重点活動 省エネ活動 デンソーグループは、エネルギー損失を限りなくゼロに近づけることが重要と考え、特にエネルギー使用量の最も多い 電力の削減に注力しています。その基本は、生産ラインごとのエネルギー消費量の 見える化 や活動進捗の点数化などで 課題を顕在化し、改善策をやり尽くすことです。 (株)デンソーでは、2001年に設置した「省エネ加工研究会(現:省エネ技術部会)」が長期的なCO2削減の技術開発 (30テーマ)に取り組んでいます。 2003年からは設備・工程でのあらゆるムダ(搬送・動作、在庫等)を徹底的に排除 するCS3(Compact,Slim,Simple,Speed)活動に取り組み、「CO2排出量50%削減」などの実績をあげています。現在は国際 競争力のあるダントツ工場づくりをめざし、その中で生産設備の大幅な小型化を図る「1/n加工機」づくりなどの技術 開発に取り組んでいます。 また、国内外のグループ会社では、省エネ診断・エネルギー消費の見える化を通じて全員参加の改善をやり尽くす 「パーフェクトエネルギー工場(PEF)活動」(115事例)を水平展開しています。 環 境 報 告 ◎CO2排出削減に向けた施策 仕組み 省エネ加工技術の開発 削 減 施 策 パーフェクトエネルギー工場(PEF)活動 ∼全員参加で省エネ施策の完全やり尽くし活動∼ エネルギーJIT ∼必要なときに必要なだけエネルギーを使う∼ ・デンソーエコファクトリー構想 ・切削機械・加熱設備の小型化(1/n) ・高速化、低温短時間硬化など 30テーマの開発推進 ・省エネ型エアブロワの横展開 ・エア漏れの点検、修理 ・断熱強化 など全115事例 ・供給JIT(エア・空調・蒸気・水) ・生産JIT(アイドルストップなど) 重 点 活 動 国際競争力の高い ダントツ工場 をめざして 各生産拠点のモデル工場では、2012年から「自動化の追求・検査のスリム化・物流合理化・長時間稼働設備・超高 速ライン・無停止ライン・1/n加工機」などの技術開発に取り組み、「消費エネルギー最小化」「全員参加」をキー ワードに、工場のあるべき姿を追求しています。 環 境 報 告 重 点 活 動 高効率設備の導入 (株)デンソーは、CO2排出量の少ない都市ガスを燃料に発電と排熱利用ができ る「コージェネレーション」を、省エネ推進の柱の一つとして91年から積極的 に導入してきました。2014 年度は、さらなる高効率化に向けて従来のガスター ビンからガスエンジン式に更新し大幅なCO2排出の削減を図りました。 現在、(株)デンソーの自家発電比率は33%(総発電量:483百万kWh)に達 し、15基によるCO2削減効果は年間13万トン-CO2と見込まれています。 コージェネ設備は、分散型電源として停電時などにも有効なことから、今後も効 率的な運用に努めていきます。 自家発電比率 西尾製作所南工場 ガスエンジンコージェネ設備 エネルギーのJIT(ジャスト・イン・タイム)活動 デンソーグループでは「製造用エネルギーは固定化されたインフラではなく、自在に使いこなすべき部品のひとつ」と いう視点のもと、必要な時に必要なだけエネルギーを使用・供給する体制の確立に取り組んでいます。これが『エネル ギーJIT(ジャスト・イン・タイム)活動』です。 この活動は、2009年度に生産量の変動に強い省エネ体制に向け、製造部・生産技術部・工機部・施設部・デンソーファ シリティーズが共同で構想し、エネルギーを供給する「供給JIT」、エネルギーを使用する「生産JIT」の両面から最適化 を進めています。 供給JIT エネルギー供給部門では、製造部から送信された圧縮エアの注文情報「エネカンバン」に基づき、各工程への圧縮エア の最適化を図っています。 パソコン画面には、供給不要な設備・時間が明示され、1日の使用予測量も把握でき、供給効率がベストになる空圧機の 組み合わせが可能となりました。 供給JITでは、この圧縮エアのJIT活動をモデルに、空調・蒸気・水・すべての供給エネルギーのJIT化の全社展開を15年度 完了予定で推進しています。 生産JIT 生産ラインでは、製品が流動しない時は設備自体が自動的に消費電力をセーブする「設備のアイドルストップ化」を行 い、現在は、この機能を標準化して新規導入設備への浸透を図っています。 ◎エネルギーJIT構想 環 境 報 告 重 点 活 動
© Copyright 2024 ExpyDoc