トランスポーターDIS レギュレーションの観点から特定のトランスポーター分子が、特定の臓器で果たす役割への関心が高い のが現状です。しかし、それは対象トランスポーターのみをみても一面にすぎません。ヒトに発現する400 種類程度の分子を考えれば、ますます全容の理解にはほど遠いのが現状です。 本DISでは、トランスポーターの生物学的な仕組みと役割に関する理解を深めることで、医薬品の作用・ 副作用との関わりについて深く考え、創薬や医薬品開発に生かせる情報交換の場とすることを、ミッショ ンと考えています。 これまでに、基礎と応用という観点で、「薬物間相互作用」に 関する話題をレギュレーションDISと共同で、また「トランス ポーターの基礎研究」についてトランスポーター研究会との 共同でシンポジウムを開催してきました。 【日本薬物動態学会第30回年会(東京)での企画】 2015年会では、日頃の業務や研究実験結果で目にする現象につい てトランスポーターの概念を導入することで説明できるのでは? という事象を取り上げます。さらにその後の展開についても実例 をあげるなど、日頃感じている疑問の解決や思わぬ新規展開の ヒントとしていただけることを期待して企画しました。 初日の午前中です。遅れないようにお越しください。 JSSX2015、トランスポーターDIS企画シンポジウム 11月12日(木)9:30-12:00(Room D) 医薬品開発段階や臨床において観測されたトランスポーターに 起因する予期せぬ現象とその後の展開 1.トランスポーター:薬物作用の理解と臨床への応用 安西 尚彦 (獨協医科大学 医学部薬理学講座) 2 .臨床試験にて新たに見出されたトランスポーターにより説明される尿酸値の変動 地野 之浩 (大正製薬、 安全性・動態研究所 薬物動態研究室) 3 .高濃度のSGLT2選択的阻害剤empagliflozin投与でオスマウス特異的に見られた腎毒性機構の解明 石黒 直樹 (日本ベーリンガーインゲルハイム、 神戸医薬研究所 薬物動態安全性研究部) 4 .軽度の血清クレアチニン値の上昇はトランスポーター介在性薬物間相互作用の指標か? 楠原 洋之 (東京大学大学院薬学系研究科 分子薬物動態学教室) 5 .PETイメージングのProof of Mechanismへの応用 -抗がん剤の組織蓄積性からトランスポーターを 介したイメージングへの展開- 三好 荘介 (アステラス製薬、研究本部 トランスレーショナルサイエンス研究所 バイオイメージング研究室)
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