2015年9月 No.449

公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
震災特集
東日本大震災・仙台市震災廃棄物搬入場と処理について
第1回「発災直後の対応」
宮城県産業廃棄物協会
仙台支部
できない状況でした。当社は松島にあった重機
等を投入し,幹線道路の啓開活動に入ると共に
数日間の突貫作業で仙台新港までの道路を開き
ました。
」(副支部長・大和工業㈱ 高橋 章)
東日本大震災発災直後のようす
2
0
1
1
年3月1
1
日に発生した東日本大震災は,
関連死を含め死者・行方不明者2万人以上とい
う戦後最悪の大災害となり,仙台市も沿岸部を
中心に壊滅的な被害を受けた。処理を担当した
各社の,発災直後の声は次の通りだ。
「沿岸部の中間処理施設(焼却炉)が津波で
被災したため,医療廃棄物の処理を行政の許可
を得ながら山形の業者にお願いしました。車両
や燃料の手配は苦慮しましたが,自社に軽油や
ガソリンを若干貯留していたのが幸いでした。
全国清掃公社協議会のメンバーからバキューム
車を3台寄付して頂き,業務を継続できたこと
は,心から感謝しております。」
(理事・(業)仙台清掃公社 渡邉浩一)
「2
0
1
1
年3月1
1
日の午後に突然襲った今回の
東日本大震災は,私達の想像を超える未曾有の
大災害でした。仙台在住の者とって,少々の大
地震は過去にも経験がありました。しかし,こ
の震災は揺れが更に激し く,時間も長く感じら
れました。そして北は青森から南は千葉に至る
沿岸部を大津波が襲い,関連死を含めますと2
万名を超える尊い命が奪われました。仙台市も
仙台港や荒浜が壊滅的な被害を受け,かつての
集落は剥き出しのコンクリートの基礎だけを残
し,津波により破壊され,流され,おびただし
い震災廃棄物へと姿を変えてしまいました。当
協会仙台支部の事務局を置く全環衛生事業協同
組合も事務棟と施設を津波が直撃しました。」
(支部長・鈴木工業㈱ 鈴木 昇)
「翌早朝,荒浜の自社施設に行ってみたので
すが,現地は建物が流され,水が溜まり,車両
も全滅というひどい状況でした。倒壊家屋やあ
らゆるものが道路を塞ぎ,警察も消防も身動き
-1
-
「大津波警報が発令されていたので,仙台港
の職員に対し,トラックの荷台に皆で乗り本社
に避難することを指示しました。信号機はとま
り道路が混乱したため,途中トラックから降り
て徒歩で本社に向いました。直後に中学生1
0
名
と遭遇し保護したため,総勢2
0
名以上で約7㎞
を2時間かけて避難しましたが無事全員が本社
に到着することができました。
」
(理事・㈱サイコー 齋藤孝三)
宮城県産業廃棄物協会仙台支部への搬入場運営
業務依頼について
震災後,私たち産業廃棄物処理業者は様々な
混乱と困難の中,仙台市と連携し,発災直後か
ら震災廃棄物の回収・集積業務に乗り出した。
仙台市沿岸部の3つの公営公園の蒲生・荒浜・
井土に震災廃棄物の搬入場を置くことが決ま
り,1
1
年5月には宮城県産業廃棄物協会仙台支
部が搬入場業務の運営に入った。
「宮城県産業廃棄物協会を親会に持つ当支部
は,20
1
5
年3月9日現在で95
社が加盟し,処理
や収集運搬業務の専門性も非常に広く,支部全
体として感染性や有害物質等の特別管理廃棄物
から汚泥,廃液,建設系まで様々な産業廃棄物
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
体的な方策の検討に入りました。震災廃棄物の
量は膨大でしたが,できない業務ではないと考
えていました。ただ,不法投棄業務と何が違う
かというと,集積してきた廃棄物の山は出す側
から好んで捨てられ,運ばれてきたものではな
いということでした。要は被災した思いがあっ
て出てきた廃棄物ですから,そのことだけは自
分達が今まで経験してきた廃棄物よりも大事に
扱ってほしいということだけは,社員と協力業
者の方に強くお願いしました。」
(副支部長・㈱ジャパンクリーン 杉澤養康)
を扱うことが出来ます。発災直後から私達産業
廃棄物処理業界は,自社だけでなく地域の復旧
に努めてきました。震災を恐れたり,落ち込む
暇もなく,初期の頃はまさに不眠不休の毎日で
した。そんな状況の3月20
日過ぎに,仙台市か
ら当支部に震災廃棄物の搬入場の運営・管理業
務の要請がありました。私達は直ちに緊急理事
会を開きました。『社会的意義は非常に大きい
が,果たして最初から最後まで業務を全うでき
るのか』という思いがありました。しかし,理
事会では誰一人疑問や懸念を抱く人がなく,と
にかく全力投球で取り組もうという雰囲気の
中,全会一致で了承されました。
」
(支部長・鈴木工業㈱ 鈴木 昇)
「仙台市から仙台支部への要請を受けて,た
だちに準備に入りました。かつて自社で使って
いた古い処理機や重機を動かせるように修理に
出そうとすると,メーカーはどこも忙し くて対
応できませんでした。富山の知人にメンテナン
スに詳しい人がいましたから,急きょ駆けつけ
てもらい,1カ月以内に何とか2 ,3台が稼働
できるようになりました。当社は人員も水道や
電気工事などあっちこっちに13
0
人ほど取られ
ていました。そのうち3
0
人ぐらいを震災廃棄物
の業務に就けられないかと,私自身で人選に乗
り出しまして,10
人ばかりを集め,後は協力会
社にも手配をお願いして何とか体制を整えまし
た。」
(副支部長・㈱三浦組 大泉 暁)
「当社には青森・岩手県境不法投棄の業務を
経験したメンバーが岩手に3
0
人ほどいましたか
ら,とりあえず彼らにも仙台に来てもらい,具
-2
-
「今回の場合,啓開活動を含めた初動の取り
掛かりで『勇気』と言いますか,思い切りが必
要でした。産廃協仙台支部から初めて搬入場業
務の話を聞いた時,力強く前向きに賛同しまし
たが,一方で当社も荒浜の中間処理施設と車両
置場が津波で壊滅的な被害を受け,残念ながら
従業員も1人亡くしましたから,思い悩む部分
もありました。」
(副支部長・大和工業㈱ 高橋 章)
「仙台方式」による処理の立ち上げについて
ここから実際の震災廃棄物処理業務について
記述する。仙台市は震災廃棄物対策の初動とし
て,震災で発生した家屋内の損壊家財・物品な
ど震災粗大ごみ等市民自己搬入用の仮置き場を
市内各区(青葉,太白,宮城野,若林,泉の計
5区)に置く方針を固めた。まずは住空間の復
旧が先決との判断だ。発災翌日の20
1
1
年3月1
2
日には市内の民間廃棄物処理業者へ,鉄板の調
達・敷設など搬入場内の車路確保と集積場の運
営・管理を要請し,並行して仮置き場となる公
園の遊具や障害物の撤去を行った。業者は翌13
日に現地整備を終え,1
5
日に市民からの受け入
れを開始した。本来なら市民から直に市の処理
施設へ粗大ごみ等を搬入してもらうのが望まし
かったが,震災のダ メージで市内3清掃工場の
うち松森工場が4月末までの稼働停止を余儀な
くされた。当面は電源復旧が比較的円滑に進ん
だ今泉, 岡の2工場で処理を担うため,市民
の利便性も考慮して,仮置き場に一時保管した
廃棄物を清掃工場に搬送する手法を取り入れ
た。仮置き場は必ずしも当初の1カ所に限定せ
ず,満杯になると随時場所を変更していった。
震災粗大ごみの仮置き場は市民による自己搬入
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
また,それら震災廃棄物等の受け入れ・処理体
制の構築についても速やかに検討を開始し,事
業着手のため,4月1日に10
0
億円の予算を確
保した。
仙台市は今回の震災以前の2
0
0
7
年2月に,4
章3
6
項目からなる震災廃棄物等対策実施要領を
策定(2
0
0
9
年3月一部改正)している。当時と
して宮城県沖地震の再来に備え,震災廃棄物の
分別区分・処理体制のほか,震災廃棄物発生量
や仮置き場の必要面積の算定方法も定めてい
た。今回の震災でも要領の考え方を参考にし
て,被害状況を踏まえて震災廃棄物の発生量を
推定し,4月1日に以下の概要で震災廃棄物等
処理方針を決定した。
としたため,搬入できない高齢者世帯等への戸
別収集も5月23
日から実施している。また,3
月2
4
日には自己搬入が困難な浸水地区等の浸水
した濡れた布団,畳など震災ごみの戸別収集も
開始した。さらに,本来は事業者責任で処理す
べき腐敗商品も,津波被災で生活環境保全上の
支障を生じていたため,4月から中小企業等の
所有者を対象に,国庫補助対象の範囲内で緊急
的に市が処理することになった。南蒲生の沿岸
部に立地していたし尿処理施設は津波で全壊し
たが,仮設の処理施設を設けるなど3月28
日に
応急復旧し,簡易処理を開始している。
前述の動きと並行して,津波により漂着した
震災廃棄物の撤去や損壊家屋等の解体・撤去,
-3
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
茨発生量(推計値):震災廃棄物1
3
5
万t
,津波
堆積物1
3
0
万t
。⑵目標:発災から1年以内の撤
去完了,3年以内の処理完了。⑶処理の特徴
(仙台方式)
:①『自己完結型』の処理=震災
廃棄物等の最終処分までの仙台市域内での処理
完結。特に一次・二次仮置き場を一元化し た
『震災廃棄物搬入場』(中間処理場)の整備。
②地元業者への発注=地域の復旧を地域経済の
復興へつなげる。③リサイクルの推進=震災廃
棄物のリサ イクル率50
%以上。④環境への配
慮・安全の確保また,処理方針に則って以下の
項目を軸に処理の実施体制を構築することも決
めている。
●地元業者の実施体制の構築地元業界(建設業
協会,解体工事業協同組合,産業廃棄物協会
等)による施工管理。結果として悪質業者の
排除。
●非常時の業務分担と迅速な意思決定処理方針
を基に企画・調整的な業務は実務に精通した
職員が,管理的な業務は組織がそれぞれ対
応。
●直営体制不足による他都市支援の調整・実施
体制の構築。
●国(環境省現地災害対策本部等)との連携
併せて,壊滅的な被害を受けている隣接他市
町の焼却施設の状況を考慮し,隣接市町からの
生活ごみの受入要請に対応することも盛り込ん
でいる。
具体的な処理体制としては,一次・二次仮置
き場を一元化した『震災廃棄物の搬入場』の整
備については,10
0
万t
以上の廃棄物の保管が必
要となる可能性があり,また,震災廃棄物等の
運搬に伴う渋滞回避など周辺環境の悪化防止,
震災廃棄物の撤去・運搬の効率化を図るため,
被害が甚大な東部沿岸地区3カ所・計10
0
haを
確保し,搬入場を整備することとした。津波被
害は沿岸から3~4㎞の仙台東部自動車道路ま
で達しており,震災廃棄物もその地域に集中的
に散乱していた。5
0
%以上のリサイクル率目標
を設定し,迅速かつ効果的にリサイクル・処理
するため,津波により漂着した震災廃棄物等の
撤去現場で可燃物・不燃物・資源物の分別を実
施するとともに,損壊家屋等の解体・撤去,現
場では1
5
種類の分別を実施することとし,搬入
場ではさらに廃家電をテレビ,エアコン,冷蔵
庫,洗濯機,乾燥機,廃パソコンに分別・保管
するなど細分別することを決めた。また,可燃
物を速やかに安定化等するため,
「仮設焼却炉」
等の仮設処理施設を3カ所の各震災廃棄物搬入
場内に,速やかに設置・処理することとした。
業務を地元業者へ発注するとの処理方針に
沿って,市は散乱した震災廃棄物や損壊家屋等
の分別撤去を(一社)仙台建設業協会と宮城県
解体工事業協同組合に,搬入場の運営・管理を
軸とする廃棄物等の細分別・リサイクル業務を
宮城県産業廃棄物協会仙台支部に要請した。震
災廃棄物の搬入場は,沿岸部の蒲生・荒浜・井
土の3カ所に設置することが決まった。産廃協
仙台支部は,初期から最終段階まで責任を持っ
て業務を遂行できる仕組み作りを慎重に検討
し,各搬入場に幹事会社(蒲生・㈱ジャパンク
リーン,荒浜・鈴木工業㈱,井土・仙台環境開
-4
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
発㈱)を置き,蒲生が3月30
日,井土が4月15
日,荒浜が4月2
2
日に開設し,運営管理業務に
着手した。5月9日には各幹事会社の下,協力
会社各2社(蒲生・㈱宮城衛生環境公社・(業)
仙台清掃公社,荒浜・大和工業㈱・㈱三浦組,
井土・㈱サイコー・㈱ライフ)を置き,各搬入
場3社・計9社に上る業務体制を整えた。
仙台市はあらかじめ策定していた震災廃棄物
等対策実施要領で,2
6カ所の震災廃棄物の仮置
き場(搬入場)を候補地としてリストアップし
ていた。特に内陸の仮置き場は震災被害に遭っ
た家庭内の粗大ご みや家財処理を想定し てい
た。本来なら清掃工場に搬入してもらう廃棄物
だが,清掃工場も発災直後は稼働を停止したた
め,市民の排出の利便性を考えて廃棄物を品目
別に分別・仮置きし,量のまとまりや清掃工場
の復旧を受けて搬入・処理を進める仕組みだっ
た。今回は地震の揺れの規模が極端に大きかっ
たので,造成から処理までのスピードアップが
必要で,公園内の遊具の撤去や鉄板敷きによる
車路の整備を最終処分と中間処理のノウハウを
兼ね備える市内の民間産廃処理業者に委託し
た。
続いて主に津波被害に起因する震災廃棄物・
津波堆積物については,元々の要領に想定がな
かった。膨大な量を集積するには広い置場が必
要で,海水に浸かった木材等が長期保管の間に
自然発火するおそれもあった。仙台市の検討
で,市街地の広がる内陸部に設けるのは不可能
と判断された。主な発生場所の近隣という点で
も沿岸部への設置が合理的だった。なお,最終
-5
-
的な震災廃棄物量は推計13
5
万t
で実績1
3
7
万t
,
別 途,津 波 堆 積 物 が 推 計1
3
0
万t
で 実 績13
5
万t
と,併せて2
7
2
万t
に及んでいる。仙台市の沿岸
部は田畑や松林が広がる平地で,被災前から人
家も比較的少なかった。民有地は賃借時の契約
や返還時の原状回復の問題等が生じがちだが,
最終的に市有地に隣接する国有地を含む公有地
のみで蒲生(海岸公園野球場),荒浜(海岸公
園パークゴルフ場),井土(海岸公園馬術場)
の3カ所を選定することができた。国有地は3
年間無料で貸与してもらった。仙台市は10
0
万t
超 の 震 災 廃 棄 物 の 搬 入 場は 3 カ所 合 わ せ て
1
0
0
haの面積確保が必要と算定していた。蒲生
は市営の運動公園とし て道路や駐車場がアス
ファルト舗装で整備された場所の転用だった
が,荒浜と井土は2箇所合わせて広さが約4
0
ha
しかなく,防災林もなぎ倒されており,樹林の
撤去と併せて整地等の搬入場の土木整備を進め
ることになった。工事を(一社)仙台建設業協
会の会員会社等に発注し,幅12
mに及ぶ場内の
道路整備や,万が一の汚染防止策として,自動
車や危険物等の保管場所について,すべての搬
入場で遮水工も施した。荒浜と井土は市有地と
公有地,蒲生は市有地を活用する形での供用開
始だったが,最終的に蒲生も一部国有地を貸与
してもらった。4月2
2
日までに3搬入場の整備
を終え,廃棄物の本格受け入れが始まった。
引用文献
宮城県産業廃棄物協会 仙台支部 発行
仙台市震災廃棄物 搬入場と処理の記録「絆」
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
健康づくり特集
東北大学東北メディカル・メガバンク機構
地域子ども長期健康調査の概要
菊
谷
昌
浩*
東北大学東北メディカル・メガバンク機構とは
を提供できます。なおこの部分は,医療機関受
東北大学東北 メデ ィカル・メガバン ク機構
診後,別事業として行われます。以上を要約し
は,地域医療に貢献し,さらに次世代医療を築
ますと下記になります。
いて東日本大震災の復興に取り組むことを目的
1.震災が子どもたちの健康に与える影響の実
に設置されました。宮城県の地域医療再建と健
態把握と対策立案
康支援に取り組みながら,健康調査や遺伝情報
2.所見のあるお子さん一人ひとりに適切なこ
の研究を基に一人ひとりの体質に合った医療の
ころの相談や受診勧奨等の実施
実現を目指します。東北メディカル・メガバン
3.(医療機関受診後別事業への橋渡し)診断
ク事業が行う健康調査事業は,地域住民コホー
上必要あるいは難治性疾患で新たな治療法開
ト調査(8万人,うち宮城県民5万人,岩手県
発が必要な場合,保護者の同意のもと遺伝子
民3万人)と三世代コホート調査(7万人)の
解析を含む詳細な検査を実施して,最先端の
二つです。三世代コホート調査と共に,地域子
医学的支援を行うこと。
ども長期健康調査として,小中学生を対象とし
た健康調査事業を実施しています。地域子ども
地域子ども長期健康調査事業で調査する疾患
長期健康調査は,宮城県内の一部の自治体の公
(図1 ,図2)
立小中学校に通う児童・生徒が対象となりま
調査する疾患の選定基準として,1)先行す
す。2
0
1
2
年より3年間で累計1
2
,
6
6
9
人にご協力
る災害事例において増加した疾患,2)地域に
いただいています。
根差した診療経験から今後増加すると懸念され
る疾患,および,3)わが国において社会的要
地域子ども長期健康調査の意義と目的
請の強い疾患を設定しました。これらの基準を
第一に,小児保健施策の立案のための基礎資
もとに,以下を対象疾患とし まし た。アレ ル
料として,地域の子どもたち全体の健康増進に
ギー疾患,感染症(インフルエンザ),PTSR・
役立てます。多くの子どもたちの健康状態を正
広汎性発達障害・ADHDを含む小児精神神経
確に把握することにより,小児保健の的確な施
疾患です。
策立案に資することが出来ると考えられます。
これらの疾患に関して健康アンケートで聴取
第二に,症状でつらい思いをしているにも関
する項目,尺度として,アトピー性皮膚炎およ
わらず,必ずしも医療機関を受診していない,
び気管支喘息に関し てはI
nt
e
r
nat
i
onalSt
udy
あるいは震災によって症状の悪化している子ど
of As
t
hma and Al
l
e
r
gi
e
s i
n Chi
l
dhood
もがいる可能性があります。このような子ども
(I
SAAC)調査票を用います。これは,小児の
を早く見つけて,一人ひとりに適切なこころの
喘息,アトピー性湿疹の有症率,重症度の国際
相談・受診勧奨等を行うことです。
間比較や,さらに生活環境,治療による影響に
第三に,対象者が医療機関受診後に,医学的
ついての調査を目的に,アレルギーに関する多
に必要な治療を行うことです。医学的診断上必
くの疫学調査において標準的に使用されている
要あるいは難治性疾患で新たな治療法開発が必
調査票です。小児精神神経疾患に関し ては,
要な場合,親権者の同意のもと遺伝子解析を含
St
r
e
ngt
hs and Di
f
f
i
c
ul
t
i
e
s Que
s
t
i
onnai
r
e
む詳細な検査を実施して,最先端の医学的支援
(SDQ)を用います。これは子どもの精神的な
適応の状態を調べるための25
項目・3択式の質
*東北大学東北メディカル・メガバンク機構
問紙形式の心理尺度であり,世界中の言語で標
予防医学・疫学部門
準化されて使用されています。Conduc
tPr
obl
e
ms
-6
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
Sc
or
e
(行為問題),Emot
i
onalPr
obl
e
msSc
or
e
年は白石市,名取市,蔵王町,七ヶ宿町,大河
(情緒問題),Hype
r
ac
t
i
vi
t
ySc
or
e
(多動),Pe
e
r
原町,村田町,柴田町,川崎町,および丸森町,
Pr
obl
e
msSc
or
e
(友 人 関 係 問 題),Pr
os
oc
i
al
2
0
1
4
~2
0
1
5
年は気仙沼市,登米市,栗原市,東
Be
havi
orSc
or
e
(向社会性)の5つの下位尺度
松島市,大崎市,七ヶ浜町,大和町,大郷町,
で構成されています。
大衡村,色麻町,加美町,涌谷町,美里町,女
これらの調査票を用いて一定の基準をこえた
川町,および南三陸町で実施しました。このよ
方々には,保護者の希望がある場合にその結果
うに,対象地域を段階的に拡大した理由として
を保護者宛に郵送するとともに,受診勧奨,電
は,目的の2番目にあるように,十分に支援を
話相談,面談などの支援を行いました。
行える体制を維持しつつ調査を行うためです。
初年度の調査を元に,東北大学東北 メデ ィカ
ル・メガバンク機構の心理士,保健師の人員数
地域子ども長期健康調査事業の対象者
(図3 ,図4)
で十分な支援が可能である対象人数を見積もり
対象者は宮城県内の公立小中学校および支援
つつ,調査対象地域を拡大してまいりました。
学校に所属する小学2,4,
6年生および中学
なお,2
0
1
5
年は調査の最終年ですが,本稿を
2年生です。小学1,3,5年生および中学1
執筆中の時点で,記入済み調査票を回収中の
年生に対し ては,翌年,進級後に対象学年に
段階です。20
1
2
~2
0
1
4
年 までの3年間で累計
なってから実施するので基本的に2年間をワン
1
2
,
6
6
9
人にご協力いただいています。
セットとして調査を行います。実施地域は,宮
城県の3
5の市町村のうち,本調査に参加の意向
2
0
1
2
年の調査結果
を表明された2
8の自治体の教育委員会の管轄の
調査を開始の初年度である20
1
2
年は,岩沼
地域で実施しました。具体的には,2
0
1
2
~2
0
1
3
市・亘理町・山元町で実施し,対象エリアの公
年に岩沼市,亘理町および山元町,2
0
1
3
~2
0
1
4
立小学校15
校・中学校1
0
校・支援学校1校の小
-7
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
学2年・4年・6年生および 中学2年生の児
にまとめましたので,お時間がありましたらご
童・生徒3
,
5
0
5
人に,学校を通じて「子どもの健
覧いただけ まし たら と存じ ます。(Mas
ahi
r
o
康に関するアンケート」を配布し,ご家庭に持
Ki
kuya e
t al
.Pr
ot
oc
ol and Re
s
e
ar
c
h
ち帰って保護者の方にご記入いただき,有効回
Pe
r
s
pe
c
t
i
ve
s oft
he ToMMo Chi
l
d He
al
t
h
答数で1
,
2
7
7
人(36
.
4
%)からご返信をいただき
St
udy af
t
e
rt
he 2
0
1
1 Gr
e
at Eas
t Japan
ました。過去1
2
か月に喘鳴や湿疹の症状を持つ
Ear
t
hquake
.The Tohoku Jour
nal of
子どもはそれぞれ,14
6
人と1
9
9
人でした。毎日
Expe
r
i
me
nt
al Me
di
c
i
ne
.Vol
.
2
3
6(2
0
1
5
)p.
の生活に何らかの難しさを感じていて,支援が
-1
3
0
)。
1
2
3
必要と思われる子どもが1
7
4
人いました。2
0
1
1
おわりに
年5月から20
1
2
年4月の間に,インフルエンザ
になった子どもは5
3
2
人,予防接種を受けた子
震災後の学童の健康調査として開始された地
供は1回接種19
5
人,2回接種64
9
人でした。さ
域子ども長期健康調査ですが,20
1
5
年をもって
らに対象者への支援として3
0
9
人の電話相談を
一つの区切りを迎えます。これまでご協力いた
実施いたしました。調査の集計結果は,ご協力
だいた方々にお礼を申し上げるとともに,被災
いただきました県教育委員会,市町村の教育委
地である宮城の子どもたちの健康状態について
員会,公立の小学校,中学校および支援学校に
報告をとりまとめ,広く発信していきたいと考
お知らせしております。本内容については論文
えております。
-8
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
行政等からの報告
平成2
6
年度宮城県食品衛生監視指導計画の実施状況
宮城県環境生活部食と暮らしの安全推進課
允
1.監視指導結果について
茨
通常監視
食肉処理場等監視
と畜場法,食鳥処理の事業の規制及び食鳥検
食品衛生法,食品衛生取締条例等に基づき,
査に関する法律及び食品衛生法に基づき,と畜
食中毒の発生防止や不良食品の排除等食品の安
場及び食鳥処理場の監視指導等を行いました。
全を確保するため,監視を行い違反のあった施
監視施設等
設については改善等の指導を行いました。
施設数
監視回数
また,7月1日から7月31
日までの1か月間
と
を夏期一斉取締り期間,1
2
月1日から12
月2
6
日
畜
場
1
毎月1回*
食 鳥 処 理 場
1
毎週1回
までの期間を年末一斉取締り期間として集中的
な監視指導を行いました。
監視施設等
製造・加工・調理・
販売等を行う施設
区
分
*簡易と畜場については,と畜頭数が少ないため,と
畜ごとに監視を実施。
監視件数
(延べ)
通常監視
3
3
,
7
0
3
一斉監視
(再掲)
6
,
9
4
1
2.食品等の検査結果について
茨
食品検査
食品衛生法に基づき,食中毒の発生防止や不
良食品の排除など食品の安全を確保するため,
芋
重点監視(再掲)
輸入食品を含め県内に流通する食品について,
不良・違反食品の発生や食中毒が多発するお
食品中に残留する農薬をはじめ動物用医薬品,
それのある業種又は広域に流通する食品を製
カビ 毒,遺伝子組換え食品,食品中のアレ ル
造・加工する業種の中から,保健所(支所)が
ギー物質,かきのノロウィルス等について検査
地域性や生産規模等を考慮するなどして,特に
を行いました。
重点的に監視すべき施設を選定し,監視指導を
検査項目
行いました。
監視施設等
施設数
重 点 監 視 施設
4
4
7
監視件数
(延べ)
細
1
,
0
3
8
鰯 かき処理場等監視(再掲)
検
違反検体数
査
1
,
4
9
5
3
理 化 学 検 査
2
,
3
4
4
0
芋
菌
検査検体数
放射性物質検査
食品衛生法,かきの処理に関する取締条例,
平成2
3
年3月の東京電力珂福島第一原子力発
生かきの取扱いに関する指導指針等に基づき,
電所の事故を受け,食品による内部被ばく防止
監視指導を行いました。
のため,厚生労働省では,食品に含まれる放射
監視施設等
かき処理場・かき
袋 詰 加 工 業等
施設数
1
4
5
性物質について暫定規制値を定め,暫定規制値
監視件数
(延べ)
を上回る食品の規制を実施し,より一層の食品
の安全と安心を確保するため,平成2
4
年4月1
3
7
3
日から,新たな基準値が設定されました。
新たな基準値は,国際規格にも準拠したもの
となっています。県では,この基準に合致して
-9
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
<精密検査>
検査
件数
食品区分
飲
料
内
訳
基準値以下件数
基準値
(Bq/kg)
基準値超過件数
県内
県外
ND
水
1
8
5
1
3
1
8
0
1
0
乳
5
4
4
3
1
1
5
4
0
5
0
乳 児 用 食 品
1
8
0
1
8
1
8
0
5
0
計
9
0
4
8
4
2
9
0
0
-
牛
ND:検出限界値未満
<簡易検査(スクリーニング法)
>
食品区分
一 般 食 品
検査
件数
3
1
4
内
県内
2
7
8
訳
基準値以下件数
2
5
~5
0
ND
(Bq/kg)
県外
3
6
3
1
2
基準値
(Bq/kg)
基準値超過件数
2
0
1
0
0
ND:検出限界値未満
いるか確認するため,県内の流通食品などの放
は「48
か月齢超」へ検査対象月齢が見直されま
射性物質検査を行いました。
した。と畜場では,と畜検査員が,解体処理さ
鰯
れる4
8
か月齢超の牛についてスクリーニング検
食肉の検査
と畜場法,食鳥処理の事業の規制及び食鳥検
査を実施するとともに,特定部位(SRM)につ
査に関する法律及び食品衛生法に基づき,安全
いて除去・焼却の確認を行いました。
な食肉を供給するため,枝肉や食鳥肉等につい
検査項目
て残留抗菌性物質,細菌検査(一般細菌数・大
検査検体数
陽性検体数
腸菌群数),腸管出血性大腸菌の検査を行いま
B S E 検
した。
また,牛海綿状脳症(BSE)検査については,
平成1
3
年からすべての牛を対象に実施し,平成
1
7
年には「2
1
か月齢以上」,平成2
5
年4月から
は「3
0
か月齢超」へ,それぞれ検査対象月齢が
査
3
4
9
0
腸 管 出 血 性
大 腸 菌 検 査
1
5
2
1
0
詳し くは,ht
t
p:
//www.
pr
e
f
.
mi
yagi
.
j
p/s
ho
引き上げられました。さらに平成25
年7月から
kuk/を参照願います。
-1
0
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
行政等からの報告
平成2
7
年度仙台市食品衛生監視指導計画及び
平成2
6
年度食品関係営業施設の監視指導結果概要
仙台市健康福祉局保健所生活衛生課
Ⅰ.基本方針と監視指導計画
仙台市では,食品の安全性確保はすべての市
民が健康で豊かな生活を営む上で必要不可欠な
ことから,「消費者の視点に 立 った安全性確
保」,「事業者の自主管理による安全性確保」
,
「関係者による相互理解と協力による安全性確
保」の3つの視点に基づき,食品の安全性確保
に向けた実効性ある施策を総合的かつ計画的に
推進するため,平成1
8
年9月に「仙台市食品の
安全性確保に関する基本方針」を策定し,その
後様々な事件や問題に迅速に対応するため改訂
を行ってきました。
仙台市食品衛生監視指導計画は,基本方針に
基づくアクションプランのひとつに位置づけ,
仙台市食品安全対策協議会における審議,市民
から寄せられた意見,本市の食品を取り巻く状
況の変化を踏まえ,食品の安全を確保するため
の施策として策定しています。
Ⅱ.平成2
7
年度仙台市食品衛生監視指導計画
1.平成2
7
年度重点事業
平成27
年度は,食品の安全性確保を図るた
め,次の5つの事業をより重要な事業と位置づ
け,重点的に実施します。
供しないよう指導し,市民に対しても啓発しま
す。また,平成2
7
年6月1
2
日より,生食用とし
ての販売,提供が禁止となった豚の食肉(内臓
を含む)に加え,従前より禁止されている牛レ
バーや,規格基準が定められている生食用食肉
(牛肉)の取扱いが適正に行われるよう,食品
等事業者に対しさらに指導を徹底します。
○ノロウイルスによる食中毒防止対策の強化
この数年,食中毒原因物質の上位を占めるノ
ロウ イル スによる食中毒の発生を防止するた
め,食品関係施設について効果的な監視指導を
実施します。引き続き,食品等事業者や市民へ
の啓発を行います。
○食品中の放射性物質,残留農薬及び動物用医
薬品への対応
食品中の放射性物質,残留農薬及び動物用医
薬品に対応するため,関連情報の収集に努め,
適切な検査品目及び検査項目を選定しながら検
査を行い,市内を流通する食品の安全性確保を
図ります。また,違反食品が発見されたときに
は迅速な対応をとることができるよう各関係機
関と連携を深めます。
○リスクコミュニケーションの推進
市民,食品等事業者及び行政による情報・意
見の交換を効果的に推進するため,食品関係の
情報を正確でわかりやすく伝える人材の育成に
取り組みます。
また,講演会,市政出前講座,せんだい食の
安全サポーター,せんだい食の安全情報アドバ
イザーの活動などを通じて市民との意見交換を
行い,食品の安全性に関する科学的な理解の普
及に努めます。
○ 仙 台 市 食 品 衛 生 自 主 管 理 評 価 制 度(仙 台
HACCP)の推進
仙 台 市 食 品 衛 生 自 主 管 理 評 価 制 度 とは,
HACCPの手法を用いた自主衛生管理を段階的
に 評価 する制度で す。こ の制
度を推進することにより,食品
等事業者が目標を持って衛生管
理をレベルアップするよう支援
し,市民への広報に努めます。
○食肉等の生食による食中毒防止対策の強化
食肉及びその内臓を生で食べることは,食中
毒のリスクが非常に高いことから,食品等事業
者に対し食肉(内臓を含む)を生食用として提
Ⅲ.平成2
6
年度食品関係営業施設の監視指導結
果
仙台市では,各区保健福祉センター(保健所
-1
1
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
可を要しない施設1
0
,
5
1
0
施設に対して,食品衛
生監視指導計画に基づき,延べ7
7
,
6
0
4
件の監視
指導を実施しました。
特に中央卸売市場や量販店などの流通拠点で
の監視を充実させるとともに,広域に流通する
食品を製造する施設,弁当などを大量に製造す
る施設や学校,病院,老人福祉施設などの給食
施設を重点的に監視指導を行いました。
支所)衛生課,中央卸売市場内の食品監視セン
ター及び食肉衛生検査所に配置された食品衛生
監視員が,食品関係施設に対して立入検査や食
品検査を行っています。
1.食品営業施設などの監視指導
平成2
6
年度は飲食店営業をはじめとする食品
衛生法による営業許可が必要な施設1
8
,
6
5
7
施設
と,学校や病院の給食施設や食品販売店等の許
○施設数及び監視指導件数(平成2
6
年度)
施
設
数
監視指導件数
飲食店,精肉店,菓子製造業など
(営業許可が必要な施設)
1
8
,
6
5
7
3
4
,
9
2
4
学校給食,青果店など
(営業許可が不要の施設)
1
0
,
5
1
0
4
2
,
6
8
0
2
9
,
1
6
7
7
7
,
6
0
4
計
○ランク別の監視指導回数(平成2
6
年度 再掲)
ラ
ン
ク
立入回数
対象施設数
延べ監視回数
A
食品工場・デパート・スーパー
食中毒発生原因施設
年4回以上
6
1
6
B
違反,不良食品発生施設
年3回以上
5
1
1
C
苦情発生施設
年2回以上
1
0
4
1
9
2
D
病院や学校などの給食施設
年1回以上
4
3
6
4
7
4
E
上記以外の施設
許可更新時
2
9
,
6
1
7
7
7
,
6
0
4
計
3
,
5
3
0
品についても検査を行っています。主な検査項
2.食品検査状況
目は,食中毒原因菌,ノロウイルス,残留農薬,
市内で製造されている食品や中央卸売市場で
食品添加物などです。
取扱われている食品,市内で販売されている食
品について,食品衛生監視指導計画に基づき,
食品衛生法に違反し た検体は4件ありまし
3
,
1
9
7
検体の検査を行いまし た。違反の状況や
た。これらの検体はすべて,加工所や生産者の
食中毒の発生状況などを考慮して検査項目を決
所在地が仙台市以外であったため,管轄する自
め,国内で製造された食品ばかりでなく輸入食
治体に通報し,改善措置を依頼しました。
-1
2
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
○食品検査状況(平成2
6
年度)
食品の種類
主な項目
検体数
刺身,生かき,貝
細菌,ウイルス,
貝毒
冷凍食品
細菌,残留農薬
魚介類の加工品
(かまぼこ,すじこなど)
違反数
1
,
1
3
4
3
3
9
0
細菌,食品添加物
1
5
9
0
肉,卵とその加工品
(ハム,ソーセージなど)
細菌,食品添加物
2
0
5
0
乳
細菌,成分規格
1
6
0
乳製品,乳類加工品
(チーズなど)
細菌,食品添加物
1
9
0
アイスクリーム,氷菓
細菌,成分規格
3
0
穀物とその加工品
(麺など)
細菌,食品添加物
3
3
0
野菜,果物,豆とその加工品
(漬物,豆腐,みそなど)
残留農薬,食品添
加物
6
3
1
1
菓子
細菌,食品添加物
1
7
8
0
清涼飲料水
細菌,食品添加物
1
9
0
酒精飲料(果実酒)
食品添加物
2
0
缶詰,瓶詰
食品添加物
3
0
氷
細菌
2
0
弁当・そうざいなど
細菌,食品添加物
7
5
4
0
3
,
1
9
7
4
合
計
違
反
内
容
生食用生かき 規格違反
3
残留農薬
1
基準違反
違反率
0
.
1
3
%
○違反内容等(平成2
6
年度)
違 反 食 品
違
反
内
容
輸入・国産の別
生食用生かき
(3検体)
大腸菌の数が基準を超過
国産
(市外)
みず菜(京菜)
(1検体)
残留農薬基準違反
(クレソキシムメチル)
国産
-1
3
-
措
置
加工者,出荷者を担当する保
健所へ通報しました。
通報を受けた保健所は違反食
品の回収を命じ るなど 改善指
導を行いました。
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
行政等からの報告
-1
4
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
感染症情報
宮城県感染症発生動向調査情報
(平成2
7
年8月3日~平成2
7
年8月3
0
日,第3
2
週~第3
5
週)
宮城県結核・感染症情報センター*
宮城県結核・感染症情報センターでは,「感染症法」に基づき,県内の医療機関の協力を得て,感
染症の患者発生報告と病原体の検出報告を行っています。ここでは月間の動向を提供します。
1.全数届出対象疾患届出状況
一類感染症
疾患名
期間・地域
8月3日~8月3
0
日
2015年累計
宮城県 仙台市 県全域
県全域
届 出 な し
二類感染症
疾患名
結核
期間・地域
8月3日~8月3
0
日
2015年累計
宮城県 仙台市 県全域
県全域
1
0
1
9
2
9
2
1
2
三類感染症
0
日
2015年累計
期間・地域 8月3日~8月3
疾患名
宮城県 仙台市 県全域
県全域
コレラ
1
細菌性赤痢
1
腸管出血性大腸菌感染症
1
5
4
1
9
5
3
四類感染症
期間・地域
疾患名
E型肝炎
A型肝炎
つつが虫病
デング熱
レジオネラ症
8月3日~8月3
0
日
2015年累計
宮城県 仙台市 県全域
県全域
2
1
1
1
2
1
3
2
5
1
7
五類感染症
期間・地域
疾患名
アメーバ赤痢
ウイルス性肝炎
カルバペネム耐性腸内細菌感染症
クロイツフェルト・ヤコブ病
劇症型溶血性レンサ球菌感染症
後天性免疫不全症候群
ジアルジア症
梅毒
風しん
侵襲性インフルエンザ菌感染症
侵襲性肺炎球菌感染症
水痘(入院例)
8月3日~8月3
0
日
2015年累計
宮城県 仙台市 県全域
県全域
6
6
1
8
3
2
1
3
1
1
2
1
7
1
1
1
2
1
4
1
4
3
7
1
1
5
*累計は登録取り消し・追加等により集計の変更あり
2.定点把握疾患報告状況
【咽頭結膜熱】
第3
2
~第3
3
週に石巻管内で流行が継続しま
した。
【手足口病】
気仙沼管内を除く全ての管内で流行が継続
し,気仙沼管内でも第35
週に警報基準値を超
*宮城県保健環境センター微生物部
HP:ht
t
p:
//www.
pref
.
mi
yagi
.
j
p/soshi
ki
/hokans//kansencent
er.
ht
ml
-1
5
-
えました。例年の同時期と比較してかなり多
くなっています。
【ヘルパンギーナ】
仙南,登米,栗原管内で流行が継続しまし
た。患者数は減少傾向にありますが注意が必
要です。
【伝染性紅斑】
栗原管内で第3
5
週に警報基準値を超えまし
た。
3.病原体検出状況(保健環境センター検出分)
病
原
インフルエンザ
ウイルス
ノロウイルス
体
月検出件数*
A(H1)型
AH1pdm
A(H3)型
B型
GⅠ群
GⅡ群
3
GⅠ群及びGⅡ群
ロタウイルス
サポウイルス
アデ ノウイルス
ヒトパレコウイルス
アストロウイルス
ヒトバルボウイルス
コクサッキーウイルス
エンテロウイルス
ライノウイルス
O1
5
7
腸管出血性
O2
6
大腸菌
その他
腸管病原性大腸菌
腸管凝集付着性大腸菌
他の下痢原性大腸菌
サルモネラ
カンピロバクター ジェジュニ
黄色ブド ウ球菌(毒素産生性)
エルシニア エンテロコリチカ
A群溶血性レンサ球菌
1
1
5
4
5
1
2
2
1
2
0
1
5
年累計
0
0
6
9
1
0
3
5
1
3
5
2
2
4
1
2
2
9
5
2
5
5
1
3
3
3
1
3
6
1
5
*8月3日~8月3
0
日の検出日で集計
4.トピック
手足口病は口腔粘膜および手や足などに現れ
る水泡性の発疹を主症状とした急性ウイルス感
染症です。全国的に患者数の増加がみられ,第
3
5
週には県内全ての保健所管内において,1定
点医療機関当たりの患者報告数が警報基準値を
超えました。患者数の多い状態は継続していま
すので引き続き注意が必要です。
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
感染症情報
仙台市感染症発生動向調査情報
<平成2
7
年8月3日~平成2
7
年8月3
0
日>
仙台市衛生研究所微生物課
集計(感染症法*に基づく全数報告件数)
疾患名
第3
2
~3
5
週
合計
第3
2
週
第3
3
週
第3
4
週
第3
5
週
結核
4
2
4
9
1
9
腸管出血性大腸菌感染症
2
0
2
0
4
A型肝炎
0
0
0
1
1
レジオネラ症
1
1
0
0
2
アメーバ赤痢
0
3
1
2
6
カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症
0
1
0
0
1
水痘(入院例に限る)
0
1
0
0
1
梅毒
0
0
0
1
1
風しん
0
0
0
0
0
麻しん
0
0
0
0
0
・腸管出血性大腸菌感染症の
報告あり。
0
3VT1
:1例
O-1
O-1
5
7VT型不明:1例
:1例
O-群不明 VT1
O-群不明 VT2
:1例
・カルバペネム耐性腸内細菌
科細菌感染症の報告あり。
E.
ae
r
oge
ne
s:1例
・水痘(入院例に限る):臨
床診断例,ワクチン接種歴
不明
*感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
集計(患者数*)
週報定点把握対象
感染症名
第3
2
~3
5
週
合計
第3
2
週
第3
3
週
第3
4
週
第3
5
週
9
7
1
7
2
4
5
7
咽頭結膜熱
1
0
3
4
4
2
1
A群溶血性レンサ球菌
咽頭炎
1
5
1
3
2
4
2
1
7
3
感染性胃腸炎(小児科)
6
2
3
6
3
9
6
1
1
9
8
8
6
7
2
1
4
2
3
9
3
1
8
6
2
6
5
2
4
5
1
,
0
8
9
3
1
3
5
1
2
3
0
1
4
9
1
9
7
2
0
0
0
0
0
ヘルパンギーナ
9
8
3
7
5
8
4
0
2
3
3
流行性耳下腺炎
2
6
2
6
1
6
RSウイルス感染症
水痘
手足口病
伝染性紅斑
突発性発しん
百日咳
インフルエンザ
0
0
0
0
0
急性出血性結膜炎
0
0
0
0
0
流行性角結膜炎
3
1
0
2
6
感染性胃腸炎
(ロタウイルス)
0
0
0
0
0
クラミジア肺炎
(オウム病を除く)
0
0
0
0
0
細菌性髄膜炎
0
0
0
0
0
マイコプラズマ肺炎
1
1
2
1
5
無菌性髄膜炎
0
0
0
0
0
マイコプラズマ肺炎
(小児科)
2
1
1
3
7
川崎病
2
1
0
2
5
不明発しん症
4
7
9
1
3
3
3
*感染症発生動向調査における患者定点医療機関から報告された患者数
-1
6
-
コメント
[RSウイルス感染症]
増加傾向。
第3
4
~3
5
週は例年同時期と
比較してやや多い。
[A群溶血性レンサ球菌
咽頭炎]
第3
4
週は例年同時期と比較
してかなり多く,第35
週は
やや多い。
[手足口病]
第3
1
週をピークに減少傾向
にあるが,第2
7
週から9週
連続で警報レベルを継続。
第3
2
,3
4
週は例年同時期と
比 較し て か な り 多 く,第
3
3
,3
5
週はやや多い。
過去1
0
年間で最大の流行と
なっている。
[突発性発しん]
第3
2
週は例年同時期と比較
してかなり多い。
[ヘルパンギーナ]
第3
0
週をピークに減少傾向。
[不明発しん症]
第3
5
週は例年同時期と比較
してやや多い。
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
仙台市内病院病原体検出情報
感染症情報
7
年8月3日~8月3
0
日>
<平成2
独立行政法人国立病院機構仙台医療センター
臨床研究部ウイルスセンター
ウイルス分離状況
2
0
1
5
年
第3
2
週(最終)
第3
3
週(中間)
第3
4
週(中間)
第3
5
週(中間)
8月3日~8月9日 8月1
0
日~8月1
6
日 8月1
7
日~8月2
3
日 8月2
4
日~8月3
0
日
インフルエンザウイルスA(H1)型
0
0
0
0
A(H3)型
0
0
0
0
B型
0
0
0
0
C型
0
0
0
0
解析中
0
0
0
0
RSウイルス
0
1
1
4(2
)
ムンプスウイルス
0
0
0
0
麻疹ウイルス
0
0
0
0
アデ ノウイルス
1
2(1
)
4(3
)
0
エンテロウイルス
1
0
0
0
ライノウイルス
0
0
0
0
単純ヘルペスウイルス
0
0
0
0
サイト メガロウイルス
0
0
0
1
パラインフルエンザウイルス 1型
1
0
0
0
2型
0
0
0
0
3型
0
2(1
)
1
0
4型
2
0
0
0
解析中
0
0
1
0
3
0
0
0
0
0
0
0
8
/3
0
5
/1
6
7
/4
6
5
/2
9
第3
2
週
第3
3
週
第3
4
週
第3
5
週
ヒト メタニューモウイルス
未
同
定
分離総数/検体総数
抗原検出状況
2
0
1
5
年
8月3日~8月9日 8月1
0
日~8月1
6
日 8月1
7
日~8月2
3
日 8月2
4
日~8月3
0
日
インフルエンザウイルス
0
0
0
0
A型
-
-
-
-
B型
-
-
-
-
RSウイルス
0
1
1
2
ノロウイルス
0
0
0
0
ロタウイルス
0
0
0
0
アデ ノウイルス(便中)
0
0
1
1
アデ ノウイルス(呼吸器)
0
1
2
0
アデ ノウイルス(眼科)
0
0
0
0
※溶連菌
0
0
0
0
水痘帯状疱疹
0
0
0
0
単純ヘルペス
0
0
0
0
0
/3
5
2
/3
1
4
/4
9
3
/3
5
陽性数/検体総数
*なお,これらの成績は主に以下の医療機関から定期的に送られてくる検体を解析したものです。
永井小児科医院,庄司内科小児科医院,仙台医療センター
-1
7
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
保健所からの便り
平成2
7
年度
第5回
保健福祉事務所長等会議 保健・医療専門部会
平成2
7
年8月7日(金)
報告事項
今回は,以上について話し合いました。
①
保健所運営協議会について
国の方針に基づいて本県でも安定ヨウ素剤の
②
第7
2
回全国保健所長会総会及び第61
回全国
事前配布の準備が始まります。公衆衛生の専門
公衆衛生学会出席者について
③
家として県民の皆さんの不安を少しでも解消す
平成2
7
年度感染症危機管理研修会の派遣に
べく取り組んでいくこととなります。
ついて
④
ようやく,暑さの峠は過ぎ ましたが体調に注
安定ヨウ素剤の事前配布について
意し十分な休養をとって下さい。
(文責:塩釜保健所長
髙橋 達也)
鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫鴫
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
保健所からの便り
仙台市保健所・保健所支所からの「保健所便り」
太白区管内食育推進連携事業
管内大学との連携により視覚に訴える媒体(ロ
「Mor
ni
ngVe
ge
t
abl
e
~朝食に野菜を~」の取
ゴマーク,ポスター)を作成し,様々な場面で
り組み
広く活用しています。
仙台市では,20
~3
0
歳代の朝食欠食が多い,
児童・生徒の朝食内容に偏りがあるなど,食の
大切さに関心が薄く,健康的な食生活が習慣化
されていない現状があります。また,食育を効
果的に進めるためには,食育に取り組む関係機
関が情報や課題を共有し,連携して食育を推進
することが大切です。
そこで,太白区保健福祉センターでは,若い
世代や子育て世代をターゲットとし,朝食への
関心を高め,「朝食を毎日食べる」「朝食の内容
を充実する」ことで,朝食を食べ,朝に副菜を
摂取する習慣に改善することを目指して,平成
2
3
年度より関係機関とともに食育推進連携事業
を実施してきました。
1.標語の決定
「Mor
ni
ngVe
ge
t
abl
e
~ 朝 食 に 野 菜 を ~」
(以下「モーベジ!」)を食育推進の標語とし,
-1
8
-
「モーベジレシピコンテスト 」
グランプリ決定周知ポスター
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
2.食育推進連携施設(以下「推進施設」)の
3.啓発イベント ・食育講座の開催
募集
管内大学や商業施設の協力のもと,平成24
年
太白区内の保育所(園)
・幼稚園・小学校等
度に市民参加型のモーベシレシピコンテストを
に働きかけ,共に食育に取り組む「推進施設」
開催しました。多数の応募作品の中から出展を
を募り,現在3
7
施設が登録しています。この推
1
2
品に絞り,管内大学や商業施設において一般
進施設との交流会を定期的に開催し,食に関す
投票を行い,2作品がグランブリに選ばれまし
る課題共有とロゴマークの活用や食育啓発方法
た。これら出展作1
2
品を基に,当センターの栄
等の情報交換を行い,各施設と一緒に食育を推
養士が組み合わせメニューや前日に準備できる
進しています。また,平成26
年度からは,推進
ことなど活用時に調理の参考になるコメントを
施設に加え,管内の幼稚園・大学に食育情報紙
加え,モーベジレシピ集にまとめ,推進施設や
「モーベジ!通信α」を定期的に発行するとと
管内児童館,食育月間や講座等の様々な事業で
もにアンケートを依頼し,その結果を情報紙の
配布を行いました。また,このレシピを活用し
内容に反映するようにしています。
た食育講座は,推進施設や児童館,幼稚園・学
校及びその保護者の会などで平成25
年度から引
き続き開催しており,朝食に関するモーベジ講
話と調理実演や試食を行っています。講座を体
験することで食への関心が高まり,簡単・手軽
に美味しい朝食が作れることが分かったとの感
想も寄せられました。その他にも, 4~1
2
月の
第2・4日曜日に開催されるたいはく朝市の出
店者の協力により,
「季節の野菜レシピ」を朝市
来場者に配布し,「モーベジ!」を広めていま
す。
今後も,推進施設や大学,地域の商業施設・
朝市等との連携を進め,さらに「モーベジ!」
食育講座(しげる幼稚園PTA)
の活用と啓発を推進していきたいと考えていま
す。
-1
9
-
(仙台市太白区保健福祉センター)
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
平成2
6
年度研究助成報告
環境中におけるレジオネラ属菌分布状況調査
山
【はじめに】
レジオネラ症は,レジオネラ属菌が原因で起
こる感染症である。レジオネラ属菌は,河川,
池,沼,土壌など自然界に広く生息しており,
レジオネラ属菌を含むエアロゾルや塵埃などを
吸入することにより感染し,発症する。レジオ
gi
one
l
l
a
ネラ症患者から 分離 され るのは,Le
pne
umophi
l
a血清群1(SG1)が大半を占めて
いる。
2
0
1
1
年~2
0
1
3
年に宮城県においてレジオネラ
症とし て届出 の あ った 患者は10
9
名で あ り,
2
0
1
1
年が16
名,2
0
1
2
年が27
名,2
0
1
3
年が66
名と
年々増加している。この1
0
9
名のうち,届出時
に 感 染 源 が 判 明し て い た の は4
4
%(水 系 が
3
8
%,塵埃が6%)で,残りの56
%は感染源が
不明であった。
国立感染症研究所および地方衛生研究所を主
体とするレジオネラ・レファレンスセンターで
実 施 し たL.
pne
umophi
l
aSG1臨 床 分 離 株 の
s
e
que
nc
e
bas
e
dt
ypi
ng
(SBT)法による遺伝子
型別の結果では,感染源不明の臨床分離株の多
くがSグループ(土壌分離株が多い)に属して
いたと報告があり1),自然環境中にも感染源が
存在する可能性は高いと考えられる。そこで本
研究では,自然環境中でエアロゾルの発生源と
なり得る水たまりに着目し,レジオネラ属菌の
分布状況を調査したので報告する。
【対象および方法】
1.採水地点
調査期間は20
1
4
年7月~10
月。調査対象は名
取市,岩沼市,富谷町,利府町など7市8町の
県内2
9カ所のアスファルト 道路の水たまりと
し,雨天の当日または翌日に検体を採取した。
採水地点を図1に示した。
2.検体の前処理
検体はフィルターろ過による濃縮や滅菌精製
*宮城県保健環境センター微生物部
図1
口
友
美*
採水地点
水による希釈の操作を行い濃縮試料,非濃縮試
料および希釈試料を作製した。
さらに,分離培養の前処理として濃縮,非濃
縮,希釈試料それぞれについて酸処理(0.
2
M
KCl
-HCl
,pH2
.
2
にて20
分)または熱処理(5
0
℃2
0
分)を行った。
3.LAMP法による遺伝子検出
濃縮,非濃縮および希釈試料の一部を分取し
て アル カリ 熱 抽 出 法 に よ りDNAを 抽 出し,
LAMP法の測定キットであるLoopamp
レジ オ
ネラ検出試薬キット E (栄研化学)を用いてレ
ジオネラ属菌遺伝子の検出を行った。
4.レジオネラ属菌の分離培養
酸処理または熱処理を行った試料をMWY寒
天培地およびGVPC寒天培地へ塗抹し,3
5
℃で
1
0
日間培養した。
分離されたレジオネラ属菌はLEGプライマー
およびLmi
pプラ イマーを用いてPCR法を実施
2)
し ,レジオネラ属菌および L.
pne
umophi
l
aの
同定を行った。また,レジオネラ免疫血清(デ
ンカ生研)およびレジオネララテックステスト
-2
0
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
(OXOI
D)を用いて血清型別を実施した。
表2
検体No
5.分離菌株の遺伝子解析
L.
pne
umophi
l
aSG1と同定された株につい
ては,パルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)
iⅠ(20U/s
ampl
e
)を 用 い
法 を 実 施し た。Sf
て5
0
℃ で4時間の制限酵素処理を行い,パル
スタ イム5秒から50秒,電圧6V/c
mで1
9時
間 泳 動 し た。PFGEパ タ ー ン の 解 析 に は
Fi
nge
r
pr
i
nt
i
ngⅡ(BI
O-RAD)を用いた。
C8
【結果】
1.分離培養法およびLAMP法の結果
分離培養法とLAMP法の結果を表1に示し
た。
表1
分離培養法(濃縮倍率別)の結果
濃
縮
倍
率
1
0
×濃縮
非濃縮
×1
0
希釈
-
3
,
0
0
0
2
0
,
0
0
0
C9
6
,
0
0
0
C1
0
2
,
0
0
0
-*2
C1
1
2
,
0
0
0
*2
5
,
0
0
0
C1
6
-
1
,
0
0
0
C1
9
-
2
,
0
0
0
C2
0
-
1
,
0
0
0
-*2
C2
2
-
1
,
0
0
0
-*2
C2
5
-*1
2
,
0
0
0
-
C2
6
1
0
0
C2
7
-*1
C3
2
2
0
0
-
3
,
0
0
0
3
0
,
0
0
0
-
-
*1
:5
×濃縮
*2
:×5
希釈
分離培養法とLAMP法の結果
LAMP法
表3
培養法(c
f
u/1
0
0
mL)
検出せず
陰性
陽性
1
3
4
1
0
0
~1
,
0
0
0
未満
0
2
1
,
0
0
0
~1
0
,
0
0
0
未満
3
5
1
0
,
0
0
0
以上
0
2
検体No
レジオネラ属菌が分離されたのは2
9
検体中1
2
検体,LAMP法によりレジオネラ属菌遺伝子が
検出されたのは1
3
検体,菌分離または遺伝子の
いずれかが陽性だったのは1
6
検体であった。
分離培養法が陽性でLAMP法が陰性だった
のは3検体で,すべて菌数が1,
0
0
0
~1
0
,
0
0
0
未満
の検体であった。反対に,分離培養法陰性で
LAMP法が陽性だったのは4検体であった。
分離培養法で陽性となった12
検体について,
濃縮倍率別の結果を表2に示した。非濃縮試料
で陽性だったのは1
0
検体で,そのうち7検体は
濃縮試料も培養を実施したがすべて陰性であっ
た。非濃縮試料で陰性だった2検体は濃縮試料
では陽性であった。
LAMP法で陽性となった1
3
検体について,濃
縮倍率別の結果を表3に示した。濃縮試料で陰
性であっても,非濃縮試料では陽性であった検
体が7検体,非濃縮試料が陰性で,希釈試料で
陽性であった検体(濃縮は実施せず)が1検体
確認された。
LAMP法(濃縮倍率別)の結果
濃
1
0
×濃縮
縮
倍
非濃縮
率
×1
0
希釈
C3
-*1
+
C8
-
+
C1
0
-*2
+
-
C1
1
-*2
+
-
C1
2
-*2
+
-
C1
5
+
-
C1
7
+
-
C2
0
-
+
C2
2
-
+
C2
5
C2
6
+
+
C2
7
C3
2
-
-
+
-
+
-
*1
:1
0
0
×濃縮
*2
:2
0
×濃縮
2.分離されたレジオネラ属菌の菌種および血
清型
1
2
検体から分離されたレジオネラ属菌の菌種
および血清型を表4に示した。分離されたレジ
オネラ属菌は全部で26
株であり,そのうち21
株
がL.
pne
umophi
l
a,
5株が L.
pne
umophi
l
a以外
のレジオネラ属菌であった。
また,L.
pne
umophi
l
aの血清型別では,SG1,
5,6,8,9,1
0
,1
4など様々な型が検出された
が,SG8が最も多く7株,次いでSG1が5株,
SG6が3株であった。
-2
1
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
表4
分離された菌種および血清型
菌
検出数
種
L.
pne
umophi
l
a
SG1
5
SG5
1
SG6
3
SG8
7
SG9
1
SG1
0
1
SG1
4
2
SGUT
1
その他のレジオネラ属菌
計
5
2
6
3.採水地点別の結果
採水地点別の結果を図2に示し た。分離培
養・LAMP法ともに陰性の地点は6市4町の1
3
地点, LAMP法による遺伝子のみを検出した
地点が2市1町の4地点,分離培養法でレジオ
ネラ属菌を検出した地点が2市4町の7地点,
pne
umophi
l
aSG1を検出した地
分離培養でL.
点が1市4町の5地点であった。
レジオネラ属菌を検出しなかった地点,レジ
オネラ属菌を 検出し た地点,L.
pne
umophi
l
a
SG1を検出した地点はそれぞれ,様々な市町
に分布しており,明らかな偏りは見られなかっ
た。
4.PFGE法による遺伝子解析
L.
pne
umophi
l
aSG1と同定された5株につ
いてはPFGE法を実施した。この菌株と合わせ
図3
図2
採水地点別の結果
て,平成2
6
年度に実施した旅館および公衆浴場
pne
umophi
l
aSG1
浴槽水検査で検出されたL.
(1
7
株)についてもPFGE法を実施した。解析
結果を図3に示した。
実線で囲んだ株が今回の調査で分離された水
たまり由来株,それ以外の株が浴槽水由来株で
ある。浴槽水由来株の中には点線で囲んだ株の
ように類似度が9
6
%と高い株が見られた。しか
し,水たまり由来の5株の類似度はそれぞれ32
~7
2
%と低く,浴槽水由来株と類似度の高い水
たまり由来株も見られなかった。
PFGE法による遺伝子解析
-2
2
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
【考察】
レジオネラ症は浴槽水が重要な感染源である
といわれており,宮城県では旅館や公衆浴場に
おけるレジオネラ防止対策が条例に基づき行わ
れている。しかし,レジオネラ症として届出の
あった事例の感染源を調査したところ,半数以
上の事例で感染源の特定ができていないという
のが現状であった。
今回の調査では,水た まり29
検体中1
6
検体
(5
5
.
2
%)でレジオネラ属菌が分離または遺伝
子が検出された。一部の検体では,分離培養法
とLAMP法の結果が異なっていたが,それぞれ
の検査の特性が影響し ているものと考えられ
た。すなわち,分離培養法ではレジオネラ属菌
の発育を妨げるような雑菌の影響,LAMP法で
は検体中に含まれるPCR阻害物質の影響によ
る偽陰性や死菌のDNAによる偽陽性反応など
が考えられる。このような結果の乖離について
は,今後も検討が必要である。
また,同一の検体であっても検体の濃縮倍率
により結果に差が生じ,濃縮試料より非濃縮試
料のほうが検出率がよいという検体が多くみら
れ,分離培養法,LAMP法ともに同様の傾向を
示した。これについても,分離培養法とLAMP
法の結果が乖離したことと原因はほぼ同じであ
ると考えられたが,今回の結果から同一検体か
ら様々な濃縮倍率の試料を作製して検査を行う
ことにより,偽陰性となる検体を最小限にでき
ることが示唆された。
分離されたレジオネラ属菌の血清型別では,
レジ オネラ症患者から検出されることが多い
L.
pne
umophi
l
aSG1が宮城県内の水たまりに
も存在することが明ら かとなった。さらに,
L.
pne
umophi
l
aSG1の遺伝子解析の結果から
は,分離株同士の類似度は低く,県内の水たま
りには様々なタイプが存在することが推測され
た。富山県におけ る調査では,水た まりから
L.
pne
umophi
l
aSG1が最も多く分離されてい
pne
umophi
l
aSG1
る3)。宮城県においても L.
が分離されたことは,レジオネラ症は主に梅雨
の時期である7月に発症のピ ークがある4) こ
とからも,水たまりがレジオネラ症の感染源と
なり得る可能性を示唆している。日常の身近な
自然環境からもレジオネラ属菌に曝露する機会
があるとの認識が必要であると思われた。
PFGEやSBTなどの遺伝子解析法は,菌株の
多様性を把握することが可能であり,感染源特
定のために有用な手段である。しかし,レジオ
ネラ症は尿中抗原検査で簡便に診断することが
できるため,患者の喀痰培養検査を実施してい
る医療機関は少なく,現状では患者の菌株確保
は困難である。レジオネラ症の疫学解析のため
にも各医療機関には臨床分離株または喀痰など
の検査材料の確保をお願いしたい。
今後も,環境由来レジオネラ属菌のデータを
蓄積するとともに,臨床分離株との比較解析も
実施し,疫学情報の提供に役立てたいと考え
る。
-2
3
-
【謝辞】
本研究は平成2
6
年度宮城県公衆衛生研究振興
基金の研究助成により行われたものである。
【参考文献】
1)レジ オネラ・レ ファレン スセン ター報告
(衛生微生物技術協議会第3
5
回研究会)
2)国立感染症研究所,病原体検出マニュアル
「レジオネラ症」
-1
6
4
,2
0
1
3
3)病原微生物検出情報 3
4
:1
6
3
-3
2
8
,2
0
0
8
4)病原微生物検出情報 2
9
:3
2
7
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
ちょっとひと息
嫌いにならないで
~こわい蜂たちのお仕事ぶり~
私たちは,森や公園でさまざまな作業をし
ていますが,特に今年は,蜂に刺されるケー
スがとても多いです。木の枝先などに巣を作
るアシナガバチの仲間やコガタスズ メバチ,
土の中に巣を作るオオスズ メバチやクロスズ
メバチなど,どの蜂も刺されるととても痛く
て,腫れや痒みがなかなか直りません。
私も蜂たちに何度も痛い目に合わされてい
ますが,不思議と,蜂に対して怖さや憎しみ
を感じることはありません。自然の中で仕事
をしていると,蜂は働き者の友達としか思え
ないからです。
自然界では,蜂はたくさんの大切な役割を
持っています。植物が結実するための受粉の
働きをするのは,ミツバチやマルハナバチや
クマバチです。
クマバチは,黒くてとても大きいので,多
くの方が怖いイメージを持っているようです
が,実はとてもおとなし くて,直接つかまな
い限り人を刺すことはありません。私は,子
どもたちに見せようとしてクマバチを人差し
指と親指でつかんでいたことがありますが,
油断した隙に親指を刺されてしまいました。
しかし,症状は軽かったので,毒性も強くは
ないのだと思います。
クマバチは木に穴を開けて巣を作るので,
家や納屋などに巣を作られてしまった方もい
らっしゃるのではないでしょうか。
逆に攻撃性のあ
る蜂は,スズ メバ
チとアシナガバチ
の仲間です。厳密
には,アシナガバ
チはスズ メバチの
仲間に入ります。
スズ メバチは,
枯れ木の皮などをせっせと運んで大きな巣を
作ります。毎年暴れてニュースになるのは,
森の中の暗い土の中に巣を作るオオスズ メバ
チと,家の軒下や天井裏などに巣を作るキイ
ロスズ メバチでしょうか。特に,キイロスズ
メバチは人の住環境を主な棲み家にし てお
り,秋には気性が荒っぽくなるので,人が刺
される事件も多いです。オオスズ メバチより
もかなり小さめで毛が多いのが特徴です。今
年は数が多すぎるのか,オオスズ メバチのマ
ネ?をして土の中に巣を作っているキイロス
ズ メバチも多いです。
アシナガバチは,樹木の特に堅い皮だけを
集めて巣を作るので,小さいけれどとても頑
丈な巣ができます。あまり場所を選ばずに巣
作りができるのはこのためです。巣作りは夏
までで,8月に入るとどんどん減って,9月
にはほとんど見られなくなります。性格はと
ても温厚ですが,さすがに巣を刺激されると
攻撃してきます。
いかにも強そうなオオスズメバチ
人がよく刺されるのは,気がつかずに巣に
触ってしまうからです。
スズ メバチが人を刺す一番の理由は,巣を
守るためです。特に,新しい女王バチが誕生
する1
0
月~1
1
月頃に最も攻撃性が強くなりま
す。1
1
月に新しい女王バチが越冬のために巣
から 旅立つと,働き蜂たちは役割が無 くな
り,あとは死を待つだけになります。
スズ メバチとアシナガバチは,新しい女王
蜂1匹だけが生き残り,倒木の中など暖かい
ところで冬眠をして,春になると,自分だけ
で新しい巣を作り始めるのです。
さて,スズ メバチやアシナガバチの役割は
なんでしょうか。成虫は固形物を食べられな
いので,主食は樹液や幼虫の分泌物などです
が,幼虫の食料は虫,特に皆さんが嫌いなケ
ムシやアオムシです。働き蜂は,ケムシやア
オムシを見つけてはだんごにして巣に持ち帰
り,幼虫たちに与えます。もしもスズ メバチ
やアシナガバチがいなかったら,お庭がケム
シやアオムシであふれて,家庭園芸どころで
はなくなるかもしれません。
ちょっと怖い顔をしていますが,蜂たちの
仕事ぶりも静かに見守ってみて下さい。きっ
と蜂たちが好きになるはずです。
-2
4
-
地面に落下してしまった
コガタスズ メバチの巣の中
もうなすすべない幼虫たち
文・木村健太郎
(宮城県森林インストラクター協会)
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
唖娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃阿
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
哀
愛娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃娃挨
エコ・パークだより
平成2
7
年度
一般財団法人宮城県公衆衛生協会研修会
「地域包括ケアシステムをどう進めるか」
1.テーマ:
2.日 時:平成2
7
年1
1
月2
6
日牙 1
3
:0
0
~1
6
:0
0
3.会 場:フォレスト仙台 フォレストホール
仙台市青葉区柏木1-2-4
5 電話 0
2
2
-2
7
1
-9
3
4
0
(特に駐車場はご用意しておりませんので,公共交通機関をご利用下さい。)
4.目 的:地域包括ケアを効果的に推進するためには,その概念や先進事例を学ぶことに加えて,
東日本大震災からの復興という宮城県固有の課題や全国的な関連施策との関連を検討
したうえで,総合的にシステムを展開する必要がある。そこで本研修会では,3人の先
生をお招きして,以下の点を論じていただく。東北大学医療管理学教授の藤森研司先生
には,平成2
8
年半ばまでの策定が求められている「地域医療構想」の視点から慢性期医
療のあり方を論じていただく。石巻市包括ケアセンター長・石巻市立病院開成仮診療所
長の長純一先生には,
「震災復興」の視点から地域包括ケアのあり方を論じていただく。
東北大学公衆衛生学教授の辻一郎先生には,内閣官房で進められている「日本版CCRC
構想」の視点から地域包括ケアのあり方を論じていただく。これにより,公衆衛生関連
職種が地域包括ケアシステムを総合的にどう進めるかについて,ともに考える機会とし
たい。
5.内 容:
シンポジウム「地域包括ケアシステムをどう進めるか」
座
長
東北大学災害科学国際研究所 災害公衆衛生学分野 教授
○地域医療構想からみた慢性期医療の在り方について
東北大学大学院医学系研究科医療管理学分野 教授
○被災者支援から地域包括ケアへ ~被災地石巻における取り組み~
石巻市包括ケアセンター長・石巻市立病院開成仮診療所長
○日本版CCRCから見た地域包括ケア
東北大学大学院医学系研究科公衆衛生学分野 教授
栗山
進一 先生
藤森
研司 先生
長
純一 先生
辻
一郎 先生
全体討論
6.参 加 対 象:宮城県内の公衆衛生関係者及びテーマに関心のある県民の方
7.参 加 費:無 料
8.申 込 方 法:申込書及び当協会ホームページは現在準備中です。もう少々お待ちください。
9.定
員:2
0
0
名(定員になり次第締め切ります。当協会ホームページでお知らせいたします。)
1
0
.申込締切日:平成2
7
年1
1
月1
3
日画
「聴講券」を1
1
月2
0
日画までに,Emai
l
又はFAXにて送信いたします。
当日お持ち下さい。
お問い合わせ
1
1
.主
催:一般財団法人宮城県公衆衛生
〒9
8
1
3
1
1
1仙台市泉区松森字堤下7番地の1
協会
一般財団法人宮城県公衆衛生協会
1
2
.共
催:宮城県公衆衛生学会
TEL:0
2
2
-7
7
1
-4
7
2
2 FAX:0
2
2
-7
7
6
-8
8
3
5
1
3
.後
援:宮城県,仙台市
Emai
l
:j
ouhou@e
i
s
e
i
kyokai
.
or
.
j
p
担当:総務課 須藤
-2
5
-
公衆衛生情報みやぎ№4
4
9
あ と が
あれほど暑かった夏も,あっという間に涼し
き
も,みなさまのお役に立てるような研修会の準
くなってしまいました。最高気温が3
5
℃を超え
た日が,なつかし く思えます。
備を進める次第です。
今月号より宮城県産業廃棄物協会仙台支部様
さて,今月号は当協会研修会のご案内をさせ
より東日本大震災時の活動記録を,ご寄稿頂き
ていただきました。テーマは,「地域包括ケア
ました。全3回のシリーズとなります。ご期待
システムをどう進めるか」と題しまして,3名
下さい。
の先生方から講演を頂き最後に全体討論を行う
今後も読者の皆様からのご意見・情報をお待
内容となります。宮城県では,7月に宮城県地
ちしております。
域包括ケア推進協議会が設立され,本格的に議
(事務局:j
ouhou@e
i
s
e
i
kyokai
.
or
.
j
p)
論がスタートいたしました。当協会といたして
-2
6
-