2014(平成26)年度 社会福祉法人 麦の里 事業報告書 1.事業目標 地域で生活する精神障害者等が健康で文化的な生活をおくることを目的とし、多様な事業活動を通して各々の主体性を 育み、その人らしい生活を作り出していけるよう支援し、地域精神保健福祉活動の一翼を担うことを目標とする。 2.地域活動支援センター・相談支援事業所及び就労継続支援B型事業所の運営、共同生活援助事業所の運営、総合的包括的支援の実施 精神障害者、発達障害者及び高次脳機能障害者の自立や余暇支援及び就労の支援を目標として必要な創作文化活動や生 活訓練、作業訓練を行なうことを目的に、精神障害者地域活動支援センター・指定特定相談支援事業・就労継続支援B型 事業所及び共同生活援助(グループホーム)を経営するとともに、利用者への総合的包括的支援を行なった。 (1) 所 在 地 神奈川県鎌倉市大町五丁目2番11号 他(鎌倉市大町五丁目12番21号、鎌倉市扇ガ谷一丁目7番7号、鎌倉市津671-3番地) (2) 職 員 数 13名(常勤4名、非常勤9名) (3) 事業日時 通年の事業活動とし、日中活動支援事業所の開所日は原則として月曜日から金曜日の午前9時から午後4時30分 (地域活動支援センターは午前9時30分から午後4時)。ただし、利用者の状況や活動内容に応ずる。居住系事 業所は月曜日から金曜日の午後12時から8時までとする。ただし、利用者の状況により随時個別対応を行なった。 別に夏期及び年末年始及び必要とする休業期間を設けた。 (4) 事業内容 [1]地域活動支援センター 麦の穂 地域活動支援センターは、地域作業所と小規模通所授産施設の良さを残しつつ、市町村事業の位置づけの中でよ り身近に利用者の地域生活を支援できるよう活動を展開した。主に就労支援ベースに乗らない利用者を対象とし、 以下の活動を実施しながら、通所することにより生活のリズムを作り、人間関係の練習をし、基本的な社会生活技 能を獲得し、社会参加を促進することを目的とした。また、就労継続支援B型事業所利用者にとっても、休息の場 として居場所の提供とレクリエーション活動を支援した。 ①いこいの家(休息の場、居場所の提供) ②ミュージックベル演奏・ピアノ教室 ③パソコン教室(インターネット、文書作成、写真加工、描画、新聞作り、文集作り等) ④趣味活動(麻雀やゲーム、スポーツ等) ⑤外出プログラム(季節の花観賞、散策、等) ⑥地域行事への参加(夏祭り、もちつき会、老人センター行事等) ⑦健康増進とリラクゼーション(体操、ストレッチ等) ⑧食事会 ⑨宿泊旅行 ⑩体験学習・生活訓練(実際の場面を通して、必要な生活技能の取得をしていく) [2]相談支援事業所 麦の穂 指定特定相談支援事業所は、地域活動支援センター麦の穂に併設し、サービス利用支援並びに継続サービス利用 支援を行なった。 [3]就労継続支援B型事業所 青い麦の家 就労継続支援B型事業所は、相当程度の作業能力が認められる対象者に対して障害者自立支援法の下での福祉サ ービスを提供。以下の就労継続支援のメニューの中から、利用者の希望に応じて選択、参加し、得られた収入は、 利用者に訓練手当として支給した。 ①和菓子の箱折り(豊島屋) ②洋菓子の箱折り(紅谷) ③メール便配達(ヤマト運輸) ④情報誌配布(ぱど) ⑤広報の配布 ⑥チラシ折り(イズム) ⑦寺院清掃アルバイト(建長寺) ⑧老人ホーム清掃アルバイト(鎌倉静養館) ⑨「婦人子供会館」清掃アルバイト ⑩バザーでの販売(ふれあいショップ) ⑪地域の便り折り等 (1) 訓練手当の支給 作業により得た工賃収入は、訓練手当として、全額を利用者に還元。 (毎月末〆、翌月末日払い。活動時間数によって配分、作業種目によっては出来高払いで、現金を直接利用者本人 に支給。) [4]共同生活援助(グループホーム) かほんの丘 生活援助事業所は、居室・食事提供を主に相談支援、日中活動支援、服薬・通院・健康管理支援など、入居者の 地域生活全般の支援を行なった。また、管理者、サービス管理責任者が携帯電話を所持し、24時間365日の夜 間休日対応を行なった。 [5]その他の事業 以下の事業を、法人の実施する地域活動支援センター及び就労継続B型事業所及び共同生活援助事業所の利用者 に対し、総合的包括的に行なった。 ① 社会生活技能修得、団体行動訓練、自己啓発、生活支援プログラム 基本的生活技能取得のために、体験学習(旅行、レクリエーション) 、調理実習等を行なった。 ② 相談支援 生活上の問題や制度・社会資源についての相談支援を行なった。 ③ 就労支援 主として、就労継続B型事業所の利用者に対して、福祉的就労事業所・福祉ショップ等への斡旋紹介と継続 的援助、企業実習の開拓、求職活動支援(ハローワーク等への同行支援や情報提供)。 ④ 余暇活動支援 月1回土曜日の午後をフリースペースとして利用者、OBに開放し、余暇活動の場や居場所を提供した。ま た、パソコン教室、ミュージックベル演奏、地域の行事への参加等を行なった。 ⑤ 食事提供 週4回~5回、食事提供サービス体制を整え、昼食を提供する。(青い麦の家・麦の穂) ⑥ 訪問支援 単身者や通所利用が困難な状態になっている利用者に対し、必要に応じて直接訪問し支援。 ⑦ 交流事業及び啓発事業 地域の行事への参加、地域の広場の清掃奉仕作業、他事業所等との連携などによる啓発活動。 ⑧ 権利擁護事業 利用者との契約に基づき、地域で安心して暮らせるように、次のサービスを行なった。 (1)生活相談 (2)福祉サービス利用援助 (3)金銭管理サービス ⑨ 調査研究及び要望活動 鎌倉市精連、神奈川県精連などの関連団体連絡会に参加し、要望活動、調査研究、情報交換、研修を実施した。 (5) 利用者への処遇 職員、ボランティアを含むスタッフミーティングを定期的に開催し、個別支援計画に沿った援助を行なった。必要に 応じ関係機関とのケース会議を開催し、ケアマネジメントを行なった。 3.職員等 サービス管理責任者 2名(青い麦の家・かほんの丘) 所長・施設長・管理者 3名(青い麦の家・麦の穂・かほんの丘) 職業指導員 2名(青い麦の家) 生活支援員 4名(青い麦の家・かほんの丘) 相談支援専門員 3名(麦の穂) 支援員 5名(麦の穂) 世話人 3名(かほんの丘) 会計 1名(麦の里) (常勤 4名、非常勤9名、兼務あり、年度途中退職入職あり) 4. その他の行事・活動等 ① 全体ミーティング 月1回、青い麦の家、地域活動支援センター麦の穂各所において、利用者スタッフ参加のミーティングを開催し、 意見交換や情報提供、行事等の説明、連絡、報告を行なった。 ② 文集及び新聞作り 旅行の感想文などの原稿を書き文集を作成し配布した。また3ヶ月に一回利用者中心で新聞作りをした。 パソコンへの入力作業や編集作業も利用者自身で行なった。 ③清掃奉仕作業 週に1回センター及び事業所周辺地域の道路の清掃を行ない、また月に1回地域の広場の清掃奉仕活動を行なった。
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