本研究では、従来鉄骨造が主である低層大スパンの店舗・工場などの構造材として、木材を使用する ことに着目しました。木は直立して育つので柱材として有効に使用できます。 本研究では、木造の大スパン構造の実現をめざし、新しい接合方法の開発を行います。 木材を使用する背景として、日本は森林蓄積量が世界第 5 位にもかかわらず、輸入に頼っています。 そのため、現在、日本の森林は間伐されずに放置された状態となっています。日本の木材を使用し、 健全な森林を後世に残すためにもこの構法の実現をめざしています。 木造大スパン構造 ∼新しい構法をめざして∼ N 4,000 〃 40,000 〃 〃 〃 〃 〃 〃 4,000 混合構造 重力(G) 鉛直力(P) 12,000 9,000 従来の鉄骨造である店舗や倉庫を木造に置き換えます。 最初の実験では柱を鉄骨から木に変更して実験を行いました。 3,000 鉄骨造 〃 1 1 北側からの 安定した採光 建築物の ▽高さ 夏季の日差しを 遮る深い庇 通風 ▽軒高 IVYネジ ᖍ 通風 ▽1FL ▽GL ▽1FL ▽GL ラグスクリュー 木造大スパン構造では仕口の強度が大切になります。 そのため、最初に写真中央のIVYネジの開発を行いました。 このネジを使用し新しい接合方法を開発、柱・梁が木の大ス パン構造の実現をめざします。 300 JISネジ 建築物の ▽高さ ▽軒高 3,000 1,900 5,200 350 5,550 木は垂直に生え、かつ、重力(鉛直力)に逆らって伸びています。 なので、木を柱として使うのは理にかなっています。 平面図 S=1/150 5,550 5,550 1,900 2,500 300 850 柱 1,200 3,000 12,000 9,000 2,000 断面イメージ S=1/75 1. 風除室 2. 廊下(ギャラリー) 3. 厨房 4. 食堂 5. インナーテラス 6. 多目的室 7. 男子便所 8. 女子便所 9. テラス10. 控室 11. 食品庫 12. トラックヤード
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