2015 年 11 月 4 日 小山研究室 概要 小山研究室では, 偏微分方程式の数値解法である 有限要素法 (Finite Element Method; FEM) に 関する 研究を 行っ て いま す. 有限要素法に よ る 物理現象の数値シミ ュ レ ーショ ン や有限要素法に 関連する 数値解法の性質を 調べた り , 新た な 解法を 開発し て いま す. 1. 楽器の数値シミ ュ レ ーショ ン • テ ィ ン パニー 2013 年度は, 3 次元有限要素法に よ っ て , ティ ン パニーま わり の音場の数値計 算を し , テ ィ ン パニーの音に 近い音を 再現する こ と ができ ま し た . • ギタ ー 今年 (2015) 度は, 簡単な 1 次元波動方程式を 有限要素法で解く こ と に よ っ て , 曲を 作る (正確に はコ ピ ーする ) こ と を 考え て いま す. 今後は, ギタ ーのス ラ イ ド 奏法やハン マ リ ン グ奏法の数値シミ ュ レ ーショ ン 法 に ついて 研究し , 曲に 取り 込んでいき た いと 考え て いま す. 2. 流体音の数値シミ ュ レ ーショ ン こ れは私が興味を 持っ て いる 今後の研究課題です. • 水滴が落下し た時にポチョ ン と いう 音がなり ま す. こ の音を 数値シミ ュレ ーショ ン し た いと 考え て いま す. そ こ で, 自由表面を 持つ流体の数値シミ ュ レ ーショ ン を 後述の不連続ガレ ルキ ン 法を 用いて 行いたいと 考え て いま す. 自由表面を 持つ流体の一つの例は落下する 水滴です. • 流体方程式の数値シミ ュ レ ーショ ン は, フ ルート な ど の楽器のシミ ュ レ ーショ ン に も 必要です. • 流体の数値シミ ュ レ ーショ ン に 興味のある 方は是非研究室公開に 来て みて く だ さ い. 3. 数値解法の開発およ び数理解析発展途上に あ る 下記のよ う な 数値解法の開発と そ の 方法が健全な 方法であ る こ と を 数学的に 証明し た り , そ の方法の特性を 数学的に 調 べて , そ の数値解法を よ り 良く 用いる た めの研究を し て いま す. 卒業研究では, 数学的な 証明は難し いと 思う ので, 数値実験を 通し て そ の数値解法 の特性を 調べて も ら いた いと 思いま す. • 不連続ガレ ルキ ン 法 2015 年度は, 地震波を 記述する 弾性波動方程式に 対する 不連続ガレ ルキ ン 法 に ついて 研究し , 次のよ う な 結果を 得ま し た. 数値実験に よ り , 体積ロ ッ キ ン グ現象 (数値計算で起き て 欲し く な い現象) を 避け る ために は, 不連続ガレ ルキ ン 法に おいて , リ フ テ ィ ン グ項を 用いな け ればいけ な いこ と を 発見し ま し た . 不連続ガレ ルキ ン 法は, 有限要素法の発展的方法であり , 近年盛んに 研究さ れ て いる 方法です. こ れま での有限要素法が不得意と し て いた問題を う ま く 解く こ と ができ る 方法と し て 期待さ れて いま す. 1 最近, Nastran と いう 有限要素法ソ フ ト ウ ェ ア の音響解析ソ フ ト に , 不連続ガ レ ルキ ン 法が取り 込ま れま し た. 今後も 流体解析, 構造解析な ど のソ フ ト に 取 り 込ま れて いく こ と が予想さ れま す. 今ま さ に , 不連続ガレ ルキ ン 法を 研究する 若い研究者が増え る こ と が期待さ れ て いま す. • DtN 有限要素法 • 仮想領域法 • 領域分割法 • 将来, 数値シミ ュ レ ーショ ン を し て いき た いと いう 方に は, 是非, 研究室に 来て い た だき た いと 思っ て いま す. 有限要素法は, 数値シミ ュ レ ーショ ン に おいて は, 最も 強力な 方法であ り , 様々 な 会社や研究室で使用さ れて いま す. ま た , 不連続ガレ ルキ ン 法も 将来的に はス タ ン ダード な 方法に な る と 思われま す. • 数学が得意ま た は好き と いう 方はも ち ろ ん歓迎し ま すが, そ う でな い方も 丁寧に 指 導し ま す. • 研究室公開: 日時: 11 月 22 日( 日) 10 時∼ 14 時 場所: 西 4 号館 301 号室 • メ ールし て いた だけ れば, 随時, 研究室公開を し ま す. 連絡先は以下の通り です. 研究室: 西 4 号館 210 号室 e-mail: [email protected] URL: http://www.im.uec.ac.jp/e koyama 2
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