10月 - さいたま市立浦和大里小学校

学校教育目標
夢と希望をもち、
人間性豊かで
心身ともに
たくましい子の育成
いつだって、読書日和
*2015 読書週間の標語
校 長
益 子
聡
◆ 少女時代の 皇后 美智子さまを 支えたのは 本でした
今振り返って、私にとり、子供時代の読書とは何だったのでしょう。
何よりも、それは私に楽しみを与えてくれました。そして、その後に来る、青年期の読書のため
の基礎を作ってくれました。
それはある時には私に根っこを与え、ある時には翼をくれました。この根っこと翼は、私が外に、
内に、橋をかけ、自分の世界を少しずつ広げて育っていくときに、大きな助けとなってくれました。
読書は私に、悲しみや喜びにつき、思いを巡らす機会を与えてくれました。本の中には、さまざ
まな悲しみが描かれており、私が、自分以外の人がどれほどに深くものを感じ、どれだけ多く傷つ
いているかを気づかされたのは、本を読むことによってでした。
【美智子 / 橋をかける ―子供時代の読書の思い出 / 文春文庫 ・2009 年より 】
これは、1998 年にインドのニューデリーで行われた国際児童図書評議会における、皇后美智子
さまの基調講演の一部です。
私にとって本との初めての出会いは、フレーベル館の月刊絵本 『キンダーブック』
。幼稚園で
は先生に、家庭では母に読んでもらうことが大きな喜びでした。一流の画家が描く挿絵も素晴ら
しく、今でも鮮明に心に残っています。小学生時代は、旧浦和市出身の児童文学作家、石井桃子さ
ん翻訳の『クマのプーさん』
。また、
『エルマーの冒険』
、
『ぐりとぐら』などを楽しみました。私が
生きる上で土台となっている根本的な考え方の多くの部分は、子どもの頃の本との触れ合いから
きているといってもよいです。
◆ 子どもの頃の読書は 豊かな人生の 扉を開きます
子ども時代の読書がその後の人生を豊かにしてくれるということは、誰もが実感していますが、
それを裏付ける研究結果があります。国立青少年教育振興機構が平成 24 年に実施した「子どもの
読書活動の実態とその影響・効果に関する調査研究」では、次のことがわかりました。
❖子どもの頃に読書活動が多かった大人は、1 か月に読む本の冊数が多い傾向があるとともに、子ど
もに読み聞かせをするなど、読書活動をとおした子どもとの関わりが多い。
❖子どもの頃に読書活動が多い大人ほど、ボランティア活動に参加している人が多い傾向にある。
❖小学校に入学する前や低学年期に読書活動が多かった中・高校生は、人を思いやる気持ちや社会
のルールを守る意識などの能力が高い傾向がある。
このように、小学校に入る前から中学校時代に <本を読んでもらう / 本を読む> といった、本
に親しむ子どもを育てることは、大切なことなのです。
◆ 浦和大里小の 読書活動
今年の4月、全国の6年生を対象に行われた「全国学力・学習状況調査」の質問紙の結果とし
て、<読書は好き、どちらかといえば好き> と回答した本校児童は 78.4%。<平日、1日当たり 10
分以上読書をする> 児童は 70.7%と、全国平均より 6~7 ポイント上回っています。この良好な
結果を生み出しているのは、家庭や学校で本に親しむ環境が整っているからだと思います。学校
では、各学級週1回の図書の時間に、ブックランドで小出美知学校図書館司書による本の読み聞
かせや、新刊本の紹介を行っています。また、10 月 27 日~11 月 9 日の『読書週間』に合わせ、
10 月 26 日~11 月 20 日を『大里っ子 本となかよしまつり』期間として、読書マラソン、武蔵浦
和図書館司書によるブックトーク、<朗読 ベルグの会> と <よい本を読む運動推進員会> のボラ
ンティアさんたちによる読み聞かせなどが予定されています。
読書の秋。暑すぎず寒すぎず、読書をするには最適な季節がやって来ます。今年の秋は、時間
を作って親子で読書三昧に過ごし、価値ある時間を共有してみてはいかがでしょうか。
自分そして家族一人ひとりの人生が、もっと素晴らしくなる素敵な本との出会いを求めて‥‥。
子供達が、自分の中に、しっかりとした根を持つために
子供達が、喜びと想像の強い翼を持つために
子供達が、痛みを伴う愛を知るために
そして、子供達が人生の複雑さに耐え、それぞれに与えられた人生を受け入れて生き、
やがて一人一人、私共全てのふるさとであるこの地球で、平和の道具となっていくために。
【前出;橋をかける ―子供時代の読書の思い出 より】