社会科授業づくりPDCA - 静岡県総合教育センター

社会科授業づくりPDCA
P(構想)
資料
授業づくり規準(社会科) <静岡県総合教育センター作成資料>
学習指導力
要素
児童生徒の
実態把握
(授業における姿勢や指導方法等、
各教科等共通の授業づくりの力)
単元計画
(授業計画)
授業の構成
教科指導力
(社会科の内容に関わる
授業づくりの力)
指:静岡県の授業づくり指針 社会
※学習指導要領の内容を具体化した資料
評 よ:よりよい自分をつくっていくためにⅢ
価 デ:静岡県総合教育センターHP
「静岡県の授業づくり」データベース
その他
評:評価規準の作成、評価方法等の工夫
改善のための参考資料
言:言語活動の充実に関する指導事例集
教:教科書、地図帳、副読本、地域教材等
・児童生徒の既習事項の習得状況
等、学習内容の理解度を把握して
いる。
・社会科に関する児童生徒の興味・
関心、意欲等を把握している。
□指:社会科の学習の系統 P9~11
□指:各学年、各分野の目標及び内
容 小P52~104
中P106~186
※学習指導要領解説に示された内
容や内容の取扱い、主な学習内
容を示している
□指:他教科等の学習内容との関連
P12~16
□よ:静岡県が目指す教育 P2~4
□デ:社会科指導案事例
□評:評価規準に盛り込むべき事項
等 小P23~38、中P21~51
□教:既習内容と単元で扱う内容の
記述を確認する
(教科書、地図帳、副読本、地域教
材等)
※既習事項の理解度調査や単元
で扱う内容の理解度調査等によ
り、児童生徒の実態を把握する
・学習指導要領、教科書記述の内容
分析を通して、内容の系統性(校種
間、学年間、単元間)や関連性(教
科間・分野間)を把握している。
・社会的事象を多面的・多角的に捉
え、教材の本質を理解している。
・社会的事象について興味・関心を
持ち、効果的に追究を進める知識
や技能を持っている。
・学校周辺の環境(自然的条件・社
会的条件)や産業、地区の年中行
事、郷土史について把握している。
□指:社会科の学習で育てたい「生
きる力」 P8
□指:社会科の学習の系統 P9~11
□指:他教科等の学習内容との関連
P12~16
□指:各学年、各分野の目標及び内
容 小P52~104
中P106~186
※下線は、教材の選択等で配慮が
必要な事項を示している
□よ:「学びの実感」を積み重ねる子
どもの姿 P4~5
□デ:社会科指導案事例
□評:学習評価の在り方について
小P3~6、中P3~6
□評:評価規準の設定等について
小P7~10、中P7~10
□言:言語活動の充実に関する基本
的な考え方
小P1~6、中P1~6
□言:教科等の特質を踏まえた指導
の充実及び留意事項<社会>
小P12、中P12
□教:単元で扱う内容に関係する記
述や資料を確認する
・学習は、児童生徒自身の主体的・
探究的な活動によって成立すること
を理解している。
・学校の教育目標や課題を踏まえ、
育てたい力を捉えている。
・学習を通して児童生徒の自信を深
め、自己肯定感を高めるという意識
を持っている。
・学習指導要領の目標及び単元の
目標を明確に把握し、観点別評価
規準の評価観点に照らして捉えて
いる。
各学年の目標を理解して単元の
目標を設定している。(小)
各分野の目標を理解して単元の
目標を設定している。(中)
各教科・科目の目標を理解して単
元の目標を設定している。(高)
・各授業の目標を単元の目標と単元
計画に関連付けている。
□指:各学年、各分野の目標及び内
容 小P52~104
中P106~186
※記号「◎」は、その単元の学習を
通して考えさせたいことや捉えさ
せたいことを示している
□指:問題解決的な学習のステップ
P43~47
□よ:社会科授業実践事例
小P22~24、中P55~57
□デ:社会科指導案事例
□評:評価規準に盛り込むべき事項
等 小P23~38、中P21~51
□言:教科等の特質を踏まえた指導
の充実及び留意事項<社会>
小P12、中P12
□教:単元目標に迫るための資料選
択と活用方法の吟味をする
(学習指導案の作成)
・学習指導案の重要性や、目標、内
容、方法等の指導案の形式の意図
を理解し、指導計画を表現してい
る。
(評価計画)
・具体的な到達目標とそのための適
切な評価方法を選択・計画してい
る。
・自己評価、他者評価等、児童生徒
が学習を改善するための手だてを
考えている。
(単元計画の作成)
・学習指導要領の目標及び単元の
目標を達成でき、児童生徒が知識
及び技能を体系的に獲得できる単
元計画を作成している。
・児童生徒の実態に合わせて、指導
内容に重みを付けたり、配列を工
夫したりするなど、単元計画を作成
している。
・児童生徒が目的意識を持ち、主体
的に取り組む活動を踏まえた単元
計画を作成している。
・指導計画を作成するに当たり、道徳
や他教科等との関わりを考慮してい
る。
(評価計画)
・単元の指導目標に照らした評価計
画を作成している。
□指:各学年、各分野の目標及び内 □評:学習評価の在り方について
容 小P52~104 小P3~6、中P3~6
中P106~186 □評:評価規準の設定等について
※記号「◇」は、学習指導要領解 小P7~10、中P7~10
説に示されたこの単元での学習 □評:評価規準に盛り込むべき事項
の仕方、記号「*」は、学習指導 等 小P23~38、中P21~51
要領解説に示された指導上の □評:評価に関する事例
留意事項を示している
小P41~68、中P55~102
□指:問題解決的な学習のステップ □言:教科等の特質を踏まえた指導
P43~47 の充実及び留意事項<社会>
□指:他教科等の学習内容との関連 小P12、中P12
P12~16 □教:単元目標や授業のつながりに
□よ:子どもの学びを支える教師の
照らして資料を選択し、活用場
役割 P5~8
面や活用方法を吟味する
□よ:社会科授業実践事例
小P22~24、中P55~57
□デ:社会科指導案事例
(学習方法・形態の選択・組織)
・目標を達成するために、児童生徒
の実態を踏まえた適切な学習方法
や学習形態を考えている。
・新たな知識・技能・学び方等を発見
したり、習得したりする喜びを実感
できる授業を行うために、学習方法
を改良・開発している。
・主体的な探究活動や問題解決を考
慮して授業を組み立てている。
・児童生徒が学習内容や学習の過程
を振り返るための手だてを考えてい
る。
(学習内容の構成)
・単元の指導内容及び単元全体の構
造を理解した上で、学習内容を構
成している。
・思考力・判断力・表現力等を育むた
め、「言語活動の充実」(地図や統
計など各種の資料から必要な情報
を読み取ること、社会的事象の意
味、意義を解釈すること、事象の特
色や事象間の関連を説明すること、
自分の考えを論述することなど)を
意識して、学習内容を構成してい
る。
・一斉、小集団、個で活動する場面
の目的を明確に持ち、場面を設定
している。
(教材の選択・構成・開発)
・学習指導要領の目標及び単元の目
標を達成するのに適し、児童生徒
の実態に合わせた教材を選択し構
成している。
・教材を児童生徒の実態に合わせて
改良・開発している。
(板書等の計画)
・授業展開に即し、学習内容が構造
化された板書を計画している。
・本時のねらいを達成するための有
効な働き掛け(説明、資料提示、発
問、指示)や個への支援を計画し
ている。
□指:各学年、各分野の目標及び内
容 小P52~104
中P106~186
※「学習の手立ての例」に、学習の
進め方や発展的な学習、静岡県
内の事例を示している
□指:問題解決的な学習のステップ
P43~47
□指:他教科等の学習内容との関連
P12~16
□指:資料活用のポイント
P17~25
□指:地図活用のステップ
P26~42
□よ:子どもの学びを支える教師の
役割 P5~8
□よ:社会科授業実践事例
小P22~24、中P55~57
□デ:社会科指導案事例
・児童生徒の発達の段階を踏まえた
上で、生活体験や学習経験は児童
生徒によって異なることを意識して
いる。
・学習の方法や理解の仕方は児童
生徒によって異なることを意識して
いる。
・児童生徒の性格や学習に対する意
欲等を把握している。
・学習集団の特質や、個と集団の関
わりを把握している。
・個々の児童生徒に対して、指導上
配慮すべき事項を把握している。
教科内容に
関する知識
・技能
目標の設定
評
価
静岡県教育委員会作成資料
□評:学習評価の在り方について
小P3~6、中P3~6
□評:評価規準の設定等について
小P7~10、中P7~10
□評:評価規準に盛り込むべき事項
等 小P23~38、中P21~51
□評:評価に関する事例
小P41~68、中P55~102
□言:教科等の特質を踏まえた指導
の充実及び留意事項<社会>
小P12、中P12
□言:指導事例社会
小P63~90、中49~68
□教:各授業の目標や児童生徒の
実態に即して資料を選択し、活
用方法や活用場面を吟味する
D(展開)
資料
授業づくり規準(社会科) <静岡県総合教育センター作成資料>
学習指導力
要素
(授業における姿勢や指導方法等、
各教科等共通の授業づくりの力)
評
価
・学習環境が、児童生徒の安全や認
知にどのような効果を与えるかを意
識している。
・児童生徒がどのような姿勢で学習に
臨めばよいかを明確に示し、児童
生徒に意識させている。
・学習過程や自分の考えをまとめて
いけるようなノートづくりを指導して
学習への構え いる。
・事実や体験を基に考えさせたり、社
会科を学ぶ際の思考・判断・表現
の仕方、及び地図や統計などの資
料の活用を児童生徒に意識させた
りしている。
・資料・グラフ等の読み取り、技能の
習熟は知識の習得に裏付けられて
いることを意識し、それらの定着を
図っている。
・効果的なノートの取り方の工夫など
を指導している。
や
学び方の指導
音声・表情・
所作等
指導技術
(社会科の内容に関わる
授業づくりの力)
・社会科の目標や学習内容に応じ
て、児童生徒の行動や認知を推測
し、学習環境(校外活動の安全確
保、学びの足跡が分かる掲示物、
教材・教具の配置、机の配置等)
を整えている。
学習環境づくり
個や集団
への配慮
教科指導力
・個への対応に具体的な配慮をして
いる。
・集団における学習の大切さや、個
の発言の集団への影響を意識して
いる。
・話し方や表情・所作と児童生徒の
反応との関連を意識している。
・場面や目的、環境等に応じて、声
の大きさ、話の速さ・緩急・強弱等
の話し方や表情を工夫している。
(言葉遣い)
・児童生徒の発達の段階に応じた適
切な言葉遣いをしている。
(説明)
・分かりやすい言葉で、端的に説明し
ている。
(指示)
・目的を意識させながら、どんな行動
をすべきかを明確に示している。
(発問)
・児童生徒が何を問われているか理
解できる発問をしている。
(板書)
・見やすさを考慮し、視覚的に構造
化するなど、工夫しながら丁寧に板
書している。
・児童生徒の様子を観察しながら、板
書している。
(演技・表現)
・学習場面や教材の特性に応じて、
適切であると考える演技をしてい
る。
・待つ時間や「授業のやまば」等を意
識して授業を展開している。
・児童生徒の発言や行動を適切に受
け止め、達成感、満足感を感じさせ
ている。
学習活動に ・学習内容に適した評価法を用意
おける即時的 し、実施している。
対応
静岡県教育委員会作成資料
指:静岡県の授業づくり指針 社会
※学習指導要領の内容を具体化した資料
評 よ:よりよい自分をつくっていくためにⅢ
価 デ:静岡県総合教育センターHP
「静岡県の授業づくり」データベース
□指:資料活用のポイント
P17~25
□指:地図活用のステップ
P26~42
□よ:各校種、教科等の授業実践
事例 小P19~51、中P52~81
□デ:社会科指導案事例
□指:他教科等の学習内容との関連
P12~16
□指:資料活用のポイント
P17~P25
□指:地図活用のステップ
P26~P42
□よ:子どもの学びを支える教師の
役割 P5~8
□よ:社会科授業実践事例
小P22~24、中P55~57
□デ:社会科指導案事例
(授業における姿勢や指導方法等、
各教科等共通の授業づくりの力)
評
価
(言語)
・社会科の指導に適切な表現、言語
を使用している。
(説明)
・児童生徒のつまずきやすい点を推
測し、分かりやすく説明している。
・実物教材等、具体物・地図や写真
等を用いて、児童生徒がイメージし
やすい工夫をして説明している。
(指示)
・ねらいや学習内容を踏まえ、必要と
する場面で指示をしている。
(発問)
・ねらいを達成するために、児童生徒
の思考を促したり、課題を焦点化し
たりする発問をしている。
・児童生徒の発達段階を考慮して適
切な言葉を選び発問している。
・児童生徒の問題意識を捉えて、発
問している。
(板書)
・授業展開に即し、学習内容が構造
化された板書をしている。
(演示)
・教科指導に必要な技術を身に付
け、興味や問題意識を高めるよう
に、児童生徒に示すことができる。
(方位の見方や略地図のかき方など)
(教材・教具の活用、資料提示)
・授業の場面(指導内容、指導形態、
児童生徒の実態)ごとに児童生徒
にとって、どんな教材・教具・資料が
よいかを考え、効果的に活用・提示
している。
・児童生徒の発言や行動の意図を読
み取り、授業目標に照らして、理由
を付けて認め、適切な支援をしてい
る。
・ 児童生徒の様子と授業目標との関
係を捉え、指導過程を修正すること
ができる。
・児童生徒の発言やつぶやきを全体
の学習に生かしている。
□指:他教科等の学習内容との関連
P12~16
□指:各学年、各分野の目標及び内
容 小P48~104
中P105~186
※記号「◇」は、学習指導要領解
説に示されたこの単元での学習
の仕方、記号「*」は、学習指導
要領解説に示された指導上の
留意事項を示している
□よ:子どもの学びを支える教師の
役割 P5~8
□よ:各校種、教科等の授業実践事
例
小P19~51、中P52~81
□デ:社会科指導案事例
□評:評価に関する事例
小P41~68、中P55~102
□言:指導事例社会
小P63~90、中49~68
□教:授業目標や児童生徒の実態
に即して、扱う資料と効果的
な活用方法を吟味する
□よ:子どもの学びを支える教師の
役割 P5~8
□よ:各校種、教科等の授業実践
事例 小P19~51、中P52~81
□デ:社会科指導案事例
□評:評価に関する事例
小P41~68、中P55~102
□言:指導事例社会
小P63~90、中49~68
□教:児童生徒の思考や理解を促
すための補助資料を準備する
静岡県教育委員会作成資料
その他
教科指導力
(社会科の内容に関わる
授業づくりの力)
・「指導と評価の一体化」を意識して
いる。
授業の振り返り ・授業によって、児童生徒がいかに変
容したかについて、絶えず関心を
と分析
持っている。
・児童生徒の表れを基に、目標に照
らして授業や単元を振り返り、ねら
いが達成できたか、否かの原因を
明らかにしようとしている。
・学習指導の方法の効果について、
意識的・具体的に捉え、指導方法
の改善に結び付けようとしている。
・改善点を具体的にし、授業改善に
生かしている。
改善に向けた
手だて
□評:評価に関する事例
小P41~68、中P55~102
□言:指導事例社会
小P63~90、中49~68
□教:授業目標や児童生徒の実態
に即して資料作成や活用を行
う
□評:評価に関する事例
小P41~68、中P55~102
□言:言語の役割を踏まえた言語
活動の充実
小P7~9、中P7~9
□言:児童生徒の発達の段階に応
じた指導の充実
小P10、中P10
□教:授業目標や児童生徒の実態
に即して資料活用の目的や方
法を吟味する
□よ:子どもの学びを支える教師の □評:評価に関する事例
役割 P5~8 小P41~68、中P55~102
□よ:各校種、教科等の授業実践
□教:児童生徒の実態に即して資料
事例 小P19~51、中P52~81
や活用方法を吟味する
□デ:社会科指導案事例
□よ:子どもの学びを支える教師の
役割 P5~8
□よ:各校種、教科等の授業実践事
例 小P19~51、中P52~81
授業づくり規準(社会科) <静岡県総合教育センター作成資料>
学習指導力
要素
評:評価規準の作成、評価方法等の工夫
改善のための参考資料
言:言語活動の充実に関する指導事例集
教:教科書、地図帳、副読本、地域教材等
・板書や発問、資料提示等に配慮を
要する児童生徒へ支援がなされて
いる。
C・A(評価・改善)
資料
その他
指:静岡県の授業づくり指針 社会
※学習指導要領の内容を具体化した資料
評 よ:よりよい自分をつくっていくためにⅢ
価 デ:静岡県総合教育センターHP
「静岡県の授業づくり」データベース
評:評価規準の作成、評価方法等の工夫
改善のための参考資料
言:言語活動の充実に関する指導事例集
教:教科書、地図帳、副読本、地域教材等
□指:各学年、各分野の目標及び内
容 小P52~104
中P106~186
□よ:各校種、教科等の授業実践事
例 小P19~51、中P52~81
□評:評価規準に盛り込むべき事項
等 小P23~38、中P21~51
□評:評価に関する事例
小P41~68、中P55~102
□言:指導事例社会
小P63~90、中49~68
□指:社会科の学習で育てたい「生 □評:評価方法の工夫改善について
きる力」 P8 小P11~17、中P11~18
□指:社会科の学習の系統 P9~11
静岡県総合教育センター 総合支援課小中学校班・高校Ⅰ班 社会科部
単元構造化図
氏名( )
単元名:「 」
① 単元で捉え(考え)させたいこと
② 単元を貫く学習問題
③ 主な学習内容
④ 事例・学習の仕方
⑤ 子どものまとめ
⑥ 単元の学習前におさえるべき子どもの実態
A 教科指導に関すること
B 学習指導に関すること
単元構造化図<例>
氏名( )
単元名:「戦国の世から江戸の世へ」
① 単元で捉え(考え)させたいこと
「授業づくり指針」の「◎」の部分
戦国の世が統一され、身分制度が確立し武士による政治が安定したことが分かる。
② 単元を貫く学習問題
なぜ日本は戦ばかりの世の中から平和な世の中になることができたのか?
③ 主な学習内容
・ザビエルがキリ
スト教を伝えたこ
とを取り上げて調
べ、我が国にキリ
スト教が広まった
ことが分かるよう
にする。
・織田信長が短い
期間に領土を拡大
したこと
・豊臣秀吉が検地
や刀狩などの政策
を行ったことを取
り上げて調べ、戦
国の世が統一され
た様子が分かるよ
うにする。
・徳川家康が関ヶ
原の戦いに勝利を
収め、江戸に幕府
を開いたことを取
り上げて調べ、江
戸幕府による政治
が始まったことが
分かるようにす
る。
・徳川家光の時代
に参勤交代が制度
として確立したこ
とを取り上げて調
べ、大名を抑える
仕組みを整えたこ
とが分かるように
する。
・徳川家康の肖像
画や人物年表、エ
ピソードなどから
徳川家康の業績を
考える。
・徳川家光の肖像
画や人物年表、エ
ピソードなどから
徳川家光の業績を
考える。
・大名行列の資料
を活用して江戸幕
府の政策を調べ
る。
・キリスト教の禁
止や海外との貿易
の統制などが行わ
れたことを取り上
げて調べ、江戸幕
府による政治が安
定したことが分か
るようにする。
「授業づくり指針」の「主な学習内容」
④ 事例・学習の仕方
・ザビエルによる
キリスト教伝来の
様子を調べキリス
ト教が広がって
いった理由を考え
る。
・戦い方を工夫し
ながら勢力を伸ば
した織田信長によ
る天下統一への様
子を調べる。
・検地や刀狩の資
料から豊臣秀吉の
政策の意図を考え
る。
・出島、踏絵の資
料を活用して江戸
幕府の政策を調べ
る。
「授業づくり指針」の
「♢資料の活用」や
「学習の手立ての
例」を参考に記述。
⑤ 子どものまとめ
ヨーロッパから鉄砲が伝えられたのが大きかった。そして、その鉄砲を織田信長が戦でうまく使っ
たから天下統一が早まったと思う。次に登場した豊臣秀吉は検地や刀狩を行うことによって、安定し
た世の中を作ることに成功した。検地によって百姓が年貢を納める仕組みを作り、武士が確実に年貢
を手に入れるようにしたし、刀狩によって百姓たちが武士に逆らえないようにした。豊臣秀吉が死ん
だ後、徳川家康が関ヶ原の戦いで勝ったのも、日本のその後を大きく変えたと思う。さらに、徳川家
光が江戸幕府の都合のいいように大名を配置したり、大名に参勤交代でお金を使わせたりしたこと
は、幕府の立場を安定させた。あちこちに広まったキリスト教を幕府が恐れ、鎖国を行ったのも、平
和な世の中を作るのに影響した。キリスト教を禁止することによって幕府に逆らう勢力を取り締まる
ことになったし、出島で貿易をすることによって幕府が貿易の利益を独占して力を持ち続けることに
なったと思う。
⑥ 単元の学習前におさえるべき子どもの実態
A 教科指導に関すること
・天皇を中心とした政治や武士による政治(鎌倉幕府)
の理解
・ザビエル、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、徳川家
光についての理解
・関心・意欲・態度、思考・判断・表現、資料活用の
技能に関すること
B 学習指導に関すること
・発達段階(言語力、集中力など)
・集団の特質(他者とのかかわり、雰囲気など)
・個の特質(性格、理解力、表現力、配慮すべき
事項など)
単元のストーリー図
小学校第6学年の歴史学習を、「人物の働きを中心とした学習」としてイメージするのに適しています。
戦国の世が統一され、」身分制度が確立し
武士による政治が安定するまでのストーリー
「
徳川家光
、
(「
)
武士による政治の安定
」
た ◎い縦
こ軸
のとは
部
分 単
授元
業を
づ通
く し
りて
指捉
針え
のさ
せ
徳川家康
豊臣秀吉
織田信長
ザビエル
キリスト教を
伝えた→我
が国にキリ
スト教が広ま
った
戦い方を工
夫しながら勢
力を伸ばし
た→短い期
間に領土を
拡大した
検地や刀狩
などの政策
を行った→
戦国の世が
統一された
関ヶ原の戦
いに勝利を
収め、江戸
に幕府を開
いた→江戸
幕府による
政治が始ま
った
・参勤交代
が制度として
確立した→
大名を抑え
る仕組みを
整えた
・キリスト教
の禁止や海
外との貿易
の統制など
が行われた
→江戸幕府
による政治
が安定した
戦国時代・安土桃山時代・江戸時代
横軸は、時代の流れ
取り扱う人物一人一人
が行ったことやその結果
を、「授業づくり指針」の
「主な学習内容」を参考
にまとめます。
⑦ 単元計画
学 習 活 動
時
○単元の学習問題を考える。
単元を貫く学習問題
「長篠の戦い」「煕代勝覧」
なぜ日本は戦ばかりの世の中から平和な世の中になることができたの
か?
1
○学習問題に対して予想をする。
予想 → 見通しをもつ
評価項目
思考・判断・表現
(学習問題・予想・計画)
・戦に強い人が出てきたと思う。→織田信長?
・新しい戦い方や武器が出てきたと思う。→鉄砲?
・戦に強い人がいるだけじゃ平和にならないと思う。
→新しい政治の仕組みが必要だと思う。→豊臣秀吉?徳川家康?
2
疑問をもつ、学習問題を作るための資料
「キリシタン大名」
なぜキリシタン大名が増えたのか?
関心・意欲・態度
(意欲的調査)
○資料「ザビエル」「キリスト教の伝来と広がり」「南蛮人との貿易」を使って、キ
リスト教が広まった過程や理由を調べる。
疑問を解決する、学習問題を解決するた
3
「主な戦国大名の勢力範囲」「信長の勢力の広がり」 めの資料
信長は小さい大名だったのに、なぜ勢力を広めることができたのか?
○「長篠の戦い」「安土城と城下町」を使って、戦い方を工夫しながら天下統一
をした織田信長のことを調べる。
単
元 「秀吉の全国統一への道」
秀吉は信長の家来だったのに、なぜ全国を統一することができたの
を
か?
4貫
○「検地の様子」「刀狩令」について調べ、豊臣秀吉の政策の意図について理
く
解する。
学
「江戸図屏風」
習
家康は秀吉が死んだ後、なぜ江戸に幕府を開くことができたのか?
5問
○「関ヶ原の戦い」「江戸幕府のしくみ」「江戸城と江戸の町の広がり」「豊臣氏
題
の滅亡」を調べて、江戸幕府による政治が始まったことを理解する。
を
「加賀藩の参勤交代図」
少
なぜ家光は大名に参勤交代をさせたのか?
し
6
○「参勤交代にかかった日数」「加賀藩の支出のうちわけ」「加賀藩の大名行
ず
列」「大名の配置」を使って参勤交代について調べ、大名を抑える仕組みにつ
つ
いて白地図にまとめる。
解 「身分ごとの人口の割合」
決
なぜ家康、家光は百姓が多い身分制度を作ったのか?
7す
○「百姓の負担」「昇平夜話」「百姓への御触書」を使って百姓の生活を中心
る
に調べ、江戸幕府の考えによって身分制度が確立したことを理解する。
8
「長崎の出島」「正月の絵踏み」
なぜ家光は長崎の出島でオランダとしか貿易をできないようにしたり、
キリスト教を禁止したりしたのか?
○「キリスト教の教え」「キリスト教信者の増加」「島原・天草一揆」を使って、江
戸幕府がキリスト教の禁止や海外との貿易の統制などを行った理由を考える。
9
○単元の学習問題「なぜ日本は戦ばかりの世の中から平和な世の中になることがで
きたのか?」について考える。
ヨーロッパから鉄砲が伝えられたのが大きかった。そして、その鉄砲を
織田信長が戦でうまく使ったから天下統一が早まったと思う。次に登場し
た豊臣秀吉は検地や刀狩を行うことによって、安定した世の中を作ること
に成功した。検地によって百姓が年貢を納める仕組みを作り、武士が確
実に年貢を手に入れるようにしたし、刀狩によって百姓たちが武士に逆
らえないようにした。豊臣秀吉が死んだ後、徳川家康が関ヶ原の戦いで
勝ったのも、日本のその後を大きく変えたと思う。さらに、徳川家光が江
戸幕府の都合のいいように大名を配置したり、大名に参勤交代でお金を
使わせたりしたことは、幕府の立場を安定させた。あちこちに広まったキ
リスト教を幕府が恐れ、鎖国を行ったのも、平和な世の中を作るのに影
響した。キリスト教を禁止することによって幕府に逆らう勢力を取り締まる
ことになったし、出島で貿易をすることによって幕府が貿易の利益を独
占して力を持ち続けることになったと思う。
観察・資料活用の技能
(読み取り)
思考・判断・表現
(比較・関連付け、総合)
知識・理解
(事象の理解)
観察・資料活用の技能
(まとめ)
知識・理解
(事象の理解)
思考・判断・表現
(比較・関連付け、総合)
振り返る
思考・判断・表現
(比較・関連付け、総合)
関心・意欲・態度
(歴史の尊重)
本時の構想案
A 本時の目標
ために
B 学習問題(主発問)
をやってみたら(考えたら)
D 目標に迫るための手立て
C まとめ(子どもの言葉で)
ということが分かった(できた)
E 評価方法・視点
本時の構想案 「家光はどんな政治をしたの?2」
A 本時の目標
資料「キリスト教の教え」「キリスト教信者の増加」「島原・天草一揆」を
読み取る活動を通して、江戸幕府がキリスト教の禁止や海外との貿易の統制な
どを行った理由を考えることができる。
ために
B 学習問題(主発問)
なぜ家光は長崎の出島でオランダとしか貿易をできないようにしたり、キリ
スト教を禁止したのか?
「本時の目標」と「学習問題」と「まとめ」の後に赤
の二重線で囲まれている言葉をそれぞれ入れて
つなげて読むと、3つの整合性が取れているか判
断しやすくなります。
をやってみたら(考えたら)
D 目標に迫るための手立て
・導入で資料「長崎の出島」「正月の絵踏み」を提示し、「な
ぜ長崎の出島でオランダとだけ貿易をしたのか?」「なぜキリ
スト教を禁止したのか?」という疑問をもたせ、その疑問をも
とに学習問題を設定する。
・学習問題に対して予想する活動を行い、「キリスト教の教え
が幕府の考えと合わない」「キリスト教信者が幕府に逆らうよ
うになった」「貿易で大名が力をつけないようにしたかった」
などの見通しをもたせてから調べ学習を行う。
・学習問題を解決するために、資料「キリスト教の教え」「キ
リスト教信者の増加」「島原・天草一揆」を読み取る活動を行
う。
・資料を見て分かることと、そこから考えられる(比較・関連
付け・総合)ことの2段階に分けて活動を行う。
C まとめ(子どもの言葉で)
E 評価方法・視点
キリスト教の考えは、幕府の考えに合わない。
これ以上人数が増えて、幕府に逆らう人間が増え
るのは困る。参勤交代で大名に金を使わせている
のに、貿易で自由に金もうけをされても困ると家
光は考えて、長崎の出島でオランダとだけ貿易を
したり、キリスト教を禁止したりした。
ノート(まとめの記述分析)
ということが分かった(できた)
①キリスト教の教えと幕府の
考えの比較
②キリスト教徒増加の影響
③キリスト教徒による幕府へ
の反抗の恐れ
④幕府の大名統制の方針との
関連付け
板書例「徳川家光はどんな政治をしたの?」
②小学校第6学年の歴史学習では、人物の
働きを中心に学習を進めるために、毎時間、
主人公となる人物の絵を提示しましょう。
③疑問をもたせるための資料を提示
して、子どもの「なぜ?」を引き出し、
学習問題の設定につなげましょう。
④子どもの疑問をもとに設定した学習問
題を提示しましょう。
、
成①
し単
元
単を
元貫
をく
通学
し習
て問
提題
示を
し画
ま用
し紙
等
うで
作
ょ
。
⑤学習問題に対して予想する活
動を行いましょう。子どもたちが学
習問題を解決する活動に見通しを
もつことができ、主体的な学びに
つながります。
⑥学習問題を解決するための資料を提示し
ましょう。学習は、第1段階として資料から分
かること、第2段階としてそこから考えられる
こと(比較、関連付け、総合といった思考を伴
う活動)に分けて行うと、社会科が苦手な子
どもも取り組みやすくなるでしょう。
⑦学習問題に対する答えをまとめとして行
いましょう。小学校の歴史学習では、主人公
となる人物のせりふとして子どもたちに記述
させると、学習が「人物の働きを中心とした
学習」になっていくでしょう。