サハリン情報 2015 年4月号 目 次

◇ ◇ ◇ サハリン情報 2015 年4月号 ◇ ◇ ◇
目
次
◇ オレク・コジェミャコは自分の副知事二人を解雇した‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥1
◇ 2014年にサハリン州は1300万トンの石油と
2050万㎥のLNG、28万トンの水産物を輸出した‥‥‥‥‥‥‥‥‥1
◇ サハリン国境警備隊はカニを積んだ密漁船を拿捕した‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥2
◇“ガスプロム”は2015年に南キリンスコエ鉱区で
2本の探査井をボーリングする‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2
◇ トロール船はSOS信号を発する暇もなく沈没した‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥3
◇ 〔サハリン州知事と政府機構〕のリーダーとして
メドヴェーヂェフ首相の前補佐官が任命された‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4
◇ サハリン州で汚職事件が増えている‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥5
◇ 年初から“サハリン国営地区発電所-2”の建設に
90億ルーブルが向けられた‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6
◇ 彼は妻のマンションで暮らすことができたであろう
裁判所はホロシャヴィン前知事の拘留措置緩和を認めなかった‥‥‥‥‥ 6
◇“セルゲーイ・カレプキン”サハリン州政府副首相は辞職する‥‥‥‥‥‥‥ 7
◇ ユジノ・サハリンスク市長は全ロシアコンクールでの
アンサンブルグループ“ルースキィ・テーレム”の勝利を祝した‥‥‥‥ 8
◇ サハリンの“太平洋外国貿易銀行”はライセンスを取り上げられた‥‥‥‥10
◇“マゴメト・マゴメードフ”ユジノ・サハリンスク副市長が
副市長職を辞職した‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 11
◇ サハリン国境警備局監督官は賄賂の受け取りを拒否した‥‥‥‥‥‥‥‥‥11
◇ ホロシャヴィン知事事件で新たな事件が出現するかも知れない‥‥‥‥‥‥12
◇ サハリン国境警備隊は色丹島沖合の便宜船で30トンの活ガニを見つけた‥14
◇ アンドレーイ・ロプキン前市長は
新たなユジノ・サハリンスク空港を建てない‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 15
◇ 〔継ぎ目のない缶詰缶〕の生産工場がサハリンの
オジョルスキー村にオープンした‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 17
◇ サハリン州政府前メンバーの二人が逮捕された‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥19
◇“アレクセーイ・レスキン”
ユジノ・サハリンスク副市長は自宅拘禁下にある‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 20
◇“アレクセーイ・レスキン”ユジノ・サハリンスク副市長は
1千万ルーブルの賄賂を受領した嫌疑をかけられている‥‥‥‥‥‥‥ 21
◇“マゴメト・マゴメードフ”ユジノ・サハリンスク前副市長は
“山の空気”の資金負担で娘の授業料を支払った‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 21
◇“アンドレーイ・ロプキン”ユジノ・サハリンスク前市長は
賄賂に係る刑事事件に関して指名手配に公示される‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 22
◇ ルーブル為替レート‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥23
オレク・コジェミャコは自分の副知事二人を解雇した
4月1日付け〖サフコム〗記事
〔4月1日付け期限契約の停止〕に伴い、二人のサハリン州副知事が職務から解雇
された。しかるべき決定は〔地域レベルでの国家管理システム〕が実施されている最
適化作業の枠内で下された。この届け出は“セルゲーイ・シェレデキン”サハリン州
政府第一副首相が行ったと州政府報道部が伝えた。
今日、地域政府の業務について再編成が行なわれている。サハリン州を含めたロシ
ア連邦構成体が見まわれている尋常でない経済条件下では、公務員の活動は個々の方
向で努力を集中し、それにより最大限に機能の増大を低減することが不可欠なのは明
らかである。
これに基づいて、サハリン州第一副知事並びにモスクワで連邦政府と調整を担うサ
ハリン州副知事の職務解消の決定が下された。それ以外ではサハリン州投資・対外交
流省とサハリン州経済発展省の統合が発表された。
この結果、第一副知事であるコンスタンチン・ストロガノフ副知事並びにモスクワ
で勤務するセルゲーイ・ポドリャン副知事が自らのポストを失った。
上記の二つの省統合であるが、大臣の一人は上位者として残るはずである。誰が大
臣になるか、最近投資大臣として任命されたイヴァン・ブラゴドゥイリ大臣またはセ
ルゲーイ・カルペンコ経済大臣かあるいは誰か三番目の人間かは今のところ分らな
い。
2014年にサハリン州は1300万トンの石油と
2050万㎥のLNG、28万トンの水産物を輸出した
4月1日付け〖サフコム〗記事
2014年のサハリン州貿易額は2013年と比べ1.1%減少し、181億USド
ルだった。極東税関の統計データによれば、貿易収支の差引残高は好ましいものとな
り、輸出額は輸入額を12.2 倍上回った。
輸出商品の構成はサハリン産物品への需要を反映している。とりわけ輸出の重要部
分をなしているのは、従来通り生産ポテンシャルの今後の発展と輸出増加のベースに
見込まれる天然資源である。主な輸出商品はその寄与度合が現在95.7%にもなる鉱
物製品である。輸出商品グループの重要度に関し二番目は3.2%となった食料品と農
産原料である。残る1.1%の範囲で機械類、設備や輸送手段、金属とその製造品、そ
の他商品が輸出された。
2014年にサハリン州は106億USドルにのぼる1280万トンの石油を輸
出し、輸出量が2013年より6.8%増加した。輸出した石油の平均実勢価格は1ト
ン当たり827.4USドルだった。液化天然ガスは52億USドルにのぼる2050
万㎥を輸出した。
1
水産物は5億2720万USドルにのぼる27万8100トンが輸出された。輸出
のほぼ全体が遠方の海外諸国に向けられ、そのうち日本へは46.3%、韓国へは4
2.9%、中国へは10%だった。
サハリンへの輸入に関して、旧ソ連諸国の中で輸出国となったのはアゼルバイジャ
ンとトルクメンである。輸入構成では、機械類、設備や輸送手段が総輸入額の51.5%
を占め、金属とその製造品が30%、鉱物製品が6.2%、化学工業製品及びゴムが
5.3%、その他商品が7%だった。
総じてサハリンへの最大の輸出国になったのはアメリカ合衆国(24.6%)で、次
がノルウェーの12%、その次が韓国の8.7%だったとサハリン統計局が伝えた。
サハリン国境警備隊はカニを積んだ密漁船を拿捕した
4月2日付け〖サフコム〗記事
サハリン国境警備隊は、違法に漁獲したカニを船内に積んだ外国船籍の船をロシア
連邦排他的経済水域内で拿捕した。
3月31日に沿海地方沿岸のベルキン岬海域で、ロシア連邦保安庁の航空機と相互
活動中の国境警備局の職員によって“Trusty 号”が発見された。
監視・捜査の過程で、船がプノンペン港に登録され乗組員13人はロシア連邦市民
12人、ウクライナ市民1人であると突き止められた。また船倉に活アブラガニと餌
(冷凍ニシン)があることも明らかにされた。船長はカニの漁撈許可書を提示しなか
った。
船長に対し行政法違反事件が告発され、その責任の根拠はロシア連邦行政法違反法
典8.17 条2項(水生生物資源の漁撈規則違反)と同法典18.6 条(所定監視地点の
通過違反)に規定された。
これとは別に、船長に対しロシア連邦刑事法典256条3項(水生生物資源の違法
漁獲)に違反する犯罪容疑で捜査が行われている。
船は差し押さえられたとサハリン州国境警備局報道部が伝えた。
“ガスプロム”は2015年に南キリンスコエ鉱区で
2本の探査井をボーリングする
4月2日付け〖サハリン・クリル〗記事
資源ベースの強化に向けた大規模地質調査プログラムがオホーツク海大陸棚で行
われていると、今日、“サハリン州ガスプロム社”アレクセーイ・ロマノフ代表部所
長が州議会議員らに伝えた。
サハリン州で“ガスプロム地質調査社”は、オホーツク海水域に位置する3ヶ所の
ライセンス鉱区(アヤシスコエ鉱区、東オドプト鉱区と、直接キリンスコエ鉱区と南
2
キリンスコエ鉱区とムィンギンスコエ鉱区を含むキリンスコエ鉱区)で地質調査作業
を行っている。
同社の最初の登場は、2013年に行われた試掘を伴うオホーツク海大陸棚だっ
た。2014年のボーリングシーズン中には、同社は南キリンスコエ凝縮石油・天然
ガス鉱区で順調に通常の探査井2本のボーリングを終了し、同じく総規模3500平
方㎞の範囲でアヤシスコエ鉱区とキリンスコエ鉱区の3D地震探査作業を行った。
南キリンスコエ凝縮石油・天然ガス鉱区での試掘の過程で、産業規模の炭化水素量
が見込まれた。
2015年には、南キリンスコエ鉱区でさらに調査井2本のボーリングと500平
方㎞の範囲で3D野外地震探査作業が予定されている。
今日現在、アヤシスコエ鉱区と東オドプト鉱区で事実上明らかにされた巨大油脈構
造により、2017年に〔アヤシスコエ構造〕、そして2018年に〔東オドプト隆
起〕で探鉱試掘が予定されている。
トロール船はSOS信号を発する暇もなく沈没した
4月2日付け〖ソヴィエツキ―サハリン〗記事
冷凍タイプの大型独立トロール船“ダーリニィ・ヴォストーク”は、4月2日の夜、
オホーツク海で沈没した。船内にはミャンマー、ウクライナ、リトアニア、バヌアツ
国籍の外国人54人を含む132人がいた。
確認された情報によれば、船はクルトゴロフスキー村(カムチャッカ地方)の西3
30㎞とマガダンの南寄り250㎞の地点で沈没した。同船はネヴェリスク港(サハ
リン州)に登録され、船主は“マゲラン社”である。事故時に“ダーリニィ・ヴォス
トーク”は操業中だった。
昨日の時点で54人の死亡が確認され、15人が行方不明、救助されたのは63人
であることが明らかになった。
救助作戦には26隻の船が参加した。当時の事故海域は良好な視界(ほぼ24㎞)
で、波高1.5m、毎秒風速9m、水温約0℃だった。
オホーツク海域で沈没した同トロール船から救助された乗組員は、不確かな命令を
発した船長の誤りが事故につながった可能性について伝えた。本件については同トロ
ール船が所属する“マゲラン社”の情報筋が伝えた。
この情報筋は、「彼ら(船員達)が底引き網を舷側に引揚げた際に、一杯になった
底引き網が甲板を滑り落ちて船に強い傾きを与えたために船は反転した」と述べた。
「乗組員は事実上、毎日の通信に応じた。最後に通信した時でも、乗組員はいかな
る技術的問題についても伝えなかった」と彼は指摘した。
“マゲラン社”は事故原因を船の技術的状態とは考えておらず、最初に事故現場で
船が氷塊にぶつかり船体に相当な穴を開けたかも知れないと見なしている。
3
トロール船“ダーリニィ・ヴォストーク”のアレクサンドル・プリトツキー船長(4
8歳)は、極東の優れた船長のうちの一人であり、漁獲高の記録保持者のうちの一人
でもある。
「しかし我々の事業において問題となることの一つは、船長達が夢中になって危険を
冒そうとすることである」と彼は付け加えた。
カムチャッカ地方非常事態省管理局の担当者は、“ダーリニィ・ヴォストーク”が
SOS信号を発する暇もなく極めて短時間に沈没したと伝えた。現在、この海難の原
因について二つの説がある。一つはトロール船が流氷とぶつかり穴が開いたという説
であり、もう一つはトロール中に海水を“不意にかぶって”その結果、海水が船底に
達したという説である。
遭難時のトロール船事故現場へは、必要な医療設備の装備されたヘリコプターが救
助隊員と医師を乗せて向けられた。海中から引き揚げられた乗組員を乗せた“グラン
ト号”と“ヴィクトリヤ号”は、昨日、死亡者と救助者を引き取るためネヴェリスク
港を出航した“マゲラン社”所有の船に向かって出発した。
オホーツク海で起きた今回の惨劇と関連して、“O. コジェミャコ”サハリン州知
事臨時代行の依頼によりサハリン州非常事態委員会本部が組織された。コジェミャコ
代行は非常事態省ホットラインの電話機能を組織して、〔乗組員の死亡者と救助者の
リストを発表し、そのうちサハリン住民が何人で、他のロシア地域の住民が何人かを
明らかにする〕ことを委任した。同じく知事の委任により、亡くなったサハリン住民
の家族を心理学者が訪問し州社会保護省が社会支援対策を担うことになる。
今回の船の遭難事故により、ロシア連邦刑事法典263条3項“二人以上の死亡を
引き起こした水上輸送の運航と利用の安全規則違犯”による刑事事件が告発された。
〔サハリン州知事と政府機構〕のリーダーとして
メドヴェーヂェフ首相の前補佐官が任命された.
4月2日付け〖サフコム〗記事
〔サハリン州知事と政府機構〕は今日から副知事に就任したアレクサンドル・デル
ノヴォイ副知事にゆだねられた。
アレクサンドル・ミハイロヴィッチ・デルノヴォイ副知事は1970年8月30日
に生まれた。2つの高等教育を有している。ロシアソヴィエト連邦社会主義共和国最
高会議記念モスクワ高等軍事指揮官学校、同じくロシア大統領付属国家勤務ロシアア
カデミーも卒業した。1991年から2008年まで兵役の指導職に就き、その後で
ロシア連邦大統領書記に就いた。今回の副知事職任命前には“ドミートリィ・メドヴ
ェーヂェフ”ロシア連邦政府首相の補佐官職に就いていた。
これとは別に本日から“オレク・コジェミャコ”サハリン州知事臨時代行の命令に
より、知事事務局の機能は〔地域の知事と政府機構組織〕へ引き渡された。この決定
は業務の効率化及び最適化に結び付けられているとサハリン州政府報道部が伝えた。
4
サハリン州で汚職事件が増えている
4月6日付け〖サハリン・クリル〗記事
取調べ機関によって調べられている汚職対象事件数がサハリン州で増えている。こ
のことについて地域内務局次長 兼 調査委員会委員長のアレクサンドル・イリイン委
員長が4月6日の記者会見で伝えた。
「話題になっているのは、原則として公務員により、つまり地方自治体機関の代表
者によって、また同じく職務上の地位を利用したさまざまな会社の責任者によって行
われた犯罪についてである」とイリイン委員長は語った。
このような事件の大半は、アパートの全面的修理も含めた建設・住宅公共事業の分
野に関係している。2014年に州の調査支部でこのような刑事事件24件が見つか
り、そのうちの13件について刑事手続きが成された。「残念ながら起訴状付きで5
件の刑事事件だけが裁判所に送られた。基本的に全ての事件は、その大部分が“詐欺
とうそによる他人の財産の横領と信用の悪用”と“着服と公金使いこみ”の条項で告
発された」とイリイン委員長は伝えた。
昨年の8月に、アパートの全面的修理に際してホルムスク地区の管理会社のうち一
つの会社社長による百万ルーブル以上の公金使いこみ事件が裁判所に送られた。ドリ
ンスクでは屋根の修理作業のリストが、不法に350万ルーブルを着服できたほどに
“切り詰められた”。
すでに今年の第1四半期の終わりに、南クリルの役人に対し道路修理に関する汚職
対象事件がまとめられ、近日中に検事が事件を審理する予定である。
同時にイリイン委員長は、州におけるこの分野での作業最適化のためには専門部署
が足りないことを指摘した。「いくつかの事件について我々は大陸も含めて外部組織
の専門家を参加させざるを得ない。例えば昨年はこのような事件4件について専門家
の審査が決定し、その実施に50万ルーブルが費やされた。このことは審査の実施時
間や経費を増やすことになる。あらゆる面の厳しい経済状況下においてこのことはか
なり損である」とイリイン委員長は伝えた。
彼の言葉によれば、州のセンター設立問題が議員らにおいて“オレク・コジェミャ
コ”サハリン州知事臨時代行も含め検討されている。「私はロシアのヨーロッパ部分
でも極東でも仕事をしてきたが、どこでも鑑定方向はとても強力である。しかし、こ
こサハリンではこのことがそれほどでないことに驚いた。専門部署は、刑事事件の告
発前の調査段階においても、すでに刑事事件が告発された後の鑑定の実施においても
役立つ」とイリイン委員長は指摘した。
昨年の鑑定を実施したまとめでは、全部で13400件以上の刑事事件が判明して
おり、前年より18%増えた。
「刑事事件はより多くなるはずだと私は見なしている」
とイリイン委員長は強調した。
昨年の鑑定を実施したまとめでは、麻薬や武器の違法取引に関連する犯罪が増え
た。公共の場での犯行も増えた。インターネットや携帯電話を使用して市民を騙す詐
5
欺師がますます多くなっている。その一方で州内においては、健康に重い危害を加え
る企てや、死を招く暴力行為、強盗襲撃・強奪の犯罪数が減少した。また住宅泥棒の
犯罪数も2014年に前年比で21%減少した。
年初から“サハリン国営地区発電所-2”の
建設に90億ルーブルが向けられた
4月8日付け〖サフコム〗記事
“サハリン国営地区発電所-2社”(同名の施設の発注者・施工主)は、プロジェク
トの総元請会社(“熱エネルギー会社モスエネルゴ社”)に前金69億5900万ルー
ブルを“2回目分”として振り込んだ。以前2月には“サハリン国営地区発電所-2”
の建設に対する特別予算資金から、総元請会社の口座に20億4千万ルーブルが入金
されている。こうして2015年のプロジェクト実現にほぼ90億ルーブルが向けら
れた。
今日現在は、“サハリン国営地区発電所-2”の建設現場で土地の除雪、植物層の除
去と垂直造成に関する準備作業が進められており、また同じく、発電所建設作業者の
ための仮の建物と施設の建築が行われている。総元請会社によって作業書類が仕上げ
られ、
“サハリン国営地区発電所-2”第1期工事プラントの売買契約締結が行われた。
“サハリン国営地区発電所-2”の建設は“ルスギドロ社”の4つの投資プログラム
の1つであり、ロシア連邦大統領令に則り、極東での新しいエネルギー施設の建設に
関する“東部エネルギーシステム社”と協力して実施されている。
設計によると、“サハリン国営地区発電所-2”第1期の規定電力は120メガワッ
トで年間電力生産量は8億4千万 kW/時である。この発電所はトマリ地区のイリンス
キー村から5km の所に位置する。この新しい発電所の燃料となるのはサハリン産石
炭であると“東部エネルギーシステム社”報道部が伝えた。
彼は妻のマンションで暮らすことができたであろう
裁判所はホロシャヴィン前知事の拘留措置緩和を認めなかった
4月9日付け〖ソヴィエツキ―サハリン〗記事
モスクワ市裁判所は、560万ドルの賄賂受領で起訴された“アレクサンドル・ホ
ロシャヴィン”サハリン州前知事の拘留を合法なものとして認めた。
これにより、同裁判所はより寛大な拘留措置を求めた被告人保護の訴えを却下した。
裁判所の決定について、
「双方の見解を聞いた裁判所は、被告人への拘留措置変更の
ための根拠を見出さず、彼の弁護士の訴えを満足のないままにした」と語られている。
公判の過程でホロシャヴィン前知事は、モスクワの妻のマンションで暮らすことが
できることを表明した。「私は取調べ中に妻のマンションで暮らすことができるし、
6
私は取調べに協力する用意がある」と前知事は述べた。彼はまた彼の拘留に関しての
告訴は、自身が他の刑事事件の役者である“エネルゴストロイ社”ニコライ・クラン
社長の供述に基づくことを強調した。
「クラン社長は私を誹謗するための根拠がある」
とホロシャヴィン前知事は強調した。
それに対し取調べと告訴の代表者はホロシャヴィン前知事の拘留を主張した。「拘
留のための根拠は効力を失っておらず、ホロシャヴィン前知事の地位は容疑者から被
告人に変わった。また罪に問われている犯罪への彼の関与を認めるための十分な根拠
もある」と取調べの代表者は表明した。
同じ日に裁判所は、賄賂受領の仲介で起訴されたホロシャヴィン前知事の前補佐官
アンドレーイ・イクラモフ氏の拘留を合法なものとして認めた。
ホロシャヴィン前知事は3月3日に自らの執務室で拘束された。事件の資料から、
しかるべくユジノ・サハリンスク熱電併給火力発電所第4番エネルギーユニット建設
に先立つ契約の締結に関係する汚職が話題になっている。前知事と前補佐官は取調べ
のためモスクワへ送り届けられた。3月4日に、彼らは4月27日までの期限付きで
逮捕され、3月13日にホロシャヴィン前知事は賄賂受領、イクラモフ前補佐官は収
賄の仲介で告訴された。
取調べの説明によれば、2011年にホロシャヴィン前知事はイクラモフ前補佐官
を通して“エネルゴストロイ社”の指導部に、契約により履行される工事の毎月の記
録に基づき会社が受け取る金額から、6%額の賄賂を前知事へ渡す違法要求を提案し
た。
結果としてイクラモフ前補佐官が演じた仲介者を通して、ホロシャヴィン前知事は
“エネルゴストロイ社”のための活動行為に対して、2年間で560万ドル以上の賄
賂を受け取った。
3月25日にプーチン大統領は、信用喪失のためにホロシャヴィン知事を知事職か
ら解雇した。
“セルゲーイ・カレプキン”サハリン州政府副首相は辞職する
4月10日付け〖ASTV〗記事
彼はその後の退職を伴う休暇への辞職申請を書いた。
“セルゲーイ・カレプキン”サハリン州政府副首相は4月13日にその後の退職を
伴って休暇に入る。
漁業部門と農業の管理者である副首相は自己希望による退職申請を書いた。
現在州政府ではしかるべき書類が準備されている。
セルゲーイ・カレプキン副首相は、1966年12月7日にコルサコフ地区プリゴ
ロドノエ村で生まれた。
極東漁業技術大学の“魚製品生産工学部”を卒業した。2009年にはロシア連邦
7
大統領付属国家勤務ロシアアカデミーで学んだ。
1991年にコルサコフ魚缶詰工場の“レスノエ社”漁業基地長として勤務を開始
した。1993年に“レンボク社”営業副部長へ転勤した。1996年に漁業・水産
加工企業“ペルセイ社”副社長に任命された。2003年には同社社長となった。
2004年10月からセルゲーイ・カレプキン副首相は、第4期召集サハリン州議
会議員となり経済政策及び予算委員会副委員長となった。2007年には漁業及び農
工複合体を担当するサハリン州行政府副知事に任命された。
2010年に彼は、サハリン州農業・漁業食糧大臣となった。2010年2月には
州政府副首相として任命された。
サハリン州知事臨時代行にオレク・コジェミャコ氏が任命された時から、サハリン
州政府で人事の本格的な新配置が始まったことが思い出される。コンスタンチン・ス
トロガノフ副知事とセルゲーイ・ポドリャン副知事が職を失った。同じく、セルゲー
イ・カラガノフ大臣も政府機構リーダーの椅子を去ることを決意した。
そのほか、大臣だったイヴァン・ブラゴドゥイリ大臣とヴラヂーミル・リョーヴィ
ン大臣が解雇されている。
ユジノ・サハリンスク市長は全ロシアコンクールでの
アンサンブルグループ“ルースキィ・テーレム”の勝利を祝した
4月10日付け〖サフコム〗記事
“セルゲーイ・ナトサヂン”ユジノ・サハリンスク市長は、現代民謡アンサンブル
グループ“ルースキィ・テーレム”が全ロシアコンクール歌唱芸術部門“ロシアの声”
で勝利したことを祝した。同アンサンブルグループとの対談は州都市役所で行われ
た。
8
ナトサヂン市長が自らの歓迎の言葉で強調したように、アンサンブル“ルースキ
ィ・テーレム”はすでにずっと前から地域の誇りだけでなく、グールプの職業技能が
高く評価されて、海外への一種の文化大使として認められている。
特に、稚内市の工藤市長がユジノ・サハリンスク市長へ“サハリン館”フェスティバ
ルの“ルースキィ・テーレム”公演への感謝を表明した。このイベントは2月に北海
道で行われた。
“セルゲーイ・カレプキン”サハリン州政府副首相は、「皆さんは地域の名刺にな
った。ロシアだけでなく、海外でもそうであり、一例としてだが日本では数多くのコ
ンサートで皆さんは愛されてきた。皆さんのおかげで近隣諸国との文化交流並びに善
隣関係が強化されている。今後もますます発展し我々を喜ばせてください。その活動
に対し私達は全面的に支援します」と述べた。
毎年サンクト・ペテルブルクで行われる全ロシアコンクール歌唱芸術部門“ロシア
の声”の権威あるコンクールは、毎回、ロシアのさまざまな地域から300人以上の
参加者が集まる。ユジノ・サハリンスクのグループ“ルースキィ・テーレム”は今回
初めてこのコンクールに参加し、
“大アンサンブル・民謡・表現様式”並びに“民謡・
表現様式・合唱”でノミネートした結果、これら2つの部門で一位となり堂々と地域
を代表した。
現代民謡アンサンブル“ルースキィ・テーレム”は2008年に設立された。以後
7年間にグループは、高い職業レベルや演奏技能、鮮やかな舞台形象がイベント主催
者に高く評価され、アジア・太平洋諸国への巡業公演を含め400回以上のコンサー
トを開いた。アンサンブル“ルースキィ・テーレム”は、地域や全ロシア、国際フェ
スティバルのコンクールでその受賞は数知れない。
アンサンブル“ルースキィ・テーレム”は、現状に立ち止まらず絶えず発展してい
る。リーダーのアンドレーイ・メリニチェンコ代表の指導の下で“ルースキィ・テー
レム”の根拠地には、同じくサンクト・ペテルブルクの全ロシアコンクールに参加し
たグループ“ロシア民族合唱団”が設立された。今後の計画の中には児童民族スタジ
オの設立が挙げられる。
セルゲーイ・ナトサヂン市長は対談中に、全ロシアコンクール歌唱芸術部門“ロシ
アの声”で勝利したことに対しユジノ・サハリンスク市の感謝状をグループ全員に授
与し、さらにリーダーのアンドレーイ・メリニチェンコ代表と合唱団指揮者イリー
ナ・メリニチェンコ氏へはユジノ・サハリンスク市文化発展への貢献による賞状が授
与されたと市役所報道部が伝えた。
9
サハリンの“太平洋外国貿易銀行”はライセンスを取り上げられた
4月13日付け〖サフコム〗記事
4月13日付けロシア銀行の命令により、同日から信用機関公開㈱“太平洋外国貿
易銀行”(登録№1378ユジノ・サハリンスク)の銀行業務ライセンスが取り上げ
られたとロシア銀行報道部は伝えた。
ロシア経済に係るこの非常手段の適用、つまり銀行業務ライセンスを取り上げる決
定は、〔銀行活動を規制する連邦法及びロシア銀行の基準法令の信用機関による未履
行、自己資金(資本)の 2%以上の十分さの基準値、“ロシア連邦中央銀行(ロシア
銀行)について〕の、各連邦法に規定される信用機関の国家登録日に定められた定款
資本額(自己資金、資本)の減少と連動しロシア銀行により採択された。
公開㈱“太平洋外国貿易銀行”は、銀行の主要な所有者のビジネス融資と結びつい
た業務を含め高リスクな経営を行っていた。監督機関が求めた〔実施された業務のリ
スクに対応する予備金形成〕の履行は、“太平洋外国貿易銀行”の自己資金(資本)
の完全な喪失を招いた。
それとは別に、“太平洋外国貿易銀行”は2014年中に、顧客である法人の口座
への現金入金と海外からの巨額資金引き出しに関する疑わしい取引に巻き込まれた。
“太平洋外国貿易銀行”の幹部と所有者は、経営の正常化に関する有効な対策に着
手しなかった。同行の資産が特に低い点を考慮し、国営組合“預金保険庁”を活用し
て財政健全化の手続きを図ることは、この状況下では合理的に考えて不可能に思われ
た。このような状況を判断してロシア銀行は、
〔“銀行と銀行活動について”の連邦法
20条〕に基づき、銀行業務実施のライセンスを“太平洋外国貿易銀行”から取り上
げるための義務を履行した。
ロシア銀行令に基づき、
〔“破産状態(破産)について”の連邦法に従った選抜管理
者の任命〕あるいは〔“銀行と銀行活動について”の連邦法23.1 条に従った管財人
の任命〕までの期間内で臨時破産管理者が任命された。連邦法に従って“太平洋外国
貿易銀行”の執行権は中止された。
“太平洋外国貿易銀行”は預金保険システムの参加者である。銀行業務実施ライセ
ンスの取り上げは、法律による所定手続きに定められた〔住民の預金に関する銀行の
義務に対する“ロシア連邦の銀行における自然人の預金保険について”の連邦法№1
77-FZ〕で規定された保険事故である。
会計報告書のデータによると、“太平洋外国貿易銀行”はこの3月1日現在でロシ
ア連邦の銀行で340番目の資産額の地位になっていた。
“太平洋外国貿易銀行”は、前州議会議員且つ従業員が給料の何か月もの遅配を届
け出た“エネルゴストロイ社”を含め多くの建設会社オーナーであるニコライ・クラ
ン社長の所有であることが思い出される。クラン社長自身は、現在自宅拘禁下にあり
詐欺罪で起訴されている。
10
“マゴメト・マゴメードフ”ユジノ・サハリンスク副市長が
副市長職を辞職した
4月15日付け〖サフコム〗記事
ユジノ・サハリンスク市役所で社会問題担当を務めるマゴメト・マゴメードフ副市
長が、希望退職のための承認申請書を提出した。4月14日にセルゲーイ・ナトサヂ
ン市長はこの承認申請書に署名した。
昨日から副市長代行になったのはエレーナ・ヒョードロヴァ氏である。
彼女は現時点まで市役所教育局を管理していた。今回の任命は、市役所報道部が伝
えているように、市役所の教育分野でユジノ・サハリンスク市民の〔戦争功労者と社
会的な保護を要する住民層への支援〕の必要性と結びついたものである。
マゴメト・マゴメードフ副市長が、彼の前職(スポーツ・観光複合体“山の空気”
社長)に関連する汚職犯罪で疑われていることを、以前に伝えられたことが思い出さ
れる。
彼は昨年の11月26日に副市長職に任命された。マゴメードフ副市長は市役所で
は5ヶ月も働かなかった。
サハリン国境警備局監督官は
賄賂の受け取りを拒否した
4月17日付け〖サフコム〗記事
4月1日に行なわれた“TRUSTY”号船内での監視・捜索の過程で、国境警備局
国家監督官 兼 魚類学者アンドレーイ・シェリホフスキー氏は、同船一等航海士から
汚職に結びつく提案を受けた。見逃されたカニの1トン毎に、彼に対し500ドルの
提供が提案された。国家監督官はこの提案を臨検班のメンバーと直属の上司に通報し
た。
監視・捜索の結果、船長の申告よりはるかに多いカニが発見された。
国家監督官は、〔“汚職防止について”を規定する連邦法〕、同じく〔汚職法律違反
の遂行のための説得目的への対応事実を連邦保安庁機関の軍人及び連邦国家公務員
が通報すること、この通報の登録とそれに含まれる情報調査の組織化規則の証明につ
いて〕のロシア連邦保安庁命令規定に従い厳正に対応した。
このケースは汚職活動防止の顕著な例であると国境警備局報道部が伝えた。
サハリン州国境警備局は、サハリン州民及び漁業に携わる者全てへ、金銭による汚
職を含め、どんな形でも前例をつくらないこと及び試みないこと、国境警備局職員の
法的決定採択に影響を与えないことを呼びかけており、賄賂供与の試みに対しては刑
事責任が課せられるとして注意を促している。
11
ホロシャヴィン知事事件で新たな事件が出現するかも知れない
4月20日付け〖ASTV〗記事
調査委員会は、前知事時代に発生した予備基金支出について、2014年に検察庁
と会計検査院が作成したクレームを、さらに調べている。
何百万ルーブルもの“仲介料”受領で告訴された“アレクサンドル・ホロシャヴィ
ン”サハリン州前知事の事件で、新たな事件が出現するかも知れない。
法保護機関で“イズヴェスチヤ”の情報筋は、取調べ班が2014年に会計検査院
が行ったサハリン州政府の事業調査資料を調べるつもりであることを語った。201
4年の調査では、予備基金資金に関するものを含め2013年のほぼ35億ルーブル
の違犯が暴かれた。
監査官は、2013年中の地元予算支出状況及び予備基金からの出費を調べた。そ
の時点で基金の額は15億6千万ルーブルとなった。監査結果はかんばしくないもの
であり、34億7千万ルーブルの違犯が暴かれ、その後、地元の検察庁は知事に違反
を一掃するよう要請した。
法保護機関で情報筋が“イズヴェスチヤ”に伝えたところによれば、現在、取調べ
班はホロシャヴィン前知事の事件に関してこの監査資料に戻ることを決めたとのこ
とであり、というのは予備基金と予算からの出費についての重要な決定を知事自らが
下していたからである。これらの出費の中に“はかりごと”が含まれることがもし明
らかなら、知事事件で新しい告発が出現するかも知れない。
当時2013年にサハリン州知事の頭上の雨雲は、全ロシア国民戦線の代表者が、
サハリン州指導部の予算執行資金における多くの疑わしい購入をプーチン大統領に
報告したときから立ちこめ始めた。例えば、知事は6億8千万ルーブルを自分の人気
格付け表の向上に費やすように計画した。全ロシア国民戦線の代表者は、会計検査院
へサハリン政府の予算支出を調べるよう依頼した。
その後、全ロシア国民戦線は知事の支出について違法性の側面に触れると何度も報
告し、2014年には潜在的な犯罪の歴史は“戦線当事者”の報告資料となった。
「我々には、サハリン州の会社の1つが大型の建設工事契約に勝利したときの20
14年の会計検査院への秘密報告があったし、その会社の設立者はキプロスの会社で
あった」と“アレクサンドル・ブレチャロフ”全ロシア国民戦線中央本部共同議長は
“イズヴェスチヤ”に伝えた。
予備基金は非常事態への対応のために設けられている。もし破壊された住宅を復旧
したり、又は自然災害の後遺症一掃のための機械を購入する必要がある場合には、知
事は特別命令により資金を割り当てることになる。会計検査院の資料によると、20
13年中にサハリン州の予備基金は12億ルーブル減少したが、非常事態の警報と一
掃に関連する支出には1億6590万ルーブルしか使われていない。会計検査院報道
部の言葉によれば、この他の支出は不測の又は非常事態と関連したものでなく、しか
るべき根拠を持っていなかった。
12
監査の資料によれば、ホロシャヴィン前知事は民間会社が携わる未完成の建設施設
(遅れに遅れていた建設工事)の購入に基金のお金を割り当てることを命令し、その
際にこのような支出は予算に編入されていなかった。同じく基金のお金は地元の国営
単一農業企業の定款資本の増加に向けられた。さらに予備基金のお金でサハリン政府
は、1億4千万ルーブルもの釣り合わない高額な価格でディーゼル船“ポラリス”を
購入した。その上、欠損は“国家購入の分野”でも見つかった。総体において入札手
続きなしで、それに加えこの財産の評価手続き違反で2億7千万ルーブルの財産が購
入された。
サハリン州では孤児の住宅確保に関するプログラムが履行されておらず、スポーツ
センターが完成されておらず、住宅フォンド(既存のアパート)が修理されていない。
例えば、危険なアパートから市民が立ち退いて引っ越すために、州は唯一の納入者と
スタート価格の値下げなしで41億ルーブルの契約を結んだ。
2013年から2014年にかけてサハリン州政府は、各大臣の執務室、知事ゾー
ンの建物の流行の先端を行く修理と隣接する敷地の整備に8億5千万ルーブル以上
を費やした。全ロシア国民戦線汚職防止プロジェクト“正直な購入のために”のエキ
スパートの情報によれば、予算資金のより控えめな利用はホロシャヴィン前知事に7
億ルーブルを節約させることができたであろう。
同様な時期、全ロシア国民戦線の受付に、知事の支出に不満であったサハリン住民
からの訴えの嵐が入った。その時、市民から特別な憤懣を呼んだのは政府庁舎での知
事ゾーンの修理支出である。ホロシャヴィン時代に知事ゾーン(170㎡)の修理に
4970万ルーブルが費やされた。サハリン州立病院の外科が必要としている全面的
修理にはたった2千万ルーブルしかかけなかったことを全ロシア国民戦線は指摘す
る。
各大臣のための家具もまた好みで選ばれた。家具の購入にサハリン州政府で5千5
百万ルーブルが費やされた。購入品の中には知事用の椅子と飲料水のための穴のつい
た150万ルーブルの控えめな戸棚が記載されている。この金額で326人収容の幼
稚園のおもちゃを買うことができただろう。個々の新しいもの、これは最新式便器で
ある。操作リモコン付きの対話式便器は内蔵された水圧マッサージ機能とヘアドライ
ヤーを有していた。この購入費は20万ルーブルかかった。この価格は、ユジノ・サ
ハリンスク市内の大祖国戦争功労者の3部屋から成るアパートの修理代と同額であ
る。
知事の管理庇護下にあるサハリン州で、最もスキャンダラスな官営企業の1つが調
査者の注目を得た。唯一の執行者としての“サハリン州政府生産・技術局”は、地元
役人の車を修理し、取り扱い、不動産を世話し、行政権機関の必要に応じてアパート
を購入した。1年間でこの機関によって執行された契約総額は10億ルーブルになっ
た。会計検査院の評価によれば、このことは競争制限と予算資金の節約の未達成を招
いた。会計検査院の情報は、国家購入の表玄関からの資料によって確認されている。
2009年から2015年までの期間中に“生産・技術局”は84件の入札に参加し、
入札結果により84件の契約を結んだ。市場と企業の専門分析システムによれば、階
13
級制度により“生産・技術局”は知事と政府の管理によって従属しているので、これ
らの購入資料の調査もまた知事又は彼の機構の犯罪活動の新しい潜在的事件に取調
べを導き出すかも知れない。
現在、アレクサンドル・ホロシャヴィン前知事は賄賂受領で嫌疑をかけられている。
取調べの説明によれば、前知事は“ユジノ・サハリンスク熱電併給火力発電所-1”
第4番エネルギーユニットの建設に関する国家契約の履行時に、ビジネスマンである
ニコライ・クラン氏から彼の会社“エネルゴストロイ社”の入札への便宜に対し56
0万ドルを受け取った。
以前に“イズヴェスチヤ”の情報筋は、内務省の経済安全・汚職防止本部に、定期
的にサハリン州政府役人による汚職事件に関するシグナルと事業情報が入ってきた
と語った。近い将来にこれら役人の名前が大型刑事事件の役者リストを補充すること
を排除していない。“イズヴェスチヤ”で掌握した会計検査院の資料にもそれに対す
る裏付けがある。しかるべく昨年に、サハリンの各市の市長は検察庁からの報告書を
受け取った。“アレクサンドル・ラドムスキー”ポロナイスク市管区市長(官僚機構
への払い過ぎ)と“オレク・ナザレンコ”ホルムスク市管区市長(競争法違反と予算
支出についての情報の隠匿に対して)である。三人目の役者となったのは地方自治体
契約への融資限度を超えた当時のユジノ・サハリンスク市長だったアンドレーイ・ロ
プキン氏である。
サハリン国境警備隊は色丹島沖合の
便宜船で30トンの活ガニを見つけた
4月20日付け〖サフコム〗記事
トーゴ船籍の“SKY WIND 号”が色丹島南東寄りのロシア連邦排他的経済水域内
で発見され、その後、船は日本側へ針路を向けた。国境警備隊に気づいたのか、違犯
船の船長はずるく振舞って船を60度方向転換し、カムチャッカ半島側へ航海し続け
た。国境警備隊の照会に船長は応答せず信号にも反応せず、追跡から逃れようとして
危険な角度で進路を変えた。停船を求めて見込まれる強制手段がすべて尽くされた
後、警告射撃が行われた。その瞬間に違反船は停船し漂流状態となった。
臨検の過程で、“SKY WIND 号”はロメ港に登録され、船内にロシア人乗組員を
乗せていることが判明し、船倉で活タラバガニ約30トンが発見された。その漁撈権
利に関する書類を船長は提示しなかった。
ロシア法違反で、船長に対し刑事事件及び〔ロシア連邦行政法違反法典8.17 条と
同法典18.6 条〕に規定する行政法違反事件が告発された。
4月17日に、船から自然生息環境へカニの放流が行われた。未然に防がれた損害
は約1250万ルーブルになったと国境警備局報道部が伝えた。
14
アンドレーイ・ロプキン前市長は
新たなユジノ・サハリンスク空港を建てない
4月21日付け〖サフコム〗記事
州都の前市長だったアンドレーイ・ロプキン氏は公開㈱“ユジノ・サハリンスク空
港”社長を辞職した。
明らかになったところでは、彼は今日まで正規の休暇をとっていた。
アンドレーイ・ロプキン前市長は、アレクサンドル・ホロシャヴィン前知事と彼の
部下であるイクラモフ前知事補佐官、ウサチョフ担当官、ゴルバチョフ担当官が護送
のうえモスクワへ連れていかれた3月4日当日に、東京便でサハリン州をあとにし
た。空港でロプキン前市長は奇妙な振舞いをし、気づかれることを明らかに望んでい
なかったと目撃者が語っており、一方、彼の補佐官は、ロプキン前市長の電話が通じ
なくなった時点までは上司がサハリンにいたことを認めた。
現在、前市長は〔前妻が暮らすアメリカに滞在している〕うわさがある。
彼は東京へ出発した後で当初の休暇を変更し、4月5日までの期間延長を告げた。そ
してその後、ロプキン前市長は自分の休暇をさらに5月5日まで再延長した。
“ユジノ・サハリンスク空港”社長の職は、現在一時的に“空港”のスヴェトラー
ナ・ドマラツカヤ会計・経理担当が代行している。今のところ、彼女の話を聞くこと
ができていない。彼女の秘書は彼女が会議中であると告げ、その後16時から業務終
了時間まで、彼女の部屋では電話に誰も応答しなかった。
ところで、ロプキン前市長について「彼は逃げた」という素直な噂がある。
しかし、電話取材でロプキン前市長は、「逃げた? 何をばかげたことを! 私の人
生はサハリンと結びついており、サハリンなしで自分を考えていないことを私は常々
話してきたし、今もそのようにしている」と述べた。
また、「私は休暇を過ごしながら考えを整理するため海外へ出発した。実際、私は市
長職を辞職した直後に“空港”へやって来たので十分に休んでいなかった。その上1
2月に、私はユジノ・サハリンスクで治療が困難な傷害を受けたが、ここではそれを
治してくれた。そして今回の特記すべき知事事件後、我々には大きな停滞が生じたた
め、今後、我々はどのようにすべきか熟慮する必要があった」と語った。
ロプキン前市長の言葉によれば、公開㈱“ユジノ・サハリンスク空港”は近日中に
再編成もしくは清算される。新空港のプロジェクトがサハリン州の前知事によって計
画され推し進められた一方で、今の新政権は独自の考えとビジョンを持っていること
を、ロプキン前市長は隠さなかった。
「何のために“ユジノ・サハリンスク空港社”が設立されたのか、最初から理解す
る必要がある。空港が連邦財産であった時に、我々は土地の一画を賃借してそこに新
たな空港を建てようとした。しかし、結局このことがうまくいかなかったため、我々
は別の方法で進めた。だが、その時にも我々がどうすべきかの正確な理解はなかった。
単純に新たな空港を建設し、空港にその管理をまかせるのか、或は我々が自分で空港
を管理するのかである。
15
このため、私の会社では多くのスタッフを採用しなかった。仕事はまじめに行われて
いたにもかかわらず、そこには私を含めて全部で4人である。そのため、技術・経済
根拠の策定に向けて韓国の設計者や銀行を参加させた。
今日、私は運輸省に辞職申請を送ったが、しかし、これは私が航空会社から去るこ
とを意味していない。私には会社があるし私は仕事を続けていく。だが今、私は政治
からは去ったと言うことができる。いずれにしても新たな空港はできると確信してい
る。設計のみになるか、又は縮小されるか、或は見直しになるか、もしかして当初考
えられたものが建てられないかも知れないが」と彼は語った。
事実上、主要な問題はユジノ・サハリンスクに新たな空港ができるのかである。そ
してどのようにそれはできるのか? 今の空港より4倍大きいのか? 又は小さく
なるのか?
さらに、再度表明されたように新たな空港の建設費は70億ルーブルかかるのか?
或はそれより多くなるのか?
サハリン州の新政府は節約体制を始めており、購入価格が1億ルーブルを超える購
入の全てが停止されており、ここでは再び新たな空港建設を議論することには関心が
ないようである。しかしながら、サハリン到着後直ちに空港内の狭く古い建物内をぶ
らついたオレク・コジェミャコ知事臨時代行さえ、空港の建物は明らかに気に入らな
かったようであり、つまりこのことからも新建設への望みがある。
サハリン州運輸大臣は電話取材で、新空港のプロジェクトが全て順調であり、関係
する人々は仕事をしていると述べたが、残りの各質問については、州政府の報道部へ
正式に照会文書を提出するように勧めた。この照会文書は作成の上、州政府の報道部
へ送られた。
ところで、設計の契約価格を4億1700万ルーブルから3億9999万7580
ルーブルまで下げて設計入札に勝利したモスクワの会社“グループ100社”から下
記のコメントを得ることができた。
“グループ100社”のチモフェイ・クズネツォフ社長は、新空港のプロジェクトは
州運輸大臣が話す楽観的なものでないことを伝えた。請負ったこの会社は、以前に工
程表の計画書類を引き渡したが、その合意と前金の支払いを発注者が引き延ばしてい
ると伝えた。
「およそ1月半から2ヶ月後の6月終わりまでに、我々は設計と共に国家鑑定へ進む
ことができるが、しかし今のところ、発注者は我々の設計案一つにも合意しなかった。
このため、我々は三つの案を提示した。これは、まさに予算案的なもの、中間価格的
案のもの、そして最も完全な案である。この未定部分が我々の作業にブレーキをかけ
ている。どのように我々がこの先前進したらよいか理解を得たいし、我々はそのよう
に続ける用意がある。
我々は、契約書には2015年末の設計書引き渡しが明記されているにもかかわら
ず、期限よりはるかに早く設計書を引き渡す用意がある。
我々の計算では現在、設計作業のおよそ25%、およそ9千万ルーブル分を履行して
いるので、金銭的なものも含め多くの自社資金を費やしており、プロジェクトの韓国
16
パートナーとも協議をしている。
契約に従い我々に前金が支払われるはずであったが、50%しか支払われておらず、
この先どうなるか、正直に言えばまったくはっきりしていない」。
この先どうなるのかは分らない。現在のサハリン全体の現実的な局面である。
〔継ぎ目のない缶詰缶〕の生産工場がサハリンの
オジョルスキー村にオープンした
4月24日付け〖サフコム〗記事
継ぎ目のないブリキ製缶を生産する新工場が、コルサコフ地区オジョルスキー村の
“キーロフ記念漁業コルホーズ”でオープンした。
工場には、企業へ発注し製作されたユニークな設備が設置された。このプロジェク
トの実現には1年もかからなかった。
“Mikwang Industry Co.Ltd.”の工場が設計を
行い、今日世界でも類似物がないほどの設備を製作した。250g容量の旧来の缶№
6は、継ぎ目があり錫と鉛の合金が使われている。新しい設備は缶を一体で作るため
有害な金属は使用せずともよい。その際、全てのGOSTの基準は遵守されている。
ラインは2つのプレス機械から成り、完全にコンピューター化されている。最初に
ブリキ板の裁断、その後の半製品と製缶の生産へと続く。生産能力は1分間に250
缶か又は予備停止を伴って一交替8時間で8万缶である。韓国エンジニアの下で研修
を積んだたった2人のスペシャリストが、奇跡の機械を操作する。“キーロフ記念漁
業コルホーズ”の工場主任メカニックであるアレクサンドル・エヴチコフ氏は、オジ
ョルスキーのこの企業ですでに25年間働いており、「新しいラインはまさにロボッ
トそのものであるが、しかしそれを管理し取り扱うことは大きな責任であり、地元従
17
業員の新しい職業レベルである」ことを語っている。
新しいブリキ缶工場は、4人の熟練した専門家、整備工と新しい倉庫での労働者を
含む全部で12人分の就労を追加した。この部門の平均給与は4万4千ルーブルとな
り、主要な缶詰工場では3万9千ルーブルとなる。この企業の常勤従業員は全部で2
50人となり、そのうち75%がオジョルスキー住民で残りがコルサコフ地区住民で
ある。
“キーロフ記念漁業コルホーズ”のミハイル・デクチャレンコ社長は、新しい缶の
高い品質のほか、現在、この工場が“海からの天候を待たずに自社生産がガラス越し
にある”という事実が重要であると指摘した。
“Mountain Korea Co.Ltd”工場の代表者は、設備の設置に関係するサハリン企業
との協力に満足していることを指摘した。冬の期間には、ほぼ50トンの重量のある
ユニークな設備の配送と輸送は特に困難であった。しかしラインの調整を含め全てが
順調に行われた。
生産増強へ向けた“Mikwang Industry Co.Ltd.”の企業投資はほぼ6千7百万ル
ーブルになった。
ライン上では、魚の缶詰“クリルの陸”が新しい缶に詰められ、十分な缶の量が蓄
えられた間近で包装が始まることになる。
現在“Mikwang Industry Co.Ltd.”で品目の拡大作業が行われており、これまで
の自然なオイル漬けの伝統的なサンマ、自社の液汁とトマト漬けのカラフトマスとサ
ケ、自然のニシン以外にまもなく野菜の入った魚が出現する。
18
サハリン州政府前メンバーの二人が逮捕された
4月27日付け〖ASTV〗記事
セルゲーイ・カレプキン前副知事は収賄で、前農業大臣は賄賂の仲介で嫌疑をかけ
られている。
サハリン州政府メンバーの集中的な登場が続いている。23日金曜日には、4月1
3日までサハリン州政府副首相職を務めたセルゲーイ・カレプキン前副知事が逮捕さ
れた。同前副知事は漁業部門と農業の管理者だった。
彼らの逮捕は、サハリン州政府を清浄化する目的だけのために行なわれたというこ
とを、昨日4月26日に州のニコライ・ボリソフ前農業・食糧大臣が逮捕された事実
が証明している。
ボリソフ前大臣は極めて早急な手続きで(朝、彼はまだ会議をとりしきり昼食後に
本人希望により辞職願が提出された)4月24日に解雇されたことが思い出される。
情報によれば、両者の事件は結び付いている。カレプキン前副知事は収賄で嫌疑を
かけられており、ボリソフ前大臣は収賄の仲介で嫌疑をかけられている。
取調べは、モスクワから派遣されたロシア連邦調査局職員が行っている。
セルゲーイ・カレプキン前副知事はすでに首都に送られ、ボリソフ前大臣は今日連れ
て行かれる予定だ。
サハリン州政府内の解職状況はすでにもう1ヶ月の間収まっていない。3月初めに
刑事事件の役者となったのはアレクサンドル・ホロシャヴィン前知事、彼の顧問アン
ドレーイ・イクラモフ前知事補佐官、ヴラヂーミル・レヴィン建設大臣、今さらにセ
ルゲーイ・カレプキン前副知事とニコライ・ボリソフ前大臣である。
情報によれば、サハリン州政府役人に対するこれらの刑事事件は、これが最後では
ない。オレク・コジェミャコ知事臨時代行はブロガーや社会団体との対談から、自ら
のチームを、チーム候補者の誠実さに基づき良い可能性を持つ職員全員の中から選び
出しており、これは法保護機関との合意を得ていると語った。
ホロシャヴィン前知事は1500万ルーブルの
賄賂について新たな事件の役者となった
4月27日付け〖インターファックス〗記事
サハリン州前知事と彼の部下は熱電併給火力発電所建設契約での560万ドルの
賄賂受領で以前に起訴された。
収賄に係る新しい刑事事件が“アレクサンドル・ホロシャヴィン”サハリン州前知
事に対して告発されたと、取調べの代表者が伝えた。ホロシャヴィン前知事と彼の当
時の部下は1500万ルーブル以上の賄賂受領で罪を問われている。
4月22日にホロシャヴィン前知事、カレプキン氏(セルゲーイ・カレプキン前副
知事)とボリソフ氏(ニコライ・ボリソフ前農業大臣)に対し、ロシア連邦刑事法典
19
291条6項違反の刑事事件が告発された。これは、月曜日に開かれたモスクワのバ
スマンヌィ裁判所会議(ボリソフ前農業大臣逮捕申請が検討された)で取調べの代表
者が伝えた。
<告
白>
上記の月曜日に明らかにされたように、ボリソフ前農業大臣が、ホロシャヴィン前
知事と彼の部下の収賄に関する新たな刑事事件の範囲で告白した。
バスマンヌィ裁判所における彼の逮捕申請審理に際し、「私は取調べへの協力のた
め来ました。そして供述しました」と彼は述べた。
取調官は、同じくカレプキン前副知事が告白したことも伝えた。
情報筋は、以前に法保護機関が、漁業部門と農工複合体を監督していたサハリン州
カレプキン前副首相と、州の地域農業・商業・食糧部門を担当するボリソフ前大臣を、
汚職犯罪容疑によってユジノ・サハリンスク市内で拘束し、護送のうえモスクワへ送
致したことを“インターファクス”通信社へ伝えた。
<560万ドルの賄賂事件>
ホロシャヴィン前知事は、連邦保安庁と捜査機関が合同でサハリン州政府の一連の
省庁を捜査した後に拘束され、捜査継続のためモスクワへ送られた。
ロシア連邦調査委員会のヴラヂーミル・マルキン公式代表者は、ホロシャヴィン前
知事と彼の協力者に対し、特に巨額の収賄事実による刑事事件が告発され、彼が正式
に起訴されたと表明した。
記録された裁判所取調べ資料によれば、ホロシャヴィン前知事は“ユジノ・サハリ
ンスク熱電併給火力発電所-1”のエネルギーユニット建設契約に関する560万ド
ルの賄賂受領(ロシア連邦刑事法典290条6項違反)で起訴された。ホロシャヴィ
ン前知事の顧問であったアンドレーイ・イクラモフ知事補佐官は収賄の仲介(ロシア
連邦刑事法典291.1 条4項違反)の嫌疑がかけられている。
4月22日にバスマンヌィ裁判所は、ホロシャヴィン前知事の拘留を4ヶ月延長し
た。
“アレクセーイ・レスキン”
ユジノ・サハリンスク副市長は自宅拘禁下にある
4月29日付け〖サフコム〗記事
今日、ユジノ・サハリンスク市役所で捜査が行われた。特にアレクセーイ・レスキ
ン副市長の行為に法保護機関が関心を示し、彼に対する捜査が行われた。
情報によれば、最近逮捕されたセルゲーイ・コロトコフ市議会議員が行った供述が、
レスキン副市長執務室の書類捜査・押収の原因となった。
ユジノ・サハリンスク市内の拘留施設にいるコロトコフ議員が、最近、自分のとこ
ろへ記者を招くよう求めたことが分っている。彼は自分の逮捕の詳細を語ることを望
20
んだ。
明らかになったところによれば、現時点で、アレクセーイ・レスキン副市長は自宅
拘禁下にある。サハリン州ロシア調査委員会調査局は、同副市長に関する詳しい情報
を明日発表すると伝えた。
現在、レスキン副市長は市役所機構リーダーである。
“アレクセーイ・レスキン”ユジノ・サハリンスク副市長は
1千万ルーブルの賄賂を受領した嫌疑をかけられている
4月30日付け〖ASTV〗記事
明らかになったところによれば、サハリン州ロシア調査委員会調査局によってユジ
ノ・サハリンスク市役所副市長であり、同機構リーダーであるアレクセーイ・レスキ
ン副市長に対し刑事事件が告発されている。
同役人には、ロシア連邦刑事法典290条6項“特に巨額の賄賂受領”違反の嫌疑
がかけられている。
取調べの説明によれば、2014年6月から12月までにA.レスキン副市長は、
地元住民からレスキン副市長に与えられた立場を利用して、特定の住民だけが利益を
得るための活動行為に対し、仲介者を通して1千万ルーブルの賄賂を受け取った。
現在、同容疑者は拘束され、強制措置の内容が決定されつつある。
“マゴメト・マゴメードフ”ユジノ・サハリンスク前副市長は
“山の空気”の資金負担で娘の授業料を支払った
4月30日付け〖サフコム〗記事
市検察庁は、以前にスポーツ・観光複合体“山の空気”の社長だったマゴメト・マ
ゴメードフ氏のロシア連邦刑事法典285条1項に該当する職権濫用の事実により、
サハリン州ロシア連邦調査委員会調査局ユジノ・サハリンスク調査部が決定した刑事
事件告発が合法であると認定した。
行われた捜査の過程で、“山の空気”の社長でありながらマゴメードフ氏は201
4年8月に、オブザーバー会議の同意なしに、またこのことが職務上の必要性を呼び
起こされないことや施設設立時の課題と要求に合致もせず、さらにまた、彼が社長と
して全権を与えられた目的と任務に客観的に矛盾することを自覚しながら、自らの職
務権限を悪用し打算的及び他の個人的利害関係から、“山の空気”を代表しサハリン
国立大学との契約において、自分の娘の40万ルーブル以上の教育費を要するスペシ
ャリスト(学士)養成のための有料教育サービス供与契約を結んだ。
2014年8月に大学の口座へ約10万ルーブルの振り込みが行われた。
当時の社長だったマゴメードフ氏の違法行為により施設に損害がもたらされた。
21
ロシア連邦刑事法典285条1項による処罰は自由剥奪4年以内の刑事罰が規定
されている。
刑事事件の捜査は市検察庁の管理下にあると所轄官庁の報道部が伝えた。
“アンドレーイ・ロプキン”ユジノ・サハリンスク前市長は
賄賂に係る刑事事件に関して指名手配に公示される
4月30日付け〖サフコム〗記事
サハリン州ロシア連邦調査委員会調査機関によって、ユジノ・サハリンスク市役所
副市長であり機構リーダーであるアレクセーイ・レスキン副市長に対し二件の刑事事
件が告発された。彼にはロシア連邦刑事法典290条6項(特に巨額の賄賂受領)に
違反する犯罪行為の嫌疑がかけられている。
取調べの説明によれば、2014年6月から12月までレスキン副市長は市の副市
長職にありながら、アンドレーイ・ロプキン氏(ユジノ・サハリンスク前市長)が演
じた仲介を通して、〔第5期召集ユジノ・サハリンスク市議会議員選挙が実施される
過程で選挙運動の管理がレスキン副市長によって促進されること〕、
〔立候補予定者と
の懇談を実施しその結果から必要ならば立候補を取り消す〕と言及したことに関連
し、特定の立候補予定者から1千万ルーブルの賄賂を受け取った。
それ以外にレスキン副市長は、現時点で同じく第5期召集のユジノ・サハリンスク
市議会現行議員である立候補予定者からも同様の活動に対し5百万ルーブルを受け
取った。この図式で再び仲介を演じたのはロプキン前市長である。
ロプキン前市長に対しては、ロシア連邦刑事法典291.1 条4項(贈収賄での仲
介)に違反する犯罪容疑で刑事事件が告発されたことを指摘する必要がある。取調べ
の情報によれば、現在、ロプキン前市長はロシア国外に滞在しているが、上記の容疑
により極く近いうちに彼の指名手配が決定される。
本件はサハリン州ロシア内務局職員が捜査の付随活動をしている。
現在、レスキン前市長が拘束され、彼の強制措置が決定されつつある。市議会議員
らが積極的に取調べに協力している。証拠の収集と確立に向けた捜査が行われてお
り、刑事事件での捜査が続けられていると調査委員会報道部が伝えた。
今日、アレクセーイ・レスキン前副市長は裁判所の決定により逮捕された。彼はユ
ジノ・サハリンスクの拘留施設へ送られた。
22
ルーブル為替レート
単位:ルーブル
月
日
中央銀行
ズベルバンク
チハアケアンスキー銀行
ロスバンク
1月 1 日
0.470
0.430
0.430
0.415
1月 2 日
0.554
0.523
0.522
0.515
2月 2日
0.585
0.571
0.553
0.555
2 月 10 日
0.554
0.534
0.560
0.555
2 月 20 日
0.524
0.500
0.485
0.475
3月 2日
0.513
0.497
0.487
0.480
3 月 10 日
0.499
0.480
0.476
0.468
3 月 20 日
0.495
0.478
0.472
0.465
4月 1日
0.480
0.467
0.370
0.455
4 月 10 日
0.437
0.413
0.350
0.416
4 月 20 日
0.425
0.417
―
0.405
5月 5日
0.430
0.405
―
0.398
5 月 12 日
0.423
0.398
―
0.380
北海道サハリン事務所資料より
23