POWER STORAGE (蓄熱槽の断熱防水工法 パワーストレージ工法) POWER STORAGE 1 パワーストレージ工法 「パワーストレージ工法」は、東京電力株式会社の蓄熱槽の標準断熱防水工法です。 東京パワーテクノロジー株式会社は、東京電力株式会社より特許の使用許諾を得て、「パワーストレージ工法」の施 工と普及を進めています。 特許出願番号 特 開 2 0 0 8 231890 特 開 2 0 0 8 231891 特 長 スーパーストレージ工法は、数々の優れた特徴を持っています。 ■三層構造の断熱防水層 蓄熱槽の外周壁を通して侵入する湧水から断熱材を守るように、断熱材を防水層と下地防水層で挟み込んだ、サンド イッチ構造の断熱防水層となっています。 ■防水材に引張強さ、伸度の大きなポリウレア樹脂を使用 蓄熱槽水に接する防水層は、伸縮性に富むポリウレア樹脂系の材料を使用しています。 「防水層」の伸度※は320%以上。蓄熱槽水の温度変化によって生じる断熱材の膨張・収縮に追随し、防水層が破断する 心配がありません。 ※伸度:引っ張られた試料が伸びて破断するまで伸び率(%) ■速乾性の材料を使用して、短工期施工が可能 「下地防水層」「断熱層」「防水層」ともに速乾性吹付け材料を使用している為、蓄熱槽躯体の形状にかかわらず、 短工期で施工することが可能です。 また、同質材料を全て吹付け施工で構成されている為、シームレスな一体構造の断熱防水層となります。 ■高水深蓄熱槽にも使用可能 大きな伸度の防水材料と、特に圧縮強度に優れた現場発泡ウレタンを使用している為、高水深の蓄熱槽に使用して も、防水層が破断する心配がありません。 ■改修工事、補修工事に適応 特に、直接躯体に現場発泡ウレタンを吹き付けた型式の蓄熱槽を改修する場合、既存断熱層のウレタンスキン層が付 着した躯体に相性が良く、さらに躯体との密着強度に優れた断熱防水層となります。 ■湧水対策使用も可能 湧水処理パネル「せせらぎ」や湧水導水路付きポリスチレンフォーム断熱材と組合せることにより、通常の密着工法 から、湧水対策仕様に変更することも可能です。 土木建築事業部 〒135-0061 東京都江東区豊洲5−5−15 TEL:03-6372-7122 FAX:03-6372-4151 http://www.tokyo-pt.co.jp/ 2 使用材料 パワーストレージ工法に使用する防水材は、三井化学グループ、三井化学産資株式会社製の「スワエール」を使用しています。 ■様々な分野で広く使用されている材料 「スワエール」はコンクリート製受水槽、貯水槽のコーティングとして使用されているポリウレア樹脂です。 養魚場のコンクリート製水槽の防水にも使用され、有害な溶出成分の心配がありません。 ※厚生省令第15号/JWWA K143に適合 農業用水路使用例 養魚場使用例 ■吹付け施工後1分で硬化する材料 防水層で使用する「スワエール」は、超速乾性の材料で、1工事工程終了後即、養生を行うことなく次の作業工程に 着手する事が出来ます。 ■機械的強度に優れた材料 「スワエール」は、引張強度、伸度に優れ、断熱防水層施工完了後、特に養生を行うことなく、通常の歩行や作業が 実施できます。 ■材料の保管が省スペースとなる材料 「スワエール」は、2種類の液体材料を専用機械で衝突混合させて、吹付け硬化させる材料です。 この為、材料の保管スペースを小さくすることが可能です。 2液衝突混合イメージ 吹付け作業イメージ 土木建築事業部 〒135-0061 東京都江東区豊洲5−5−15 TEL:03-6372-7122 FAX:03-6372-4151 http://www.tokyo-pt.co.jp/ 4 仕 様 標準仕様は、冷水・温水槽兼用ですが、蓄熱槽の使用勝手、湧水の有無により、変更が可能です。 標準仕様 部 位 工 程 使用材料 標準厚さ 天井・壁・床 下地防水層 断熱層 スーパーストレージSR 現場発泡ウレタン 2.0kg/㎡ 結露計算を実施 防水層 スワエール 2.5kg/㎡ 湧水対策仕様 部 位 外周壁・床 工 程 湧水処理 使用材料 湧水導水路付き ポリスチレンフォーム 標準厚さ 50mm 断熱層 現場発泡ウレタン 結露計算を実施 部 位 工 程 使用材料 標準厚さ 防水層 スワエール 2.5kg/㎡ 天井・間仕切壁 下地防水層 断熱層 スーパーストレージSR 2.0kg/㎡ 防水層 現場発泡ウレタン スワエール 結露計算を実施 2.5kg/㎡ 標準断面 パワーストレージ工法標準仕様は、断熱材を防水層で挟んだ「サンドイッチ構造」が特徴です。 標準仕様 湧水対策仕様(壁、 床) 土木建築事業部 〒135-0061 東京都江東区豊洲5−5−15 TEL:03-6372-7122 FAX:03-6372-4151 http://www.tokyo-pt.co.jp/ 5 施工手順 パワーストレージ工法は、ウレタン系断熱材と防水材を、全工程を通して「吹付け施工」する為、建築躯体の細か い納まりに容易に追随することが出来るとともに、シームレスな一体構造の断熱防水層を提供することが出来ます。 1.施工前処理 2.下地処理 蓄熱槽躯体の通気管、排水管に塩ビ製配管を挿入します。 特に、排水管底面部の防水性能の信頼性を向上させ、 パワーストレージ工法の シームレスの防水層の信頼性を高めます。 塩ビ配管は、モルタル・樹脂モルタルを用いて、躯体に堅固に固定させます。 躯体コンクリート面に、 プライマーを塗布します。 このとき、躯体コンクリート表面の含水率が8%未満となることが施工条件となります。 躯体面にプライマーを塗布することにより、躯体表面を安定させ、躯体と防水層との 接着層強度を高めます。 1.で挿入したの塩ビ配管には、塩ビ用の専用プライマーを塗布します。 3.下地防水施工 4.断熱施工 プライマー乾燥後に、下地防水層・2.0kg/㎡を吹付けます。 下地防水層は、外周壁や底盤から浸入する軽微な湧水や湿気から、 現場発泡ウレタン断熱材を保護します。 下地防水層の伸度は600%。躯体の変化やヒビに対しても 破断することはありません。 下地防水層表面に現場発泡ウレタン断熱材を吹付け施工します。 断熱材の厚みは、結露計算結果に応じて、任意に変更することが出来ます。 また、同一壁面の途中から漸次厚さを変更することも可能です。 連通管端部は、水位差を軽減するベルマウス状とすることが出来ます。 また、特に排水塩ビ管廻りは、防水性能を考慮した納まりとしています。 5.防水施工 断熱材表面に、防水層スワエール2.5kg/㎡を吹付け施工します。 プライマーを塗布した通気塩ビ配管・排水塩ビ配管に巻き上げるように 吹付け施工ができる為、防水層のシームレス構造を損なうことがありません。 土木建築事業部 〒135-0061 東京都江東区豊洲5−5−15 TEL:03-6372-7122 FAX:03-6372-4151 http://www.tokyo-pt.co.jp/ 6 施工実績 パワーストレージ工法は、東京電力株式会社の標準の「蓄熱槽の断熱防水工法」です。耐久性に富むウレタン系断 熱材とポリウレア系防水材を用いて、長期間に亘る性能維持が期待されます。 東京電力株式会社 京浜島調整所 東京電力株式会社の実施した「川崎新豊洲線新築工事」に 伴う、電気幹線洞道内を冷却する為の冷却設備用建屋(調整 所)に設けられた蓄熱槽の断熱防水工事一式。 蓄熱槽用途 施工面積 竣工年月 冷水専用槽 1,648m2 2011年3月 東京電力株式会社 川崎火力発電所内調整所 東京電力株式会社の「川崎火力発電所2号系列(2−1軸) 増設工事」に伴う、電気幹線洞道内を冷却する為の冷却設備 用建屋(調整所)に設けられた蓄熱槽の断熱防水工事一式。 結露計算を行い、断熱実施部位別に、必要な現場発砲ウレ タン断熱材の厚さを計算して、工事を実施しました。 蓄熱槽用途 施工面積 竣工年月 冷水専用槽 1,463m2 2011年2月 土木建築事業部 〒135-0061 東京都江東区豊洲5−5−15 TEL:03-6372-7122 FAX:03-6372-4151 http://www.tokyo-pt.co.jp/ 7
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