企画展「江戸時代の天文学」

大阪市立科学館研究報告 25, 127 - 130 (2015)
企画展「江戸時代の天文学」実施報告
嘉 数
次 人
*
概 要
平 成 27 年 1月 20 日 から3月 1日 まで、科学 館 4 階展 示場において、企画 展「江 戸時代の天 文学」を
開催 した。また本 展 に関 連 し、解 説 書 としてミニブック「江 戸時 代の天 文 学」を発行 したほか、講演 会も実
施した。
また、本 展 は、大 阪 歴 史 博 物 館 と大 阪 市 立 中 央 図 書 館 との連 携 事 業 とし、相 互 協 力 のもとで、3館 で
関連展示 等 の行 事 を行 い、効 果 の拡 大 を狙った。本稿 では、企 画展の概 要を報告 する。
1.はじめに 
科学館では、平 成 25 年9~10 月に「渋 川 春 海と江
戸 時 代 の天 文 学 」と題 した企 画 展 を実 施 した。これは、
大することとし、その中の話 題の一つとして、高 橋 至 時
をはじめとした 大 阪 の 天 文 学 者 を 紹 介 することになっ
た。
17 世 紀 末 に日 本 初 の国 産 の暦 「貞 享 暦 」を作 成 した
天 文 学 者 渋 川 春 海 (1639 ~ 1715) の 業 績 の 紹 介 を 中
心 として、関 連 す る 近 世 天 文 学 の 概 要 紹 介 を 加 えた
内容の展覧会であった。
今 回は、渋 川 春 海 以 降 、特 に江 戸 時 代 後 期 の天
文 学 の流 れの紹 介 を中 心 に、近 世 天 文 学 をいろいろ
な面から紹介することを意 図 している。
また、大 阪 市 内 にある大 阪 歴 史 博 物 館 と大 阪 市 立
2-2.企画展の趣旨
これらの検 討の結 果 、開 催 案を立 案するにあたって、
以下のような企画展の全体趣旨を作成した。
【趣旨】
私たちを取り巻く宇宙を探求 する天文学は、もっとも
古くからある学問の一つといわれます。日本では 6 世
紀頃から天文学がはじまりましたが、江戸時代に入ると、
中 央 図 書 館 には、近 世 天 文 学 の資 料 が数 多 く所 蔵 さ
オランダ か ら 徐 々に 入 り 始 めた 近 代 的 な 天 文 学 が 浸
れていることが知 られている。そこで、当 館 資 料 と合 わ
透 し 、 人 々の 宇 宙 に 対 する 知 識 や 考 え も 、 急 速 に 変
せ、市内3施設の所 蔵 資 料 を中 心に展 示を展 開し、か
化していきます。特に江戸 時 代後期には、大阪の地で
つ相互に連携をして、関 連 事 業を行うことを試みた。
優 秀 な天 文 学 者 を輩 出 し、最 先 端 の研 究 が行 われ、
以下に、その概 要を紹 介する。
日 本 の 天 文 学 に 大 きな影 響 を 与 えました。そのよう な
近世 大阪の天 文学を知る資料は、大阪歴 史博 物館を
2.企画展の立 案
はじめ、大 阪 市 立 中 央 図書 館、大 阪 市 立 科 学館に受
2-1.開催立案までの準 備
け継がれています。
本企画展の実施 については、平成 26 年 度 に迎える
本 企 画展では、大 阪市 内 の施設が所 蔵するコレクシ
科 学 館 開 館 25 周 年 記 念 行 事の一 環 で開 催すべく、
ョンを中心とした約 35 点の資料を通じて、江戸時代の
平 成 25 年の夏頃から検 討 が始 められた。
人 々はどのような星 座 を見 ていたのか、天 体 の知 識 は
平成 26 年は、江 戸 時 代における大 阪 出 身 の天文学
どの程 度 持 っていたのか、西 洋 天 文 学 をどのように受
者・高橋至時(1764~1804)の生 誕 250 年にあたること
け入 れたのかなど、江 戸 時 代 の天 文 学 の様 子 を紹 介
から、高橋の業績 にスポットを当 てることも検 討 したが、
します。
現存 資料の少なさや知 名 度 、取 り上 げる話 題 の広がり
などを勘 案 した 結 果 、テー マを 近 世 天 文 学 全 般 に 拡
2-3.企 画 展 の特 徴
 *
他施 設で開催されると思われる同テーマの企画との差
企 画 展 を 開 催 する にあたっては、その 見 どころや、
大 阪 市 立 科 学 館 、中 之 島 科 学 研 究 所
嘉数 次人
異 となるアピールポイントの設 定 が必 要 であ る。そこで、
展 示 予 定 の資 料 から以 下 のような4点 の特 徴 をまとめ、
企画展の宣伝に使 用することとした。
①大阪市立科学館所蔵:
(1)宝暦3年 版伊 勢 暦、(3)初学 天 文 指南 、(5)天経 或
問 註 解 、 (7) 遠 眼 鏡 、 (9) 平 天 儀 図 解 、 (13) 象 限 儀 、
(14) 垂 揺 球 儀 、 (21) 天 経 或 問 、 (22) 西 洋 新 法 暦 書 、
【本企画展の特徴】
(25)天 文 学 (フランス語初版)
1.地元大阪に伝 わる資 料を中 心に展 示を構 成
当 館 所 蔵 資 料 に加 え、大 阪 歴 史 博 物 館 、大 阪
②大阪歴史博物館所蔵:
市立 中央 図書 館 が所 蔵 する江 戸 期 の天 文 学 資料
(6)天 球 図 、 (10)烏 刺 奴 斯 諸 数 並 図 、(12)御 預 り測 器
を中 心 にした展 示 構 成 とし、地 元 大 阪 に伝 わる 江
類上 家雛 形、(17)彗星 略考 、(19)彗星 測記、(20)彗 星
戸期の天文学 関 連 貴 重 書 を概 観する。
実測 記、(24)後編 図 解、(27)西洋 人ラランデ暦書 管見 、
(28)星 学 、(29)新法暦 書、(31)壬 戊 改 正 赤 道日 食法、
2.約 270 年前に描かれた、望 遠 鏡による惑 星スケッチ
(32)新 考 交 食 術 図 説 、(37)西 国 筋 街 道 実 測 図
の公開
日 本 における望 遠 鏡 による天 体 観 測 図 の中 で、
③大阪市立中央図書館所 蔵:
現存するものとしては最 も古 いとされる、約 270 年
(11)寛 政 7 年 以 後 凌 犯 高 橋 氏 実 測 記 十 五 楼 、(15)
前の金 星と土 星 のスケッチ、太 陽 黒 点 のスケッチを
東 都 実 測 恒 星 方 中 地 高 度 、(16)彗 星 概 説 、(18)彗 星
公開する。
測 数 三 測 、 (33)暦 算 雑 録 巻 二 十 二 、 (34)寛 政 八 丙
辰 秋 八 月 以 後 日 記 控 、 (35) 御 改 暦 以 後 交 食 実 測 、
3.江戸幕府が 40 年をかけて翻 訳 した西 洋 天 文書と
(36)寛 政 十 年 戊 午 十 月 十 六 日 月 食 伊 能 勘 解 由 実 測
その訳本を一 挙 公 開
江戸幕府の天 文 台 が 1803(享 和 3)年から約 40
年にわたって総 力 を挙 げて行 った、フランス人天 文
④個人蔵:
(2)宣 明 暦 私 記 、(4)天 象 管 闚 鈔 、(8)三 際 図 説 、(23)
学 者ラランドの著 書 『天 文 学 』の翻 訳 事 業 について、
御 製 暦 象 考 成 後 編 、(26)天 文 学 (オランダ語 版 )、(30)
洋書の原本 2 種(フランス語 版 、オランダ語 版)をは
天 保 15 年 版 伊 勢 暦 、(38)天 文 大 成 管 窺 輯 要
じめ、幕府天文 方 が作 成 した 3 種 類の翻 訳本を一
挙公開する。
3-2.企画展の流れ
展 示資 料を決 定した後には、趣 旨に沿った各コーナ
4.大 阪 歴 史 博物 館 、大 阪 市 立 中 央 図 書 館と協力し、
3 館で連携展 示を行う
ーの テーマを 設 定 した 。 具 体 的 に は 、 ① 江 戸 時 代 の
天 文 学 は 何 を 目 的 としていたのか 、② 江 戸 時 代 の 星
本 企 画 展 に合 わせて、大 阪 歴 史 博 物 館 及 び大
座はどのようなものだったのか、③江戸時代にはどんな
阪 市 立 中 央 図 書 館 において、江 戸 時 代 の天 文 学
天 体 観 測 がおこなわれていたのか 、④江 戸 時 代 の 天
の関連展示を行 い、当 館と合 わせた市 立 施 設 3 館
文 学研 究において重 要な役 割を果たした幕 府天 文 方
で連 携 事 業 を行 う。これにより、当 該 分 野 について
の仕 事 はどのようなものか、⑤江 戸 時 代 の天 文 学 と大
市 民 により深 く興 味 を持 っていただく機 会 を設 ける
阪の関係はどのようなものか、という5点を設 定 した。
とともに、3 館協 力 により相 乗 効 果を高める。
【企画展の展開】
3.企画展の計 画
上 記 のよう な企 画 素 案 を まとめた上 で、館 内 での 会
1.江戸時代の天文学の目 指すもの
江戸 期の研究 者が学んだ天 文学とはどのようなもの
議に実施計画を提 案 し、平 成 26 年の初 め頃までには、
であったかを紹介するコーナー。当時の天文学の目的
開催が決められた。
は、①正しい暦をつくること(暦 学)、②国家のための天
決 定 を 受 け、次 に 具 体 的 な展 示 、関 連 イベ ント、図
文 占 いをすること(天 文 )、の二 つであった。つまり、科
録 発 行などの展開を決 定 する具 体 的 作 業に入った。
学 と非 科 学 とが入 り交 じっていたことが特 徴 であること、
3-1.展 示 資 料
そして両者は不可分のものであったことを紹介した。
展示する資料については、館 蔵 品 を軸 に、他 施設や
団 体 、個 人 が所 有 する資 料 を借 用 することとし、以 下
【展示品】(1)宝暦3年版伊 勢暦 、(2)宣 明 暦 私 記 、(3)
諸 学 天 文 指 南 、(38)天文大 成管窺輯要
の 38 点と決定した。なお、資 料 名に付 けたカッコ内の
数字は整理番号 である。
2.江戸時代の星座
江 戸 時 代 の 日 本 で使 われていた 星 座 を 紹 介 したコ
企画展「江戸時代の天文学」実施報告
ーナー。当 時 使 用 されていた星 座 は、中 国 の 星 座 体
【展 示 品 】(21)天 経 或 問 、(22)西 洋 新 法 暦 書 、(23)
系 であった。17 世 紀 末 には、渋 川 春 海 が、中 国 星 座
御 製 暦 象 考 成 後 編 、(24)後 編 図 解 、(25)天 文 学 (フ
に属していない恒 星 で 61 星 座を新たに制 定し、しばら
ランス語 初 版 )、(26)天 文 学 (オランダ語 版 )、 (27)西
くの間普及していた。
洋 人 ラランデ暦 書 管 見 、 (28) 星 学 、(29) 新 法 暦 書 、
また、蘭学者、画 家であった司 馬 江 漢は、18 世 紀 末
(30)天 保 15 年 版 伊 勢 暦
に西 洋 の天 球 図 を模 写 した図 を出 版 し、西 洋 の星 座
絵を紹介しているが、一 般に普 及はしなかった。
【展 示 品 】(4)天 象 管 闚 鈔 、(5)天 経 或 問 註 解 、(6)天
球図
6.江戸時代の天文学と大阪
江 戸 時 代 の天 文 学 に大 きな功 績 を残 した大 阪 の天
文学者を紹介したコーナー。
18 世紀後 半、元 杵築 藩 士のアマチュア天文学 者で
3.江戸時代の天 体 観 測
あった麻 田 剛 立 が大 阪 に移 り、本 格 的 な天 文 学 研 究
江 戸 時 代 に行 われた天 体 観 測 について紹 介 するコ
を開 始 した。彼 の高 弟 であった高 橋 至 時と間 重 富 は、
ーナー。当 時 の天 文 学 では、太 陽 、月 の運 行 や日 月
その優 秀ぶりから、幕 府の寛 政 改 暦 事 業に参 画 した。
食の観測がメインであったが、18 世 紀 頃からは望遠鏡
高 橋 はその後 幕 府 天 文 方 に昇 進 し、幕 末 までの日 本
が使 われるようになり、天 王 星 、星 食 、太 陽 黒 点 や惑
の天文学の発展に大きな役割を果たした。本コーナー
星 の表 面 の観 測 も行 われるなど、対 象 に広 がりが見 ら
では 、高 橋 至 時 と 間 重 富 に スポ ットを 当 てて、資 料 を
れた。また、19 世紀の天 文 台の様 子 や、観 測 機器など
元に業績を紹介した。
について実物やスケッチなどを交えて紹 介 した。
【展示品】(31)壬戊改 正 赤道日 食法、(32)新 考 交
【展 示 品 】(7)遠 眼 鏡 、(8)三 際 図 説 、(9)平 天 儀 図 解 、
食術図 説、(33)暦算雑 録 巻二十 二、(34)寛 政 八 丙
(10) 烏 刺 奴 斯 諸 数 並 図 、 (11) 寛 政 7 年 以 後 凌 犯
辰 秋 八 月 以 後 日 記 控 、(35)御 改 暦 以 後 交 食 実 測 、
高 橋 氏 実 測 記 十 五 楼 、(12)御 預 り 測 器 類 上 家 雛
(36)寛 政 十 年 戊 午 十 月 十 六 日 月 食 伊能勘解 由実
形 、(13)象 限 儀 、(14)垂 揺 球 儀 、(15)東 都 実 測 恒 星
測 、 (37)西 国 筋 街 道 実 測 図
方中地高度
4.江戸時代の彗 星 研 究
江 戸 期の天 文 学 者 に行 われた彗 星 研 究 について紹
介 したコーナー。 夜 空 に時 々現 れる彗 星 は、その形
と動きから、天 変 地 異 や疫 病 などの凶 事 が起 こる前 兆
ではないかと考えられていた。しかし、17 世 紀の終わり
頃 か ら、西 洋 天 文 学 の 知 識 が 入 り 始 め、彗 星 を 科 学
的に考察する動きが出 てくる。特に 19 世 紀 以 降は、彗
星 が太 陽 系 天 体 の一 種 であることが認 識 され、さらに
蘭書の翻訳による研 究も行 なわれたことを紹 介 した。
【展示 品】(16)彗 星 概 説 、(17)彗 星 略 考 、(18)彗 星 測
写真:企画展会場の様子
数 三 測 、(19)彗 星 測 記 、(20)彗 星 実 測 記
5.江戸時代の天 文 学と幕 府 天 文 方
17 世紀末以降 、幕 府に設 置された天 文 学 の専門職
である天文方を紹 介 したコーナー。
天文方は、1684 年 に新 設 されたポストで、貞 享改暦
4.企画展 図録の発行
企画展の開催にあたっては、展示資料の紹介や、展
示テーマについてのより詳 細な解 説を掲 載 した図 録を
として、科 学 館 発 行 のミニブックシリーズとして、『江 戸
を成 功 させた渋 川 春 海 が初 代 天 文 方 に就 任 し、その
時代の天文 学』を作成、発 行した。概要は、A5 サイズ、
後 明 治 維 新 まで続 いた 。本 コーナ ー では 、天 文 方 の
全 28 ページで、主な内容は、展示品の写真付き解説
概 要 とそ の 仕 事 に つ いて、研 究 に 用 いられた 漢 訳 天
に加え、江 戸 時 代の天 文 学 の目 的や、江 戸 時 代の星
文書、ラランデ天 文 書 をはじめとしたオランダ書 に焦 点
座 、幕 府 天 文 方 、江 戸 時 代 の天 文 観 測 などに関 する
を当てながら紹介 した。特に、1803 年から約 40 年 間 に
解説文となっている。
わたって、フランス人 天 文 学 者 ラランドの『天 文 学』オラ
ンダ語 訳 本 の翻 訳 、研 究 を行 った様 子 に重 点 を置 い
た構成とした。
なお、執 筆 は筆 者 が行 い、表 紙 ・裏 表 紙 のデザイン
は当館の永原達哉が手がけた。
嘉数 次人
5.関連行 事
7.来場者 数
企 画 展 開 催 に伴 い、テー マである渋 川 春 海 や江 戸
以 上のような展 示および関 連事 業の企画、準 備を経
時代の天文 学について、より詳 しいことを知 りたい方々
て、企画展は1月 20 日より3月1日まで開催された。期
のために、中 之 島 科 学 研 究 所 との連 携 事 業 の講 演 会
間の展示場入場者数は 41,526 人であったが、企画展
を実施した。概要は以 下の通りである。
単 独のカウントはしていないため、企 画 展を目 的として
講演会:「江 戸 時 代 後 期 の天 文 学」
来館された方々の人数は不明である。
日時:2月 12 日
講師:嘉数次 人 (科 学 館 学 芸 員)
参加者:39 名(事 前 申 し込 み無 し)
8.企画展を実施して
科 学 史をテーマとした企画 展 は、当 館では異 色の部
また、広 報 活動 の一 環 として、企 画 展 実 施 のプレスリ
類 に属 するといえる。しかし、近 年 は渋 川 春 海 を主 人
リースを行 なったほか、開 催 期 間 中 に適 宜 ギャラリート
公とした小 説 『天 地 明察』のヒットと映 画 化により、近 世
ー ク や、ガ イド ボ ラン ティ ア 向 けの レ ク チ ャー も 実 施 し
天文学史が一般に知られるようになった事もあり、興味
た。
を持って来訪された方々もあったようである。
6.連携展 示について
成や、市 内施 設との連携事 業など、地元をアピールす
また 今 回 は 、大 阪 市 の 施 設 の 所 蔵 品 に よる 展 示 構
本 企 画 展において資 料 を借 用 した大 阪 歴 史 博 物 館
る方 針を採ったが、これにより本 市 教 育 委 員 会 の広 報
と大 阪 市 立 中 央 図 書 館 は、前 述 したように、江 戸 期の
で大きく取り上 げられるなど、広 報 的 なメリットが得 られ
天 文 学 に 関 するコレク ションを所 蔵 している。そこで、
た。また NHK 大 阪 放 送 局 のニュースで報道されたことに
本 展 開 催 期 間 中 に、連 携 事 業 として両 館 でも関 連 展
より、通 常と異なる層の来 訪 者があったことは幸いであ
示 またはイベントを 開 催 していただき、大 阪 市 が 所 有
った。
する貴 重なコレクションのアピールを行 えば、効 果的 で
以 上 、一 見 地 味 なテーマを取り上 げた企 画 展 である
はないかと 考 え 、両 館 に 連 携 依 頼 を 行 うこととした 。3
が、出 来 るだけ数 多 くの方 々にその魅 力 をしっていた
館で連携展 示をすれば各 館 の強みをアピールでき、ま
だくために、色 々な切 り口 のアピールポイント探 しをす
た市民が3館を回 遊 すれば近 世 天 文 学 をより深く理解
る必 要を感 じている。さまざまな反 省 点を踏 まえ、今 回
できるなど、連携によるメリットは大きい。
の経験を今後の展示活動に生かしてゆきたい。
連 携については、平 成 26 年6月ころから打 診を行い、
打 ち合 わせや調 整 の結 果 、下 記 の事 業 を行 っていた
謝辞
だけることとなった。
今 回 の 企 画 展 開 催 にあたっては、下 記 の個 人 、団 体
の皆 さまのご協 力 を得 ました。改 めて御 礼 申 し上 げま
①大阪歴史博物 館
テーマ展示「『はかる』の歴 史」展。
期間:1 月 28 日~3月 23 日
②大阪市立中央 図 書 館
・図書展示「江戸 時 代の天 文 学 展」
期間:12 月 19 日 ~2 月 18 日
・Web ギャラリー「江 戸 時 代 の天 文 学 ~間 家 文 書 を
中心に~」
期間:12 月 1 日~1 月 31 日
・ケース展示「間 家 文 書と大 坂の天 文」
期間:12 月 19 日 ~1 月 14 日
3 館 では、そ れぞれの 事 業 を大 阪 市 よりプレ ス 発 表 し
ており、その際には連 携 事 業 であることを伝えている。
また、連携のために、大 阪 歴 史 博 物 館 で3月 13 日に
行 われたギャラリートークに、嘉 数 が講 演 者 の一 人とし
て参加した。また、大 阪 市 立 中 央 図 書 館の web ギャラ
リーにおいて、掲 載 した資 料 全 11 点 中 の 8 点につい
て、解説文を嘉数が執 筆 した。
す。(敬 称 略)
(公 財 )大 阪 市 博 物 館 協 会 、大 阪 市 立 中 央 図 書 館 、
大 阪 歴 史 博 物 館 、大 澤 研 一 、木 土 博 成 、流 田 英
明、野間康三