3 大手民鉄の現況設備投資【1】2015年度設備投資計画大手民鉄各社は、大都市圏での著しい混雑状況の緩和等を図るため、各社足並みを揃えて61年度より96年度まで8次36年にわたり「輸送力増強等投資計画」を策定し、着実に施設の整備を進めてきました。 97年度からは、混雑緩和に一定の成果がみられることや需要の動向、工事の進捗状況等を勘案し、単年度の「鉄道事業設備投資計画」として整備を進めています。 2014年度は、輸送力増強工事に502億円を投じて、都心への乗り入れ工事や駅の新設・改良、車両の増備などを進めたほか、安全対策には1,835億円を投じて、車両の更新・改良や運転保安設備の整備、耐震補強工事のほか、線路の立体化による踏切道の整理などの工事を進め、安全性の向上に努めました。また、サービス改善工事に760億円を投じ、エスカレーター・エレベーターの新設・増設を含めたバリアフリー化や運行情報案内表示器の整備などを進めました。 2015年度設備投資計画では、輸送力増強工事に612億円、踏切及び運転保安工事に2,245億円、サービス改善工事に1,011億円など、合計で3,901億円を投じる予定です。参考資料P42・43 ■ 各社別設備投資2014年度実績（単位：億円）東武西武京成京王小田急東急京急輸送力増強工事 28 24 164 24 東京メトロ相鉄名鉄近鉄南海京阪阪急阪神西鉄合計 55 13 26 58 16 19 23 17 踏切及び 220 104 運転保安工事 94 95 116 180 138 342 19 60 124 60 サービス改善工事 55 6 5 7 55 72 26 399 鉄道・運輸機構工事ーーーー 33 ーー合計 ■ 8 ー 15 48 145 35 5 502 16.0％ 47 1,835 58.6％ 3 5 46 4 14 47 0 11 ーーーーーーーーー 304 167 113 128 230 417 189 800 39 84 194 82 71 193 51 63 3,132 100.0％各社別設備投資2015年度計画 40 61 踏切及び 205 123 運転保安工事 11 25 760 24.3％ 33 1.1％（単位：億円）東武西武京成京王小田急東急京急輸送力増強工事構成率 72 174 36 東京メトロ相鉄名鉄近鉄南海京阪阪急阪神西鉄合計 78 18 26 12 11 91 171 119 215 140 572 54 66 140 8 6 構成率ー 27 612 15.7％ 74 51 123 40 51 2,245 57.6％ 8 1,011 25.9％サービス改善工事 81 9 5 18 64 91 29 537 14 8 36 11 33 57 1 鉄道・運輸機構工事ーーーー 32 ーーーーーーーーーー 87 101 190 97 93 181 69 66 3,901 100.0％合計ー 327 194 108 215 289 481 207 1,188 32 0.8％（注）「合計」と各項目の合計値とは必ずしも一致しない（億円未満切り捨て）。輸送力増強工事：駅の改良、新線建設、車両の新造など。踏切及び運転保安工事：高架化や地下化による踏切道の減少、信号通信施設の向上など。サービス改善工事：バリアフリー化や駅施設の改良など。鉄道・運輸機構工事：鉄道・運輸機構が施行するニュータウンや都心乗り入れ等の新線建設及び複々線化工事をいい、完成後民鉄が買い取るもの。大手民鉄の素顔　2015年10月 23