平成27年産 ヒノヒカリの収穫・乾燥・調製について

平成27年産
ヒノヒカリの収穫・乾燥・調製について
平成27年9月
粕 屋 農 業 協 同 組 合
北筑前普及指導センター
・早植えのヒノヒカリでは、台風15号の強風により籾ずれ(籾
が黒く変色)が発生し、不稔籾が見られます。
・刈取り時期を遅らせても、不稔籾は熟れません。
【刈り遅れにならないよう、適期収穫を行いましょう!】
・美味しい求められる「粕屋米」を生産しましょう。
・米は全量JAへ出荷しましょう。
1.適期刈り取り
刈り取りが極端に早すぎると、青米や未熟粒が増え品質や収穫量が低下します。
反対に遅すぎると、胴割れ・茶米が増え、光沢も悪くなって品質・食味が低下します。
遅く開花した籾はある程度犠牲にして、大部分の籾が実り、また早く実った籾も過熟
にならないうちに刈り取りを行いましょう。
※刈取適期の目安
(1)籾の70%程度が黄化した時期から収穫を開始し、遅くとも80%が黄化する
までには収穫する。(葉や穂軸はまだ緑色の状態となります。籾の熟れ具合で
収穫適期を判断しましょう)。
(2)出穂期より、おおむね37日程度(積算気温950℃前後)
田植日
6月 7日頃
6月14日頃
6月21日頃
出穂期
8月27日頃
9月 1日頃
9月 4日頃
刈取予想
10月 3日頃~
10月 9日頃~
10月13日頃~
(注)今後の気象状況や土壌条件等で、刈り取り時期は変動します。
カントリーエレベーターの荷受けは検見会で決定後プラザから連絡致します
重点事項
1.適期刈り取りの励行
立毛胴割れ・茶米の発生防止・・・籾水分 28~24%
*落水期は、目安として刈り取り一週間位前に実施して下さい。
(落水が早すぎると、登熟不良や胴割れの原因となります。)
2.適正乾燥の厳守(急激乾燥・過乾燥の厳禁)・・・水分 14.5~15.0%
※1%過乾燥で、60㎏あたり約700g損失します。
★
過乾燥米(玄米水分 13.0%未満)は、規格外扱いとなります
ので、十分注意して乾燥作業を行なって下さい。
3.整粒歩合の向上・・・・・・・・・・80%以上
*栽培管理日誌を必ず記帳しましょう。(各プラザ・各支所へ提出願います)
*安全・安心なお米を消費者へ提供する為、収穫前に残留農薬の検査・分析
を実施します
2.収穫上の注意
1.麦類、他品種等の混入防止のため、コンバインやコンバイン袋等の清掃を徹
底しましょう。
(JAS 法に基づく玄米及び精米品質表示基準)
2.コンバイン収穫の場合は、茎葉が青く籾の水分も比較的高いので、刈り取り
速度やこぎ胴の回転数を上げすぎないようにしましょう。
3.収穫後はムレやすいので、炎天下で長時間の圃場内放置は避けましょう。1
~2時間以内に乾燥機に移し、速やかに通風乾燥をおこないましょう。
3.乾燥上の注意
1.乾燥機の清掃を徹底して下さい。
(麦類、異品種等の混入防止)
2.多品種を作付してある方は、品種ごとの乾燥前に清掃を徹底して下さい。
(食品表示法による品種の確認の為)
3.外気温が高い時に高水分の籾を乾燥するため、許容範囲内での下限温度で乾
燥し、急激な高温乾燥は絶対しないようにして下さい。
4.高水分から22%位までの乾減率(乾燥速度)が特に食味に影響します。出
来るだけ低温でゆっくり乾燥し、途中で水分平均化のため、休止乾燥(水分
18~20%程度)を5~6 時間位行い、再度乾燥しましょう。また、仕上
げ乾燥前で一旦乾燥機を停止し籾水分を確認して、余熱乾燥から仕上げ乾燥
(水分 14.5~15.0%)にもっていきましょう。
5.籾水分の測定は、10分程度放置して、粗熱が冷めてから行いましょう。籾
水分にバラつきがあるため、多くのサンプルを取って平均値を出しましょう。
4.籾摺り・調製上の注意
・籾摺り前に籾水分を確認しましょう(14.5~15.0%)
。
・フルイ目を 1.85mmにして、未熟米や被害粒を落とし整粒歩合を高め、食味向
上に努めましょう。
★収穫の秋は農作業事故が多発します!特にコンバイン操作は慎重に!!