フェスタ`15のレポートを掲載しました - JTCC 一般社団法人 日本繊維

フェスタ‘15
JTCC 近畿 レポート
維(つな)げようJTCCの和と輪 「フェスタ'15
フェスタチーム
「フェスタ‘15 JTCC 近畿」が 10 月 31 日(土)、
「エル・
おおさか」
(大阪・北浜)7F と 10F で開催されました。本
年の参加者は 84 名(講演者招待者 7 名含む)で、近年で
最多数の参加者で盛大に行われました。
1.会員作品展示、企業展示、書籍紹介:7階 展示室
企業展示コーナーは、計 4 社の賛助会員企業の展示が
あり、①(一財)繊維評価技術協議会(SEK マークの紹介
と新たに追加された抗ウィルス加工の紹介)、②(一財)
ニッセンケン(アゾ染料の規制に伴うエコテックスの解
説)、③日本ノズル㈱(紡糸に用いるノズルの現物を展示、
精度や特徴の解説)、④三菱レイヨン㈱(ボンネル繊維の
他、機能性複合糸の特徴説明、一部の商品は日本ノズル
とのコラボがある事も紹介)等の解説がありました。
書籍紹介コーナーは、今回、初めての試みで、繊研新
聞社、ダイセン社、繊維社の 3 社がそれぞれ出版されて
いる JTCC 諸氏編纂の書籍等の紹介がありました。
作品展示コーナーでは、絵画、書道、写真が展示され、
和久俊正さんの司会で出品者によるギャラリートークが
行われました。
20 数年前の中国桂林の写真と書道の内容が一致し、古
き時代を懐かしむ声が聞かれました。写真作品では、そ
の瞬間でしか見ることが出来ない様子や海外での風景な
ど珍しさを伴ったものが多く見られました。
会場は初めての所でありその準備には、会場造りの予
行演習を JTCC 事務所で行い、当日の設営に臨みました。
9 時の集合には多くの方の協力があり、順調に講演会及び
展示会が行われました。
2.講演会:7階 講演会場
講演1:「ものづくりを考える」
講師:坂元龍三様 東洋紡株式会社 代表取締役会長
東洋紡様の企業改革をどの様に行われたのかを図表を
用いて詳しく説明いただきました。
要旨:
東洋紡(旧東洋紡績㈱)は 100 年以上続く歴史のある
企業である。戦後は日本のトップ企業であった。繊維産
業業界の変化に適応する為に、企業の改革を行った。
自社の分析を行い、
「継続するもの」と「破壊と創造を
行うもの」に区分を行った。一時的に売上げ減少になっ
たが、繊維以外にも新たな成長分野が大きく育っている。
JTCC 近畿」
企業内技術士委員会
金田哲郎
国内はバリューチェーン中心としてユーザー情報を反
映させたものづくり。グローバルには生産拠点を作り、
地産地消型へ移行させた。
今後は、「IoT」(第 4 次産業革命)が注目されてい
る中で、新たなビジネスモデルづくりが求められている。
これらの変化の中で中心に居たのは常に「人間」である。
-------------------------------------------今回の講演では、経済団体活動の内容説明や今後の技術
士の活動への期待についてもお話をいただきました。
講演2:理系が読む「倭人伝」:
―「邪馬台国」女王卑弥呼の末裔―
講師:古賀達也様(山田化学工業(株)、古田史学の会代表)
要旨:
「三国志」倭人伝に記録された「邪馬台国」の位置に
ついて畿内説と九州説が有る。今も論争が続いているが、
「倭人伝」に書かれているソウルからの距離を見れば、
九州にあったことが明白である。理系の視点で倭人伝を
読むと、結論は九州説が正しいことが分る。最新の研究
では「邪馬台国」の後継王朝や卑弥呼の子孫の発見まで
進んでいる。
--------------------------------------------これらの実態を、「倭人伝」、「随署」俀国伝、「旧唐書」
等の内容を元に解説され、
「邪馬台国」の位置と当時の状
況を分り易く説明いただきました。このこと以外に、九
州にあった「邪馬台国」の滅亡と「大和朝廷」の勃興に
ついての説明があり、この中で聖徳太子の存在が疑問視
されていることは、大変興味が深いことでした。
3.懇親会:10階 懇親会場
講演会後、恒例の懇親会が井塚理事長の挨拶で開始さ
れました。会員だけでなく、講演いただいた坂元龍三様、
古賀達也様も参加くださり、改めてお話をいただく機会
が得られました。会場は会員同士の懇談の場として、大
変盛り上がりました。アトラクションとして会員の坂元
修三さんによる日本舞踊が披露されました。
次年度は、昨年までと同じ吹田市文化会館(メイシアタ
ー)で開催されることが決まっています。よろしくお願い
します。
フェスタチームより、準備、会場設営、運営等にご協力
いただいた皆様に、この場を借りてお礼申し上げます。