平成 23 年度新潟薬科大学薬学部卒業研究Ⅱ 論文題目 抗生物質を産生する土壌菌の分離 Isolation of soil bacteria producing an antibacterial agent. 微生物学研究室 6 年 06P053 高橋 彩 (指導教員:福原 正博) 要 旨 土壌中の微生物は様々な物質を産生し、他種の生育を妨げることで生き残ろうとするもの が存在し、そのような他の微生物の生育を妨げる二次代謝産物を「抗生物質」と呼ぶ。「抗 生物質」を産生している微生物が我々の周りに存在する可能性は十分にある。そこで、身の 回りの土壌から抗生物質を産生する微生物を分離し、その物質を産生した菌については形 態の観察と可能な範囲で抗菌スペクトルを調べた。 使用する土壌は、新潟市、燕市、三条市で採取した。多種にわたる土壌菌の中から 抗菌物質を産生する菌を分離するために、指標菌としてグラム陽性球菌である Staphylococcus aureus ATCC6538P(以下 ATCC6538P)を土壌菌の生育した培地 に重層固化し、阻止円を形成する土壌菌を分離した。その結果、採取した土壌から ATCC6538P の生育を阻止する物質を産生する 12 種の菌を分離することができた。 また、ATCC5638P 以外に Staphylococcus aureus B113、 Bacillus subtilis 、 Pseudomonas oleovorans、Escherichia coli、Klebsiella pneumoniae の 5 菌株を用 い、得られた 12 種の土壌菌が産生する物質の抗菌スペクトルを判定するとともに、 グラム染色を行い、光学顕微鏡で形態の観察を行った。それぞれの分離菌株が産生す る物質は、グラム陽性菌にのみ増殖抑制を示すもの、グラム陽性菌からグラム陰性菌 まで広範囲に抑制するものであった。同じ抑制効果があるが菌の形態が異なるため、 様々な物質が今後得られると考えられる。 キーワード 1.抗生物質 2.土壌菌 3.放線菌 4.真菌 5.ペニシリナーゼ 6.芽胞 7.抗菌スペクトル 8.通性嫌気性菌 9.好気性菌 10. 阻止円形成 目 次 1.はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2.方法 2-1.使用した培地 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2-2.採取土壌試料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 2-3.抗生物質を産生する土壌菌の分離と抗菌スペクトルの判定に使用した細菌株 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 2-4.抗生物質を産生する土壌菌の分離 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 2-5.抗菌物質を産生する土壌菌の抗菌スペクトルの判定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 2-6.抗生物質産生土壌菌の形態観察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 3. 結果および考察 3-1.抗生物質を産生する土壌菌の分離 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 3-2.分離土壌菌が産生する抗生物質の抗菌スペクトル ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 3-3.抗生物質を産生する土壌菌の形態 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 引用文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 1.はじめに 我々の生活環境には目に見えない微生物がいたるところ存在する。病原性を持ち 我々の生活を脅かすもの、生体内で有益な役割を担っているものなど様々である。微生 物が生残するためには我々と同様に栄養が必要である。微生物が生育する環境は常に 栄養が供給されるとは限らず、他種にわたる微生物が数多く存在し過酷である。そのため、 土壌中の微生物は様々な物質を産生して他種の生育を妨げることで生き残ろうとするも のが存在し、そのような他の微生物の生育を妨げる二次代謝産物を「抗生物質」と呼ぶ。 抗生物質とは、「微生物が産生する物質のうち、他の微生物の発育を阻害する化学物 質」と定義されており、今日ではそれらに化学変換・修飾を施したものも定義に含まれる。 微生物が産生する抗生物質で有名なものはペニシリンがある。1929 年に Alexander Fleming が実験中の細菌のシャーレを放置したことにより青カビが生育し、その青カビか らペニシリンを発見したというのは有名な話である【1】。しかし Fleming はペニシリンの精 製、単離を果たすことはなく、Fleming によるペニシリン発見から十数年後、第二次世界 大戦中の 1945 年に Howard Florey と Ernst Boris Chain がペニシリンの工業生産に 成功した【2】。大量生産が可能となったペニシリンは医薬品として広く使用され、第二次世 界大戦時の兵士達の感染症治療に大きく貢献することとなり、また、抗生物質黄金時代と 呼ばれるように新たな抗生物質の発見が相次いだ。 Alexander Fleming が青カビからペニシリンを発見したように、自らの生存のために 他の菌を殺す、または寄せ付けないような「抗生物質」を産生している細菌が我々の周り に存在する可能性は十分にある。そこで、身の回りの土壌を採取し、そこから分離した土 壌菌の中に抗生物質を産生する微生物が存在するか、また、それを産生した菌について は形態の観察と可能な範囲で抗菌スペクトルを調べた。 2.方法 2-1.使用した培地 土壌 1g 中には数 10 億にも及ぶ膨大な数の細菌が存在しており、その種数は 100 万種であると言われ【3】、そのうち放線菌は 10 万∼100 万、糸状菌(カビ)は 1 万∼ 10 万程度存在し、土壌菌の中でも大きな割合を占めている。また、過去に発見さ れた抗生物質を産生する菌の多くが放線菌や真菌類であったため、使用する培地は 1 放線菌用として Yeast starch Ager(以下 YS 培地)、真菌用として Malt Extract Agar(以下 PM 培地)の 2 種類を用意した。培地の組成は YS 培地:yeast extract [ベクトン社製]0.2% / soluble starch[半井社製]1.0% / 寒天[ベクトン社製] 1.5%:pH 7.3、PM 培地:malt extract[ベクトン社製]2.0% / glucose[和光社 製]2.0% / peptone[ベクトン社製]0.1% / 寒天 1.5%である。 また、抗生物質を産生する菌を検索するための指標菌の培養には普通寒天培地 (栄研社製)を用いた。 2-2.採取土壌試料 使用する土壌の採取は、新潟県新潟市秋葉区、西蒲区、燕市、三条市の地域の中 で 6 箇所を選び行った(図 1)。土壌採取は、日陰で湿気のある場所を選択し、50 mL 滅菌遠心管(CORNING 社製)に可能な限り無菌状態を保つように行った。 2-3.抗生物質を産生する土壌菌の分離と抗菌スペクトルの判定に使用した細菌株 多種にわたる土壌菌の中から抗菌物質産生菌を分離するために、指標菌としてグ ラム陽性球菌である Staphylococcus aureus ATCC6538P(以下 ATCC6538P)を 2 用いた。普通ブイヨン培地(栄研社製)で一晩培養後、抗生物質産生土壌細菌の分 離に用いた。 また、得られた土壌菌が産生する物質の抗菌スペクトルを ATCC5638P 以外に 以下の 5 菌株で判定した。ペニシリン耐性株である Staphylococcus aureus B113 (以下 B113)、グラム陽性桿菌である Bacillus subtilis(以下 BS)、グラム陰性好 気性桿菌である Pseudomonas oleovorans(以下 PO)、グラム陰性通性嫌気性桿菌 である Escherichia coli(以下 EC)、Klebsiella pneumoniae(以下 KP)を用い、 ATCC5638P と同様に培養した。 2-4.抗生物質を産生する土壌菌の分離 土壌菌の分離は、土壌微生物実験法【4】によった。すなわち、図 2 のように滅菌 遠心管を用いて可能な限り無菌的に土壌試料を計量し、試料重量の 10 倍量の滅菌 水を添加した。これを 10 分間振盪後、静置し土を沈殿させた。その上清を滅菌水 で 10 倍段階希釈し、最終的に 10 万倍土壌希釈液を調製した。10 万倍土壌希釈液 3 は滅菌後 50℃に冷ました 1%寒天に 1:5 の割合で混合し、YS および PM それぞ れの培地上に重層固化させ、常温で 4 日間培養した。 抗生物質産生を土壌菌コロニーの周囲に認められる阻止円で判定するため、指標 菌として ATCC6538P を用いた。土壌菌のコロニーを確認した後、滅菌後 50℃に 冷ました普通寒天培地へ普通ブイヨンに一晩培養した ATCC6538P を 2%となるよ う混合し、土壌菌の生育した培地に重層固化した。それを 37℃、1 日間培養し、 土壌菌が形成する阻止円の有無、大きさを観察した。ATCC6538P で阻止円を示し たコロニーを純培養し、再度抗菌作用を示すかを確認した。 2-5.抗菌物質を産生する土壌菌の抗菌スペクトルの判定 2-4 において、抗菌作用を示した土壌菌のコロニーに対し、B113、Escherichia coli、BS、PO、KP で上記と同様の試験を行い、抗菌スペクトルを調べた。 2-6.抗生物質産生土壌菌の形態観察 指標菌の増殖を阻止した土壌菌を定法に従いグラム染色し、光学顕微鏡で染色性 と菌の形態を観察した。 3.結果および考察 3-1.抗生物質を産生する土壌菌の分離 6 か所の採取した土壌から ATCC6538P の生育を阻止する菌を 12 種類分離でき た。採取場所によっては阻止円を形成する土壌菌が存在しない場合もあった。また、 YS と PM の 2 種類の培地を使用したが、阻止円を形成する菌のほとんどが放線菌 用の YS 培地上に生育するものであった。真菌用の PM 培地では 1 種類のみとなっ た。抗生物質を産生する細菌の多くが Streptomyces 属の放線菌である。土壌中に 最も多く分布し、土壌の土臭さはこの菌のためとも言われている【5】。今回の実験 でも抗菌作用を示すものは非特異的ではあるが、Streptomyces 用である YS 培地 に生えたコロニーが多かった。 3-2.分離土壌菌が産生する抗生物質の抗菌スペクトル 土壌菌の抗菌スペクトルを判定するために、検索で用いた ATCC5638P の他に 4 B113、BS、PO、KP、EC の各菌に対する生育阻止を調べた。抗菌レベルの判断 基準は図 3 に示したように 4 段階で行った。阻止円が認められるが、内側に薄く指 標菌が生育しているコロニーについては静菌的な作用を持つものか、殺菌作用が減 弱した後に菌が増殖したのか判断が困難であるため「 」とした。これを基に 6 菌株に対する分離土壌菌の抗菌スペクトルを判定した結果を表 1 に示す。 グラム陽性球菌である ATCC6538P に対して阻止円を形成し、グラム陽性桿菌 である BS にも分離した全ての土壌菌で阻止円を形成したことから、グラム陽性の 球菌、桿菌に抗菌作用があることが分かった。 B113 はβ‐ラクタム環を加水分解する酵素であるβ‐ラクタマーゼを産生す るペニシリン耐性株である。ATCC6538P で阻止円を示したが、B113 で阻止円を 形成しなかった分離菌⑦⑨⑩では、β‐ラクタマーゼで分解されてしまうような物 質を産生しているのではないかと考えられる。 今回の試験で用いた 6 種の指標菌全てに対して抗菌作用を示した分離菌⑥、⑧、 ⑪についてはグラム陽性球・桿菌、陰性桿菌と広い抗菌作用があることが分かった。 今回特に強い抗菌作用を示した⑥、⑧のコロニーの外観は白色透明で粘性のあるも のであった。また、⑥、⑧以外の YS 上に生育したコロニーは培地との癒着が強く、 特に⑩では培地の表面から内部にかけて固いコロニーを形成しており、放線菌の特 徴と類似していた。似たような抗菌範囲や抗菌力を示し採取地が同じである①∼④、 ⑥⑧はそれぞれ同一種の菌であることが推察できる。また、⑤は①∼④と同じ採取 地から分離したものであるが抗菌力や抗菌範囲が異なっており、弱いながらもグラ ム陰性好気性菌である PO も阻止していた。 図3 阻止円の判定例 5 6 3-3.抗生物質を産生する土壌菌の形態 次に分離した①∼⑫の菌をグラム染色し、光学顕微鏡で観察した(図 4)。 分離菌⑩以外は YS 培地のものであるため、長細い形態のものは放線菌であると 推察される。⑫では分岐が多く丸い胞子が目立ち、薄く透明なものは菌糸または、 試料塗抹の際に壊れてしまった菌の抜け殻である可能性も考えられる。⑥、⑧では 米状の楕円形が、⑨では多くの節が観察できる。⑩は唯一の PM 培地のもので真菌 (カビ)ではないかと考えられる。また、分岐が多く、他の菌と比べて巨大である のも特徴である。 放線菌は細菌類放線菌目に属し、菌糸を持つ点や分生胞子を着生する点で真菌に 似ているが、大きさは真菌よりも小さく、真菌と細菌の中間に位置するような微生 物である。真菌と考えられる分離菌⑩とその他と比較してみるとその大きさの違い は歴然である。真菌などの真核生物は核膜を持つが、原核生物に属する放線菌は核 膜を持たない。放線菌は一般に、グラム陽性の真正細菌のうち、細胞が菌糸を形成 7 して細長く増殖する形態的特徴を示すものを指していたが、現在では様々な形態で 放線菌と認められるようになり、気菌糸をつくるものやつくらないもの、胞子を包 む胞子嚢をもつものなどがある。PM 培地で分離した⑩以外を比べてみても様々な 形態があることがわかる。また、①と⑤の形態は似ているが、表 1 で比較すると抗 菌範囲や抗菌力が異なっており、形態から詳細な菌の同定を行うことは困難である ことが分かる。また、放線菌は土壌中で胞子の状態で休眠しており、栄養源などの 条件がそろったときだけ菌糸状の生育を行うと考えられており、成長過程や栄養状 態によって菌の形態が異なっている。栄養が充分な環境条件下では盛んに菌糸状に 増殖し生活範囲を広げ、栄養が枯渇すると抗生物質を産生・排出することにより、 周りの微生物の生育を阻止して栄養分を独占することができる。また抗生物質を排 出することで形態分化の過程で起こりうる感染も防ぐことができる。一般に、抗生 物質の産生は増殖が静止期に入る時期に開始される。【6】 放線菌の多くは好気性で 25∼30℃が適温である。【7】一般に湿潤で空気を含む孔 【7】 隙に生育し、水で満たされた孔隙では十分は生育を示さない。 栄養分の多い腐葉 土のような土や湿気があり、空気がふれている土の表面や踏み固められていない場 所に多く生息しているのではないかと考えられる。しかし Streptomyces 属では他 の放線菌とは異なり、寒冷で乾燥した土壌にも生息が可能なため【8】、そのような 土壌では Streptomyces 属の割合が高くなる。これは過酷な条件下であっても抗生 物質を産生することで他の生物の生育を阻止し、養分を得ているためであると考え られる。今回の多くは前者のような、日が当たりにくく温度が低めの、苔や竹が生 えていて湿気がある土地で土壌の採取を行ったため、生息する菌の幅が狭まったの ではないかと考えられる。同様の地域であっても採取する土の深さ、植物の分布、 日照時間、季節や pH 等によって菌の分布や抗生物質産生能の程度が異なっている かもしれない。今回は顕微鏡での観察までを行ったが、今後は土壌採取場の細かい 条件づけ、培地を変えることで栄養状態の違いによる菌の形態の観察、抗生物質産 生の程度の比較などを深い理解が得られるのではないかと考える。また、形態から の菌の同定は非常に困難であるため、DNA 解析による菌の同定が必要であると考 える。 放線菌には土壌において他の糸状菌等の病原菌の活性を抑制する作用を有する ものがあり、農業や園芸の分野においても利用されている【9】。また、ヒトなどの 8 腸内細菌であるビフィズス菌も放線菌類に分類され、食品や整腸剤として我々の生 活を支えるものとなっている。 1940 年代に Selman Waksman【10】が Streptomyces griseus からストレプトマ イシンを発見して以来、放線菌は抗生物質生産菌として注目を集め、実際にこの菌 から多くの抗生物質が発見されている。例えばストレプトマイシンやカナマイシン、 テトラサイクリンなどがある。現在に至るまで沢山の抗生物質が発見、開発された ことで感染症に対する恐れは少なくなった。 しかし、近年では新たな抗生物質の開発は困難になっている。前述の通り、抗生 物質を産生する細菌の多くが Streptomyces 属の放線菌である。Streptomyces 属 以外の、いわゆる希少放線菌も積極的に検索しようとする傾向が強まってきており、 Streptomyces 属以外の有用な放線菌や未知の細菌の発見による有用な物質の開発 が期待されている。 今回採取した土壌から、グラム陽性菌まで増殖抑制するものからグラム陰性菌ま で幅広く抑制するものまで産生する 12 菌株を分離でき、これらが産生する物質は 細菌に対して有効であることは明らかである。しかし、臨床では真菌症も重要な感 染症であると考えられる。抗菌薬と抗真菌薬では作用機序が異なることが多く、ま た、細菌に対するものと比べ真菌に対する薬は数が少ない。今後、今回行った実験 の指標菌に真菌も含めて行うことで、抗真菌作用を示す物質の発見にもつながれば 良いと思われる。 9 引 用 文 献 1. Fleming A., On the antibacterial action of cultures of a Penicillium, with special reference to their use in the isolation of B. influenzae. Br J Exp Pathol., 10, 226-236, 1929 2. Abraham EP, Chain E, Fletcher CM, Gardner AD, Heatley NG, Jennings AM, Florey HW, Further observations on penicillin. Lancet, 2, 177-189, 1941 3. Gans J, Wolinsky M, Dunbar J., Computational improvements reveal great bacterial diversity and high metal toxicity in soil. Science, 309, 1387-1390, 2005 4. 服部勉,西尾道徳,宮下清貴,新編 土壌微生物実験法 第 2 版, 養賢堂 ,15-18, 1997 5. 服部勉,宮下清貴,土の微生物学,養賢堂,26-27, 2000 6. 川本伸一, 放線菌における二次代謝(抗生物質生産等)誘発とリボソーム機能, 食糧,2000-11, 67-77, 2000 7. 石沢修一,鈴木達彦,土壌微生物の生態.共立出版,25-29, 1973 8. 大橋一弘,新・土の微生物(9),博友社,34-35, 2003 9. Shigeki T., K. Akira,et al.Control of Fusarium disease using antagonistic actinomycetes : 5. Mechanisms of control of radish yellows with microbial inoculum (Material A) , 土と微生物, 49, 27-33, 1997. 10.Waksman A. Production and activity of streptothricin. J. Bacteriol., 46, 299-310, 1943 10
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