プリウス・アクアの救援用端子について(2015.08UP)

使える「バッテリー知識」をお届けする
【作成】
㈱ジーエス・ユアサ バッテリー
営業企画部
2015年5月18日 第68号
プリウス・アクアの救援用端子について
トヨタのプリウスとアクアには、バッテリーのジャンピング用の救援用端子というものがあります。
今号では、救援用端子の役割についてお話します。
●救援用端子とは
トヨタのプリウスとアクアのエンジンルーム内部、ヒューズボックス内にある端子で、補機用バ
ッテリーがあがってしまった際、ここからバッテリーのジャンピングを行う事ができます。
救援用端子
※詳細な説明については、取扱書をご覧ください。
http://toyota.jp/manual/prius/prius_201010.pdf
●救援用端子からのテスター測定は可能?
ジャンピングが可能であるため、救援端子から補機用バッテリーのテスター測定が可能ではな
いかと思われがちです。そこで実際に計測を行いましたが、結果は下記の通りとなりました。
結果
車両名
測定位置
内部抵抗機器
DBA-5
開放電圧
内部抵抗
開放電圧
判定
プリウス
アクア(初期型は救援用端子無し)
バッテリー直接の測定 サービス端子の測定 バッテリー直接の測定 サービス端子の測定
12.43V
12.43V
12.62V
12.62V
8.6mΩ
測定不可
8.8mΩ
19.3mΩ
12.43V
測定不可(※)
12.64V
測定不可(※)
良好
測定不可
良好
測定不可
※「クランプを確認」というメッセージが表示され、測定ができません。
救援用端子と補機用バッテリーを繋ぐ配線の間に、抵抗となるシステムが存在するため、救援
用端子からのテスター測定は不可能です。
また、30Aまでに対応したヒューズが取り付けられていますので、負荷型テスターを利用すると
ヒューズ切れや車両故障の恐れがあります。負荷型テスターは絶対に使用しないようにしまし
ょう。
・プリウスとアクアは、エンジンルーム内部の救援用端子からバッテリーのジャンピングを行う事ができます。
・救援用端子からは、バッテリーテスターでの測定を行う事はできません。
・救援用端子に負荷型テスターを繋いで測定を行うと、車両故障の原因となります。
プリウス・アクアの救援用端子はあくまでも補機用バッテリーがあがっ
た際のジャンピング用です。テスター測定の際は、補機用バッテリーに
直接バッテリーテスターを接続して測定しましょう。