2 自動車の排出ガス問題の現状 2 自動車の排出ガス問題の現状 運輸部門の道路交通環境問題としては、自動車から排出される二酸化窒素(NO2)などの窒 素酸化物(NOx)や粒子状物質(SPM)等によって生じる大気汚染があります。NOxは、酸性 雨や光化学スモッグの原因となるばかりでなく、人体(呼吸器)に悪影響を与え、またSPMも、 肺や気管支等に沈着して呼吸器に悪影響を与えると言われています。 NO2について2012年度の環境基準達成率は、一般環境大気測定局(一般局)では近年すべ ての測定局で環境基準を達成しており、2006年度から7年連続で100%となりました。自動 車排出ガス測定局(自排局)では2011年度と比較すると若干悪化し99.3%、自動車NOx・ PM法の対策地域の自排局では98.6%でした。 SPMについて2012年度の全国での環境基準達成率は、一般局で99.7%、自排局で 99.7% であり、2011年度(一般局:69.2%、自排局:72.9.0%)と比較すると、一般局、自排局 とも大きく改善しました。また、自動車NOx・PM法の対策地域でのSPMの2012年度の環境 基準達成率は、一般局では100%、自排局では100%で、こちらも大きく改善しました。 ※1 一般環境大気測定局:一般大気の汚染状況を常時監視する測定局。(全国:1,889局) ※2 自動車排出ガス測定局:自動車走行による排出物質に起因する大気汚染の考えられる交差点、 道路及び道路端付近の大気を対象にした汚染状況を常時監視する測 定局。(全国:421局) 15 Ⅱ.運輸部門における主要な環境問題の現状 ●自動車NOx・PM法の対策地域におけるNO₂の環境基準達成率の推移(2003年度~2012年度) (一般局) (自排局) 100 100 80 達成率︵%︶ 達成率︵%︶ 60 40 20 80 2003 2004 99.8% 100% 達成率 有効局数 452 447 達成局数 451 447 2005 99.8% 448 447 2006 100% 441 441 2007 100% 436 436 2008 100% 436 436 2009 100% 438 438 2010 100% 411 411 2011 100% 425 425 0 2012 100% 418 418 2003 2004 76.4% 81.1% 達成率 有効局数 212 217 達成局数 162 176 2005 85.1% 222 189 2006 83.7% 227 190 2007 90.6% 224 203 2008 92.0% 225 207 2009 92.9% 226 210 2010 95.7% 207 198 2011 99.1% 219 217 2012 98.6% 216 213 出典:環境省ホームページ ●自動車NOx・PM法の対策地域におけるSPMの環境基準達成率の推移(2003年度~2012年度) (一般局) (自排局) 100 100 80 80 達成率︵%︶ 達成率︵%︶ 60 40 40 20 20 0 2003 2004 達成率 83.0% 99.1% 有効局数 459 452 達成局数 381 448 60 2005 96.0% 452 434 2006 96.7% 448 433 2007 93.2% 443 413 2008 99.8% 440 439 2009 100% 439 439 2010 100% 415 415 2011 72.7% 429 312 0 2003 2004 達成率 61.9% 96.1% 有効局数 197 206 達成局数 122 198 2012 100% 421 421 2005 92.8% 209 194 2006 92.1% 215 198 2007 92.5% 212 196 2008 99.5% 213 212 2009 100% 214 214 2010 99.0% 197 195 2011 75.6% 209 158 2012 100% 207 207 出典:環境省ホームページ 16
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