Run Simple Whitepaper

なぜ「シンプル」が勝利を導くのか?
SAP 従業員向けホワイトペーパー
この戦略解説資料では、複雑さが顧客に及ぼしている悪影響の実態と、Run Simple の取り組みが
SAP の成功にとって重要である理由を明らかにします。また、SAP の行動指針である Run Simple の
内容を定義した上で、
これがお客様と SAP にとって何を意味するかを説明します。
2014 年 10 月
はじめに
ここ数年の SAP の歩み
私たちは 2010 年、SAP の再創造に乗り出しました。SAP のテクノロジーが世界に良い
影響を及ぼし、人々の生活をより豊かなものにするパワーをもたらす、
というビジョンに取
り組み始めたのです。
私たちは変化を前向きに受け入れ、
イノベーションと成長を加速させました。モバイルへ
の投資は、働き方を急速に変革させつつあります。また、世界のデータ量が 18 カ月ごとに
倍増するという昨今の状況を鑑み、
インメモリーコンピューティングがビジネスの原動力
になることを確信しました。その確信が SAP HANA プラットフォームの投入につながり、
SAP は 2010 年から現在までに
データベース市場の構図を刷新することになりました。戦略上必要な経営資産を持って
• 収益の 60% 増大
動きとして、
クラウドに投資しました。
以下を達成しています。
• 株主価値の 90% 増大
• 市場カテゴリーを 2 つから 5 つに拡大
• 各市場でリーダーまたは最も急成長してい
る企業としてのポジションを確立
いなかった領域では、市場で最高と評価される企業を何社か買収し、そして最も重要な
それから 4 年が経過した今、SAP は市場シェアを大きく伸ばしており、業界で最も幅広い
ソリューションポートフォリオを提供するようになっています。
現在の SAP は、かつてない速さでイノベーションを続けており、そのペースは数年前の
ほぼ 2 倍に達してます。しかし、従来のオンプレミス型モデルでは IT ランドスケープの複
雑さがネックとなり、十分な俊敏さでお客様が SAP の最新ソリューションを導入したり、
イノベーションを活用したりするのが難しくなっています。またそのような状況と同時並行
する形で、市場には極めて「破壊的」な変化が生じてきました。その変化はハードウェアと
アプリケーションの市場全体が急速にクラウドベースの導入モデルへと移行しつつある
ことであり、お客様にイノベーションを提供する方法にもシンプル化が求められているこ
とは明らかです。
複雑さ – 今日のお客様が抱える最も困難な課題
SAP のお客様は、市場の変化に後れをとらないように、これまで以上に俊敏に進化して
いく必要に迫られています。しかし多くのお客様は、組織とテクノロジーの複雑さが原因
となり、変化への適応に苦慮しているのが現実です。実際、大部分の経営幹部は、複雑さ
が事業運営のコストを増大させ、変化に適応する能力の制約になっていると感じています。
この課題に対応するためには、まず、お客様に悪影響を及ぼす 3 種類の複雑さを理解す
る必要があります。
マネージメントの複雑さ
マネージメントの複雑さは、企業の管理階層が深くなることによって生じます。それを引
き起こす一般的な状況としては、新しい製品やサービスの導入、M&A、事業地域の拡大
などが挙げられます。こうした階層が増えるほど、企業、顧客、従業員、マネージャーの間
の溝が広がっていきます。
ビジネスプロセスの複雑さ
2 つ目はビジネスプロセスの複雑さです。既存のビジネスプロセスは職場のコンシュー
マー化に追いついていないのが実情です。デジタルネイティブ世代の従業員が抱く期待
は以前の世代とは劇的に変容しており、消費者として慣れ親しんでいるのと同じようにシン
プルで魅力的な体験を仕事の環境にも期待しています。現行のビジネスプロセスのほとん
どは複雑なワークフローを前提とした設計になっており、
コラボレーションの自由度が限
られている点も問題です。
2
はじめに
テクノロジーの複雑さ
3 つ目はテクノロジーの複雑さです。これは企業が膨大な量のハードウェアとアプリケー
ションを管理しなければならない結果として生じています。今後もデータ量が増え続け
るのは明らかであり、
その管理に伴う複雑さにうまく対応できない企業では、
テクノロジー
の複雑さに関する状況は悪化する一方でしょう。
テクノロジーやビジネスプロセスの複雑さに個別の問題として取り組むのでは不十分です。
関連するすべての領域に同時に取り組まないかぎり、お客様が真の価値を享受できるよ
うにご支援することはできません。
• 200 億米ドル規模の企業の CIO は一般に、
約 1,000 種類もの大規模なエンタープライ
「シンプル」こそが勝利を導く
ズアプリケーションを管理しなければなりま
せん。
ますます複雑化する世界においては、シンプルさこそが成功を生み出します。シンプルさ
• 現在では、ほとんどの企業が IT 予算の 3 分
の 2 を現状維持のためだけに支出しており、
のは、
まさにその証拠です。事実、SAP の調査によると、あらゆる業種のお客様が、シンプ
新たなイノベーションに投入できるのは残
り3 分の 1 だけです。
• 2020 年までには、分析する必要のあるデー
(400 億テラバイト)に達
タが 40 ゼタバイト
にフォーカスしたビジネスモデルを武器とする企業が市場で成功する事例が増えている
ルなソリューションのためなら 5% 高い料金を支払ってもよいと考えています。その理由は、
シンプルさがお客様にとってのソリューションの価値を高めるだけでなく、
イノベーション
の余地が広がることで収益成長と株主価値の増大にもつながるからです。
します。
• 現在のところ、こうしたデータのうち、タグ付
けされているのは 7%、分析されているのは
1% 未満にすぎません。
• 2005 年の Bain 社の調査によると、経営幹
部の 70% は、複雑さがコストを増大させて
いると感じていました。
シェアオブウォレットの拡大
サービス
サービス
ソフトウェア
イノベーション
+ ソフトウェア
• 2013 年の McKinsey 社の調査では、ビジ
ネスの複雑さが原因で自社が組織改編の必
要性に対応できなくなることを CEO たちが
懸念している事実が明らかになっています。
ハードウェア
ハードウェア
現在
将来
顧客の IT 支出総額
まさに米国、英国、
ドイツでは、シンプルさを前面に打ち出すブランドがあらゆる業種で収
益を伸ばしており、500 億米ドル規模の市場シェアを獲得しそうな勢いです。ALDI、
Amazon、IKEA、Samsung をはじめとする世界で最も知名度の高い数々のブランドが、
シンプルさをブランド理念(ブランドとして顧客に約束する価値)の一角に据えることで大
きな成功を収めているのです。
3
はじめに
ドイツのスーパーマーケットチェーンである ALDI 社は、顧客にとっての価値から店舗に
とっての価値まで、あらゆる領域で「効率性とシンプルさ」を追求しています。ALDI 社の
店舗はいずれも、見た目に美しく、商品を探しやすく、乱雑さとは無縁であることをポリシー
として編成されており、広告やパンフレットも理解しやすく作られています。
金融市場でも、シンプルさを第一に考えてビジネスモデルを構築している企業が高く評
価されるようになっています。そうした企業の金融ポートフォリオは、S&P や DAX などの
市場指標を 100% 以上も上回っています。
すでに SAP は市場とお客様に対し、複雑さの問題に積極的に取り組んでいることを明確
に表明しています。これを一言で表しているのが Run Simple です。
Run Simple は、SAP 社内だけでなく、現在および将来のすべてのお客様を対象とした
取り組みです。このホワイトペーパーでは、お客様および SAP にとって Run Simple がど
のような意味を表すのかを説明します。
4
SAP のコミットメント
ビジョン
SAP のビジョンとは、“より良い世界” 作りに貢献し、人々の生活をより豊かなものにする
ことです。
ミッション
SAP のミッションとは、お客様が最善の事業運営を実現できるようにご支援することです。
目標
2017 年までの中期展望における重点目標は、クラウド分野のリーダーとなり、SAP の中
核事業であるソフトウェアビジネスをさらに成長させることです。具体的には 2017 年ま
でに以下の実現を目指します。
• 少なくとも 220 億ユーロの総収益
• クラウドビジネスから 30 ∼ 35 億ユーロの収益貢献
• 35% の営業利益率
Run Simple
「Run」とは、
人々のあらゆる活動、
Run Simple は単なるキャッチフレーズではありません。
営みのことです。2014 年 7 月時点で、世界中の 26 万社を超える有力企業が SAP のソ
リューションをビジネス活動に活用しています。
「Simple」とは、お客様に対する SAP の
約束です。これは「簡単なことを実行する」という意味ではありません。SAP は 40 年以上
にわたり、あらゆる業種の原動力となっている非常に高度な基幹系業務のビジネスプロ
お客様のために極めて高度なことをシン
セスを管理してきました。ですから SAP の課題は、
プルな方法で実行できるようにすることです。
SAP の顧客層が大規模な民間企業にとどまらず、以下を含む極めて幅広い構成となって
いる現状においては、
このことが特に重要です。
• 個人:購買する対象、仕事や生活のスタイル、先へ進むための指針について意思決
定を行うために、SAP のソリューションを活用しています。
• NPO(非営利団体)
:困っている人々に支援の手を差しのべるために、テクノロジー
を活用しています。
• 行政機関:市民のニーズに対する即応性を強化すると同時に、業務の透明性を向上
させることを目指しています。
今やすべてのお客様が、SAP とのあらゆる接点において、有用かつ簡単で魅力的な、首
尾一貫した総合的な体験を求めるようになっているのです。
5
SAP のコミットメント
戦略:The Cloud Company powered By SAP HANA
「The Cloud Company powered by SAP HANA(SAP
Run Simple の約束は、
」という戦略を通じて現実となります。
HANA を基盤とするクラウドカンパニー)
アプリケーションが扱うデータ量を減らしてハードウェア要件を軽減する
SAP HANA は、
テクノロジーをシン
ことにより、IT ランドスケープをシンプル化します。SAP HANA には、
プル化し、お客様がよりシンプルなビジネスモデルを構築できるように促す力があります。
SAP は、すべてのアプリケーションとアナリティクスを SAP HANA プラットフォームに移
行することで、
すべてのソリューションをシンプル化していきます。
また、既存のソリューションを SAP Cloud powered by SAP HANA に移行することに
より、お客様がソリューションを利用する方法もシンプル化していきます。クラウドモデル
には、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、
ソリューションを速やかに利用できるように
することを通して、ビジネスプロセスの飛躍的なシンプル化を促進する効果があります。
SAP Cloud powered by SAP HANA
クラウド + SAP HANA = Run Simple
6
Run Simple の
お客様にとっての意味
Run Simple のコミットメントに基づいたソシューション提供
SAP は Run Simple に関するコミットメントに基づいてソリューションを提供するため、
3 つの重要な取り組みに注力していきます。
• お客様が SAP の製品を利用する方法のシンプル化
• お客様のビジネスプロセスのシンプル化
• ユーザーエクスペリエンスのシンプル化
利用のシンプル化
SAP は今、数千種類もの製品からなるポートフォリオから、25 の業種と 12 の業務部門
に特化した数百種類のソリューションポートフォリオへの移行を進めています。大企業の
お客様にはパブリッククラウド、
マネージドクラウド、
オンプレミス型機能のハイブリッド運
用が必要であることを SAP は理解しており、
SAP HANA による世界水準のプラットフォー
ムを通じて、お客様のサポートに取り組んでいます。
SAP の製品ポートフォリオ全体が、クラウドと SAP HANA 上で提供されるようになりつ
つあります。人事、セールス、財務、調達といった業務部門向けのアプリケーションはパブ
リッククラウド上で提供しており、この方式では、すべてのユーザーが同じソリューション
に接続します。
SAP は、それ以外のソリューションをプライベートクラウドで提供する取り組みも進めて
いきます。この方式の場合、お客様はそれぞれ独自のアプリケーションを運用し、高度に
カスタマイズされたビジネスプロセスを実行することができます。これにより、お客様は、
SAP がオンプレミス型として提供するイノベーションをクラウド方式でも利用できるよう
になります。つまり、SAP のポートフォリオに含まれるどのアプリケーションも、SAP
HANA Enterprise Cloud サービスを通じてサブスクリプション料金でご利用いただくこ
とができるのです。
さらに SAP は、
すべてのクラウド型ソリューションとオンプレミス型アプリケーションのシー
ムレスな統合も提供していきます。
5 つの市場カテゴリーに及ぶ
3,000 種類の製品から…
…業種別 / 業務別の総合ソリューション群へと移行し、
モバイル
アナリティクス
アプリケーション
データベース &
テクノロジー
モバイル重視のユーザーエクスペリエンス
アプリケーション
アナリティクス
パートナー
クラウド
SAP HANA プラットフォーム
オンプレミス型または
SAP Cloud powered by SAP HANA で活用
ビジネスプロセスのシンプル化
それが SAP HANA です。お客様は SAP HANA を
SAP のイノベーションと戦略の基盤、
共通のプラットフォームとして利用することで、IT 環境を大幅にシンプル化し、よりシンプ
ルかつスマートなビジネスプロセスを実現し、その結果としてビジネスのスピードを飛躍
的に高めることができます。
7
Run Simple の
お客様にとっての意味
SAP HANA は多くのシナリオにおいて、ビジネスプロセスの実行を 10 ∼ 100 倍も高速
化します。また、SAP HANA プラットフォームでは、基幹業務系アプリケーションとアナリ
ティクスソリューションの基盤が統一され、インサイトからアクションまで(洞察から行動
でつなげる循環型の IT 環境が実現します。
まで)
を PDCA サイクル(クローズドループ)
たとえば財務ビジネスプロセスの場合、SAP HANA によって財務プロセス全体を再構築
すると、次のようなメリットが得られます。
SAP HANA を基盤とする SAP Simple Finance
は、CFO と財務担当者のプロセスをシンプル
化します。より重要な点は、使いやすい検索機
能を通じてリアルタイムの情報提供、洞察を可
能にし、意思決定の迅速化を支援することです。
このソリューションは、
SAP HANA Enterprise
Cloud 内でサブスクリプション料金で利用で
きるほか、オンプレミス導入のお客様も SAP
Business Suite powered by SAP HANA
のアドオンとして利用できます。
• 期末処理の迅速化
• 予測精度の向上
• 任意の切り口による販売 / コスト分析のリアルタイム化
• 組織構造をシステム内でシミュレートできる柔軟性
• 顧客行動に対する新たなインサイト
(理解・洞察)の獲得と、顧客対応アプリケーション
におけるサービスレベルの向上
ユーザーエクスペリエンスのシンプル化
SAP Fiori が実現するユーザーエクスペリエンスにより、役割別のカスタマイズや、すべて
の端末におけるクリック回数の削減など、複雑化してしまったワークフローの再構築が
可能になります。つまりビジネスユーザーは、消費者向けアプリのような使いやすい一貫
したユーザーエクスペリエンスをどのようなデバイスでも享受し、
アプリケーションを切り
替えなくても自分に関係があるすべての機能(人事承認、販売予測、出張経費など)にア
クセスできるようになります。
現在、SAP Business Suite で最も需要の多
い 300 種類以上のプロセスについて、SAP
Fiori による再構築が完了しています。
職務役割別
タスクベースエクスペリエンスを
さらに細分化
レスポンシブ
あらゆる規模、
デバイス、
バージョン、
チャネルで
優れた応答性を発揮
シンプル
1-1-3 原則:1 人のユーザー、
1 つの用途、3 つの画面
8
Run Simple の
お客様にとっての意味
ユーザーエクスペリエンスのシンプル化に関する SAP の姿勢をお客様に示すため、SAP
Fiori および SAP Personas は、SAP Business Suite のライセンスをご購入済みのお
客様に無料で提供されます。急激な勢いで導入が広がっています。
要約すると、SAP Cloud powered by SAP HANA は、
マネージメント、ビジネスプロセス、
テクノロジーという
3 つの側面のすべてにおいて複雑さを解消することができます。
• 各種の SAP Simple ソリューション群(SAP Simple Finance など)は、管理階
層を横断した効果的な意思決定を実現することができます。
• クラウド型アプリケーション群と SAP Fiori は、ビジネスプロセスの徹底したシン
プル化と標準化を促すことができます。
• クラウド提供モデルと SAP HANA プラットフォームは、お客様のテクノロジーラン
ドスケープを大幅にシンプル化することができます。
お客様の SAP Cloud への移行を適切に管理
どのような複雑さも適切に管理しなけ
SAP は、SAP Cloud に移行するお客様のために、
ドイツ、
オランダ、
SAP は現在、世界各地(米国、
日本、オーストラリア)
で 14 カ所のデータセン
ターを運用しています。
2015 年の早い時期までには、カナダ、メキシ
コ、ブラジル、ロシア、中国のお客様をカバー
するために、
さらに 6 つのデータセンターの開
設を計画しています。
SAP は他のいかなるクラウドソフトウェアベン
ダーよりも多い、3,800 万人以上のクラウド
ユーザーをサポートしています。
ればなりません。多くのお客様は今後もしばらくの間、ハイブリッド型の環境をご利用に
なるでしょう。つまり、オンプレミス型、パブリッククラウド、
マネージドクラウドが混在並存
する環境です。
SAP Cloud は、業界で最大級の規模、統合性、安全性を備えたクラウドサービスです。最
も重要な点は、SAP はハイブリッド型の環境を提供し、シームレスなプラットフォームの
構築をサポートする、
ということです。
これにより、お客様は固有のビジネスニーズと独自のペースでの移行に適した導入モデ
ルを見つけていただくことができます。
9
Run Simple の
お客様にとっての意味
オンプレミス型、
マネージドクラウド、パブリッククラウドの混在
現状、多くのお客様は、オンプレミス型、
マネージドクラウド、パブリッククラウドが混在した
このシナリオに対応した総合ソリューション
ハイブリッド型の環境を必要としています。SAP は、
を提供する数少ない企業の 1 つです。下図は、こうしたお客様向けのハイブリッド環境を
SAP HANA Enterprise Cloud で管理するための推奨アプローチを示しています。
変革後
変革前
オンプレミス
オンプレミス
HCM
CRM
SRM
パブリック
クラウドに
移行
PP
BW
MM
SD
FICO
最近の調査によると、SAP HANA Enterprise
Cloud のある導入事例では、ハードウェア所
有、保守、
サポートに関するコストがサブスクリ
プション料金のみに 1 本化されたことで、5 年
間のソリューション利用の総コストが 3 分の 1
に減り、IT ランドスケープが飛躍的にシンプル
化しました。
Suite on
SAP HANA
に移行
パブリッククラウド
SAP Cloud powered by SAP HANA
Business Suite
on HANA
PLM
PLM
マネージド
クラウド
PP
MM
SAP HANA
SAP HANA
Enterprise
Cloud に移行
HANA
Enterprise Suite
BW on HANA
Business Suite
SD
SuccessFactors
FICO
SAP Cloud
for Customer
または
Simple
Finance
SAP HANA
Ariba
サード
パーティー
SAP HANA
HANA Cloud
Platform
SAP HANA Cloud Integration(HCI)
SAP HANA Enterprise Cloud(通称:HEC)は、オンプレミス型の SAP 環境をマネー
ジドクラウドに移行したいとお考えのお客様にとって魅力的なモデルです。SAP HANA
Enterprise Cloud は他社のクラウドソリューションと異なり、コアアプリケーションを
SAP Business Suite powered by SAP HANA に移行することで、SAP HANA がもつ
インメモリーテクノロジーのパワーとクラウドの柔軟性を提供し、お客様がリアルタイム
の意思決定でビジネス変革を推進できるようにご支援します。
マネージドクラウドはパブリッククラウドと同時並行で利用できます。お客様は、任意の業
務別アプリケーションまたはプロセスを選択してパブリッククラウドで実行できるため、週
単位や四半期単位で提供される最新イノベーションなど、
パブリッククラウド型アプリケー
ションならではの機能を最大限に活用することが可能です。
最終的には、SAP Cloud powered by SAP HANA が、お客様にとって唯一の「ザ・クラ
ウド」
となり、
事業運営全体をサブスクリプションモデルで実行できるようになります。そして、
イノベーションの利用、カスタマイズ性、コントロールに関して最適な柔軟性を享受しな
がら、オンプレミス型ソリューションへの投資を保護することも可能になります。
お客様にとって容易な移行パスの提供
SAP は、お客様が既存の SAP 投資を無駄にすることなく連携できるソリューションを提
供することに責任をもって取り組んでいます。そのために提供しているのが業界最高水準
のクラウド統合機能です。
お客様がクラウドへの移行に際してどのようなオプションをお選びになる場合も、SAP
クラウドの円滑な導入をご支援する幅広いサービスが っています。
Services 部門には、
」サービス
たとえば、
「クラウドアドバイザリーおよび戦略(Cloud Advisory & Strategy)
チームは、お客様との共同作業を通じて最短 3 日間で移行のロードマップとビジネスケー
ス
(費用対効果試算書)
を作成することができます。
10
Run Simple の
お客様にとっての意味
Run Simple の事例
すでに多くのお客様が、Run Simple の価値を体験されています。世界最大の食品会社
である Nestlé 社は、30 万人に上る従業員のモバイルワーカー化が進んできたことから、
ビジネスプロセスをシンプル化したいと考えました。そこで SAP Fiori アプリと SAP
Screen Personas を導入したところ、従業員のキーストローク数が 75% も減り、今では
多くの従業員が数回のクリックでトランザクションを実行できるようになっています。また
同社は最近、SAP のインフラを SAP HANA Enterprise Cloud に移行することを決定し
ました。この移行により、IT の複雑さが大幅に減ると期待されています。
11
Run Simple の
SAP にとっての意味
SAP にとってどのような意味があるのか ?
SAP は今後、Run Simple を実践していきます。これは SAP の新しい運営原則です。
SAP はこの原則に沿って、顧客エンゲージメントモデルから社内の管理モデルに至るま
で、あらゆる仕事の方法を変革していきます。
顧客エンゲージメントのシンプル化
これを実現するためには、
お客様を私たちのあらゆる行動の中心に据える必要があります。
「1 つ」の
これは、SAP との取引をお客様にとってシンプルにするという統一目標のもと、
チームとして働くことを意味します 。
2014 年 1 月には、全業務領域で顧客体験を飛躍的に改善するための取り組みとして、
「ONE」という社内プロジェクトも始動しました。
ONE Digital Experience
まず最初に、数百もの Web サイトとデジタル情報の混乱に着目し、その整理に取り掛かりま
した。その目的は、ユーザーエクスペリエンスを 4 種類に削ぎ落とし、お客様が 2 回のクリッ
クだけで必要な情報見つけることができるようにすることです。
ENGAGE
ONE Face to the Customer
お客様はシンプルな 1 つの窓口を通じて SAP とやり取りすることをお望みです。このプロジェ
クトでは、最大 5,000 人に及ぶクラウド部門の従業員を従来のセールス部門と一体化するこ
とにより、お客様の成功にフォーカスした形で、お客様に One Voice で語りかける態勢を整
えました。
ONE Platform
現在では製品の 30% 以上が SAP HANA を基盤としており、
すでに Ariba Spend Visibility
を SAP HANA 上で実行しています。また SuccessFactors Employee Central を含む
SuccessFactors Talent ソリューション群も、2015 年には SAP HANA 上に移行します。
ONE Recommended Solution
SELL
お客様は、1 つのビジネス課題には 1 つの適切なソリューションで対応したいと考えています。
新しいポートフォリオチームの働きと、ONE Solution モデルの導入により、すでに価格表の
フォーカスすべき製品を特定し、業種別バリューマッ
項目数が約 70% も減っており、今後も、
プごとの ONE Solution の対応を進めていきます。
ONE Cloud Delivery
SAP には現在、パブルッククラウドおよび SAP HANA Enterprise Cloud(HEC)向けに標
準化された単一の提供モデルがあります。将来的には、提供時の SLA(サービスレベルアグ
リーメント)
とオンボーディングプロセスも合理化する計画です。
ONE Service
DELIVER
サービスポートフォリオのシンプル化と統一化をさらに進めるために ONE Service モデル
を立ち上げ、
その最初のステップとして、SAP Services 部門のグローバルレイヤーを「Scale,
Quality & Support Board」領域に移しました。今後も引き続き、サービスのポートフォリオ
とモデルをグローバル規模で最適化していきます。
ONE Support
SUPPORT
これまでお客様には、
クラウド製品とオンプレミス型モデルで別々のサポートモデルが提供さ
れていました。しかし、これはお客様目線のサポート体制とは言えません。ONE Support に
より、今では 1 つのモデルでサポートを提供し、1 つのシステムですべての事案をトラッキング
しています。お客様は現在、1 つのグローバル ONE Support ホットライン番号を通じて、適
切なレベルのサポートを受けられるようになっています。次のステップとしては、
プレミアムサ
ポートのエンゲージメントモデルをさらに拡大する予定です。
12
Run Simple の
SAP にとっての意味
SAP の管理モデル
SAP の管理モデルは、社内における優先順位の設定、業務活動の編成、パフォーマン
スの計測を一元化するフレームワークです。また、Run Simple を運営原則として導
入し、
その達成状況を測定するための手段でもあります。
Run Simple
リーダーシップ
人材
革新
ー
売
販
リ
デリバ
The Best
Run SAP
成果
シンプルこそが
勝利を導く
• すべてはリーダーシップから始まります。Run Simple を実践するためには、管理する
だけのリーダーではなく、指導・牽引するリーダーを育成しなければなりません。
• SAP は優秀な人材を採用および育成したいという強い意思のもと、継続的な学習と
トレーニングに投資し、従業員が変化に適応できるようサポートすることに注力して
います。
• 中心となるのは常にお客様です。民間企業、行政機関、さらには個人の利用者まで、
SAP ソフトウェアを実行するすべてのお客様がその対象となります。
そして、お客様は革新、販売、デリバリーという 3 大要素に取り囲まれ、これらはチーム間
で共有される新たな重点領域を示しています。
• SAP は革新し続けます。ソフトウェア会社としてのルーツを決して忘れません。
• SAP は販売し続けます。どのようなイノベーションも、お客様の手に届いてこそ価値
があるからです。
• SAP は提供し続けます。パートナーとのコラボレーションも含めた 1 つの窓口で、お
客様に製品やサービスを提供します。
と顧客エンゲージメントおよびコマース
(CEC)の両事
SAP はすでに、人材管理(HCM)
業ユニットにおいて、首尾一貫した総合的な管理モデルの実現に着手しています。開発、
プリセールス、セールス、サービス、デリバリー、サポートといったすべての領域から、あら
ゆる機能を集結して仮想チームを形成しつつあります。この仮想チームは KPI を共有し、
ビジネス成果については各部門のゼネラルマネージャーが総合的な説明責任を負います。
13
Run Simple の
SAP にとっての意味
こうした管理モデルにより、優れた「成果」を実現します。その成果は、市場から評価され
る財務状況の達成と、クラウド分野で最も急成長中の超大型企業であり続けるという目
標の実現の両面に現れます。
成長の促進のために
企業として Run Simple にフォーカスする戦略は、2020 年までに時価総額を倍増させて
こ
2,000 億米ドル企業になるという目標を達成する道のりを見据えた取り組みでもあり、
の目標を達成するには、クラウド分野で 35% 以上、オンプレミス型ビジネス分野で 5%
以上の成長が必要です。そのため、SAP は以下に示す領域で成長し続けることにフォー
カスしていきます。
シンプルなアプリケーション:優れた顧客体験、統合型の業務プロセス、的確なインサイト
を提供する、シンプルながら高度な業務別アプリケーションを構築し
(情報・理解・洞察)
ます。
• SAP Simple Finance のように、SAP HANA を基盤として構築され、
クラウドで利用
できるシンプルな業務別アプリケーションのポートフォリオを拡大していきます
(例:
。
SAP Simple Logistics、SAP Simple SRM)
• 既存の SAP Business Suite の資産と最初からクラウド向けに開発された業務別ア
プリケーションの両方を有効に活用して、人事と調達の領域における事業成長を促
。
します
(例:SuccessFactors、Ariba)
• 複数のチャネル(POS、電話、Web、コールセンター)を使い分ける消費者の購買行
セールス、
ポストセールスサー
動を、
hybris ソリューションを活用して(マーケティング、
ビスの観点から)的確に理解し、
それに基づいて顧客エンゲージメントおよびコマース
(CEC)ポートフォリオを構築することにより、CRM を再定義します。
• オンプレミス型モデルでも顧客対応機能の強化とイノベーションを引き続き提供して
いきます。
プラットフォーム領域でのリーダーシップ:イノベーション基盤としての SAP HANA へ
の投資を継続します。
• SAP Lumira への投資を通じて世界水準のビジュアライゼーション機能の普及を促
進し、クラウドとビッグデータ分析への拡張も進めることにより、SAP のアナリティク
スポートフォリオを再活性化します。
• SAP HANA Cloud Platform を新しいアプリケーションの構築と、クラウド / オンプ
レミス機能を拡張するための世界水準の PaaS(Platform as a Service)のプラット
フォームとして推進します。
• SAP HANA を活用してデータベース市場のさらなるシェア拡大を図り、この領域に
おける SAP の存在感を高めます。
• モバイルセキュリティとモバイルプラットフォームを SAP HANA Cloud Platform に
統合することで、
モバイルプラットフォームにおける SAP のリーダーシップを強化します。
• SAP HANA と他のビッグデータテクノロジーへの投資を続け、お客様の求める需要
に対応します。
14
Run Simple の
SAP にとっての意味
業種別リーダーシップ:的確な業種別の機能を、
オンプレミス、
パブリッククラウド、
マネー
ジドクラウドの環境を問わず、一貫して提供することにフォーカスします。
• 既存の業務別ソリューションのクラウド化に投資するだけなく、クラウド向けの新し
い業種別アプリケーションの開発も進めることで、業種別クラウドポートフォリオの規
模を拡大していきます。
• SAP HANA を医療、スポーツ、メディア/ エンターテインメントの領域でのプラット
フォームとして活用し、新しい業種別アプリケーションを開発していきます。
• お客様向けの「マシン・クラウド」の管理サービスを提供し、ビジネスプロセス情報を
機器からの情報と組み合わせて設備集約型企業の生産性を飛躍的に高めるアプリ
ケーションを提供し、モノのインターネット
(IoT)の領域で業界リーダーとなることを
目指します。
ビジネスネットワーク:世界規模のビジネスネットワークを運営し、ビジネス、デバイス、
人を結びつけ、
コラボレーションと生産性を飛躍的に向上させる、
「Network Economy」
を牽引していきます。
• 間接材 / 直接材(Ariba)
と非正規雇用(Fieldglass)の領域に注力することにより、
経費領域において 16 兆米ドルの商取引を掌握することを目指します。
• 自社開発、パートナーシップ、企業買収を有機的に組み合わせ、ビジネスネットワー
クに新たな支出カテゴリーを追加していきます。その目的は、お客様にとっての「複数
のネットワークをつなげる中心的なネットワーク」となることです。
• 本資料の執筆時点では保留となっている Concur の買収(その後、2014 年 12 月に
買収が完了)
を通じて、旅費および経費という大規模な企業支出カテゴリーへの拡大
も計画しています。
SAP は以下の取り組みを通して、市場投入戦略と対象市場セグメントをさらに拡大およ
び多様化させていきます。
• パートナーとのエコシステムを通じて継続的なコ・イノベーションを行い、共通のお
客様の成長のための新たなパートナシップを確立することにより、パートナビジネス
におけるシンプル化を促進します。
• ユーザーが SAP の担当者を介すことなく、デジタルチャネルを通して SAP の製品を
試用、購買、導入、利用できるようにします。これにより、SAP のターゲット市場の規模
は 1,000 億ユーロ以上も拡大することになります。
• 世界中で 7,500 万社に上る中堅・中小企業に向けて SAP のソリューションを拡充さ
せます。この市場カテゴリーにおいては、クラウドソリューションへの IT 支出が他の
市場カテゴリーと比べても急速に伸びており、
このチャンスをものにするため、専任の
事業部門を当てて取り組んでいきます。
• 2017 年までにライセンスとクラウドの収益が 2 桁台後半の伸び率を示すと期待され
る、急成長中の市場への進出を速やかに拡大していきます。特にクラウド分野のビジ
ネスチャンスを競合他社よりも先にとらえることを目指します。中国、ロシア、中東へ
の戦略的な投資に加え、アフリカ諸国に対する投資と現地進出も拡大させつつあり
ます。
15
まとめ
SAP は今、企業向けのアプリケーションとプラットフォームの領域におけるリーダーシッ
プの強みを生かすと同時に、ビジネスネットワークという新たな領域でもリーダーシップ
を確立するという、SAP ならではのチャンスを手にしています。成功の
を握るのは、あ
らゆるお客様が Run Simple を実践できるように支援する私たち自身の力です。この力
なくして、お客様に最良のビジネスを実現していただくことはできません。Run Simple を
確立したお客様は、事業の成長と市場の変化への適応を促進する基盤を手に入れるこ
とになります。
Run Simple はまた、SAP 自身がさまざまな社内構想を実行に移し、部門 / 部署間のコ
ラボレーションを円滑化するための手段でもあります。SAP の新しい管理モデルは、お
客様を中心に据えた KPI 群を共有し、それに基づいてコラボレーションと実行を進める
ためのフレームワークとなります。
SAP が一丸となって Run Simple を実践すれば、勝利を引き寄せ、2020 年までに時価
総額 2,000 億ドルを達成するという大きな目標も実現できると、私たち経営陣は確信し
ています。そしてこのことは、SAP の永遠のテーマである「 “より良い世界” 作りに貢献し、
人々の生活をより豊かなものにする」というビジョンの実現にも大きく寄与することにな
るのです。
© 2015 SAP SE or an SAP affiliate company. All rights reserved.
本書のいかなる部分も、SAP SE または SAP の関連会社の明示的な許可なくして、いかなる形式でも、いかなる目的にも複製または
伝送することはできません。
本書に記載された情報は、予告なしに変更されることがあります。SAP SE およびその頒布業者によって販売される一部のソフトウェア
製品には、他のソフトウェアベンダーの専有ソフトウェアコンポーネントが含まれています。製品仕様は、国ごとに変わる場合があります。
これらの文書は、いかなる種類の表明または保証もなしで、情報提供のみを目的として、SAP SE またはその関連会社によって提供され、
SAP またはその関連会社は、これら文書に関する誤記脱落等の過失に対する責任を負うものではありません。SAP またはその関連
会社の製品およびサービスに対する唯一の保証は、当該製品およびサービスに伴う明示的保証がある場合に、
これに規定されたもの
に限られます。本書のいかなる記述も、追加の保証となるものではありません。
特に、SAP SE またはその関連会社は、本書もしくは関連の提示物に記載される業務を遂行する、またはそこに記述される機能を開発
もしくはリリースする義務を負いません。本書、もしくは関連の提示物、および SAP SE もしくはその関連会社の戦略ならびに将来の
開発物、製品、および / またはプラットフォームの方向性ならびに機能はすべて、変更となる可能性があり、SAP SE もしくはその関連
会社により随時、予告なしで変更される場合があります。本書に記載する情報は、何らかの具体物、コード、もしくは機能を提供すると
いう確約、約束、または法的義務には当たりません。将来の見通しに関する記述はすべて、さまざまなリスクや不確定要素を伴うもの
であり、実際の結果は、予測とは大きく異なるものとなる可能性があります。読者は、
これらの将来の見通しに関する記述に過剰に依
存しないよう注意が求められ、購入の決定を行う際にはこれらに依拠するべきではありません。
ドイツおよびその他の国における
本書に記載される SAP およびその他の SAP の製品やサービス、ならびにそれらの個々のロゴは、
それぞ
SAP SE(または SAP の関連会社)の商標もしくは登録商標です。本書に記載されたその他すべての製品およびサービス名は、
れの企業の商標です。商標に関する詳細の情報や通知に関しては、http://global.sap.com/corporate-en/legal/copyright/
index.epx をご覧ください。
16