13 回目講義 プロモーション政策(販売促進政策) 最近は

13 回目講義
プロモーション政策(販売促進政策)
最近はコミュニケーション政策とも言う。
大きくは4つある。プロモーション戦略の4つ
①人的セールス
②人的セールス③パブリシティ(PR・広報)④SP(狭義
のプロモーション)であり、このツールをいかに組み合わせ効果的なプロモー
ションを行うか。(プロモーション・ミックスという)
プロモーション戦
略
広告
PR(広報活動)
媒体計画(メディア
表現計画(クリエイ
ミックス戦略)
ティブ)
SP(販売促進)
1広告の最近の傾向
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2
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4
5
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企業名
広告宣伝費
トヨタ自動車
1054.1
松下電器産業
831.0
ホンダ
815.8
ソフトバンクモバイル
626.9
花王
560.2
イトーヨーカー堂
506.0
日産自動車
480.6
KDDI
449.9
シャープ
421.1
サントリー
377.9
(単位:億円)
日経広告研究所による2006年度の企業別広告費
人的販売
2
3
2
広告メディアの種類
種類
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①新聞広告
新聞のページをめくるときの気持ちを思い出してみよう。
「きょうは世の中何
が起きているのだろう…」、こんな気持ちに入っていくときであるから、新聞広
告は有効である。たとえば、新製品の発売や企業名の変更などを、社会的なニ
ュースとして伝えることができる。キャンペーンでは、節目となるタイミング
に新聞広告を出すことが多い。
②テレビCM
テレビCMは、いきなり目に飛び込んでくる。音が耳に残る。そこで、商品
の使い方を見せたり、名前を耳で覚えさせることができる。また食品などの、
いかにもおいしそうに「そそる感じ(=シズル)」なども伝えやすい。広告の中
では、最も人の感覚に訴える表現ができる。それだけにインパクトが強く話題
になりやすいので、世の中の注目を集めるアイデアが必要である。
③雑誌広告
雑誌は年齢、性別、趣味などで、はじめからターゲットが絞られている。商
品のターゲットに合わせて雑誌を選べば、より実感のある表現を盛り込むこと
ができる。たとえば、化粧品は女性誌で女性の気持ちをつかむ表現をしている。
また、同じ読者が同じ雑誌を読むことが多いので、キャンペーンでは、雑誌に
シリーズ広告を展開して、ブランドイメージを形成していくことができる。
④ラジオCM
ラジオを聴いている場面を想像してみると、仕事をしながらだったり、運転
をしながらだったりと、たいてい「ながら聴き」である。そういう聴き手を音
だけで引きつけなければならない。効果音や歌、タレントの肉声などを使って、
耳を傾けさせる表現がされている。
⑤DM(ダイレクト・メール)
自分宛に届いた封筒には、なにかいい情報が入っていそうな気がする。そこ
を狙うDMも広告のメニューのひとつである。ターゲットが特定の個人なので、
より絞り込んだ情報を送ることができる。また、リアクションも期待できる。
⑥インターネット
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インタラクティブ(双方向)なコミュニケーションが可能なインターネット。
これまでの媒体と画期的に違うのは、利用者自身がその場で情報を選択できる
ところである。したがって、相手の好みに応じてよりきめ細かい表現も可能で
ある。
⑦キャンペーン
いくつかの媒体を使って、ある期間にわたり広告活動を展開するのが「キャ
ンペーン」である。キャンペーンを行うと、生活者はいろいろな場面でその広
告情報に接することになる。昨夜テレビで見た商品の広告を次の日は雑誌で読
む、という具合である。つまりキャンペーンは、媒体の特性に合わせた表現を
組み合わせて、いろいろなカタチで広告情報を届けることができるのである。
6
2
広告の効果
広告の効果を測定するのはかなり
するのはかなり難しい。つまり、どれくらい広告
広告したらどれ
くらいの売上げが上がるかが
がるかが測定できない。さらには、その商品
商品に広告をした
としても、商品の広告だけで
だけで消費者が買うわけでもない。つまりは
つまりは、その企業
への信頼から買ったかもしれないのである
ったかもしれないのである。しかし、企業は何らかの
らかの広告の効
果を測定しなければならない
しなければならない。
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★例えば、新聞広告の例
CPT(Cost Per Thousand)媒体料金/到達人数×1.000
新聞で考えると…新聞発行部数(200 万部)×1 部当たりの読者数×実際に読
んだ人×広告を読んだ人=157.5 万人←到達人数
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広告の機能
広告の諸機能
①
情報を伝える
②
需要創造する
③
信頼性を高める
④
文化性→ブランド
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★★重要
広告機能の二重性(戦闘的広告と建設的広告)
広告の 2 つの機能は経済学者マーシャルの時代から論争がある。
● 戦闘的広告(消費者に自社の商品を伝達し、自社の製品を買うように説得
する戦闘的な側面)・・・・マーケットパワーとしての広告
● 建設的広告(報知的広告)消費者に商品の性能などを情報として知らせた
り、価格を知らせたりして消費者のためになる建設的な機能。・・・・消費者
情報としての広告
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現代の広告論争
アメリカの広告論争(経済学的に捉えて)
シカゴ学派 VS ハーバード学派
シカゴ学派…広告は情報として、消費者にとって善
ハーバード学派…広告は市場支配力(マーケットパワー)であり、消費
者にとって悪
(ベンハム)
Cf=Ct+Cg+Ck
Ct=交通費
Cf=消費者の総購買コスト
Cg=価格
Ck=情報コスト(探索コスト)
アメリカによるある調査
1972 年クリスマスシーズンにおいて広告と流通マージンの関係を調査し
た研究がある。
激しくテレビ広告をされた玩具
20.2%
普通にテレビ広告をされた玩具
31.4%
テレビ広告されなかった玩具
46.1%
10
ス
タ
イ
ナ
ー
の
広
広告の 生産者 小売マ 消費者
ラ イ フ の価格
の
ージン 価格
サイク
ル
未広告 低い
低
高い
非常に
高い
広 告 初 低い
低
中位
中位
期
成長
中位
低い
低い
成熟
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告
市場浸
透度
低い
中位
十分
分
析
NB(製
造業者
の全国
ブラン
ド)
PB(流
通業者
のブラ
ンド)
非 常 に 非 常 に 非 常 に 十分
高い
低い
高い
非 常 に 非 常 に 高い
低い
高い
十分
Point
市場構造(市場が寡占化)(ハーバード的)しているか、自由競争(シカゴ的)
か)によって、広告に機能が変わる。
ビール…寡占(イメージ広告・値段が出てない)
スーパーマーケット…自由
競争
4
広告効果と財の特質
さらなるネルソンによる分析
一方,P.ネルソンは広告についてベインらの刈極というべき「広告=消費者パ
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ワー」論を主張する。ネルソンは広告内容より企業が広告をすること自体をも
問題にする。しかも、消費者は大量に広告されている商品について、その品質
が悪ければ継続的な購買をしなくなり,基本的に品質の良い商品しか購入しな
いと仮定する。
つまり,ネルソンは品質が劣る商品をいくら広告しても消費者はその広告と
商品の品質の差を知るパワーをもっていると考えている。そこで、ネルソンは
まず商品を消費者行動の側面から二つに分類するする。それは,商品を購入す
る前にその品質の判断が可能な探索品質(search Qualities)と、購入してからし
か,その商品の品質が判断できない経験品質(experience qualities)に分類し,
それをもとに探索財と経験財の二種類に分ける。
そこで先の消費者パワーを前提すれば,探術財の広告は,消費者が購入する
前に十分に比較検討することができるので,広告内容とその財の内容が大きく
相違すれば,消費者はそのことを容易に知ることができる。したがってネルソ
ンは,このような探索財の売り手は,その商品の品質に煤偽のない広告をする
ようになり,戦闘的で説得的な広大でなく建設的な情報としての広告になると
位置づける。
一方,例えば書籍などの経験財の広告に対して消費者はその品質と広告内
容が違うかどうかの判断が,探索財とくらべ難しい。したがって,経験財に対
する消費者は広告の内容よりも売り手の広告量に関心をもつ。消費者はその広
告の回数が多い商品を購入する。そして,その商品の品質が広告と違う
とすれば,次はその商品を購入しないことによって消費者パワーを発揮する。
つまり、消費者は経験則に対して商品の品質そのものの直接的な情報よりも、
その広告量の多寡に関心を向ける。いわば間接的な情報を得ようとすると考え
ている。ともかくも、ネルソンは情報としての広告を重視している。
さらにネルソンは探索財と経験財の分類を広げ、次のように 3 つに分類(探
索財、耐久経験財、非耐久経験財)し、広告との関係をより良そう分析してい
る。
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探索財は広告媒体としては消費者が購入する前に品質を十分に検討するので、
繰り返し読むことが出来る新聞広告や雑誌広告が多い。それに対して経験財は
ラジオ広告やテレビ広告などの瞬時的広告が多い。
ポイント・・・・消費者情報の非対称性。メロンの原理。「悪貨は良貨を駆逐す
る」
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