コミュニティ活動による防犯活動強化と震災対応(22年度)

第 4 回住まいのまちなみ賞
碧浜自治会
(平成 22 年度報告)
受賞を契機に新たに取り組んでいること
碧浜は住民の居住環境に対する満足度合いは高いものの、まだ 10 年足らずの新しいまちと
いうこともあり住民間相互のコミュニティの未成熟を指摘する意見が見受けられていました。
こうした点を踏まえ、
「碧浜のまち」の良さを維持しながら、まちなみと緑の維持管理活動
を進めてゆくため、自治会と建築・緑地協定運営委員会と密接に協力して、景観の維持に対
する取組みを進める「支援金活用実行委員会」を設置し、支援金活用実行委員会において具
体的な活動計画を策定し活動を行ってきましたが、さる 3 月 11 日に起きた東日本大震災で碧
浜地区も液状化による多大な影響を受け、これからの街の復興が課題となっています。
1)景観の維持管理活動
① 住まいのまちなみ調査
H18 年に建築協定・緑地協定の遵守状況に関する調査をミサワホームと積水ハウスによ
って調査を実施したが、住まいのまちなみ賞を頂いたこの機にその後の時間の経過等を
踏まえ、専門家の目を通して具体的景観の構成要素を確認し、今後のまちなみ維持管理
活動に反映していく。
② 各宅地シンボルの超高木を共同剪定
住民の負担を軽減…自治会・協定委員会で高所作業車を斡旋
③ ごみゼロ運動、資源回収等の住民参加
移管緑地や外周道路緑地の清掃・手入れを住民みんなで参加する。
④ 大学、教育機関が行うまちなみ緑地調査見学会に協力
東京工業大学、E&G アカデミー東京校からまちなみ、景観、縁地効果等の調査に対する
協力、緑や景観、自然、環境などに関する認識を高める。
⑤ 増改築時の協定内容チェック体制の確立
建築・緑地協定ルールブックに基づき、建築・緑地協定運営委員会と協同でチェックを
行う。
⑥ 将来の環境美化に関する活動に備えるため、自治会に環境美化基金を設置
2)住民間のコミュニティ強化(住民親睦とふる里意識の醸成を目指す)
① 「碧浜祭り」の開催…毎年住民 450 名以上が参加し親睦を深める
② 住民参加の活動…ごみゼロ運動、防犯・防災パトロール等の各種イベントを
通じたコミュニティ強化
③ 震災の被災を契機に、共同・協力のコミュニケーション意識の高まりがある。
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第 4 回住まいのまちなみ賞
碧浜自治会
(平成 22 年度報告)
3)防犯・防災活動(住民間の協力による安心安全対応)
・住民による防犯防災パトロール(8 月∼3 月)
・PTA、「お父さんの会」による安全パトロール
・ガーデンライト点灯時間延長と窓シャッターオープン運動による夜間の明るさ確保
・交差点のイメージハンプ、イメージ歩道による通過車両の速度減速
・防犯講習会(浦安警察署協力)、防災訓練(浦安消防署協力)
4)子供たちへ残せるまちに(次世代の子供たちに、まちの良さと活動の継続性を
継承)
・まちの維持管理は長期的なものと認識し、親子で自治活動をすることで子供たちが景観
の維持の重要性、まちの安全性を自覚できるよう工夫
・子供たちのコミュニティが自然に育まれるような遊び場と時間を用意…まちの探検がで
きる安全な歩行者用道路。多数の子供が集う道路、駐車場スペースは「キッズストリー
ト」呼称されてみち広場として住民も認識
22 年度の主な具体的活動
1)住まいのまちなみ調査
6 月 14 日∼18 日に J-HOA 及びミサワホームと積水ハウスによる調査を実施、しかしな
がら、単純に問題がある住戸を指摘するのであれば、協定に対する抵抗感が増すことを
懸念。このため、協定によってみどり・景観が維持されていること、今後もこのような
取組みを維持する必要があることなどを併せて「碧浜・住まいのまちなみ、家なみさが
し」という小冊子にまとめ 188 世帯全戸に配布、住民のまちなみ景観の意識向上に役立
ててもらっている。
2)ガーデニングコンテスト及び庭造り講習会実施
昨年引き続き、9 月 4 日、(社)白本家庭園芸普及協会認定グリーンアドバイザー城戸氏(舞
浜在住)に成績優秀者を表彰・賞品贈呈するとともに総評及び優秀者の庭を公開してもら
い講習会を実施した。
3)緑化によるまちなみ景観づくり及び環境美化活動
昨年同様 9 月 4 日、「碧浜祭り」に市の協力により住民の方々に堆肥と花苗を無料配布、
緑化向上に努めてもらう。
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第 4 回住まいのまちなみ賞
碧浜自治会
(平成 22 年度報告)
4)住まいのまちなみコンクール受賞記念プレート制作
住まいのまちなみコンクール「住まいのまちなみ賞」を受賞した記念として制作、近隣
の皆様のまちなみづくりの参考になればとして設置することとした。
設置場所:自治会集会所に設置予定(地震の被災により設置が延び延びになっている)
5)大学、教育機関が行うまちなみ緑地調査見学会に協力
東京工業大学からの依頼により、学会研究会資料提供の確認、協力をしている。
昨年に引き続き E&G アカデミー東京校からのまちなみ、景観、縁地効果等の調査に対す
る協力もしている。
6)防犯活動強化
碧浜地区は死角がないまちなみ造りにもかかわらず空き巣が発生、従来 11 月∼3 月に行
っていたものに加えて、8 月から 12 まで毎週子供会と共同でパトロールを実施している。
浦安警察署生活安全課による防犯講習会も 2 回実施、防犯に対する啓発活動を進め、併
せて防犯ビデオ設置計画を推進することとした。
7)震災対応活動
3 月 11 日の東日本大震災により碧浜地区も液状化による多大な被害が発生し、
自治会と住民一体で復旧に取り組んでいる。
・住民集会を開催し、状況報告と情報の共有化、
臨時連絡員の募集、医療相談への協力依頼
・インフラの被害状況確認と住民への報告
・住民主体による液状化土砂の除去作業
・住宅メーカへの支援要請
・生活用水の確保、飲料水の配布、仮設トイレ設置
・被災に乗じての地域内不審者情報に対応した防犯
パトロールの実施
住民のコミュニティ活動の活性化が、まちなみやみどりの維持管理活動を進めていく上で
の必要条件となっています。それと浦安地区の戸建地区では、毎日の様に空き巣被害が発生
している地区もあるとのことです。碧浜地区でも発生している空き巣に対策として、防犯ビ
デオを設置し防犯強化活動の活性化を通じて、住民間の結束を強化し更なるコミュニティを
図りたい。
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碧浜自治会
(平成 22 年度報告)
調査検討経費の使途(3 年間分)
計画年度
テーマ
平成 20 年度
緑化維持調査検討費
内容
緑化維持講習会案内
コンサルタント契約料
平成 21 年度
まちなみ維持活動費
緑化講習会費
まちなみ見学会
環境美化活動費
平成 22 年度
まちなみ景観活動費
まちなみ調査委託費
環境美化活動費
受賞プレート製作費
まちなみ安全対策費
近い将来取り組まなければならない課題
当面取り組まなければならないのは、さる 3 月 11 日に起きた東日本大震災で碧浜地区も液
状化による被災を受け、これからの街の復興が課題となり 4 月 24 日の自治会総会で「碧浜復
興委員会」の立ち上げが承認されました。
震災に強い街づくりとはどういうものなのか、震災復興に対して行政・有識者と協力一体
となり取組み、まちなみを回復しなければなりません。
今回「碧浜震災復興委員会」を立ち上げましたが、課題としては、数多くあります。
まずは住民に対しての被災アンケート調査を行い住民の皆様の意識を確認し、それをベー
スに進めます。
・復興に対しての住民集会、説明会実施
・ハウスメーカへの対応
・市、自治会連合会への要望、他の自治会との連携
・自主防災組織の充実、災害緊急マニュアル作成、防災品・備蓄品の整備
・復興イベントの開催、等々
これらを踏まえ、安心で安全な街づくりと景観維持、各活動を継続していくことが、結果
的に街の評価を高め、次世代に残せる街づくりであると考えます。
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