レジュメ - TRAISA

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慣性センサの測定機器の構造と機器の測定方法について
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Aerotech 株式会社
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PhDr.Marco Chacin
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[email protected]
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1、はじめに
クし動きの精度を高めている。そのフィードバッ
慣性センサーの測定方法は様々である。 代表的
クレートは20KHz、目盛りの細かさは電気的
な測定方式であるサーボ型回転式測定方式は高
には0.01arc sec 以下である。このことで瞬
トルクで高精度な測定ができる反面 ダイナミ
間の位置エラーを数 arc sec 以内で動作が可能と
ック性、経済性については開発の余地がある方式
なる。また、ドライブは 多くがリニア方式を使
である。慣性センサーをより精度高く 経済的に
い PWM 方式で発生するノイズの除去やパル
測定するための基礎知識とし、今回の発表では
ス変調間の非コントロール域の無い制御が可能
以下をご紹介する。
となる。
I, サーボ回転ステージの構造、制御方法
2、測定器であるサーボ回転ステージの評価方
II, 測定器であるサーボ回転ステージの評価方
法
法
機器は製造後 各種測定をし出荷される。その測
定方法は各社統一性が無く今後の規格化が望ま
1、サーボ回転ステージの構造、制御方法
れる。エアロテックではメトロジーラボを設置し
サーボステージは 産業界で自動化に多く使わ
測定理論および方法について拘りを持ち測定し
れ 量産効果の出ている経済的なアクチュエタ
ている。また 最新の設備の導入に積極的だ。
ーといえる。また、制御はトレースビィリティー
以下に代表的測定方法を紹介する。
のある“定規”をつかいフィードバックをしてい
2-1、チィルティング
るため 測定器の測定には適しているといえる。
テーブルの上にミラーを乗せ回転させながらそ
1-1、構造
の角度の変異を測定
ベアリングや駆動方式等いくつかの組み合わせ
2-2、ラヂアル、アクシャルエラー
があるが、測定に使われるものは 機械ベアリン
テーブル上にボールゲージを固定 回転させそ
グのダイレクトモータまたは エアベアリング
の変異を静電センサーで測定。
のダイレクトモータである。
2-3、回転精度
マスターの回転軸と非測定軸を重ね 反対側に
同じ角度回転させその差を オートコリメータ
で測定。この方法であるとダイナミックな測定は
写真1 ウォームギア 写真2 ダイレクトモータ
できない。
ダイレクトモータの 他の間接駆動(ボールスク
また、測定結果は 校正
リュー、ベルト、ウォームギア)と比較した特徴
用データとして使われ、
はバックラッシュの有無にあるといえる。ダイレ
機械が持つ再現性のある
クトモータは構造上バックラッシュがほとんど
エラー量を除き精度を高
発生しないため 往復運動であるオシレーショ
めることに使われること
ンをさせた時の軌跡が正しく作れる。但し、ムー
もある。
ビングマス自体が大きくなりがちで自己の慣性
写真3
回転精度測定機器
が動作の限界を招くこともある。
3、課題
エアベアリングは機械ベアリングに比べ 空間
以下の課題について開発努力を行いたい
位置精度能力が極めて高い。たとえば Axial エ
3-1、我々の機器のダイナミックな回転精度を
ラー、Radial エアラーにおいては 機械ベアリ
測定する理論や機器
ングの10-100倍程度の性能を発揮する。ま
3-2、根拠のある測定のため、測定精度の定義
た、抵抗が少ないためトライポロジーの観点から
等を市場の要望にあわせる
も低速時の速度の安定性が高い。但し、エアーと
4、ブースでの展示
いう媒体を使うため高慣性やダイナミックな動
テーブルに載せた慣性センサーの出力と機器か
作には適していない。
ら得られた位置情報を紐付けした結果を表示す
エアロテックでは エアベアリング、機械ベアリ
るデモンストレーション。
ングどちらもバリエショーに富んだ製品を持ち
この測定はエンコーダのフィードバックを高速
細かな要望にお答えできている。
に読み込んだ位置情報をもとに計算しているた
1-2、制御
め 慣性センサーのダイナミックな測定といえ
冒頭でも 申し上げたが、サーボモータはエンコ
る。
ーダと呼ばれる トレースビリィテーのある”
定規”を高速に読み取りその信号をフィードバッ