きたすま - カトリック北須磨教会

No.145
きたすま
良い羊飼いは羊のために命を捨てる(ヨハネ 10・11)
2015 年 7月26日発行
発 行 カトリック北須磨教会
〒654-0151
神戸市須磨区北落合 2-3-1
発行人 松浦 謙
編 集 広報委員会
隔ての壁をとりこわして
松浦 謙
佐伯義人さん作詞作曲の「大きな橋」
神父
わたし自身も過去の歴史から謙虚に学
という歌があります。次のような歌詞
ぶことが必要なのだと痛感しました。
です。
それでもうれしかったのは、4日間の
“君と僕との間には、目には見えない
研修の最終日のミサが終わったあと、
壁がある。
彼女は別れ際にいったことです。
「はじ
国境の壁、言葉の壁、歴史と暮らしの
めはあなたと口を利く気がしませんで
壁がある。この壁を崩したら、壁はた
した。でもお互いに過去のことは、ゆ
おれて海に浮かび、海をわたる大きな、
るそうと思ったのです。」そういって握
大きな橋になるだろう“
手をしてくれました。過去を変えるこ
ここで言われる“歴史の壁”とは何
とはできないけれど、互いに和解し、
をさすでしょう。このことについてわ
前を向いて一緒に新しい未来を築いて
たしが考えるきっかけになったひとつ
いくことができるし、そうしなければ
の経験を分かち合いたいと思います。
なりません。同じキリストへの信仰に
アメリカのカトリック大学で宗教教
育をテーマにした研修会があったとき
結ばれて心をひとつにして神の国を目
指していこうと強く思いました。
一人の中国人とおぼしき女性が参加し
先ほどの佐伯さんの歌に、作者は不
ていました。数少ない東洋人のひとり
明ですが、次のような詩を加えた方が
だったので、親近感を感じ、声をかけ
います。
てみました。彼女は祖国中国からカナ
“君と僕との間にも、分かち合えるも
ダに移住し、現在トロントに住んでい
のがある。キリストに倣い歩む道、平
るそうです。最初は和やかな感じだっ
和を求めて生きる道。この道を進むな
たのですが、彼女はわたしが日本人だ
ら、平和に続く橋となって、共に生き
と知って、急に態度がかわったのです。
る新たな希望の明日が来るだろう。”
日本人のわたしに明らかに反感を抱い
戦後70年を迎える今年、平和への
ているようでした。過去の日本との戦
決意を新たにしたいと思
争で親を亡くし心の傷をおったのです。
います。
歴史の壁とはこのことだと思いました。
きたすま 2
叙階と初ミサの喜び
姫路中ブロック
松永 敦
神父
叙階の恵みを受けて、文字通り感謝の祭儀を北須磨教会の皆様とともに捧げること
ができたことをまずは神様に感謝致します。また、神戸西ブロックの皆様には助祭時
代にお世話になり、その後も祈り、支えて下さいましたことを改めて感謝申し上げま
す。おかげさまで司祭になることができました。これからは恩返しをしていく番だと
考えています。
叙階後、姫路中ブロックに派遣され、司祭としての生活が始まりました。これから
は恩返しを、秘跡を通してはもちろん、受けた恵みをどのように分かち合っていくか
が課題だと考えています。神戸西ブロックにいた頃に、多くの講座に参加させて頂き
ましたので、それらを参考にこちらでも講座を開く計画を立てているところです。み
んなで力を合わせて、住みよい教会を作っていけたらいいなと思っています。
叙階の喜びをいつまでも忘れず、謙虚に司祭として、生涯、神様と皆様にお仕えし
ていくことができるように、どんなに忙しくても祈り、神様との時間を大切にしてい
きたいと思います。
きたすま 3
聖ヨハネ・パウロⅡ世のふるさとポーランド巡礼の旅
K M
ポーランドはヨーロッパの中心地にありながら、日本人には馴染みの薄い国のよう
だ。書店に並ぶ旅の書にも、ポーランド単独のものはないし、ネットを見ても大した
情報が得られない。現地ガイドに言われるまでは、精々、東欧の一部程度にしか思っ
ていなかったが、ヨーロッパ全体の地図を見て、ポーランドが中心であることが確認
できた。こうした地理的な面からも、東西南北より戦争を仕掛けられ、また、殆ど勝
った事の無い国であった。先の大戦でも、突然、ドイツに占領され、終戦間際には、
「開放」の名の下にソ連の影響を大きく受けざるを得なかった。
当時の共産政権は、熱心なカトリック教徒である国民を教会へ行かさないようにす
るために、祭壇にフルシチョフの写真を掲げようと考えたと言う話さえ耳にした事が
ある。そんな状況の中で生活していた人々の中から、私の知る限り、4人の聖人・福
者を輩出した彼らの信仰の一端を垣間見た旅が出来たことは、大きな感動となった。
次月号とシリーズで、この聖人・福者に纏わる巡礼地を紹介したい。
一人目は、ワレサで有名となった連帯運動の理解者であった福者イエジ・ポピエウ
シュコである。1947年東ポーランドの寒村で生まれ、叙階されて最初に赴任した
のは王の不義を戒めて殉教した聖スタニスラスを記念して建てられたワルシャワの
教会であった。新米司祭に、たまたま、ストライキに入った連帯で、ミサを挙げるよ
う依頼があり、人々と共に生活して共感し、ただ、政治的な意図ではなく、虐げられ
ている人々の為に、ミサを捧げ励ます行動に出た。ある夜、教会への帰路に、秘密警
察によって拉致され、惨殺された。37歳の若さであった。顔は、母親ですら判別が
つかなかったぐらい腫れていたということだ。彼の墓は聖スタニスラス・コストカ教
会の庭にあり、遺体が見つかった川原の石で造った大きなロザリオの形をしていて、
何時も花やロウソクで飾られている。そばの木には
連帯の象徴を思わせる変わった十字架があること
に気付く人は少ないだろう。
きたすま 4
聖書リレー朗読会について
K M
現在のクリスチャンセンター神戸バイブル・ハウスは、2001年の「神戸聖書展」
の開催を協力し合ったカトリック・日本聖公会を含むプロテスタントの諸教派が、聖
書展が成功裏に終わったことを祝って、互いの思いを一つにして聖書リレー朗読会を
開催したことより、2003年に、再興されたと言えます。その後、クリスチャンセ
ンター神戸バイブル・ハウスにおける聖書リレー朗読会は、隔年毎に開催されており、
今年で7回目となります。かつては、徹夜で読み継ぎを行ったこともありますが、朗
読者の負担が大きく、今は徹夜での朗読を中止しています。
たとえ表現の違いがあるとは言え、神の言葉である同じ聖書を、同じキリストを信
じる人々が、言語の違いや国籍の違いを乗り越えて、読み継ぎ、これを聴くことに、
大きな意義があると考えます。キリストは解釈の違いで幾つもに分けられたのではあ
りません。キリストは一人です。ここに、エキュメニカルの原点があると私自身考え
ています。つまり、異なる教会や教派に属する朗読者たちが、聖書の解釈や理解にお
いては互いに異なっても、神の言葉である聖書を読み継ぎ、これを聴くことで、基礎
的な一致を味わい、かつ、教会の一致をもまた具現化することになるのです。
読み方は気にせず、先ず、参加してみてください。2013年に開かれた第6回の
聖書リレー朗読会では、小さな子供たちも一生懸命に読んでいました。
たすま 5
祈りの集いと三角公園
YK
私は 2007 年にプロテスタントからカトリックに改宗しましたが、カトリックに変わる少し
前から神の恵みによってある祈りの集い(当時は明石教会、現在は神戸)に参加するよう
になりました。祈りのテーマは「教会の一致」。カトリック、プロテスタント、正教(ギリシャ正
教やロシア正教等の東方正教会)…とバラバラになってしまった教会の一致のために祈
ろうというもので、あるギリシャ正教徒(ヴァスーラ・リデン) に啓示された神のメッセージ
がもとになっています。その内容は、神が私たち一人一人を愛し、親密で生きた関係をど
れほど望んでおられるか、また、キリスト教徒が互いを敬って一致すべきこと、復活祭の日
取りを同じにすべきこと(カトリックと正教では計算方法の違いから日付が異なるため)、
より深く回心すること、聖母を敬うこと、ロザリオの祈りや十字架の道行きを実践し大切
にすること、ゆるしの秘跡を受けること、聖書をよく読み祈ること等々、信徒としては当
たり前のことがたくさん書いてありますが、生きた神を体験できる書として尊いものです。
私はこの本からカテキズムの本質を教えられました。前教皇のベネディクト 16 世がバチ
カンで信仰教理省の長官をしていたときにこの祈りの集いを推進することに賛同され、
著名なカトリック神学者や司祭なども推薦しています。
さて、そのメッセージの中に、聖母マリアのお言葉として「貧しい人たちのために食事
を与えなさい」というものがあり、先日大阪市西成区の釜ヶ崎(通称“三角公園”)での奉
仕活動に参加してきました。この企画はそもそも鳥取でこの祈りの集いをしている方た
ち(主に東方正教会の信徒)が鳥取からカレーや物品を大阪西成の野外生活をしている
人々のために運び無償で提供したことに始まります。その方たちと共に 7 月 19 日、食事
や物品だけでなく賛美歌やメッセージもお届けする初のイベントを行いました。神の愛を
お伝えし、賛美を歌い、公園に集まった方々約 200 名と共に祈りました。人々はいつも笑
顔で喜んでくださり、マナーもとても良く、教えられることが多々あります。私にできるこ
とは僅かであり、何ができたとも思っていません。ただどのようなことであれ、どんなに
小さい者であれ、神はこう言われます。「あなたのベストを尽くしなさい。あとは私がす
る」。
なお、この祈りの集いやメッセージに興味のある方は Y までご遠慮なく!
きたすま 6
お
に
ぎ
り
作
り
F M
毎月第2火曜日におにぎりを作りだして15年以上になるだろうか?当初は400
個近い数を作っていたので、みんなの心にも余裕がなく、また少しでも多くのお米を
炊こうとして、芯のあるご飯が出来たり、おこげが沢山出来たり、苦労も多かったよ
うな気がするけれど、今私にとっておにぎり作りは井戸端会議?の延長のような要素
が多い。おしゃべりをしながら、それでもだれかの役に立つ仕事が出来ているのです。
おにぎりの形も今は握るのでなく、包む方法が定着している。そして180個ほど作
る。長い間にはいろいろ危機?もあったがその度乗り越えられた。作り手が4人ぐら
いの時もあった。炊飯器のスイッチを入れる人がいなかったり、梅干し探しに奔走し
たり、でも肝が据わったなー。自分たちだけで作っているのではないという安心感が
そんな気持ちやゆとりを作っているのかもしれない。そして今は男性が3、4人加わ
ってくれ、力仕事を引き受けてくれている。でも出来る事ならばこのおにぎり作りを
しなくてもよい世の中になってほしい!
きたすま 7
2015 年8月・典礼奉仕担当者表
(敬称略)
典礼委員会
月日・時・主日
司式者
先唱者
オルガン
聖体奉仕
聖書朗読
共同祈願他
ミサ準備
8・ 2(日)9 時
年間第 18 主日
Fr. 後
藤
NS
TK
HK
(南)
① IR
② Im
8・9(日)9 時
年間第 19 主日
池長大司教
HT
YS
NS
(北)
① IM
② OR
6A 地区
K・Y
(洗) K R
男性の
掃除
K・H
(洗) K R
8・15(土)10 時
Fr. 松
聖母の被昇天
浦
HK
Ys
KT
(南)
① KN
② KS
6A 地区
N・K
(洗) K R
8・16(日)9 時
年間第 20 主日
Fr. 後
藤
IR
Ys
YK
(北)
① ST
② KT
1・4
地区
K・H
(洗) K R
8・23(日)9 時
年間第21主日
Fr. 後
藤
YS
IR
(南)
①子供・担当
② 〃
(子供ミサ
K・Y
(洗) K R
8・30(日)9 時
年間第 22主日
Fr. 高
橋
TK
KT
(北)
(子供ミサ
担当)
IM
① KK
② OM
担当)
1・4
地区
備 考
子供と共
に捧げる
ミサ
N・K
(洗) K R
担当に変更のある場合は、お聖堂入口の掲示表を赤ボールペンでご修正下さい。
評 議 会 よ り
評議会では前評議会からの引き継ぎ事項の
・評議会規約改定
お 知 ら
せ
ヴィンセンシアン・ファミリーデイご案内
日 時:2015 年 9 月 19 日(土)
・キリスト像、マリア像設置
10:00~15:30(9:30 受付開始)
について下記により具体的検討を開始いた
場 所:聖ヴィンセンシオの愛徳姉妹会管
します。
区本部
会
・評議会規約改定検討会
8 月 22 日(土) 10 時~12 時〔第 2 回〕
9 月 19 日(土) 9 時~11 時
・ご像設置準備会
8 月 9 日(日) ミサ後〔第 1 回〕
聖マリアの園幼稚園
費:1500 円(お弁当代諸費を含む)
当日受付でお渡しください
内 容:講演
古巣馨神父様(長崎教区)
アトラクション 木管五重奏
感謝のミサ(聖堂)
等
申し込み:別紙申込用紙にて8月末日締切
*先着170名までとなっています。お早
多くの方の意見を反映させ、より良いもの
にしていきたいと思います。
一人でも多くの方の参加をお待ちしていま
す。
目にお申し込みください。
*詳細は Sr.前田まで
きたすま6