東日本大震災被災地への教育支援活動

FOCUS
商船三井グループの社会貢献活動・ハイライト
東日本大震災被災地への教育支援活動
特集
2011年3月11日の東日本大震災発生から4年が過ぎた現在でも、被災地の復興は途上にあり、
さまざまな取り
組みが行われています。当社グループが創業130周年を迎えるにあたり、船員教育機関へ額装写真を寄贈する
とともに、広く国内外のグループ役職員から社会貢献活動のアイディアを募りました。その選考結果をふまえて
実施した、被災地での教育支援活動をご紹介します。
CSR
図書カードと船や海の書籍を被災地中学校へ寄贈
2014年8月∼9月の1ヵ月間にわたり、
グループ役職員から中古本の寄付を
募り、
およそ6,900冊の寄付が集まりました。回収した本の売却金と当社から
の拠出金で、図書カードと船や海に関する書籍を購入。東日本大震災発生直
回収された中古本の一部
安全運航
後に当社クルーズ船
「ふじ丸」
が寄港し支援航海を実施した岩手県大船渡市、
釜石市、宮古市の教育委員会から推薦を受けた以下3校に寄贈しました。
・大船渡市立赤崎中学校
グループ全体で中古本
・宮古市立崎山中学校
約
6,900
コンプライアンス
・釜石市立釜石中学校
冊を回収
崎山中学校での図書カード贈呈
(左)当社経営企画部 CSR・環境室長 永田 順一
被災地中学校でキャリア教育講義を実施
(右)崎山中学校校長 小野寺 一行様
2014年11月、上述の3校の生徒に対し、
「海運の仕事に触れる」
と題した
キャリア教育講義を行いました。
人材育成
全国の中学校が、働く人の生の声を聞いたり実際に仕事を体験したりする
ことで将来の進路を考える キャリア教育”
に取り組んでいます。被災地でも
近隣の商業施設などで職業体験が行われていますが、都心部に比べると企
業の数や業種が限られている現状があります。そこで世の中のさまざまな仕
事に関心を広げてもらうきっかけ作りを狙いとした、海運業や船員の仕事に
釜石中学校での講義
ついての講義を行いました。
被災地の子どもたちのメンタルケアに配慮するため、講義実施の前には日
義では船の種類・貨物・航路の組み合わせクイズ
を行って海運業の仕組みを理解してもらったほ
か、船上生活のさまざまな写真を紹介して船員の
参加者
(3校の生徒計)
327
名
社会貢献活動
仕事の醍醐味を語りました。
環境
本赤十字社を訪問し、
アドバイスを受けました。講
社内で掲示された生徒の皆さまの感想
講義後に寄せられた先生・生徒の皆さまの感想
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世の中にはたくさんの仕事があるんだなと思いました。自分の好きなことを探して、
それを生かせる仕事をしたいです。(赤崎中学校 生徒)
自分たちの暮らしにこんなに船が関わっているなんて知りませんでした。
まだ夢が決まっていないので、今日のことをふまえて進路を
考えていきたいです。(崎山中学校 生徒)
データ
地元で働くことを決めている子どもたちもいます。そのような子どもたちにとっても、海を通じた世界とのつながりを考えるきっかけに
なったと思います。(崎山中学校校長 小野寺 一行様)
商船三井グループでは、今後も東日本大震災の被災地支援活動に積極的に取り組んでいきます。
商船三井グループ 安全・環境・社会報告書 2015
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