西北の米粉ニュース ~「奥津軽の米粉利用拡大戦略会議」情報誌~ 第5号(平成25年2月) 発行:(事務局)西北地域県 民局地域農林水産部 西北米粉探訪 第7回 ”合同会社 奈良農園 (五所川原市田川)” 合同会社 奈良明美氏 奈良農園 代表 奈良勝雄氏 米粉関係の現在の商品ラインナップは一般のう るち米の米粉の他、紫黒米である”妙力米”、その 米粉”妙力米パウダー”があります。これには、 うるちともちがあり、県育成品種の”紫の君”と ”式部糯”が原料とのことです。米粉はシフォン ケーキなど、様々な加工品の原料に用いられてい ますが、中でも竹鼻製麺所に製造を委託して作っ た”妙力麺”が好評です。めんやそうめんを製造 するときは、もち粉の方がよいそうです。茹でる と鮮やかな黒色になります。 今回は五所川原市田川にある”合同会社 奈良農園”を訪問しました。訪問したとき はつくねいもの出荷準備の真っ最中でした。 米粉に取り組むきっかけとなったのは、 平成20年に田舎スイーツコンテストにお いて、”紫黒米のしとぎ餅”が準グランプリ をとったことでした。その後、お菓子づく りをするために他から米粉を取り寄せると 経費がかかるので、平成21年3月に製粉 機を導入しました。山本製作所製の機械で 製粉した米粉は期待どおりの粉だったとの ことです。 奈良農園妙力米パウダー 妙 力 麺 製品はフラット(車力産直施設)や、カブセン ター(青森市、弘前市)、ルミエール(つがる市) など12店舗に出荷しており、”奈良農園以外の粉 は使えない”という、固定客もいるそうです。現 在、ご夫婦ふたりでの生産のため、大量生産がで きないのが残念ですが、将来息子さんも就農する 予定とのことですので、今後はラインナップの増 加や生産量の増大が期待できそうです。 米粉の新商品としては、自家で生産したトマト を活用した米粉のシフォンケーキを考えている他、 干しりんごや干し柿を用いた米粉クッキーも考案 中だそうです。 みなさんも青森、弘前、つがる市のスーパー等 で奈良農園の商品を見ましたら、是非味わってみ たらいかがでしょう。 製 粉 機 西北米粉探訪 第8回 ”有限会社竹鼻製麺所(五所川原市金山)” 最後は、五所川原市金山亀ヶ岡にある”竹鼻 製麺所”を取材しました。竹鼻製麺所は”ぼん じゅそば”を作っている会社です。米粉関係商 品としては”米粉やきそば”を製造販売してい ます。 有限会社竹鼻製麺所 会津専務取締役 米粉商品に取り組んだきっかけは、平成19 年の世界的な小麦価格の暴騰を経験したこと。 また、平成21年5月に「第1回奥津軽の米ビ ジネス創出プロジェクト会議」(当部主催)に 参加した際、国が新規需要米の生産普及とその 用途拡大に力を入れており、ブランド米の生産 地ほど米粉ビジネスに積極的に取り組んでい て、米粉を使った麺がパンフレットで紹介され ていたこと。そして、地元のご当地米を使えば 竹鼻製麺所の米粉やきそば 地産地消につながる商品ができると思った とのことです。 商品ラインナップは「米粉焼そば180g」 と「2食ソース付米粉焼そば180g×2」の 2アイテムです。「地元、五所川原産のつが るロマンを使った米粉焼そば」のキャッチ フレーズにお客様が興味を示してくれ、そ の特有のもちもちした食感から好評を得て います。また、五所川原のイベントや祭り では最近考案されたB級グルメ「しじみ汁 焼そば」にも使われ親しまれています。 今後気になることとして、農業者戸別所 得補償制度やTPP参加の問題で、米粉の 活用が変わってしまうとのことでした。 竹鼻製麺所 社屋 竹鼻製麺所 製造風景 (あとがき) 今年度は、米粉情報の発信や交流を促進しようと西北米粉ニュースを5回 に渡り発行し、米粉戦略会議のメンバーの取り組みを紹介しました。みな さんも道の駅やスーパー等で米粉商品を見かけたら手にとってください。 新しい世界が広がりますよ(K)。
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