妊 娠 中 に投 与 され たCephaloglycinの マ ウス・ラ ッ トの 胎 仔 な らび

VOL.
18
NO.
39
CHEMOTHERAPY
1
妊 娠 中 に 投 与 さ れ たCephaloglycinの
マ ウ ス ・ラ ッ トの
胎 仔 な らび に 哺 乳 仔 に及 ぼ す 影 響
峰 下 鎮 雄 ・長 谷 川 靖 彦 ・吉 田 豊 彦
光 前 嗣 郎 ・前 田 と も子 ・山本 あ つ 子
大 鳥
寛
塩野義製薬株式会社研究所
セ フ ァ ロス ポ リ ン系 抗 生 物 質Cephaloglycinに
つい
日の 体 重 を基 準 に して,各 母 獣 へ の 投 与 量 を 決 定 し,こ
て,マ
ウ ス 。ラ ッ トの胎 仔 な らび に哺 乳 仔 に及 ぼす 影 響
の 日か ら連 続6日 間,即
を,主
と して 外形 異 常及 び骨 格 系 の異 常 を 申心 に検 討 し
ッ トは 妊 娠 第14日 迄,1日1回
た ので 報 告 す る。
投与を行なつた。そして
妊 娠 第18日 の マ ウス お よび 妊 娠 第2旧 の ラ ッ トを エ ー テ
ル で 麻 酔 死 させ,直
実 験 材 料 な らび に 方 法
使 用 動物:ICR-JCL系
13週 令)及 びSD-JCL系
15週令)を,そ
ち マ ウス で は 妊 娠 第12日 迄,ラ
ちに 開 腹 して 後 述 の 各 項 に つい て観
の 未 経 産 雌 マ ウス(生 後10∼
察 した 。 捕 乳 群 で は,出 産 日,産 後7日,14日,21日
の 未 経 産 雌 ラ ッ ト(生 後9∼
に,生 存 仔 の 体 重 測 定 等 を 行 な い な が ら2旧 目 に後 述 の
れ ぞれ 同 系 の 雄 と同 居 させ,膣 栓 を認 め
目
各 項 に つ い て 観 察 した 。
た マ ウ ス,膣 垢 申 に精 子 を 認 め た ラ ッ トを 妊 娠 第0日 の
観 察 項 目:開 腹 群 に つ い て は 子 宮 内 の 生存 胎 仔 数,死
動物 として 用 い た 。 動 物 数 は,両 種 の 対 照 群 ・投 与 群 と
亡 胎 仔 数,吸 収 胚 数 及 び 着 床 痕 数 を 調 べ た 。 生 存 胎 仔 に
も,開 腹 に20母 獣3週
つ い て は,体 重 測 定 後,外 形(口 蓋 を 含 む)及 び 主要 臓
間哺 育 に5母 獣 を 当 て た 。
飼 育 環 境:飼 育 室 は,温
度 ・25°±1℃,相
対 湿度 ・
器 の 欠 落 を 主 と して,そ の 異 常 を 観 察 し,そ の 後,ア
リ
鮮 空 気 で 空 調 して あ る。 飼 料 は 塩 野
ザ リン染 色 に よ つ て 骨 透 明 標 本 を 作 り,骨 格 系 の異 常 を
義 製 薬 株 式 会 社 油 日 ラ ボ ラ ト リー ズ 製 の 繁 殖 用 固 型 飼 料
実 体 顕 微 鏡 に て 観 察 し た 。 哺 乳 仔 に つい て は,分 娩 後 少
を,又 水 は 新 鮮 な 水 道 水 を与 え,摂 取 は 随 時 とし た 。実
な く と も24時 間 以 内 に,出 産 数,生 存 仔 の外 形 異 常 の有
験 は1967年7月
無 を 調 べ た 後,体 重 測定 を行 な い,そ の 後,7日
55∼60%の100%新
下 旬 よ り1968年9月
下 旬 に わ た つ て行 つ
目,14
日 目,21日 目 の体 重 測定 と発 育 状 態 の チ ェ ッ クを それ ぞ
た。
投 与 量 と投 与 方 法:cephaloglycin原
末 を0.5%ア
ラ
れ 行 ない,21日
目 に プ レ イ ヤ ー反 応 に よ り聴 覚 の存 在 を
ビア ゴ ム液 に 懸 濁 させ,各 投 与 量 と も,体 重20gあ た り
確 か め,外 形 異常 の有 無,歩 行 状 態,そ の他 の一 般 状 態
0.2cc投 与 とな る様 調 製 し,投
を観 察 した 後 エ ー テル にて 麻 酔 死 させ た 。 死 後 直 ち に主
与 は金 属 ゾ ン デ を用 い て
経 口で行 な つた 。 投 与 群 は,小 量,大 量,及
び対 照(0.5
要 臓 器 につ い て の 異 常 の 有 無 を観 察 し,そ の 後 は 胎 仔 の
%ア ラ ビ ア ゴ ム液)の3群
とし,小 量 は人 体 常 用 量 の10
場 合 と同 様,ア
倍 量,即
た,大 量 に つ い て は,ラ
した 。
ち200mg/kg,ま
に 就 い て は,予 め1群5匹
群 に1000∼5000mg/kg及
ット
リザ リン染 色 標 本 に よ る骨 格 系 の 観 察 を
実
よ りな る成 熟 処 女 ラ ッ トの 各
び0.5%ア
ラ ビ ア ゴ ム液 を14
日問投 薬 し,体 重 の 推 移,一 般 症 状,死 亡 例,投 与 後 剖
験
成
績
1)
母獣への影響
i)
マ ウス:母 獣 の 妊 娠 中18日 間 の体 重 曲 線 は第1図
検 結 果 を指 標 と して 決 定 した最 大 安 全 量,2000mg/kg
に 示 す 。2000mg/kg投
(人体常 用 量 の100倍 量)と した 。 マ ウス の 場 合 も同 様 予
体 重 増 加 度 の 抑 制 が あ る他,対 照 との 間 に 殆 ど差 を認 め
備 試 験 を行 ない,ラ
ない。
mg/kgを
ッ トの デ ー タ も加 味 して 同 じ く2000
大 量 と した 。
実験 方 法:5.00P.M.に
与 群 で 妊 娠 第14日 目以 降 に 若 千
ii) ラ ッ ト:妊 娠21日 間 の 母 獣体 重 の推 移 は第2図
交 配適 期 の 雌動 物 を,雄1匹
対 し2匹 の割 合 で 同居 させ,翌 朝9.00A.M.に,膣
に
栓の
あ る マ ウ ス,膣 垢 中 に 精 子 の認 め られ る ラ ッ トを,そ れ
示 した 。200mg/kg,2000mg/kg両
比 し体 重 増 加 に対 す る抑 制 傾 向 を認 め(P<0.05),特
投 薬 開始 後4∼6日
に
投 与 群 と も対 照 に
に
目 にか な りの抑 制 が あっ た 。
ぞれ 妊 娠 第0日 の 動 物 とし た 、以 後 毎 日体 重 灘 定 を行 な
2)
い な が ら,マ ウ スで は妊 娠 第7日,ラ
所 定 の 日 に妊 娠 母 獣 を屡 殺 開腹 して 得 られ た 。 胎 仔 の
ッ トで は 妊 娠 第9
胎 仔 へ の影 響
40 CHEMOTHERAPY JAN
.1970
これ は前 記 の着 床 数 に 関係 し,着 床 痕 数 に対 す る生 存 胎
仔 の率 で み る と,そ れ ぞれ,88.1%,87.9%,85.9%と
な り3群 間 に殆 ど差 が なか つ た 。 生 存胎 仔体 重 の平 均 値
は,小 量 投 与 群 で は対 照 と差 が 認 め られ な か つた が,大
量 投 与 群 の値 は対 照 よ り も低 値 を示 した(P<0.05)、
性
比 に つい て は何 らの影 響 も認 め られ な か つ た 。外 形 異 常
は,対 照群 に2例,200mg/kg投
認 め られ た が,2000mg/kg投
与 群 に3例 の 口蓋 裂 が
与 群 に は な くそ の他 には
各 群 と も何 らの異 常 もな か つ た 。 骨 格 系 に つ い て も重 篤
な異 常 は な く,頸 肋 骨数 の様 に,む
し ろ対 照群 に異 常 頻
度 の 高 い例 もあ つ た 。 胸 骨 不 整 例 は,対
し,200mg/kg,2000mg/kg投
14例,ま
た,14肋
照群11例 に対
与 群 は そ れ ぞれ,20例,
骨数 は対 照 群68例,200mg/kg投
81例,2000mg/kg投
与群
与 群70例 と薬 物 投 与群 に 多い 傾 向
を 示 した が,い ずれ も有 意 な 差 を認 め な か つ た。 頸 椎 骨
異 常 と して は,第2頸
椎 弓 の 分 岐 又 は 左右 不 対 称 を認
め,対 照 群 に3例,200mg/kgお
第1図
Cephologlycin投
曲線
与 妊 娠 マ ウ ス の体 重 増 加
に それ ぞれ1,2例
よび2000mg/kg投
与群
を認 め た 。 従 つ て,マ ウ ス胎 仔 の 骨
格 系 に つい て,薬 物 に特 異 な作 用 は 何 ら認 め られ な か つ
た。
ii) ラ ッ ト:着 床 数 は対 照 群267に
2000mg/kg投
対 し200mg/kg,
与 群で は それ ぞれ252,258で
あ り,1母
獣 あ た り着 床i数にす る と各 々13.3,12.6,12.9で,薬
投 与2群
物
と対 照 群 間で 大 差 な い 。 着 床 痕数 に対 す る生 存
胎 仔 率 は,対
照 群,小 量,大 量 投 与 群 それ ぞれ,94.8
%,88.5%,92.3%で,小
量 投 与群 と対 照 群 との 間 に有
意 な差 を認 めた が(P<0.05),こ
れ は200mg/kg投
与群
の 母 獣1例 に,着 床 数14に 対 し生 存 胎 仔 数4(28.6%)
とい う極 端 な例 が 含 まれ て い る こ とに 帰 因 す る もので,
これ を 除 く と,200mg/kg投
与 群 の 生 存 胎 仔率(92.0
%)は
対 照 群 との 間 に差 が ない 。 胎 仔 体 重 に つい て は薬
噺
物 投 与 群 が わ ずか に低
い 値 を示 した が 有 意 の差 は なか っ
た 。 性 比 に つ い て も同様 に差 を認 め な か つた 。 外 形 異 常
は い ず れ の 群 に も認 め られ ず,骨 格 系 に つ い て は,胸 椎
骨 異 常 例 とし て の後 位 胸 椎 体 の 二 核 分 離 あ るい は分 銅 型
の もの が 対 照 群 に2例,薬
物 投 与群 に 各 々3例 認 め られ
た 。 頸 肋 骨 数 は,200mg/kg投
2000mg/kg投
第2図
Cephaloglycin投
曲線
与 妊 娠 ラ ッ トの体 重 増 加
与 群 に は な く,対 照 群,
与 群 に それ ぞれ,2例
お よ び1例 を認 め
た 。14肋 骨 数 も対 照群 の方 が む し ろ高 頻 度 で あ つ た 。又
対 照 群 で は 第13肋 骨 の短 小 例 が1例 あ つ た 。 胸 骨 片 未化
観 察 結 果 な らび に 骨 格 系 の 観 察結 果 は,そ れ ぞれ,第1
骨 例 は,対 照 群1例,薬
表,第2表
び16例 で あつ た 。 胸 骨不 整 例 は対 照 群4例,200mg/kg
i)
に 要 約 した 。
マ ウス:着 床 数 は 薬 物 投 与 とは 直 接 関係 が な い
が,対 照 群 に 比 し,薬 物 投 与 群 は やや 少 なか つ た 。 生 存
胎 仔 平 均 数 は,対 照 群11.2,200mg/kg投
2000mg/kg投
与 群9.8で3薬
与 群10.6,
物 投 与 群 はや や少 な い が,
控 与 群1例,2000mg/kg投
物 投 与 群 はそ れ ぞ れ,14例
およ
与 群2例 で あつ た 。 他 の部
位 で の 顕 著 な 骨 異 常 は 何 も認 め られ な か つ た 。
3)
哺乳仔への影響
哺 乳 仔 の 観 察 結 果 は,一 般 的事 項 を第3表,骨
格標 本
VoL.18No.1 CHEMOTHERAPY 第1表
妊 娠 動 物 に投 与 したCephaloglycinの
第2表
胎 仔 の 骨 格 に 及 ぼ すCephologlycinの
41
胎 仔 に 及 ぼ す影 響
影 響
42 CHEMOTHERAPY 第3表
第4表
JAN.1970
妊 娠 動物 に投 与 したCephaloglycinの
妊 娠 動 物 に投 与 したCephaloglycinの
乳 仔 骨 格 に 及 ぼ す影 響
離
第5表
哺 乳 仔 に及 ぼ す 影 響
Cephaloglycin投
与 マ ウス に於 け る妊 娠 期 間
に み られ る よ うに,200mg/kg投
を示 した(P<0.05)。
与 群 は対 照 に 比 し低 値
外 形,聴 覚,四 肢 の 機 能,内 臓 及
び骨 格 系 の 観 察 に お い て は,2000mg/kgに1例,胸
骨
に 著 明 な 不 整 を認 め た程 度 で,そ の他 の 異 常 は 何 ら認 め
られ な か つ た 。 又 各 投 与群 の妊 娠 期 間 に つ い て は 第5表
に 示 す 如 く,2000mg/kg投
与 群で1例 の み 出 産 日の遅
延 して い る例 が あ つ たが,他
はい ず れ も正 常 通 り妊 娠第
19日 に 出産 を 認 め た 。
ii) ラ ッ ト:出 産 時 に お け る生 存 仔 率 は,対 照 群95.4
観 察 結 果 を 第4表 に一 括 して 示 した 。
i)
%,200mg/kg,2000mg/kg投
82.0%で
%に 対 し,200mg/kg投
マ ウス:出 産 時 にお け る生 存 仔 率 は,対 照 群87.1
あ り,2000mg/kg投
与群 は それ ぞれ90.0%と
与 群 はや や 低 い が,有
86.8%と,薬
与 群87.3%,2000mg/kg投
与群
物 投与 群 は低 い 傾 向 を示 した が 有 意 な差 は
認 め な か つ た 。各 週令 で の哺 育 率 も同 様 に 明 らか な 差が
意
な か つ た 。 生存 仔 の体 重 は,出 産 時 と1週 目に はい ずれ
な差 は な か つ た 。各 週 令 で の 哺育 率 も対 照 群 と薬 物 投 与
の 投 与 群 も差 が な いが,2週
目で は2000mg/kg投
群 間 に差 は認 め られ なか つ た 。 生 存 仔 の 体 重 増 加 は 表3
3週 目で は200mg/kg,2000mg/kg両
与 群,
薬 物 投 与群 に体 重
VOL.
第6表 18
NO.
1
43
CHEMOTHERAPY
Cephaloglycin投
ラ ッ トで は200mg/kg,2000mg/kg両
与 ラ ッ トに 於 け る妊 娠 期 間
群 に 比 し有 意 な(P<0.05)抑
2)
投 与 群 共,対
制傾 向 を認 めた 。
開腹 時 の 生 存 胎 仔 率 は,ラ
200mg/kg投
照
ッ トに 於 て 対 照 群 と
与 群 の 間 に有 意 な差 を認 めた が これ は あ る
1母 獣 に生 存 率 の極 端 に低 い もの が あ り,こ れ を 除 く と
有 意 な差 は な く,こ
の 差 を 薬 物 の 影 響 とは 考 え られ な
い 。 そ の他 の群 で は マ ウ ス,ラ
ッ トと も対 照 との 差 を認
め なか つ た 。生 存 胎 仔 体 重 は,マ ウス2000mg/kg投
群 の み低 値 を示 した(P<0.05)。
与
性比については何 ら
影 響 を認 めず,外 形 異 常 ・内 臓 異 常 ・骨 格 系 異 常 も薬 物
の影 響 に よ る と思 われ る もの の 発 現 はな い よ うで あ る。
増 加 抑 制 を 認 め た(P(0.05)。
骨 格 系 の 観 察 結 果 で は,
各 投 与 群 に それ ぞれ1例 宛14肋 骨 の もの を認 め た 以 外 何
た だ ラ ッ トの薬 物 投 与 群 に於 て 胸 骨 未 化 骨 例 をや や 多 く
認 めた。
らの 異 常 も認 め られ ず,外 形,聴 覚,四 肢 の 機 能,内 臓
につ い て も異 常 が なか つ た 。 各 投 与 群 の 妊 娠 期 間 は 第6
表 に 示 した が,200mg/kg投
与 群 で1日 遅 延 が3例,2
日遅 延 が1例 あ り,2000mg/kg投
与 群 で は3例
ター サ イ ズ の 違 い に よ る と思 われ る影 響 を 除い て,薬 物
に よ る影 響 は な か つた が,ラ
総 括 な ら び に考 按
催 奇 形 性 を ラ ッ ト ・マ ウ スの 胎 仔 ・
マ ウス に 妊 娠 第7
令 の 初 妊SD-JCL系
に 妊 娠 第9日 か ら,そ れ ぞれ6日
は0.5%ア
この場 合,哺 育 数 は薬 物 投 与2群
ラッ ト
間,小 量 投 与 群 には,
量 投 与群 に は2000mg/kgお
よ び対 照 群 に
諸 機 能 に つ い て も何 らの異 常 も認 め られ ず,又 骨 格 系 に
つ い て も薬 物 の影 響 に よ る と思 われ る様 な異 常 は 何 も認
め られ な か つ た 。妊 娠 期 間 は マ ウ ス2000mg/kg投
で1例,ラ
ラ ビ ア ゴ ム液 を毎 日1回 経 口投 与 し,マ ウス 妊
与群で夫 々
の 延長 が あ っ た 。
以 上 の 如 く,Cephaloglycinは
マ ウ ス ・ラ ッ トの胎 仔
れ る。
催 奇 形 性 を観 察 し以下 の結 果 を得 た 。
スで は2000mg/kg投
与群
及 び 哺 乳 仔 に 何 らの催 奇形 性 作 用 も及 ぼ さ ない と考 え ら
各 群 の 自然 分 娩 後 の 哺 乳 仔 に対 す るCephaloglycinの
Cephaloglycinの
ッ ト200mg/kg,2000mg/kg投
4例 と3例 に1∼2日
娠 第18日 な らび に ラ ッ ト妊娠 第21日 に お け る胎 仔 お よび
1)
認 めた 。
と対 照 群 で 大 差 ない の
で,薬 物 の影 響 で あ る事 が 示 唆 され る。 外 形,内 臓 及 び
生 後10∼13週 令 の 初 妊ICR-JCL系
日か ら,ま た,生 後9∼15週
ッ トに於 て は2及 び3週 令
に 対 照群 に 比 し有 意 な抑 制傾 向(P<0.05)を
哺 乳 仔 に 就 い て検 討 した 。
200mg/kg,大
3週 間哺 育 した 哺 乳 仔 につ い て,出 産 直 後 の 生 存
差 な か つ た 。生 存 仔 の体 重 増 加 は,マ ウ ス に於 て は リ ッ
が1日
遅 れ て 出産 した 。
Cephaloglycinの
3)
仔率,各 週 令 で の哺 育 率 は,対 照 群 と投 与 群 との 問に 大
投 与 を うけた 母 獣 体 重 は,マ
ウ
結
cephalogiycin
与 群 で14日 目以 降 に体 重 増 加 に 対
語
200mg/kg,2000mg/kgの
妊 娠 中 の経
す る抑 制 が 若 干認 め られ た ほか 殆 ど影 響 を認 めず,2000
口投 与 は,ICR-JCL系
mg/kg投
トの 胎 仔 ・哺 乳 仔 に 何 らの 催 奇 形 的影 響 も及 ぼ さず,ラ
与 群 に 於 け る 体 重 抑 制 も 平 均 リ ッタ ーサ ィズ
が 対 照 よ り小 さい(対 照 群11.25,2000mg/kg投
9.75)こ
与群
とに,少 な く と も一 部 関係 が あ る と思 わ れ た 。
TERATOLOGICAL
AND
STUDIES
SUCKLING
TETUO MINESHITA,
OF
マ ウ ス な らび にSD-JCL系
ラッ
ッ トで 僅 か に 胎 仔,哺 乳 仔 の 発 育 を妨 げ る傾 向が 示 唆 さ
れ 得 る。
CEPHALOGLYCIN
YOUNGS
OF
MICE
TO
AND
THE
FOETUSES
RATS
YASUHIKO HASEGAWA, TAYOHIKO YOSHIDA, TSUGIO KOZEN,
TOMOKO MAEDA, ATSUKO YAMAMOTO and
Shionogi Research Laboratory
The teratogenic potentialities of cephaloglycin
HIROSHI OTORI
Shionogi & Co., Ltd.
to the foetuses and suckling youngs of mice and rats were
examined concerning to viabilities, body weights, and external, visceral or skeletal anomalies.
CHEMOTHERAPY
44
The pregnant dams were received the two required amounts of cephaloglycin
JAN.
1970
(high-dosed: 2,000 mg/kg/day;
low-dosed: 200 mg/kg/day) or the arabic gum vehicle alone, from day 7 to day 12 of pregnancy of mice or from
day 9 to day 14 of pregnancy of rats, by the oral route, once a day.
The gained body weights of dosed rat dams were decreased significantly, but there were no significant differences of the gained body weight curves between control group and two dosed-groups of mouse dams.
foetal viabilities of dosed-groups were not deviated from the value of the control group in both species.
The
There
were no significant differeaces in the average body weights of survival foetuses from control group and dosedgroups of both species, except the high-dosed group of mice, in which the average value was significantly decreased. It could not be induced the external, visceral or skeletal anomalies in the survival foetuses from the
dosed-groups
of both species.
The surviving or weanling rates of dosed groups were not deviated from the value of control group in both
species.
The body weights gain were significantly affected in suckling youngs from the dosed groups of rats.
The external, visceral or skeletal anomalies were not induced in the weanlings from two dosed-groups of both
species.
These results emphasize that cephaloglycin has no teratogenic potentialities to the foetuses or suckling youngs
of mice and rats.