ダウンロード - 関西ろうさい病院

関西ろうさい病院 連携通信
かんろう.ねっと
Contents
○ 新しい出生前診断 無侵襲的出生前遺伝学的検査 (NIPT)について
○ 心房細動カテーテルアブレーションの最前線
○ 副院長就任挨拶 / 就任挨拶 / 着任医師紹介
新体制発足
2015
July.
19
No.
Kanrou.net
●略歴
平成14年
平成18年
平成23年
新しい出生前診断
無侵襲的出生前遺伝学的
検査 (NIPT)について
産婦人科 鶴田 智彦
平成25年
平成26年
慶應義塾大学医学部 卒業
慶應義塾大学医学部産婦人科 助教
慶應義塾大学大学院 卒業
永寿総合病院 産婦人科 副部長
共済立川病院 産婦人科 医長
関西労災病院 産婦人科
●資格
平成19年
平成21年
平成23年
平成25年
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
がん治療認定医
医学博士(慶應義塾大学)
臨床遺伝専門医
はじめに
2003年にヒトゲノム計画のシークエンス解析が完了し、その後のゲノム遺伝子領域の進歩にはめざましい
ものがあります。周産期領域においても、シーケンスの技術を応用し、母体血中のcell-free DNA(cfDNA)を
用いた無侵襲的出生前遺伝学的検査(NIPT)が2011年10月に米国で開始され、すぐに世界中に広がりまし
た。本邦でも2013年4月より臨床研究としてNIPTが開始されました。日本産科婦人科学会は「出生前に行わ
れる遺伝学的検査および診断には、胎児の生命にかかわる社会的および倫理的に留意すべき多くの課題が含
まれており、遺伝子の変化に基づく疾患、病態や遺伝型をヒトの多様性として理解し、その多様性と独自性を
尊重する姿勢で臨むことが重要」と記載しています。また、日本医学会は「医療における遺伝学的検査、診断の
ガイドライン」を発表しており、その中で「出生前診断を行う場合には、適宜遺伝カウンセリングを行ったうえ
で実施する」と遺伝カウンセリングの重要性を強調しています。ここではNIPTについて概説します。
無侵襲的出生前遺伝学的検査(noninvasive prenatal testing : NIPT)とは
1966年から登場した羊水検査や絨毛検査は染色体疾患や家系内の特定の遺伝性疾患を対象としての確定診
断として実施されてきました。
しかし侵襲的な手技であること、
出血や破水、
感染症などの合併症や流産・胎児死亡
などのリスクがあるために、
出生前検査を考える妊婦にはかなり熟考を要する検査です。
一般的に羊水検査での
流産・胎児死亡リスクは0.3%ほど、
絨毛検査では約1%ほどであるといわれています。
その一方で、
培養細胞を利
用した羊水検査・絨毛検査は染色体の数の変化の診断においては、
ほぼ100%の検査精度と考えられています。
NIPTでは採血のみとなるため流産・胎児死亡のリスクは考えなくてよくなります。
しかしながら診断精度について
は後述するように100%ではなく、
確定診断ではありません。
NIPTは母体血液胎児染色体検査と言い換えることができます。
妊娠中の母親の血液中には、
胎児の胎盤に由
来するDNAが存在します。
このcfDNAを利用することで、
児の染色体疾患について調べるという原理です
(図1)
。
NIPTではヒト染色体のうち13、
18、
21番染色体由来の数的異常のみを検出しています。
その他の常・性染色体異
常は検 査の対象ではありません。
次世代シーケンサーを用いて母体
血漿中cfDNAから胎児染色体疾
患を検出する方法はmassively
parallel sequencing(MPS)法と
呼ばれます。具体的には、
cfDNA
の一断ずつについてシーケンサー
で塩基配列を決定し、
ヒトゲノム情
報と照合して由来となる染色体を
決定します。
シーケンスするDNA
断片が母親か胎児由来かの区 別
はしていません。
その上で1000万
断片以上を解析すると、
各染色体
図1 母体血胎児染色体検査の原理
−2−
由来のDNA断片濃度は個人差なくほぼ一定になります。
21番染色体由来断片は1.3%ほどです。
しかし児が21トリ
ソミー
(ダウン症)
の場合、
母体血漿中の21番染色体由来のcfDNA濃度は増加し約1.42%となります。
このような
手法で、
DNA断片の比率の変化から染色体の異数性を検出しています
(図2)
。
図2 MPS法による染色体数的異常の検査の仕組み
検査結果の陽性的中率と陰性的中率は図3に示す通りです。
陰性的中率は非常に高く99.9%であるが、
陽性的
中率は罹患率の違いにより、
ダウン症であるという確率は
35才ならば80%程度、
42歳なら95%程度になります。
そ
のため、
検査結果が
「陽性」
の場合には羊水検査などの確定
的検査が必須となります。
また0.9%程度は判定保留という
結果になることがあります。
以上のことから検査前と検査後のカウンセリングは非常
に大切です。
以下にポイントとなる事項を列挙します。
・検査結果が陽性の場合に、実際に染色体疾患である確率を陽性
的中率という。
・陽性的中率は、疾患の頻度(罹患率・事前確率)の低い集団に検査
を行うと、的中率は低下する。
・35歳では80%、42歳では95%の的中率と推測される。
・統計学的な信頼性を考慮すると35歳で50%以上の的中率があ
ると考えられる(検査の95%信頼区間(CI)の下限でみた場合)。
・検査は非確定的な検査なので、
「陽性」の場合には、羊水検査など
の確定的検査が必要。
ダウン症候群での検査精度
・NIPTと同時に侵襲的検査の選択肢の提示。
・NIPTでは3種類の染色体の数的異常のみの診断。
・検 査が陰性であっても陰性的中率は100%になら
ず、陽 性であっても陽 性的中率は100%ではなく、
確定診断をするには侵襲的検査が必要。
・検 査を受けることにより想 定されるさまざまな問
題点や選択肢について説明。
・微 細欠 失などの構造異常、胎児の染 色体モザイク、
均衡型転 座、遺伝 性疾 患、胎盤性モザイクなどは検
出できない。
・対 象となる染 色体 異常 症についての 臨 床 情 報は、
偏ったものであってはならない。
感 度:99.1%(95%信頼区間 96.6∼99.9%)
特異度:99.9%(95%信頼区間 99.7∼99.9%)
事前
確率
陽性的中率
(95%CI下限値)(%)
陰性的中率
(95%CI下限値)(%)
1/10
99.1
99.9
1/50
95.3
(86.9)
99.98
(99.92)
1/250
79.9
(56.4)
99.996
(99.986)
1/1000
49.8
99.999
罹患率 1/50 :羊水検査を受ける集団
罹患率 1/250: 高齢妊娠 35 歳
図3 検査結果の陽性・陰性的中率
検査対象となる妊婦と施行可能施設
検査対象は、①分娩時35歳以上となる高齢妊娠、②13,18,21トリソミーを有するお子さんを妊娠または分
娩既往がある、③胎児が染色体の変化を有している可能性の上昇を超音波検査や血清マーカー(クワトロテ
ストあるいはトリプルマーカーなど)で指摘されている、④単胎妊娠、の④かつ①から③のいずれかとなりま
す。検査は妊娠10週から可能です。現在NIPTは臨床研究の段階にあり、十分な遺伝カウンセリングを行うと
いう条件のもと全国で50施設ほどの登録施設のみで行われています。現在兵庫県では兵庫医科大学、神戸大
学、県立塚口病院の3施設のみですが、当院は現在施設登録申請中であり開始の準備を進めています。
−3−
Kanrou.net
●略歴
平成15年 大阪大学医学部 卒業
大阪府立急性期・総合医療センター 心臓内科
平成21年 桜橋渡辺病院 不整脈科
平成24年 大阪大学医学部 循環器内科 助教
平成26年 関西労災病院 循環器内科 不整脈治療主任
心房細動カテーテル
アブレーションの最前線
●資格
循環器内科 不整脈治療チーム主任 増田 正晴
日本内科学会認定内科医
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会認定循環器専門医
日本不整脈学会認定不整脈専門医
ICD/CRT研修修了
ACLSインストラクター
はじめに
平素より地域の先生方におかれましては、当院の循環器、不整脈診療にご協力を賜り誠にありがとうございま
す。この場を借りて御礼申し上げます。また当院へご紹介いただきましたアブレーション予定の患者様で、施術
までお待ちいただく期間が長くなってしまっていることをお詫び申し上げます。現在、平均100名の患者様がア
ブレーション予約で待機しており、平均待機期間が2−3ヶ月になっております。急を要する症例は準緊急的に対
応させていただくとともに、不整脈カテーテル治療室や治療スタッフを増やし、待期期間を短くすべく対策を重
ねておりますので、
ご理解いただけましたら幸いです。
さて、当院の不整脈治療では心房細動のカテーテルアブレーションに特に力を入れており、より良い治療成績
も追及し日々研鑽しておりますので、ご紹介させていただきます。
カテーテルアブレーションの進化
心房細動アブレーションが日本で実施されるようになって10年ほど
が経過し、その施行数は現在年間約3万例に達しています。技術の向上
により治療成績も飛躍的に向上を続けており、発作性心房細動では再
発を起こすことも稀になってきており、まさに根治療法と呼べるように
なってきました。それに伴い、心房細動そのものの考え方も変化しつつ
あります。例えば発作性心房細動については、もはやリズムコントロー
ルやレートコントロールという考え方すらなくなり、アブレーションが
カテーテルアブレーション治療の様子
第一選択とする考え方も普及しつつあります。持続性心房細動について
も、一部はアブレーションで根治を目指せるようになってきました。
アブレーション治療適応について
治療成績の向上に伴い、アブレーションの適応も拡大しています。2012年に改訂された循環器病学会ガイド
ライン(図1)では、適応の決定に際しもっとも重視するのは「自覚症状がどれほど強いか」ということです。症状
の改善、心不全や脳梗塞の予防などのメリットと、周術期合併症や患者負担などのデメリットを症例毎に判断し
て治療適応を考えていきます。
クラス Ⅰ
1.薬物治療抵抗性の有症候性の発作性心房細動
ただし年間50例以上の心房細動アブレーションを実施している施設
クラス Ⅱa
1.薬物治療抵抗性の有症候性の発作性および持続性心房細動
2.パイロットや公共交通機関の運転手など職業上制限となる場合
3.薬物治療が有効であるが心房細動アブレーション治療を希望する場合
(図1)循環器学会ガイドライン2012年「不整脈に対する非薬物治療」より抜粋
−4−
最新の治療機器
最近のアブレーション治療成績の向上、侵襲の低下は、治療機器の進化によってもたらされました。すなわち、
磁気センサーによるカテーテルナビゲーションを実現する3Dマッピングシステム、先端から生理食塩水を灌流
してアブレーション効率を高めるイリゲーションカテーテル、カテーテルと心筋の接触圧をリアルタイムに表示
するコンタクトフォースカテーテルなどです。関西労災病院では、これらの現在日本で使用可能なもっとも最新
のシステムを2014年6月から導入しています。
関西労災病院でのアブレーション
当院のアブレーション手法としては、標準的手技である
拡大肺静脈隔離を重視しています。すなわち、どの部分を
隔離するか、いかにして長期にわたり隔離を維持するかな
ど、
肺静脈隔離の質を高めるための工夫を様々に行ってい
ます。
それ以外にも、
高容量β刺激薬を投与し、
手技中に心
房細動を誘発して、
心房細動のきっかけとなる心房期外興
奮(トリガー)を同定し、非肺静脈起源のトリガー除去を積
極的に行っています。
さらに持続性心房細動においては、
心
房内の低電位領域が心房細動を持続させる基質と考えら
れるため、これらに対するアブレーションも行っています
(図2)。このような症例毎の心房の状態に合わせて行うア
ブレーションはtailored ablationと呼ばれ、病的心筋を
狙ってアブレーションするため、
健常な心筋へのダメージは (図2)Tailored ablationの例。左心房前壁に分布する
低電位領域
(障害心筋)
をターゲットにしたアブレーション
少なく、
治療効果が高いとされ注目されています。
2014年の関西労災病院でのアブレーション治療実績を
右表に示します。治療件数は347例におよび、
これは近畿
地方でも有数の件数です。
このうち心房細動へのアブレー
2014年アブレーション治療実績
アブレーション総数
心房細動アブレーション
347件
252件
術 時 間
112分
ると言えます。
また治療時間も平均2時間未満、
X線透視時
X線透視時間
16分
間も20分未満と従来と比べると格段に低侵襲になってい
再発回避率
ションは252例です。フォローアップ期間が十分でない症
例もありますが、発 作 性 心 房 細 動 の 半 年 間 の 再 発 率 は
10%以下であり、
まさに根治療法と呼べるものになってい
ます。
(初回、発作性、6ヶ月)
重篤な合併症
おわりに
私たち不整脈治療チームは、
「現在の医学で可能な最高水
準の医療を提供する」
を理念に掲げ、
スタッフの知識、
技能向
心嚢液貯留
輸血を要する出血
脳梗塞
上に取り組み、
医療設備の充実を図っています。
また患者様
と接するにあたっては、
病気と治療法について十分に理解し
ていただいたうえで、
納得して治療を受けていただくために、
丁寧な説明を心がけるとともに、
個々の患者様の生活状況
や価値観にも配慮して治療方針を決定しております。
関西労災病院は、
阪神南医療圏の不整脈治療の中核とし
て地域医療に貢献しながら、
日本へ、
そして世界へ情報発信
できるよう研鑽していく所存です。
引き続き、
先生方のご支
援、
ご協力のほどお願い申し上げます。
−5−
不整脈外来のご案内
水曜日 午前・午後
担当 増田
91%
2件
0件
0件
Kanrou.net
副 院 長 就 任 の ご 挨 拶
副院長
瀧 琢有
(救急・手術担当)
●略歴
昭和58年 山口大学医学部卒
大阪大学医学部付属病院
平成8年 関西労災病院脳神経外科副部長
平成16年 関西労災病院脳神経外科部長
平成16年 大阪大学医学部臨床教授
●資格
平成1年
平成9年
平成20年
平成22年
日本脳神経外科学会専門医
医学博士
(大阪大学)
日本脳卒中学会専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
4月より「救急・手術室」担当副院長を仰せつかりました。関西労災病院が時代に即して活躍していこう
とすれば、超急性期、集中治療は不可避の Key word となります。その中心に位置する救急部、手術部は
絶えず回転し続ける病院の心臓とも言える部門です。高度医療機器は次々と揃えられても、質の高い医療
には医療人が生き生きと活躍できることが不可欠で、これは一朝一夕には成し遂げられるものではあり
ません。
「救急・手術室」が躍動して地域社会に貢献していけるように微力ながら努力したいと存じます。
先生方のご指導ご鞭撻を賜れば幸甚の至りでございます。
副院長
萩原 秀紀
(医療連携担当)
●略歴
昭和60年 大阪大学医学部 卒業
大阪大学医学部附属病院第一内科
昭和61年 関西労災病院内科
昭和62年 大阪警察病院内科
平成元年 大阪大学医学部第一内科
平成8年 東大阪市立中央病院内科部長
平成10年 東大阪市立総合病院消化器科部長
平成21年 関西労災病院第七内科部長
平成22年 大阪大学医学部臨床教授
平成23年 関西労災病院 消化器内科部長 兼 医療連携部長
●資格
平成5年
医学博士
(大阪大学)
日本内科学会認定医
平成6年 日本消化器病学会指導医
平成8年 日本肝臓学会指導医
平成13年 日本消化器内視鏡学会指導医
平成27年4月1日付で副院長を拝命いたしました。
これまで消化器内科部長として、また医療連携総合センターの医療連携部長として勤務してまいりまし
たが、これからは副院長として他の副院長と協同で林病院長を補佐して病院運営に携わるとともに、医
療連携総合センター長も兼務させていただきます。
高齢化に伴い、救急搬送数や在宅への復帰に支障を生じる例は急速に増加してきており、医療機関だ
けではなく、介護などの他の領域を巻き込んでの医療連携がますます重要となってきています。地域医
療支援病院に指定されている当院は、医療連携総合センターに業務を集約し、円滑で「顔のみえる医療
連携」の推進に全力で取り組んでいます。阪神地区の医療情報ネットワークであるh-Anshinむこねっと
には本年1月から参加し、多くの地域の先生方にご利用頂けるようになりました。
まだまだ至らぬ点が多々あることと存じますが、当院の重要な使命である勤労者医療、急性期医療を
さらに充実させ、地域医療に貢献したいと考えております。今後とも一層のご指導ご鞭撻を賜りますよう
よろしくお願いいたします。
−6−
就 任 の ご 挨 拶
第三内科部長、
第三両立支援部長
第四整形外科部長
山本 恒彦
堀木 充
●略歴
平成7年 大阪市立大学医学部 卒業
大阪市立総合医療センター 内科
平成13年 大阪大学大学院医学系研究科 幹細胞制御分野
平成16年 大阪市立北市民病院 内科
平成18年 米国バンダービルト大学
Medical CenterDepartment of Molecular
Physiology & Biophysics 研究員
平成21年 大阪大学大学院医学系研究科 内分泌代謝内科
平成23年 関西労災病院 内科副部長
●略歴
平成 7年
●資格
平成11年 日本内科学会内科認定医
平成14年 日本糖尿病学会糖尿病専門医
平成17年 大阪大学大学院医学系 医学博士取得
平成23年 日本糖尿病学会糖尿病指導医
愛媛大学医学部 卒業
大阪大学医学部附属病院
大阪厚生年金病院
南大阪療育園
市立貝塚病院
大阪大学医学部附属病院
関西労災病院 整形外科
関西労災病院 整形外科 副部長
平成9年
平成10年
平成11年
平成16年
平成22年
●資格
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定リウマチ医
日本手外科学会専門医
4月から第四整形外科部長として就任いたしました。当
院には平成16年から赴任しており、10年以上にわたり地
域医療機関の皆様にお世話になっております。私が専門
としております手の外科は専門的知識と技術が不可欠な
分野でもあり、伝統的に関西労災病院がけん引してきた
分野でもあります。最近は高齢者の橈骨遠位端骨折に対
する積極的な手術治療による早期の復帰と関節機能の
温存治療、また、肩関節や肘関節、手関節への関節鏡視下
手術の導入により低侵襲の治療にも積極的に取り組んで
おります。今後は第四部長としてより一層気を引き締め
て診療にあたっていく所存です。今後ともご指導ご鞭撻
のほどよろしくお願い申し上げます。
4月より内科第三部長並びに、第三両立支援部長とし
て就任いたしました。平成23年1月に当院へ内科副部長
として赴任して以来4年間、私たち糖尿病内分泌内科の
レベルアップ、院内の糖尿病チームの充実、地域における
存在感のアピールに全力を注いでまいりました。糖尿病
の薬物治療がこれほどまでに進歩してきた今、内科部長
(糖尿病内分泌内科部長)として、院内・院外で求められて
いることをよく考えて行動し、私たち自身もより一層進化
できるよう頑張る所存であります。今後ともご指導のほ
ど何卒よろしくお願い申し上げます。
第五整形外科部長
第三脳神経外科部長
山本 健吾
豊田 真吾
●略歴
平成7年
●略歴
平成7年 大阪大学医学部卒業
平成10年 関西労災病院 脳神経外科 医員
平成11年 マックス・プランク研究所
(ドイツ・ケルン)
平成17年 大阪大学医学部 脳神経外科 助手
平成22年 大阪脳神経外科病院 脳神経外科 部長
平成24年 関西労災病院 脳神経外科 副部長
徳島大学医学部 卒業
大阪大学医学部附属病院
平成8年 住友病院
平成10年 刀根山病院
平成11年 結核予防会大阪病院
平成12年 星ヶ丘厚生年金病院
平成21年 関西労災病院 整形外科
平成22年 関西労災病院 整形外科 副部長
●資格
●資格
平成14年
平成17年
平成17年
平成18年
平成19年
日本整形外科学会専門医
日本リウマチ学会専門医
4月より第五整形外科部長に就任いたしました。専門は
股関節・膝関節で、変形性股関節症・特発性大腿骨頭壊死
症・変形性膝関節症・関節リウマチ等の診療を担当してお
ります。
我々の関節・膝関節クリニックでは、高齢化に伴う再置
換例、再々置換例などにも積極的に対応するとともに、若
年者に対する各種骨切り術など関節温存手術も取り入れ
ています。いずれも早期の離床、早期のリハビリなどの導
入により早期退院、早期社会復帰が可能となり、患者さま
からも喜ばれております。
今後も先生方のお役に立てるよう精進してまいります
ので、引き続き、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願いい
たします。
日本脳神経外科学会専門医・指導医
大阪大学医学博士
日本脳卒中学会専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医・指導医
日本頭痛学会専門医・指導医
脳血管障害については何でもご相談ください。
直達手術、血管内治療を駆使して対応いたします。
1.脳動脈瘤に対する開頭ク リッピング術、コイル塞栓術
2.内頚動脈狭窄症に対する 頚動脈内膜剥離術、頚動脈
ステント留置術
3.頭蓋内主幹動脈閉塞に対する開頭バイパス術、カテー
テルを用いた血行再建術
というのが主な仕事になります。
ちなみに、
「 脳血管外科二刀流®」という商標登録を持っ
てます。
−7−
核医学診断科部長
消化器外科副部長
河田 修治
竹野 淳
●略歴
平成7年
●略歴
平成12年 神戸大学医学部 卒業
大阪大学医学部附属病院 第二外科
平成13年 国立大阪病院 外科
平成16年 近畿中央病院 外科
平成17年 大阪大学大学院医学系研究科 消化器外科
平成21年 関西労災病院 消化器外科 医員
●資格
医学博士、
日本外科学会専門医、
日本消化器外
科学会指導医・専門医、
日本消化器内視鏡学会
専門医、
日本消化器病学会専門医、
日本がん治
療認定機構がん認定医、日本消化器がん外科
治療認定医、
日本食道学会食道科認定医、
日本
食道学会食道外科専門医、日本静脈経腸栄養
学会認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医
(腹腔鏡下胃切除)
、
日本医師会認定産業医
三重大学医学部卒業
大阪大学医学部附属病院
市立泉佐野病院
平成9年 大阪大学医学部附属病院
平成14年 大阪大学大学院
(文部科学教官)
平成15年 大阪府立成人病センター
平成17年 兵庫医科大学病院
平成25年 関西労災病院 核医学診断科 副部長
●資格
平成12年
平成14年
平成16年
平成17年
平成22年
平成25年
日本医学放射線学会専門医
医学博士
(大阪大学)
日本IVR学会専門医
日本核医学会PET核医学認定医
日本核医学会専門医
日本医師会認定産業医
上部消化管担当として赴任して、5年が経過しました。
この間に外 科スタッフは増員され、全体の手 術症例数も
増加しています。中でも腹腔鏡手術の進歩は著しく、私が
担当している胃癌手術においてもその割合は増加してい
ます。患者様にはより身体の負担が少ない手術が受けら
れるようになりました。難治癌である食道癌に対しては放
射 線 科や 消 化 器 内 科 医 師と協 力して、集 学 的に治 療 を
行っております。また当科では術後には地域の先生方と
連携して患者様を診察させていただいています。安心して
患者様の治療を任せていただけるように取り組んでまい
りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
4月より核医学診断科部長に就任いたしました。一昨
年の着任以来、PET/CTを中心に画像診断に携わってま
いりました。本邦では2005年にFDG製剤のデリバリー
が開始され、この10年間でPET/CTは癌診療にとって不
可欠な検 査となりました。また、昨年、ドパミントランス
ポーターの脳内分布を評価するトレーサーの供給が開始
され、パーキンソン病・レビー小体型認知症診断への貢献
が期待されています。いずれも当科で可能な検査であり、
地域の先生方にご利用いただければ幸いです。今後とも
どうぞよろしくお願いいたします。
着 任 医 師 紹 介
泌尿器科副部長
心療内科・精神科 副部長
楠田 雄司
蔵重 幹子
●略歴
平成9年
平成10年
平成12年
平成13年
平成15年
●略歴
平成10年
平成12年
平成15年
平成16年
平成18年
奈良県立医科大学医学部卒業
兵庫県立加古川病院
神鋼病院
医誠会京都ルネス病院
兵庫県立尼崎病院
姫路赤十字病院
平成21年 神戸大学医学部附属病院
平成24年 兵庫県立尼崎病院
兵庫医科大学卒業
医療法人好寿会 美原病院
公立学校共済組合 近畿中央病院
清順堂ためなが温泉病院
独立行政法人国立病院機構
松籟荘病院
(現やまと医療センター)
平成25年 大阪市健康局 健康推進部 こころの健康センター
●資格
平成16年 精神保健指定医
平成20年 日本精神神経学会認定専門医
平成25年 精神保健判定医
●資格
平成15年 日本泌尿器科学会専門医
平成20年 日本泌尿器科学会指導医
平成23年 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
このたび泌尿器科に赴任してまいりました楠田雄司と
申します。尿路 性器癌が専門で、大学院時代には主に腎
癌に対する分子標的薬治療の研究に携わっていました。
日常診療では前立腺癌・膀胱癌をはじめとした尿路性器
癌の治療が中心になりますが、尿路結石や前立腺肥大症
に対する内視鏡手術にも力を入れたいと思います。前任
地が県立尼崎病院であったため、地域の先生方にはいろ
いろとお世話になりましたが、引き続き何卒よろしくお
願い申し上げます。
今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
地域医療室
地域医療支援病院、
地域がん診療連携拠点病院
〒660-8511 尼崎市稲葉荘3丁目1番69号
U R L http://www.kanrou.net/
発行人:林 紀夫 編集人:田中 陽子
連携通信第19号 平成27年6月
受付時間 月曜日∼金曜日 8時15分から19時
(土・日・祝日は業務しておりません)
TEL 06-6416-1785(直通)
06-6416-1221(内線7080)
FAX 06-6416-8016(直通)
−8−
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かんろっこ