常勤 1
安曇野市豊科5870番2−102
個人・伊東 巳代治
常勤 1
指定日
5/1
5/1
5/1
4/16
5/1
※診療科名は頭文字又は略記載。※※開設者が個人の場合は開設・管理者は同一。※※※従事形態は診療所は医師、歯科併設は区分明記、歯科診療所は歯科医師。 ※※※※指定期間は指定日より 6年。