もしもハチに刺されたら・・・ “蜂刺され Q&A” 毎年 9 月はハチに刺される人が最も多くなる時期です。 そこでハチ刺されに関するよくある質問をまとめたので参考にしてください。 Q: ハチに刺された時はどうすれば良いですか? A: 蜂に刺されてしまった場合には、高い確率でその 1 匹だけでなく、近くに巣と群れの仲間の蜂が存 在します。まわりに蜂が見当たらなくても、蜂からの攻撃を誘発させないために、身をかがめて後ろ 向きにそっと、蜂から離れていってください。 Q: 患部はどうすれば良いですか? A: 蜂の毒は水溶性で量は多くはありませんので、水道などの流水で、刺されたところを毒 を押し出すようにして洗い流してください。ミツバチの場合、針が患部に残っていることが ありますが、この針は無理に抜こうとすると、毒を体内に押し出してしまうことがあるの で、水で一緒に流してしまうか、払いのけるようにして取りましょう。 ご自身で抜けない 場合は無理をせずに病院に受診して下さい。 患部には抗ヒスタミン剤入りの虫刺され・かゆみ止めの薬を塗れば、症状を和らげるこ とができます。病院ではより強力に炎症を抑えるステロイド軟こうを処方します。 Q:ハチに刺されたら死んでしまうこともあるって聞いたんですけど・・・。 A: 日本では毎年ハチに刺されて死亡する人が 10~20 人いますが、死亡する確率はかなり低いので 過度に心配することはありません。 亡くなる原因はアナフィラキシーショックでアレルギーの非常に強烈な状態のことを言います。 刺 されて 15 分から 30 分以内に、悪寒、喉の詰まるような苦しい感じ、息苦しさ、気分不快、頭痛、吐き 気、口のしびれや渇き、めまい、全身の痒みやじんま疹、全身の潮紅(赤くなること)、腹痛などが生 じ、進行すると血圧が下がったり、呼吸が出来なくなったりして、最悪の場合には命を落とすことがあ ります。 このような症状が出現したら救急車を呼ぶなどして、速やかに医療機関に受診して下さい。 刺されてから 1 時間以上経過していれば、アナフィラキシー症状がでることはめったにありません。 Q: ハチ刺されの特効薬はあるのでしょうか? A: 特効薬は残念ながらありません。患部は軟こうを塗っても数日間はかなり腫れます。 一度でも全身症状の出た既往がある方や、林業などに従事する方などで重症なアレルギーが心配される 方は、あらかじめ自己注射薬(エピペンという薬です。)の処方を受け、携帯することをお勧めします。ひどい アレルギー反応が出始めたときに使用することで、病院にたどり着くまでの間に状態が悪化することを遅ら せる薬です。あくまでも一時しのぎの薬ですので注射をしても必ず病院で診察を受けなくてはいけません。 和みの医療センター 長野県立阿南病院 ☎ 22-2121 阿藤一志外科部長
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