微生物腐食の解析と修復技術 微生物腐食は海水や淡水などの自然水環境で発生する腐食現象です。 はプロアクティブメンテナンス技術開発の一環として、金属腐食の原因の ひとつである微生物腐食について事例解析を中心に研究を実施しています。 お客様に満足して戴ける技術をご提供いたします。 微生物腐食とは 微生物腐食の特徴 MIC:Microbially Influenced Corrosion 材料の表面に付着・成長した微生物の コロニーの下でのすきま腐食 O2 OH- バイオフイルム M+ O2 e- OH- ●河川水、井水などの淡水でマイルドな腐食環 境でも激しい腐食を起こす ●溶接金属もしくは溶接熱影響部に発生しやす く、機械加工の切削きずに発生する場合もある ●腐食面には、バイオフィルムと呼ばれる微生 物の代謝反応により生成された皮膜が生じ、 こぶと呼ばれる腐食生成物が生じやすい e- 微生物の代謝作用にともなう 生成物によって、腐食が進行する現象 ●入口が小さく内部の広い形態のインク壺状の 食孔が生じやすい オーステナイト系ステンレス鋼に発生した MIC の事例 No 発生 年月 鋼種 発生 部位 環境 (Cl-) 温度 速度 mm/y 腐食形態 微生物 1 '94/12 316 WM 地下水 (12000) 20℃ 48 インク壺型 硫酸塩還元細菌 メタン生成菌 2 '95/11 304 HAZ 井水 (67) 20℃ ̶ インク壺型 こぶ 好気性細菌 3 '95/11 304 HAZ 炭酸水 (67) 5℃ ̶ インク壺型 鉄細菌 鉄酸化細菌 4 '95/11 304 BM 河川水 (11) 30℃ ̶ インク壺型 硫酸塩還元細菌 5 '96/10 304 WM 池水 (21) 20℃ >6.5 インク壺型 こぶ 好気性細菌 6 '00/11 304 WM ̶ インク壺型 こぶ 好気性細菌 池水 20℃ (塩素殺菌) 配管内面(溶接部) 断面ミクロ組織(溶接部) 1mm MICの解析技術 サンプルの分析調査に加え あわせて ○事例水の水質分析 必要に応じて、詳細な検討のために ○事例水による再現実験 ○事例水の全菌数の測定 ○事例水の単離・培養による腐食性菌の同定 などを行い、微生物腐食であることを の対応も可能です。 短期間で判定します。 フィールド 材料 分析 腐食 環境 再現 試験 ラボ 腐食部位調査 外観調査 サンプル切り出し 錆こぶの採取 運転条件調査 pH測定 電位測定 事例水の採取 付着物の採取 放射線透過試験 金属組織観察 腐食生成物の分析 微生物腐食か それ以外の腐食かを特定 水質分析 腐食性イオンの分析 硫化物の測定 微生物分析 全菌数分析 硫酸塩還元菌分析 事例水の採取 付着物の採取 再現試験(事例水および滅菌水) 腐食性確認 単離・培養による菌の同定 腐食性菌特定 期間 3weeks サンプル受領 6months 10μm 腐食部の SEM 像(溶接金属) 事例水から単離・培養した細菌 Bacillus MICの対策 MIC の対策についてはお客さまの要望に応じて提案いたします。 ○ 材質選定と施工方法 ○ 化学的または物理的な環境対策 ○ 殺菌または滅菌方法 お問い合わせ先 株式会社 高田工業所 診断サービス技術部 TEL 093-632-2502
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