P-①-1 低栄養透析患者における栄養介入とその効果 P-①

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低栄養透析患者における栄養介入とその効果
医療法人社団 加美川クリニック
○田高彩香、林 瑛子、加美川誠
【背景】
透析患者の低栄養はQOL、ADLの低下をきたしやすく、生命予後を不良にする要因
と考えられている。そのため、透析患者の栄養状態を良好に維持するには、積極的な
栄養評価による早期の治療介入が重要である。当院ではH25年6月より外来透析患者
の栄養評価を行っており、栄養介入の効果について前後比較を行ったところ有意な改
善がみられた。
【目的】
より明確な栄養介入の効果を示すため、過去に実施した前後比較に加えて、今回は2
群間の比較を行い、その効果を検討する。
【対象】
当院の外来透析患者に対しGNRIを算出し、91.2以下で栄養介入を行った21名を栄養
介入群とし、栄養介入群と背景因子が似た栄養介入を行っていない21名を非介入群と
した。性別は両群とも男性8例、女性13例、DMは有り6例、無し15例と同じであっ
た。年齢は介入群:71±7.9、非介入群:71±8.7歳。平均透析歴は各11.7±9.8、10.7±
6.7年であった。
【方法】
介入時の季節の影響を受けないために、両群とも同時期のデータを比較検討し、報告
する。
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血液透析患者における栄養障害リスクと体組成の関係
おさふねクリニック
○尾上未玲、河口宏美、目賀実千代、内田知沙、中田淳子、中村明彦
【目的】血液透析(HD)患者は慢性炎症に曝されている為、加齢に伴い体脂肪に比し
て筋肉量が減少すると言われている。当院ではHD患者を対象に体成分分析装置
InBodyを 使 用 し、 体 組 成 の 測 定 を 開 始 し た。 高 齢 者 栄 養 リ ス ク 指 標Geriatric
Nutritional Risk Index(GNRI)を用い、栄養障害リスクと体組成の関係を検討した。
【対象と方法】HD患者79名、InBody(BIA法)により体脂肪率、骨格筋量指標(SMI)、
タンパク質+ミネラル量、浮腫率を測定し、患者背景、血液検査データ、栄養指標を
評価した。 【結果】GNRIにはBMI、Alb、SMI、% CGR、タンパク質+ミネラル量
が正相関、CRP、Kt / V、浮腫率が負相関し、年齢やHD歴は相関を示さなかった。
多変量解析ではGNRIには高Albと高BMIのみが有意な寄与因子となった。そこで、
BMIの寄与因子をInBodyの指標で求めたところ、高体脂肪率と高SMIのみがBMIの
有意な寄与因子となった。Albと体脂肪率、SMIを用いてGNRIの回帰式を作成したと
ころ、決定係数は91.4%であった。 【考察】Albと、InBodyにより求めた体脂肪率
とSMIにより、GNRIを算出可能であることが明らかとなった。InBodyは、HD患者
の栄養状態の評価に有用である。
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血液透析患者における身体計測の検討
医療法人社団スマイル 広島ベイクリニック1)、
一般社団法人 広島腎臓機構3)
医療法人社団スマイル 博愛クリニック2)、
1)
1)
1)
○坂田良子 、福富 愛 、永易由香 、中村寛子1)、川口真弥1)、
藤井恵子1)、寺尾佳介1)、亀田康範1)、平賀敦司1)、平林 晃1)、
松見 勉2)、高杉啓一郎2)、高杉敬久2)、賴岡德在1,3)
≪背景・目的≫透析患者では筋肉量の低下が知られている。そこで栄養状態の評価に
身体計測を指標とした筋肉量を調査し、
食事習慣、
運動習慣との関連について検討した。
≪方法≫通院中の透析患者54名(男性35名、女性19名)、年齢69.7±11.68歳。対象者に、
身体計測(下腿周囲長(CC)、上腕周囲長(AC)から上腕筋囲(AMC)を求める、
上腕三頭筋皮下脂肪厚(TSF))、握力、ピンチ力を測定し、食事・運動習慣について
アンケートを行い、筋肉量、筋力との関係を検討した。
≪結果≫①CC、AMC、TSFにおいて男女とも有意な差は認めなかった。「日本人の
新身体計測基準値」のパーセンタイルの10%未満は、CCで女3名、AMCは男1名、
女2名、TSFは男5名、女4名でその内1名にフレイルティーを認めた。②握力は平
成25年文部科学省の統計調査に比べ有意に低値であった。ピンチ力は女性では男性の
半分程度であった。③食事習慣では1日3食食べている群は、3食以下に比べ、
nPCRは高く、BMIは適正内でコントロールされていた。④運動習慣は、毎日15分以
上 行 っ て い る も の に、 % CGR、 握 力 に 有 意 差 を 認 め た。 ⑤GNRI:91未 満 群 で
BMI、% CGRは有意に低値であった。
≪考察≫透析患者の栄養評価に身体計測を試みた結果、筋肉量の低下が12名に認めら
れた。食事・運動習慣との関連についても身体計測をより効果的に活用するため、デー
タの集積を継続する必要がある。
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当院での栄養管理チームによる取組
医療法人社団 光仁会 フェニックスクリニック 看護部1)、
医療法人社団 光仁会 梶川病院 栄養科2)、
医療法人社団 光仁会 フェニックスクリニック 人工透析内科3)
○輪内敬三1)、米倉政雄1)、槌井幸江1)、佐々木恵美子1)、花田亜由乃2)、
藤澤真弓2)、奥新小百合3)
【諸言】透析合併症改善や炎症反応抑制を目的とした高効率透析の治療としてOn-line
HDF・IHDF療法が主流となりつつあるがAlb漏出が多く栄養状態の管理が重要視さ
れ栄養指導が必要である。
【目的】当院でI-HDFの治療をしている患者のAlbの低下が懸念されるようになり、栄
養科と共に栄養管理チームを立ち上げた。栄養指導の介入をすることでAlbの改善に
取り組んだ。
【方法】看護師、臨床工学士、管理栄養士からなる栄養管理チームを結成し、栄養管
理と透析効率について活動した。当院では2014年9月より管理栄養士をベッドサイ
ドでの栄養指導の充実に努めている。また、月1回でのミーティングを行うことで患
者のスクリーニングを行った。
【考察】チーム医療を通し、院内外の診療連携が円滑に行えデータ改善に向けて重要
である。
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維持血液透析患者に対する SAT システムを用いた食事調査
に関する検討
独立行政法人地域医療機能推進機構 徳山中央病院 栄養管理部
○木村文香、中本真実、多谷本朋子、權代愛実、藤井麻未、藤原麻里、
髙木乃莉子、相沢実智、佐古純子、小田真理子、田中佳江
【目的】透析患者にとって水分制限は重要な管理ポイントとなる。お茶や水といった
飲料水については水分であることが明確である一方、食品中に含まれる水分は分かり
づらく意識の低い患者も多いと考えられる。本調査では、食品中に含まれる水分量へ
の理解を深め、その他食品中に含まれる栄養価を実際に数字として実感してもらい、
日頃の食事管理の確認の機会とすることを目的とした。また併せてSATシステムを
透析患者に使用することが適正であるか、その有用性を検討することとした。
【対象】当院外来透析患者35名(男性18名、女性17名、平均年齢63歳)
【方法】SATシステムによる1食分の食事調査、SATシステム使用前後でのアンケー
ト調査
【結果及び考察】SATシステムについては全体の約6割の方が使い方は簡単であると答
え、簡単に栄養価が数値として把握できる点で有用であると感じた。患者からも勉強
になった、面白かったとの肯定的な意見が聞かれ、約7割の方が今後また利用してみ
たいと答えた。従来の栄養指導では適正量について言葉で伝えても理解が難しく、具
体的には考えにくいことが問題であった。しかしSATシステムの使用により視覚的に
捉えることで、食事量を実感しやすくなるものと考えられる。一方でカリウムの数値に
関しては、茹でこぼしなど考慮されない数値となるため高値になる傾向にあり、SAT
システムを用いた指導の際には、その点の補足的説明を十分に行っていく必要がある。
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