平成27年11月4日 第3回学校運営協議会記録 1 日 時 平成27年10月30日(金) 19:00~21:30 2 場 所 北海道知内高等学校校長室 3 出席者 委 員 長 近 藤 力 副委員長 吉 瀬 献 策 事務局長 與 田 顕 規 事務局員 田 中 志津夫 事務局員 鷲 見 陽 介 委 委 委 員 廣 瀬 雅 一 員 山 田 麻利子 員 伊 藤 宇多子 学校運営協議会 アドバイザー 横 井 敏 郎 知内町教育委員会教育長 4 田 中 健 一 会次第 (1)運営協議会アドバイザー紹介(校長より) 北海道大学大学院教育研究院教授 北海道知内高等学校学校運営協議会アドバイザー 横 井 敏 郎 氏 (2)委員長挨拶 (3)議題 ア 1学期を終えて(中間反省・成績) イ 進路決定状況について ウ 学校行事など(視察報告) エ 次回開催日程について (4)その他 次回開催日程について (5)学校長より 5 委 質疑応答 員:ホームページにこの会議録が掲載されているが、それを見て、一部の部活動に対しての学校の取 り組みが厳しいという意見を聞く機会があった。考査の成績や補習等による部活動への制約が大き いという意見が聞かれる。 学 校:生徒の中にも、部活をするために知内高校に入学したと答える者がいる。 教育長:知内高校も当時は成績不振の生徒は部活動に参加できないという流れがあったが、近年は学業と 部活動との関係性が弱くなってきている。ここ1、2年は、高校も成績不振者等に様々な支援をし ており、それは非常によいことだと思う。部活動だけではなく勉強も努力するのは本来当たり前の ことである。 委 員:今の知内高校は部活動は19時まで、考査前の部活禁止などの徹底が進んでいるが、それは当た り前のことである。部活動だけでは進路実現はできない。 委 員:部活動で大きく活躍した生徒が、自分は勉強できないから進学はしない、競技も続けない、と簡 単に話す。部活動だけではなく、勉強も、そして進路も考えていかないといけないことは生徒はも ちろん保護者に伝えていく必要がある。 教育長:スポーツ重視の高校でも、最近は進学重視にシフトチェンジしてきている。スポーツだけでは通 用しない時代になってきている。 部活動だけで通用する時代ではない中で時代に逆行しては子ども がかわいそうである。 委 員:ここ1、2年は知内高校は大きな変わり目になっている。今までやらなかったことをやってきて いる。その結果、非難される場面があるのは仕方がないことである。 教育長:渡島西部の拠点校として、3町の生徒も保護者も不安にならないように2間口を保っていくこと が知内高校の役割であり使命である。この会はその実現のための道筋をつくる会であってほしい。 委 員:自分が知内高校の卒業生であると胸を張って言える子ども、高校をつくっていきたい。そのため にも文武両道を大切にしていきたい。 委 員:今の高校の学校運営の方向性、さらには校長の思いは生徒や保護者には伝わっているのか。 学 校:生徒にはある程度伝わっていると思う。保護者も理解を示してくれて、協力してくれる方が多数 存在する。ただし全ての保護者に共感してもらっているわけではないのも事実である。そして、そ のような方たちからの視点も大切であり、バランスを考えていきたい。 学 校:進路確定後に成績が落ちる生徒、部活動で活躍していながらマラソン大会では下位集団に入る生 徒などがいる。一見だらけているのかとも思ったが、元々そのような気質を持った生徒たちなのか もしれない。そのような気質が部活や進路という目標がなくなって、表れてきているのかもしれな い。先日まで、中学生対象に学校説明会が行われていたが、担当した先生は、授業を大切にという ことを最初に話していた。先生方の学力向上に対する意識も上がってきている。この会議で議論さ れた、教務内規の見直し、成績不振者への指導方法などの整備も進んできている。生徒の学校満足 度も上がってきている。全道校長会でも、2間口の学校でこれだけの活動ができているのは素晴ら しいことだと注目されている。今後も現在の取り組みを大切にしていくと共に、これらの活動の後 押しになっている、この学校運営協議会の制度を広めていきたい。 教育長:基本ではあるが真面目な子どもを育てていきたい。遅刻をしない、挨拶ができるなど、そのよう な基本的なことをしっかりとできる子どもを育てていきたい。 学 校:授業時数確保のための行事の精選が中間反省でも議論された。具体的にはマラソン大会、球技大 会、予餞会の見直しなどが考えられているが、学校運営協議委員の意見を伺いたい。 委 員:行事の実施自体の見直しと共に、授業時数を確保しながらこれらの行事と同様の活動を行う実施 方法についても検討してみてほしい。 教育長:何を生徒に身につけさせたいのかによって行事の実施内容や目的も決まってくる。学校教育目標 と照らし合わせて、どのような行事をどのような目的で実施していくのかを検討してほしい。 学 校:携帯電話の使用方法について、学校運営協議委員の意見を伺いたい。ゲーム機の持ち込みはもち ろん禁止だが、スマートフォンによるゲームの使用が非常に多い。現在、携帯電話の使用方法に関 する規定がなく、検討している段階である。 委 員:中学校で携帯電話の持ち込みが禁止になっているのに、高校ですべてが許可されるのはおかしい のではないか。 学 校:安全面や緊急時の対応、携帯電話のマナー等とも合わせて考えていく必要があるという意見もあ る。 委 員:本来は必要がないものである。登下校以外には必要ないと思う。 委 員:生徒会等での動きはないのか。また、生徒会から呼びかけがあったなら生徒はどのような反応を すると思われるか。 学 校:生徒会では現在携帯電話使用を減らす活動を検討している最中である。生徒会から提案されたも のに対しては、生徒は前向きに考えると思われる。 教育長:そのような形でよいと思う。生徒は自分たちで決めたことは大切にする。 委 員:他校は校舎に入ったら電源オフがほとんどである。そのような形を見習ってほしい。 学 校:教員が共有できる到達点を持っておきたい。そこは教員間でもまとまりきれていない。学校とし てのゴール、目標をもっていきたい。 委 員:せっかく生徒会が活動しているので、それは大切にしてほしい。ただ、ゴールは使用しない方向 で考えてほしい。 教育長:もっと生徒を信じてよいと思う。厳しく決めていくと思う。使用しない方向で考えてもらえばよ い形になると思う。 学 校:後日行われる生徒総会の議案書審議の中でも携帯電話の使用方法については検討する予定になっ ている。生徒から提案された内容は尊重していきたい。しかし、教育的に認められないものが提案 されたならそれは認めるわけにはいかない。そのような形にはならないように検討させていきたい。 他校ではゲーム機としての使用はほとんど認められていない。教員がぶれないようなコンセンサス をもって行きたい。 運営協議会アドバイザーより助言 非常に熱心な会議で大変感心した。 学校運営協議会や学校評議員は極めて形式的な場合が多く、結果、学校のファンを減らす結果に なる場合が多いが、本日の会議はよい意味で遠慮のない率直な意見が多く出される有意義な会議で あった。 学校運営協議会とは何か。同様の意味で扱われがちなものに学校支援地域本部というものがある。 学校支援地域本部とは、学校だけではなく、家庭、地域が連携して学校を支援していく組織である。 学校運営協議会を設置しているが、その中身が学校運営に関する議論ではなく、この学校支援地域 本部の活動になっていることが多く、結果として非難されることが多い。知内高校の学校運営協議 会は学校運営についての話し合いがなされている点が大きく評価できる。しかし、この会の中だけ での話し合いではやはり限られた意見しか扱われない。町や保護者の声をどう受け止めていくかが 永遠の課題である。 会議の中で、具体的に数値で示されたデータが示されているのは非常によい。このような部分を 大切にしながら、よい学校をつくる最適な方法を探る必要がある。そのためには議論を繰り返すこ とが絶対に必要である。自分たちだけで議論を進めていくと、限られた意見でしか考えられないし、 不安も生まれる。 このような会のように外部からの意見は議論を進めていく上での有効な根拠にな る。 小規模校を複数校見てきて、特に町村立の学校に着目している。大規模校は、その大きさゆえに 動かない。小規模校は小さいゆえに変化しやすい。子ども中心に、教育を中心に物事を見る視点を 大切にし、評価される教育活動を模索していってほしい。
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