戦略の経済学 2015Hiroki Kawai 6 5 垂直境界の編成

2015Hiroki Kawai
戦略の経済学
3 垂直合併におけるプロセス問題
合併の成否←企業統治機構+調整の必要性
人的特殊資産(従業員、マネージャー)
意思決定(中央集権⇔分権)
経路依存
5 垂直境界の編成:垂直統合と代替手段
自製-購買の決定:産業、企業、部門の差
1 Technical Efficiency vs Agency Efficiency
1.1 Economizing
Best possible combination of TE & AE
TE:規模学習の経済、知的財産、競争圧力
AE:調整費用、agency 費用、取引費用
1.2 Technical/Agency Efficiency Tradeoff & VI
図 5.1 ΔC=ΔT+ΔA 自製費用-購買費用
4 垂直統合の代替手段
部分的統合、JV、系列、長期的暗黙の契約
4.1 部分的統合 Tapered Integration
例 コカコーラ、石油精製
利点:3 つ
欠点:3 つ
例 5.3 ガソリン小売
直営スタンド増 vs 独立ディーラ減
4.2 戦略的提携と Joint Ventures
表 5.1 日本の半導体企業の提携
水平的提携、垂直的提携、非関連提携、JV
利点:独立性
欠点:協力・協調・情報共有が必要
適合する取引:6 つ P-201
例 Toys“R” Us Enters Japan
欠点:情報漏洩、危うい協調、agency 費用
ΔT:正、右下がり ΔA:正負、右下がり
資産特殊性 k と自製購買の決定
4.3 協調関係:下請け、系列
日本・韓国:非統合だが長期・半形式的
欧米:統合→vertical disintegration
下請け:非公式、長期取引→資本特殊性
系列(財閥チェボル):協調容易、Holdup なし
図 5.2 取引規模拡大→垂直統合促進
ΔT↓、ΔA 時計回りに回転、ΔC 左 shift
垂直統合の促進要因
① 規模・範囲経済性
② 市場規模・成長性
③ 資産特殊性
例 5.4:Interfirm Business Networks
1.3 Real-World Evidence
歴史:1875-1900 の VI
自動車:専門部品、GM>Ford
航空宇宙:特殊・複雑な部品
電力:立地・資産の特殊性、長期供給契約
電子部品:資産特殊性、業績評価困難、企
業規模
例 5.1 Virtual Corporation
4.4 暗黙の契約と長期取引関係
暗黙の契約+脅威・評判
2 垂直統合と資産の所有権
GHM 理論:不完備契約→残余コントロール権(所
有権の移転)
例:ペプシ vs ボトラー
関係特殊資産への投資→垂直統合 or 非統合
物的資産・人的資産:GM vs FisherBody
例 5.2 保険産業の営業部門の垂直統合
6
2015 年度
三田祭テーマ決め
2015 年度
夏合宿決め:9/14(月)~18(金)、2 泊 3 日
場所は?
そろそろ三田祭パート分けについて議論しましょう。
各人の興味に合わせて 6or7 パート(4~5 人/パート)に分けたいと思います。
ゼミ全体のテーマとしてイノベーションを軸にしたいと思いますが、やりたいテーマが他
にあればについて分析したいと考えています。
イノベーションが①生産性に及ぼした効果②企業(組織)構造に及ぼした効果③企業の市場
支配力に及ぼした効果④消費者厚生に及ぼした効果⑤マクロの経済成長に及ぼした効果
などを考えています。
1 IT 化による分業形態の変化とプロセスイノベーションなど(自動車) ①②
2 シェール革命が OPEC の石油カルテルに及ぼした影響
3 紙・再生紙産業(IT 化)
③④
③④
4 医療(歯科医療におけるフッ素添付、CT・MRI 普及、ロボット導入と介護市場)②④
5 自動車(HV 車普及など)
④
6 マクロ(イノベーションの産業波及とマクロ経済成長)
⑤
皆さんから既出のテーマでもいいし、また別のテーマを挙げていただいても良いので、
ご自分の意見を記入してください。
Hiroki Kawai(ゼミ 5:専門論文紹介)
2015Spring
需要関数の推定
1.データ収集
家計調査 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001133942
品目分類 4-1 全国 二人以上の世帯
をクリック
月次 010 [品目分類]品目分類(平成 27 年改定)(総数:金額)をクリック
1/5 表章項目 選択ボタン 非表示項目の金額を選び 選択項目表示 OK
2/5 品目分類 選択ボタン 非表示項目の品目を選び 選択項目表示 OK
3/5 世帯区分 選択ボタン 非表示項目の二人以上の世帯(農林漁家世帯を除く)を選び
選択項目表示 OK
4/5 地域区分 選択ボタン 非表示項目の全国を選び 選択項目表示 OK
5/5 時間軸(月次) 選択ボタン 全項目表示ボタン OK
ダウンロード
CPI http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001033702&cycode=0
1 品目別価格指数(1970 年 1 月~最新月)の中から担当消費財が入った CSV ボタンをクリッ
クし、ファイルをダウンロードする
ダウンロードしたデータをシート需要データの Q1、P1 に貼り付けなさい。
2 季節調整指数の作成
シート季節調整で月別平均支出額(1~12 月)を計算し、それを年平均支出額で除し、季節
調整指数を推計して、シート需要データに paste する
Q 季節調整指数からどのような特徴がわかるか?
3 グラフ作成
実質一人当たり支出額(=Q1/N/(P1/100))を計算して、グラフを描く
季節調整済値 y(=上記/S1)を計算して、グラフを描く
Q あなたの仮説通りの推移を示しているか
4 需要関数推定
ショック前の期間で需要関数 ln(y)=β0+β1ln(P1/P0)+β2ln(M/P0)を推定しなさい。
Q 理論的要請 β1<0、β2>0 を満たしているか?
Q 決定係数は?
5 外挿テスト
外挿して、季調済みデータの予測値と観測値にどれほどの乖離が生じるかを図示しなさい。
Q ショックの影響はどのくらいで解消するか?