こどもの木かげ 認定こども園 玉成幼稚園における

平成 26 年 9 月 17 日
こどもの木かげ 認定こども園 玉成幼稚園における
「子ども子育て支援新制度」についての考え方
<子ども子育て支援新制度とは>
幼児期の学校教育や保育・地域の子育て支援の充実を目的に、平成 27 年4月から「子ども
子育て支援新制度」がスタートします。
新制度では、認定こども園・幼稚園・保育園とも同じ制度の施設として位置付け、就学前の
教育・保育を一体として捉え、教育・保育の提供の基準、施設利用の基準、施設の管理運営の
基準などを統一化し、全国どこでも同じルールで保育を受けられるシステムです。
<入園するには>
新制度では、認定こども園・幼稚園・保育園を利用する希望者は、在園児も新入園児も、客
観的な基準に基いた「保育の必要性」について、3つの認定区分により、入園できる園が決ま
ります。
従来の幼稚園児(短時間保育)は、3歳以上で保育を必要としない「1号認定」、従来の幼
稚園児(長時間保育/ひかりにじ)は、3歳以上で保育を必要とする「2号認定」
、保育園児(野
のはな空のとり)は、3歳未満で保育を必要とする「3号認定」の区分とされます。
認定申請は、幼稚園短時間保育(1号認定)は、希望する幼稚園を通じて行い、区から「認
定証」の交付を受け、入園の申込みをすることになります。
幼稚園長時間保育(2号認定)・保育園(3歳未満乳児/3号認定)は、区役所に直接申請
し、
「認定証」の交付を受け、区に入園の申込みをすることになります。
<運営費の仕組みは>
新制度の認定こども園・幼稚園・保育園は「施設型給付対象施設」とされ、教育・保育に要
する経費は、
「公定価格」という、各園の規模や定員、教職員の配置状況などから算定された、
「内閣総理大臣が定める基準により算定される額」で運営することになります。
公定価格の内訳は、利用者負担の保育料と法律に基づき国・都・区が負担する施設型給付費
からなっています。
<保育料は>
保育料は、認定こども園・幼稚園は、今まで一律の保育料( 応益負担 )であったものが、
保育園と同じく、その世帯の収入に応じた保育料( 応能負担 )となります。
また、従来、保護者に支給されていた「就園奨励費」は、各幼稚園が保護者に代わって法定
代理受領という形で、幼稚園に支給されることになります。
<新制度に対する各園の実情>
「新制度」では、当初、全ての認定子ども園・幼稚園・保育園が移行することが義務付けら
れていましたが、途中から私立幼稚園については、選択が認められたことにより、都市部にお
いては、大半の幼稚園は新制度へ移行しない状況にあります。
保育園は、都及び区において「公定価格の上乗せ補助」が検討されていることから、新制度
に移行することになるようです。
認定こども園については、新聞報道に公表されているとおり、公定価格に対する補助額の低
さや、上乗せ補助金の検討もなされず、また移行しないという選択肢も認められず社会問題化
しています。
(毎日新聞 2014.8.25)
<認定こども園玉成幼稚園の考え方>
保育センター「こどもの木かげ」では、幼保一元化を図るため、2002年、野のはな空の
とり保育園(0~2歳)を開設、卒園後は、玉成幼稚園( 長時間保育 )に入園し、就学まで一
貫した保育を行ってきました。2007年には、制度化された「認定子ども園( 幼稚園型 )」
として承認を受け、今日まで幼保一元化の取り組みを進めてまいりました。
今回の新制度でも、目指すものは同じであり、保育園も含めた新たな「幼保連携型認定子ど
も園」に移行することも考えました。
しかしながら、新制度に移行する場合には、
・公定価格の試算の結果、本園が現在の教育・保育の質を維持するためには、保育料の上乗せ
徴収をせざるを得ないこと。
・短時間保育園児は1号認定児となり、11 月に選考しても「内定」であり、正式決定は区に
おいて審査後3月に正式決定となり、保護者にとっても入園準備ができない等の問題が生じ
ること。
・長時間保育園児も2号認定児となり、入所権限は区が担うため2月の区内全ての保育園
認定こども園一括審査会議を待たねばならず、入園の目途が年度末になってしまうこと。
・従来の就園奨励費は、保護者への支給から園が代理受領をするという煩雑な仕組みになるこ
と。
・幼稚園保育料が所得に応じた額となり、一律の額ではなくなること。さらに現段階では、保
育料が決定されていないこと。
以上の問題があることから、認定こども園玉成幼稚園は、平成27年4月からの、子
ども子育て支援新制度としての認定子ども園への移行はせず、現在の制度のまま認定
こども園( 幼稚園型 )を継続してまいりますが、新制度移行については、今後とも検
討していく方針です。
具体的には、
1. 現在の保育形態(短時間保育、長時間保育、預かり保育)を維持し、保育の「質」を下げ
ることはいたしません。
2. 仮に認定子ども園の承認を取り下げた場合においても、保育の「質」は変わりありません。
ただし、長時間保育については、現状の一律保育料を維持しますが、認定こども園補助金
が無くなりますので、保育料の見直しをさせていただきます。
在園の保護者の皆様、入園希望の皆様には、上記、考え方をご理解いただきますようお願い
申し上げます。
学校法人アルウィン学園
理事長 大塚 兼司