食品分析ニュースレター第6号(2015年1月)

Newsletter
Issue 6
Jan 2015
食品分析ニュース
ヨーロッパでは、食品サプライチェーンにおける食品偽
装への対策強化に力を入れています。BRC (British Retail
Consortium)では、2015年から「フードフラウド(食品偽装)
対策」モジュールをGlobal Standardに追加する予定です。
また、2016年にはGFSIガイダンスドキュメント第7版が刊行
されることが決まっており、新たに「フードフラウド(食品偽
装)対策」が要件に加わる見通しです。EUの食品サプライ
チェーンにおいては、GFSI承認スキームである食品安全
管理認証を取得していること、またGFSIの要求事項を満た
していることが、重要視されます。
これらの動きは、従来のサプライヤー監査項目では食
品偽装を検知できる要件が含まれていなかったため、多く
の食品偽装が見逃されてきたことが要因となっています。
今後、EUへの食品輸出の際にはフードフラウドへの対
策が求められそうです。
日常的に起こる偽装は後を絶ちません。食品偽装が増
加している要因としては、食品のサプライチェーンが複雑
化していることです。それにより、偽装のチャンスを与え
ることとなり、発覚しても原因を突き止めるために国をま
Contents
たぐことも少なくありません。
-
2. フードフラウド(食品偽装)制御プラン
特集:GFSIガイダンスドキュメントへ追加されるフ
ードフラウド(食品偽装)対策
イギリス食品基準庁によると食品偽装の割合は推定
-
[ユーロフィン] Rapidust®を発売
10%です。1件の偽装の発覚でもビジネスへ与える影響は
-
[国内]ペットフード安全基準パッケージ
消費者の信頼の喪失や、危機管理の問題など、売上の
損失だけでは済まされません。
【特集:GFSIガイダンスドキュメントへ追加されるフード
「フードフラウド(食品偽装)対策」の推奨事項には以下
フラウド(食品偽装)スキーム】
のような項目があります。
1. フードフラウド(食品偽装)とは
・モニタリング戦略
フードフラウドとは、経済的利益を生むために意図的に
・産地とラベルの検証
安価/非安全な原材料を用いて本来の成分や表示とは
・仕様の管理
異なった食品を製造することです。※経済的利益をもたらさな
・業者の監査
い意図的な異物混入などはフードフラウドにはカテゴリーされません。
・分析検査の戦略
種類としては、希釈、代替、不正表示、コピー品などで
・偽造防止技術
す。今日、世界中で食品偽装が問題となっています。
ユーロフィンでは、最先端の分析技術と適切な分析項目
2013年のEUにおける馬肉スキャンダル、中国でのメラミ
の提案を通じて、「モニタリング戦略」「分析検査の戦略」
ン事件、これらメディアに取り上げられる偽装以外にも、
のお手伝いをしています。
ユーロフィン・フードアンドプロダクト・テスティング株式会社
〒236-0003 横浜市金沢区幸浦 2-1-13
TEL 045-330-3004 FAX 045-330-0021
EMAIL [email protected]
WEB http://food.eurofins.co.jp/
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Issue 6
食品偽装の多くは科学的な分析を実施しなければ検出
Jan 2015
【ペットフード安全基準パッケージ】
できません。食品偽装を検出するアプローチとしては①
2015年2月20日に、愛玩動物用飼料の成分規格等に
特定の対象に的を絞った分析、と②特定の対象に的を
関する省令の改正が適用され、新たに亜硝酸ナトリウム
絞らない分析の2通りがあります。
(100µg/g) とメラミン (2.5µg/g)の基準値が設定されます。
①特定の対象に的を絞った分析
ユーロフィンでは従来の成分規格項目に加え、亜硝酸ナ
対象の食品の含有物リストに基づき、分析対象を特
定し、限定された物質のみを検出する。主にLCやGCなど
の測定機器を用いる手法。
②特定の対象に的を絞らない分析
トリウムとメラミンを追加したパッケージをご用意していま
す。
ペットフード成分規格
分類
物質等
上限値 (µg/g)
かび毒
アフラトキシンB1
0.02
デオキシニバレノール
2 (犬用)、1(猫用)
カドミウム
1
鉛
3
ヒ素
15
BHC
0.01
ヤーの監査や真正分析のカスタムメイドもご提供してい
DDT
0.1
ます。是非ご相談ください。
アルドリン・ディルドリン
0.01(合計量)
エンドリン
0.01
対象の食品および含有物の特性に基づく分析で、想
定外の偽装を検出することが目的。
ユーロフィンではNMRプロファイリングの手法を用いて、
重金属等
予測外の偽装にも早期発見が可能です。
ユーロフィンでは上記試験の実施以外にも、サプライ
有機塩素
系化合物
®
【Rapidust を発売】
2014年11月、ユーロフィンからRapidust®が発売されま
ヘプタクロル・ヘプタクロルエポキシド 0.01(合計量)
農薬
クロルピリホスメチル
10
した。Rapidust は、穀類ダストのオンサイトでのカビ毒検
ピリミホスメチル
2
出器です。
マラチオン
10
特徴
メタミドホス
0.2
1. 簡単かつ、形態・ロットを問わずサンプリングが可能
グリホサート
15
®
2. 粉砕不要、感受性の高いストリップ検査
添加物
エトキシキン・BHA・BHT
3. ロット全体のコンタミネーションレベルを瞬時に判定
詳しい商品内容について、ご興味がありましたら是非
一度お問い合わせください。
その他
亜硝酸ナトリウム
100
メラミン
2.5
《ペットフード安全基準パッケージ》
項目: 上記全項目
必要試料量:100g
ユーロフィン・フードアンドプロダクト・テスティング株式会社
〒236-0003 横浜市金沢区幸浦 2-1-13
TEL 045-330-3004 FAX 045-330-0021
EMAIL [email protected]
WEB http://food.eurofins.co.jp/
150(合計量)
犬用は、エトキシキン
75µg/g以下
納期:10営業日