2015年度 《東海大学特別講演会》 「テーマ」 魚のオスとメスの 不思議な関係 (子育ては誰の仕事?) 私たち人間は哺乳類ですから、哺乳類におけるオスとメスの関係が生物全体の常識と考えが ちです。しかし鳥類や魚類と眺めると、哺乳類は特殊であることがわかります。例えば哺乳類 では多くが一夫多妻ですし、子育ては乳のでるメスのみのお仕事ですが、鳥類ではほとんどが 一夫一妻で、両親で協力して子育てを行います。では魚類ではどうでしょうか? 脊椎動物の 根っこに位置する魚類は、もっと多様で柔軟な存在です。繁殖の度に相手を選ぶ乱婚、一夫多 妻も一夫一妻もあり、産みっぱなしの場合が多いのですが、オスのみ・メスのみの子育ても、両 親が協力する場合もあり、配偶相手の選び方もさまざまです。多彩で豊かな魚たちの世界の謎 をご紹介しましょう。 兵庫県 97 月 日 (月)10:30(開演予定) [会場]神戸ポートピアホテル 神戸市中央区港島中町6丁目10-1 TEL. 078-302-1111 ●主催:東海大学兵庫県後援会 |講 師| 赤川 泉 東海大学海洋学部海洋生物学科教授 ●プロフィール 赤川泉 (あかがわ・いずみ) 1955年1月福岡県生まれ、京都大学文学部哲学科卒業後、航空会社・出版社勤務を経て、東京大学大学院に入学。1995年、 「ア ミメハギの繁殖行動の研究」により博士号を修得。2002年東海大学海洋学部助教授、2007年より同学部教授。専門は魚類の行 動生態学、繁殖行動とその進化、配偶者選択・生息場所の選択など。ダイビングによる観察と飼育実験により、魚類の行動を明ら かにしようと研究している。研究対象魚種はシワイカナゴ・アミメハギ・アオサハギ・クダヤガラ・チューブスナウト・サンゴタツ・ハナ ハゼ・ウナギ・アマゴなど。主な共著書は、 『魚類の繁殖戦略2』 (1997年、海游舎)、 『魚の自然史—水中の進化学』 (1999年、北 海道大学図書刊行会)、 『トゲウオの自然史』 (2002年、北海道大学図書刊行会)、 『魚類学実験テキスト』(2006年、東海大学出 版会 )、 『魚類生態学の基礎』 (2010年、恒星社厚生閣 )。日本魚類学会・日本動物行動学会に所属。
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