Bruce Fertman 先生と学ぶ 言語聴覚士(ST)のためのアレクサンダー

 このたび世界的に活躍しておられるアレクサンダー・テクニーク教師の Bruce Fertman 先生
を迎え、昨年に引き続き下記のようなワークショップを企画いたしました。奮ってご参加頂
きますようご案内申し上げます。
Bruce Fertman 先生と学ぶ
言語聴覚士(ST)のためのアレクサンダー・テクニーク(AT)
昨年のワークショップの感想として、
「Touch の質」は自分自身の使い方に深く結びついて
いること、AT によってセラピストが整っていくことによりセラピーの質が変わっていく(相
手の変化を感じとりやすい、相手との一体感が生まれる等)ことを Roll Play を通して実感し
た、という声が多く寄せられました。今年のワークショップでは、これを踏まえて以下のよ
うな内容を中心に行います。もちろん今年初参加の方でも十分楽しく学習できる内容です。
① ブルース先生や他のアレクサンダー・テクニークの先生の Touch を通して自分自身がよ
り整っていく体験をする。それによって自分の使い方にブレーキをかけている身体や心
の緊張に気づき、自分の使い方を修正できるようにする。その上で Touch の考え方を学
び実践する。
② アレクサンダー・テクニークの先生の援助がなくても、普段の臨床や日常生活のなかで
より整った使い方を自分でできる方略を学び実践する。
講師のブルース・ファートマン先生は、アメリカ・ドイツ・日本の AT 教師養成学校アレク
サンダー・アライアンス・インターナショナルを統括しています。長年様々な人々を教え、暖
かく質の高いワークは毎回深い感動と学ぶ喜びを私達に与えています。
記
日時:2015年12月
5日(土)10:00~16:30
6日(日)10:00~16:30
場所:大淀コミュニティセンター 第 1 会議室:大阪市北区本庄東 3-8-2
天神橋筋六丁目駅から徒歩 8 分(谷町線・堺筋線・阪急線)
大阪駅からバス 7 分(34 号守口車庫前行・乗場 2 番)天神橋 8 丁目下車徒歩 3 分
費用:2日間で 24000 円、1日のみは 12000 円
* 早割(10 月 31 日までの申し込み):2日間 20000 円、1日 10000 円
定員:20名前後(ST に限らず他の職種も歓迎です)
申し込み・問い合わせ:井上雅子 e-mail:[email protected]
申込時に、氏名・職種・所属・e-mail アドレスをお知らせください。
主催:松元雅俊(言語聴覚士、洛和会音羽病院)
井上雅子(言語聴覚士、アレクサンダー・テクニーク教師、小風)
Bruce Fertman 先生と学ぶ言語聴覚士のための Alexander Technique
…もう少し詳しく…
—呼吸と声と嚥下機能の改善の為にー Alexander Technique は、F. M. Alexander が声の誤用によって音声障害を発症し、自分
の声の改善のために開発した動作の再教育法です。
彼はしゃべろうと思った瞬間に、右の図のように首の後ろ
を縮めていることを発見しました。喉頭の自由度の観点から
は、首の後ろを縮めると頸椎のカーブがきつくなって、その
前方にある喉頭を圧迫します。また、バランスを失った重た
い頭部を支えるために、肩首周辺の筋肉は必要以上に緊張し
なければなりません。そして、その緊張した筋肉に取り囲ま
れている喉頭はここでも動きの自由度を狭められます。この
ような余分な動きを抑制し、脊柱に対する頭部のアライメン
トを整えるのが Alexander Technique の基本原理です。
このように喉頭の自由度を上げることは、音声のみならず、
嚥下機能にも良い影響を与えることができ、声や嚥下を扱う、
まさにST向けの動作教育法と言うことが出来ます。
音声や嚥下機能は上記のように姿勢・身体全体の緊張や使
い方と密接に関連があり、これに対するアプローチができな
いと効果的な結果を出すことが出来ません。
アレクサンダー・テクニークの先生が、クライエントの身についてしまっている好ましく
ない姿勢の癖や、病気や手術によって起きている異常な緊張の緩和の仕方をどのように教え
るのか一緒に学習してみませんか?
[Alexander Technique 適用例]
左のグラフは反回神経マヒの患者さ
んに対して pushing exercise とアテロ
コラーゲン注入をしていた時期とアレ
クサンダー・テクニークをしていた時
期の最長発声時間(MPT)の比較です。後
者の時期に MPT が順調に伸びている
ことがわかり、アレクサンダー・テク
ニークの有効性が実証されました(2001
年日本聴能言語学会発表:井上雅子提供)。