「感覚を磨く」研究発表会について

明化の教育
11月号(第428号)
平成27年10月30日
文京区立明化小学校
校長 溝畑 直樹
感覚を磨く・・・11月13日(金)は東京都言語能力向上拠点校研究発表会
副校長
井上
光広
先月の明化の教育でもお知らせしましたが、本校はこの3年間、東京都言語能力向上拠点校として
『感覚を磨く』という主題設定のもと、「算数の問題解決型学習」「俳句創作活動」「幅広い読書活
動」の三本柱で研究を進めてきました。研究において最も大切にしたことは、子供たちが自ら課題
をもち、学習活動でねらいとした感覚(数的感覚・図形感覚・言語感覚等)を子供同士で高め合い
ながら、主体的に問題の解決や作品の創作に励むことができるように育てることです。
その成果報告の研究発表会を11月13日(金)の午後に開催します。これは教員だけの発表会
ではなく、地域や保護者の皆様を含めた明化小学校を「拠点」とする地域言語力向上のためのもの
です。公開授業だけでなく、器楽部の記念演奏(曲名「Fields Overture」)や研究発表会にも、地
域や保護者の皆様方の積極的なご参加を心よりお願いいたします。
11月13日(金)当日の主な予定
13:40 算数公開授業(各教室) 14:40 器楽部記念演奏「Fields Overture」(体育館)
14:55 研究発表会
15:30 特別講演「なぜ、今『感覚』なのか」
常葉大学大学院教授 黒澤 俊二 先生
さて、発表会当日については算数の公開授業が中心となります(本号・研究主任の記事参照)。そ
こで、この巻頭言では三本柱のひとつである日本の伝統的言語文化、俳句の児童作品を紹介します。
【井上副校長選】
すずむしがなけばなくほどあきがくる
さつまいもゆげがほかほかあちちちち
うんどう会たいようよりもあつくなる
赤組はもえる太ようもえすぎた
赤い木は服を着がえたもみじさん
運動会汗がふりつつかけぬける
ねころんだ紅葉のベッド目をつぶる
ぎんなんだぜったいふむなよこのばくだん
体育の日二人三きゃくひもきれる
かわらぞい金の手招きすすきかな
彼岸花炎のように道うめる
彼岸花季節はずれの赤花火
秋晴れに日を反射する大きな葉
尾瀬の山秋風赤へと染めてゆく
1年
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2年
2年
3年
3年
4年
4年
5年
5年
5年
6年
6年
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本校の俳句については、日本学校俳句研究会代表の小山正見先生に、児童も教員も直接指導して
いただき、毎月の学級句会を中心に取り組み続けてきました。教育目標の「やり通す」にもあるよ
うに、3年間、俳句を地道に継続してきたことで、言葉を選んで十七音に表現していく言語能力は
かなり高いレベルに達したと指導側は感じています。その成果の一端として、これまでにNHK俳
句大会での日本一獲得や、りんり俳句大会の年間特選(年間1名)をはじめとする数々のコンクー
ルで入選してきました。今後は「俳句の吟味」も重点項目として、さらに高い言語性を育みます。