追波湾定期観測情報(11 月)

平成 27 年 11 月 16 日
追波湾定期観測情報(11 月)
発行:東北大学マリンサイエンス復興支援室
追波湾の海況(平成 27 年 11 月 13 日)
観測点
②溶存酸素(DO)
溶存酸素は 7.8~9.6 mg/L(酸素飽和度:97.2
~108.6%)の範囲にあった。いずれの地点でも、
溶存酸素は海表面付近で最も高く、水深が深く
なるにつれて低下していた。河口に近い地点 1、
2 の海表面付近で溶存酸素は特に高く、9 mg/L
を超えていた。
①水温・塩分
水温は 13.5~16.7 ℃の範囲にあった。いずれ
の地点でも、水温は海表面付近で最も低かった。
一方、5 m 以深の水温はほぼ均一で、およそ 16℃
であった。
塩分は 16.2~34.0 の範囲にあった。いずれの
地点でも、海表面から 1 m までの塩分は低く、32
※水産用水基準(水産動植物が正常に生息および繁殖がで
きる値):4.3mg/L 以上
を下回っていた。特に、河口に近い地点 1 の海表
面では 20 を下回っていた。一方、7 m 以深の塩分
は高く(> 33.5)
、ほぼ均一であった。
③濁度
濁度は 0.2~3.3 FTU の範囲にあり、海表面付
近で高かった。前回調査を行った 9 月とは異な
り、濁度は海底付近でそれほど高くなく、海表
面付近を除けば、全体的に低濁度であった。
④クロロフィル a
クロロフィル a は 0.9~5.0 μg/L の範囲にあ
った。前回調査を行った 9 月と同様に、いずれの
地点でも海表面よりもやや深い水深(1-3 m)で
クロロフィル a は最も高くなった。また、海表面
付近のクロロフィル a は、河口に近づくほど高く
なった。9 月と比べて全体的にクロロフィル a は
高く、地点 3 の 10 m 以深を除けば、全域で 1 μ
g/L を上回っていた。
※クロロフィル量(μg/L)の目安
1以下
1~3
3~5
5~10
10以上
少ない
普通
多い
かなり多い
非常に多い(赤潮状態)
広島県立総合技術研究所水産海洋技術センター
ホームページより
⑤水温、塩分、溶存酸素(DO)の数値データ
地点
1
3
深度(m)
水温(℃)
塩分
DO(mg/L)
0
13.5
16.2
9.6
10
16.4
33.7
8.2
海底直上
16.4
33.8
8.0
0
14.1
26.5
9.0
10
16.4
33.8
8.1
海底直上
16.4
33.9
7.8
養殖場の水質環境(平成 27 年 11 月 13 日)
①水温・塩分
水温は 12.8~16.1 ℃の範囲にあった。海表面
から 5 m 付近まで低く、それ以深は均一であった。
塩分は 24.5~33.8 の範囲にあった。水温と同
③濁度
濁度は 0.5~4.2 FTU の範囲にあった。海表面
および海底付近で、濁度は高かった。特に地点 c
の海底付近で 4 FTU を超える高濁度が観察された。
様に海表面から 5 m 付近まで低く、それ以深では
ほぼ均一であった。
④クロロフィル a
クロロフィル a は 1.0~7.3 μg/L の範囲にあ
り、10 m 付近で最も高かった。特に地点 c では、
7 μg/L を超えており、植物プランクトンブルー
ムが発生していたものと考えられた。
②溶存酸素
溶存酸素は 6.9~9.1 mg/L(酸素飽和度:85.3
~106.2%)の範囲にあった。溶存酸素は海表面で
最も高く、水深が深くなるにつれて低下していた。
本デ-タの利用については、
東北大学マリンサイエンス復興支援室(五味)
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