ホットニュース 平成 27 年 7 月 24 日 流量調整可能なクーラント弁の開発 弊社は、この度、25mmピッチで並べる、可変流量の可能なロールクーラント弁を開発しま した。これは、アルミ、鉄などの薄板圧延機の板の形状制御に利用されるもので、日本は既に、 世界をリードしているといわれておりましたが、このところヨーロッパ勢に押されている気配 があります。最近の情報によれば、日本の箔メーカーに海外のクーラントシステムが、導入さ れつつあるということがあり、弊社もこのシステムの開発に力を入れることになりました。 下記にこのシステムに使用される、ステッピングモーターで制御されるクーラント弁の断面図 を掲げました。このクーラント弁は、国のものづくり助成金の対象として採択され、開発費の 2/3に相当する、515万円が助成されることになりました。 ・本クーラント弁の特徴 本クーラント弁は、従来、ON、OFF弁を縦方向に複数ヶ並べ、それぞれのクーラント弁 をON、OFFさせて流量の調整を行っておりました。コントロールは圧縮空気をそれぞれ のバルブに配管するか、電磁弁をクーラント弁に抱かせて配線するという方法であります。 縦方向に2ヶ並べれば、3通りの流量変化、3ヶ並べると、7通りの流量に変えられます。 この方法のメリットは、デジタル的に流量が変えられることにあります。 デメリットとしては、スペースを多くとり、ヘッダーとしては高価になります。また、クー ラントヘッダーの後部からの配管、配線のスペースが多く必要となります。 今回開発されたクーラント弁は、1台のバルブで0~40ℓ/minの無段階の流量制御が可 能であります。この度ノズルメーカーが、流量が変化しても、スプレーパターンの変化しな いノズルを開発しました。即ち、流量を変化させても、横一列に並ぶノズルの冷却面積は、 隣のノズルの冷却面積に支障を生じることなく、ロールの巾方向にフラットに冷却すること が可能であります。 ・本クーラント弁の流量制御 流量は、メインポペットがボデー内で、どの位置にあるかによって決まります。ポペットの 位置制御は、オリフィスの入っているパイロット穴から入って来る流量と、ポペットセンサ ーのパイロット穴からノズル側へ流れる流量によって決定されます。即ち、流入する圧油の 量が流出する量より多ければ弁は閉方向へ移動、少なければ弁開方向へ動き、同じ量であれ ばポペットはその位置を保持します。 流量の制御を安定して行う為には、一次圧の変動を出来るだけ少なくする必要があります。 本弁の流量は、基本的にはパルスモーターのパルスの値がほぼ流量に対応することになりま す。正確には、本弁とノズル間に電磁流量計を取り付けて、測定することになります。 以 上 概略仕様 ・ 使 用 流 体 : ケロシン、水ソリブル 工業用水 ・ 最高使用圧力 : 1,0MPa ・ 常 用 圧 力 : 0,4~0,7MPa ・ 流 量 : 10~40ℓ/min ・ 材 質 : ボデー;SS 要 ・ 駆 動 部;SUS : ステッピングモーター 仕様は別紙添付 ・ ノ ズ ル : 流量が変動しても、スプレ ー角度の変動の少ないノズ ルを使用する。
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