医療機関における合理的配慮について 肢体不自由編 まえがき 私個人の障害:頸椎損傷 C4 四肢麻痺 受傷歴 22 年 精神疾患なし 病院通院時の状態:電動車いすでの移動(自分で走行可能) 次のようなことが苦手です。 電動車いすの移動にて、狭すぎる待合室などは入りづらいです。 障害者対応トイレによっては狭すぎるトイレもあります。 私個人は手が不自由で名前など書けないので代筆対応して下さると嬉しいです。 1 対応について 10 年前などに比べると バリアフリー可、フレンドリーなご対応で素晴らしく充実されているとおもいます。 逆に過度に対応しすぎで、現場にストレスを感じているのではとも心配します。 待合の呼び出しで「○○様」というのは、へりくだり過ぎの様な気がします。 「○○さん」くらいなのがお互いの関係として丁度いいのではと思います。 が、いまのご時世、そういう訳にはいかないのでしょう。 ただ、気持ちの中では病院=患者。対等関係であり、へりくだり過ぎずに自信を持って勤務して欲し いと思います。 障害者が階段を辛そうに上っているとして、病院関係者が「お手伝いしましょうか?」 障害者側からのリアクションは二種類想定されます。 A「ありがとう。お願いします」 B「いや。結構です。」 B の真意は大体、自分一人で自立したいからだと思います。 しかし、人によってはもっと乱暴な言い方をする人も居るでしょう。 病院関係者の方は、色んな障害者がいて、違う反応もするのを想定して、あまり気にしないで、 柔軟にご対応下さると有り難いです。 私自身も恥ずかしがり大声で呼び止めずに、病院関係者が近くに寄ってきてくれるのを待ってお 願いすることがあります。 なんとなく、もぞもぞとしていそうな障害者がいたら、気軽に声をおかけ下さい。 2 対応の具体例 四肢麻痺患者専用の呼気入力式ナースコールを用意して下さる病院もありますが全てがそうい う対応できる訳ではないのでナースコールのひもを口の前に点滴台など吊して、口で押せるよう に改造して下さった病院もありました。 また、声で対応できるよう、ナースセンターのとなりの病室に配置して下さったりと、いろいろアイ デアが出ると思いますので、臨機応変にご対応ください。 障害者への対応の要項とは違うのですが 病院での普遍的な課題 「待合室でのストレスを感じないような時間のつぶし方」という画期的なアイデアがあればと思います。 ・待合に簡単なクロスワードパズル用紙を置いておく。 回答して提出すると抽選でぬいぐるみなどが当たる。 患者にとっては待ち時間が脳トレの時間になる。 ・待合室に折り紙を置いて置き、患者が折り鶴を折ると 折り鶴一つ 0.1 円とかでポイント還元できるシステム 患者にとっては待ち時間が指の運動になる。 待ち時間ストレス解消に IT 技術を活用出来るといいですね。 3 今後への期待 現代社会、過度なサービス充実化や過度なお客さん目線の弊害で「クレーマー客」と患者の思い上が りにも、頭を悩ます課題だと思います。 患者側の意見にも二種類有る 1.建設的な意見要望 2.自己中心的クレーム また、意見要望にも 極少数意見に耳を傾きすぎて、かえって病院全体の運営や仕事に過度な負担を強いて、やりづらい 事になっている事例もあると思います。 出来る要望か、出来ない要望かを判断する技量も必要なのだと思います。 個人的には、今、どこの病院に行っても病院事業関係者のご対応は丁寧です。 どうぞ、これからも一歩一歩前進してって欲しいです。 (イラストレーター 寿 志郎) http://www12.wind.ne.jp/kotobuki/index.html
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